「さっきより暖かくなったか?」と天使は凍える人に問うた - FARION MES( 5):**/////*/////*/////*/////*/////*/////** 96/02/07 - 00580/00584 SDI00635 みれ 奥様という呼び方 ( 5) 96/02/06 16:16 00571へのコメント  #00571 めのう さん  亀コメですが(笑)  この間、うちの旦那と話していて知ったんだけど、「奥様」って 言われる様になった由ってね、結構イケルんですよ。  昔、女性を家の一番奥に寝かせて(安全だから)、旦那さんはそ の前の部屋に陣取ってたそうですよ(^_^) それで奥様と呼ばれる様 になったという話もあるということで、奥に寝かせて貰えるほど大 事にされていたということだそうです。  こういう意味で奥様と呼ばれる様になったんだ…という説なら、 悪くないかなと思ったりしません?(笑)そういえば、他所様のこ とを呼ぶ時には「奥様」と呼ぶよね。  うちも私のこと「カミさん」とか言ってるけど(^-^;) ・:*:・みれ・:・。,★ 00582/00584 QZG02773 ウルヴィー お釈迦様 ( 5) 96/02/07 01:06 たるシッダールタの生誕地がネパールはインド国境近くのルンビニに ほぼ確定されたらしい(読売 6日夕刊)。 ブッダはネパール生まれだという説は前から有力ではあったんだけど こうやって現実として突きつけられるとなんかみょうな感じだなぁ。 仏教の祖がネパール人だということでしょう(笑)? インドとネパールではこうも受けるイメージが違うのかと実感いたしました。          まぁた高い本(7500円)かっちまったぜ          いかんなぁといいつつ反省の色のないウルヴィー 00583/00584 VFD07310 NORI それでも・・? ( 5) 96/02/07 03:08 コメント数:1 目の前に望むものがある。 でもどうして、それをとらない? そんな状況でさえ、何もかも捨てることを選んで、 自己憐憫に浸ろうとするのか?? 本当に、いいのか?? 本当はどちらを選びたがっているのか? 時間はないぞ                               NORI 今は取り敢えず、欲しがっていたものを手にするようにしよう。 死にたい、死んだら、と考えるのは気持ちがいいけど、そんなのは やっぱり妄想でしかない。 今は好きな人との結果を生かす努力を選ぼう。本当にそっちがいいのかは わからないけど、なんとなく。 うんうん。眠いけど、頑張ろう。一生懸命に頑張ろう・・・。 00584/00584 JCF00616 優位 RE:それでも・・? ( 5) 96/02/07 13:08 00583へのコメント  #00583 NORI さん  こういうメッセージを観るとついレスをつけたくなっちゃう(^^;) |そんな状況でさえ、何もかも捨てることを選んで、 |自己憐憫に浸ろうとするのか?? |本当に、いいのか?? |本当はどちらを選びたがっているのか?  「死んでも良い」と思ったことはあるけど、「死んで気を引こう」というの  は未だ経験したことがないのでわからない。けれど、「浸っていると気持ち  いい」というのはあるなー(^^;)  ま、でも浸っている以上、進展が無いわけだから、やっぱりいつしか止める  ことにはなるのだけど。結局甘えに他ならないんだし、現実を観てもそれじ  ゃ相手の心は動かないと思うし…。  相手に「なんだ、コイツは」って思われるかもしれない。気を引こうとする  意図がミエミエだったりしたらなおさらだろうね。  僕の中にも、そんな「気を引く」事にやっきになっている自分がいる。相手  の好きな事、好きなモノ…そういった相手の好きなモノを提供することで、  気を引こうとしているのか…?いや、自分も本当にそれが好きってのもある  と思うのだけど。まとめるとこういうことかな;  1…相手が好きなものに対して 迎合する自分(=相手の好みにあわせる)  2…相手が好きなものに対して 同調する自分(=自分も好き)  ここらへんの区別をキチンとつけようと思う。  ↑でも、これが「死」の場合についてはわかんないな(^^;)  (あ、それは相手に危機的な感情を抱かせることだから、根本的に話が違っ  てるのか(^_^;))                           優位(JCF00616) - FARION MES( 7):自分を観る  ★ ARIONを鏡にして 96/02/07 - 06913/06917 GBG02043 維/YUI RE^2:つまらないのは… ( 7) 96/02/06 23:05 06900へのコメント  ノロガメさん、2月が誕生月ということで、おめでとうございます!  胎盤の話、おもしろかったです。 おぼろげに以前聞いたことのある 内容ですけれど、改めて聞くと前とは違った感覚です。  