天使長は輝く剣を一際鋭く振った…そこは鷲の印の建物だった… 建物の上半分を天使長は薙ぎ払った…上半分は真っ白に変わった 天使長は、剣を一振り払った後に更に次の建物に向かった… 次の建物は星印があった…天使長は建物の天辺に剣を突き立てた その建物は、上から順番に黒い絹の様な靄に包まれて行った… その建物の中の人々は黒い靄の中で右も左も分からなくなった… 天使長は建物中の人々に「己が良心に従って左右を見極めよ」と 伝えて、次の建物に向かった。そこには古代の文字が書かれていた 「時の権力者に依って塗り替えられる史が如何ほどのものか…」1/12 …と天使長は呟き、剣を上に振り上げた。剣の周囲に雷が発生した1/13 稲妻が青白く輝くと同時に剣は雷を伴って発光した…建物は崩れた 次に天使長は大きな十字の形の建物に向かった…雪が舞い始めた 十字の形の建物の中