ノロガメさんの”無”に至る”自分の始まりをどんどんさかのぼっていくと” の話、なるほどな、と思いました。 そういう切り口であったのかと。  「自分を観る」は訳が分かっていないまま言葉を交わし合っていると無駄事に なるかもしれないということですが、訳も分からずにやってみるのが必要な時も 人によってはあるでしょうし、かといって、いつまでも訳も分からないままでは 困ってしまいます。 FARIONには、そのどちらの人もいるでしょうし、その間に いる人もいるでしょう、それぞれがそれぞれの成長をしていますから。  ノロガメさんの推奨するやり方が合っている人もいるんじゃないですか? けれど、そのやり方ではうまくいかない人もいるかもしれませんよね。  ここの参加者が結論を持ってきても構わないと私は思います。けれど、ここは 自分と違う結論を持っている人や、まだそこまでいってない人など、様々な人が それぞれの歩みを、7番会議室のルールに乗っとってやっている所ですから、 その人びとをさまたげるような発言があれば、それをさまたげない方法を取る ように変えていくのは、おかしなことではないはずです。  全体としても受け入れられる結論にたどりつくことも必要でしょうが、そこまで いく過程も大切なものですよね。  結論を急ぎすぎて、間が埋まらないままだと、基礎の弱い建物のように簡単に 揺らいでしまうでしょう。そんな不確かなところに自分の基盤を置いて平然と しているのも怖いな…と思いますから、誰某がこう言っただからこれでいい… ではなくて、それを今度は自分が一つ一つ確かめてみないと。 >諦めると言うことは、決してなげやりな事ではなくて、無を導き出す >一つの行為でもあるのです。 !! あきらめる という言葉は”明らかに観る”ということから来たんだと いう話を以前FARIONでしていました!! なげやりではないんですよねっ!本来。 >道理に適えば、自分を好きになることも、信じることも、自信を持つことも、 >信念的な事も、そして何をおいても「自分を観る」作業が出来るのです。 こういうことを文字面ではなく、心身共に分かるようになるのは、それぞれの 歩みにかかっているわけで、分かっている人からパッと提示されても、下手すりゃ 絵に描いたモチでもあります。 **********  今回のノロガメさんのRESって、以前のとは違う感じがしたのですけど? 私に合わせて分かりやすく書いてくれたのでしょうか? ありがとうございます。 ああいうのも説教なのかしら???などと思ったりして…。  しみじみ、ノロガメさんがノッケからああいう書き込みをしてくれたら、 かなり分かりやすかったのに…と思いますです。  でも、考え方ひとつですよね。 分かろうとして、言葉を重ねるのもいい経験 なのかも、私には。 (とかいって、こういうやりとり読んでイライラしてる人 もいるかもしれないなぁ〜と、思ったらビビッてしまいました…。そういう人が いたらば、ごめんなさいです。) 維/YUI 06915/06917 GBG02043 維/YUI RE^2:つまらないのは… ( 7) 96/02/07 00:13 06900へのコメント 追加です。 >観方によっては、真理には自由はありません。  真理って、私は宇宙の根本的な流れに準ずるみたいな捉え方をしています。 今、私が確信しうる範囲の物事は基本的に真理の手のひらの上で、ころがされて いるようなことで、そこからはみ出す要素というのは、巡り巡って自らの存在を 脅かすことになるなー、なんてことを考えています。  だから正しく生きるというのは大切で、ちゃんと生きることができていれば、 かなり楽しいと思います。 > 人間は神に創造されて生かされているという捉え方、しかしながら自分は >生かされていると言う感触はなく、あくまでも自分は生きていると言う思いが >強いですね。  生かされているというのが、謙虚な気持ちの表れで在るうちはいいでしょうけ れど、まかり間違って「生きたくもないけどよ〜、生かされてるから仕方ないじゃ ん。だから何やろうと自分には責任ないもんな。」などと考えはじめたら、たまん ないですね。  私自身の気持ちを言えば、生かされており、生き切っていこう…といったところ です。生かそうとする力と生きようとする力の共同作業かしら、なんて思って います。 維/YUI 06914/06917 HGE02116 MAKOTO そこまで理屈に拘るのは… ( 7) 96/02/06 23:38 06911へのコメント #6911 >ノロガメさん、RESありがとう。確かにずれていますね。双方共に思い っきり頑固ですものね(^O^)  理屈によって自己を肯定しなければ生きられないほどに弱いのか…と思います。 そして私には、全てが理屈で割り切れるものではないという思いがある。多分、理 屈という言葉の持つ意味が、私とは思いっきり異なっているのでしょうね。また、 あなたは過程に関心がないし、私には結論を絶対視する気持ちが無い。基本姿勢か らしてずれているように思います。  当たり前が当たり前で無くなっていると、私も感じています。盗みを働いても後 悔がない。人が死んでも心が痛まない。その場がしのぎの言い逃れで、後は野とな れ山となれ。責任もそれに伴う義務も軽視され、せつなの快楽に酔いしれる… 将 来の事など関係ない。今がよければそれでよい。自分がよければそれで満足。上か ら下まで、よくもまぁと、呆れてばかりですもの…(^^;)  ただ、これが理屈で変わるものなのでしょうか…?  あなたが理屈を完成させた事で、社会はどう変わったのでしょう? いかに無欠 の理屈を組み立てようと、それを言葉の中で完結させているだけでは、単なる空論 に過ぎません。あなたの作り上げた理屈が、どのように社会に影響を与えたかとい った面を、ぜひとも御聞かせいただきたく思います。あなたの家族、あなたの職場 それに伴う人間関係、そして社会生活に、あなたの理屈はどのような影響を与えた のでしょう?  安定した社会情勢を求めた結果が、今現在、至るところで噴き出している問題に 繋がっています。幸せを求め、安定を求めた結果がこれです。そういった面のある 事も、忘れてはならないように思います。                           MAKOTO でした☆ 追伸   私は大学には行っていません。ノロガメさんが学歴持ち出されたことで、あな  たの言葉とは裏腹に、学歴に対する強い拘りを感じとってしまう。まぁ、実際に  はどうであれ、そのようにも見えるということです(^^;) 06917/06917 JCF00616 優位 RE:不思議やわぁ ( 7) 96/02/07 13:09 06906へのコメント  #06906 MAKOTO さん  特別だと思うからこそしがみつく人が多いんじゃないですか。  たとえば超能力を得て一躍有名、注目を浴びたいと願う人とか、居ますよ、  僕の友人にも。まぁ、それは就職したくないっていう逃避願望が根底にある  んですけどね。  精神世界ってのは、普通の人には見えない…秘められた世界、と捉える向き  が多いと思いますけど、秘められた謎は解きたいという人間の性もあるんで  しょうか。「キミたちには見えないものを僕は見えるんだゾ」とか(^^;)  かの安部公房の『砂の女』の冒頭は、  「−−−罪がなければ、逃げるたのしみもない−−−」  やっぱり特別意識で自己確立しよう…っていう意図があるんじゃないかなぁ  >精神世界特別視 と思いました。                 ひさびさの7番  優位(JCF00616) - FARION MES(14):預言解読村  ★ 預言・予言は何を語るか 96/02/07 - 03628/03632 GBG02043 維/YUI 父と子と精霊… (14) 96/02/07 00:13 いや〜、すっかりごぶさたしてしまったわ。(これでもふくぎちょ〜(^^;) ところで、とつぜんなのですが、キリスト教で良く出てくる ”父と子と精霊”の、最後の”精霊”が女性型の単語であるところから、 精霊は隠された地母神だという話を、どこかの本で読みました。 そういや、こんな感じのことをずいぶん前に誰かが話していたような気も するんだけど、思い出せないのよね。 03629/03632 GBG02043 維/YUI カメRES。 (14) 96/02/07 00:13 03577へのコメント コメント数:1 >つまり、「こちらの世界と、あちらの世界がみえてきて、初めて第3の道 >が見えてくる」とアリオンは言っているのです。 これって、X軸Y軸に対しての Z軸みたいなもんかや? ところでカバラって昔から本を読んでいる割りに、右から左へと流れて いってしまうので、まるっきりわけがかわらない世界だわ。(- -) ユダヤとAMA族だかの智恵を合わせてどうのこうのってあったでしょ。 ユダヤの智恵ってカバラじゃん。 あれって皆で学ぶものではなくて、 個人個人が修得していくものなのかな? AMAの智恵(でよかった?)は、日本の智恵でしょ? 日本の昔から の智恵って、部族全体の力を守るものが多いんじゃないかな? だとしたら、個人に内在する力の為の智恵と、全体の場に在る力の為の智恵 を両方活かしていけってこともあるのかなぁ? あまりに安易な結論なんで、きっと問題外だろうけど、せっかく考えたから 書いちゃおうっと!! 毎度、ゴミ撒きで申し訳ござらぬ。 維/YUI 03632/03632 JCF00616 優位 ベクトル*ベクトルの世界 (14) 96/02/07 13:10 03629へのコメント  #03629 維/YUI さん  おひさしぶりです(^。^) |これって、X軸Y軸に対しての Z軸みたいなもんかや?  数学音痴なんで関係ない話かもしれませんが、これを読んでベクトルの外積を  思い出しました。          |T         空間における2つのベクトルをa,b          |          とし、a=PQ b=PS とする。         |          PQとPSの張る平行四辺形PQRS          |          の面分を通ってaをbに重ねるように P|     S →  ネジを回転するときネジの進む方向に、 /~~~~~~~~~~~~/ b  また大きさは平行四辺形PQRSの面 /→ /     積に等しくとったベクトルをPTとす / a /     る。このPTで表されるベクトルを、        / /      a、bの外積といい、[a,b]で表       Q~~~~~~~~~~~~~R     す。  ベクトルは物理的に捉えれば、方向を持った力ですよね(←物理音痴でもある)  。ということは、a=第一の世界のベクトル b=第二の世界のベクトル と  すれば(無理矢理ですが(^_^;))、a、bの外積[a,b]は第三の世界という  ことに…?(←自分でもよくわかってない)  (開き直って)  ま、結局いいたいのは、第三の世界というのが、1、2、3…というように順番  に並んだ中のひとつの世界、ということではなくて、3=1*2(外積)として  表現されるようなモノなんじゃないかなぁ…ということなんです。  2つの力が掛け合わさって(実際にベクトルは掛けることができない)見かけ上  の力の世界が現出する…というようなカンジです。                 お粗末でしたぁ(^^;)  優位(JCF00616) 03630/03632 GBG02043 維/YUI RE^2:もんじゅのこと (14) 96/02/07 00:13 03617へのコメント > 「もんじゅ」の事故の結果、国の核サイクル計画の中心である高速増殖炉開発 >は事実上、ストップしましたし、プルトニウムとウランの混合燃料を原発で消費 >するプルサーマル利用計画も、関係地方公共団体の反発にあって暗礁に乗り上げ >ていル状況に加えて、六ヶ所村の再処理施設の規模縮小と稼働の遅れですから、 >国がいくら強弁しようとも、原子力行政そのものを見直さざるを得ない状況に立 >ち至っていると思います。 こんにちは、コットンマウスさん。 どうやら、上記の通りらしいですね。 各地の原子力関係の施設がらみのいろいろな作業は、かなりのブレーキを かけられたようです。 でも、ふと疑いたくなるのは、それでもめげずに 秘密裏に進めていることがあるんではないかってことで…。 まあ、疑い出したらきりがないですが…。 維/YUI 03631/03632 GCG01101 アマデウス 中国の大地震とハワイの火山 (14) 96/02/07 00:28   こちらの村には、随分ご無沙汰でした。   3日土曜日、中国の雲南省で大きな地震が起きましたね。  ふと思いついて地図を見たところ、現地は去年阪神淡路大震災のときに話題  になった、福井〜淡路〜宇土のラインの延長線上にあることに気づきました。  かなり広範囲(1700万分の1)の地図で見たので、大雑把な話なんですけど。   雲南省のあたりは、日本〜オセアニアを含む環太平洋造山帯とは違って、  インド北方から地中海沿岸に抜けるアルプス・ヒマラヤ造山帯に属する筈な  ので、ちょっと穿ちすぎなのでしょうが、昨日からのハワイ・キラウェア火山  の噴火と合わせ、アジア・太平洋地区の地殻の活動が活発になりつつあるの  ではないかと感じました。          久しぶりなのに素気なくてごめんなさい(^^;ゞ アマデウス - FARION MES(18):武道とは?  ★ 自分に勝つ! 96/02/07 - 02875/02875 HGB02122 あもり 宮本武蔵 五輪之書(2) (18) 96/02/07 00:03 しばらくの間、題材は「地之巻」です。 これには、「兵法の道」について書かれています。 その冒頭部分.... 「自分は負けたことがない。たまたま器用だっただけで自然に理に適って いたのか、他の武芸が劣っていたのか、それは分からん。 しかしそうは思っても、朝夕鍛練を繰り返して、結局極意を悟るのは五十 才になったころだった。それ以来というもの、どの技も自分には物足りなく なってしまった。自分に師匠はいないのだ。当然、この書を書くに当たって も、ムカシの言葉を用いず、古い慣習に倣わないで、実の心から書いていく のだ」 ....現代語(誤)訳あもり 該当部分の「負けたことはないけれど悟ったのは五十才だった」というのが、 なまなましいですね。「自由とはプロセス、これが自由だ!というようなス タティックなものではない」とKAZEさんの部屋にありましたが、人生これプ ロセスというのは当たりなようです。 現に、武蔵がこれを書いたのは逝去する数年前。 この頃になると病が悪化して進退極まった時期でもあります。それでもなお、 何かを求めようとしている.... これって、ハードボイルドじゃないか? HGB02122 あもり - FARION MES(19):世も末ばなし ★ ぶっ飛び話・罰当たり話 96/02/07 - 807/807 QZY01267 猫の手 悪は誰が生み出した? (19) 96/02/06 22:53  昔から多くの人が挑んできた。  悪を克服することに挑んできた。  他人の悪を克服できないことを知り、  自分の悪を克服することにした者がいる。  確かにそれは賢明だったと私は思う。  他人をどうしようと思っても、  自分自身の内にある悪でさえ  どうにも成らないんだから  ましてや他人の悪を克服できようはずがない。    まず自分自身から  何とかしようと思うのは賢明だった。  そう私は思う。  にもかかわらず、  自分の中の悪を克服することも難しかった。  多くの修行者がそれにさえも挫折した。    大方の人々は、  自分に悪があるのは  この世界に悪がはびこっているからと考える。  だから、自分の悪はほっぽっといても  他人の悪を責めたてる。    原因論から云えば  それはそうだと思う。  生まれたばかりの赤ん坊に悪はない。  周りのどんなものにでも染まってしまう赤ん坊。  その赤ん坊が初めから悪を抱いていたわけじゃない。  少なくとも私はそう思う。  それが10年たち、20年たち、  自分の正当性を守るため、  その赤ん坊も悪に染まっていった。    そう、  徹底して原因論に立てば  総ての人に同情の余地がある。  総ての悪に同情できる。  そう悪を成すのには悪を成す  やむにやまれぬ事情があったはずだから。    悪い奴は処罰しなければなりません。  やられたらやり返す。  復讐もできないものは意気地なし。  そしてまた、  やられた者はやり返す。  自分の正しさ証明するために、  自分の身を守るため、  そう、  自分の正義を貫くため。    名目は何とでも付けられる。  云い訳は何とでも言える。  そうやってこの世界の悪は培われ  そうやってこの世界の悪は受け継がれ、  断えることなく連綿と、  ますます幅利かせ、  世界に蔓延していった。    さて、  その根本的な原因造ったの  誰でしょう?  そこの誰かも、  あっちの誰かも  自分が悪を抱く原因が他にあるからと  それを責めたてる。  自分が足を踏み外したのはそのせいだから    多分それは  この世界の創造者にまで遡る。  と私は考える。    最初に悪を生み出したのが  その創造者でないならば、  そいつは創造者に在らず。  私はそう考える。  そいつは悪を造らずにいることもできたはず。  私はそう思う。  にもかかわらず  そいつはこの世界に悪をも生み出した。  そしてそのこの世界の創造者は  大方の人に白い目を剥かれてる。  一方で「助けてください。」  と祈られながら。  今もその世界の創造者が存在してて、  今もその総ての力を持っているかどうかは知らないけれど、  もし私がそいつなら、  自分の利益になることにだけ  頭を撫で撫でしてくれて  私の弱いところを踏みにじる  そんな誰かに助けを求められようと  きっと心から助けてやりたいとは  思わないような気がしてしまう。    この世界を造ったその存在は  きっと未だに浮かばれてはいない。  大方の人が「助けて欲しい。」ともがきつつ、  そいつの造ったこの世界を恨んでいるから。  それはそいつ自身を恨んでいるのと同じこと  それはこの世界を造ったものを呪っているのと同じこと     どんなに「神を信じてる。」  なんて言ったって  その舌が乾く間に  悪を成すものを責めるということは  この世界を生み出した神を呪っていることになってしまう。  そのこの世界の創造者を呪い続けて、  そのこの世界の創造者におねだりをして  その創造者はなんと答えるかしら。  少なくとも私だったなら  私を呪う人よりも  私を受け入れてくれる人に恵みを与えたい。    もしこの世界を造ったものが  今も意識があって、  さじ加減をしているならば  自分を赦してくれた人から恵みを与えるような気がするな。    私は私を責める人よりも、  私は私を嫌う人よりも  私は私を慕って  私は私自身を赦してくれるものに優しくなってしまう。  誰もに優しくありたいと思っていても  自分の身近なものから優しくしてしまう。    この世界を造ったものが  どんな存在かは分からない。  にしても、  私はそんな風に考えること  大きく的外れとも思えないで居る。  だから私は  悪を悪として責めるのやめちゃった。    そう、  悪を克服する必要もない。  悪だって、  神が生み出したものだから  それをただ赦せばよいだけのこと。  私はそう思う。   ** QZY01267/『猫の手』 <96/02/06 21:24:07> **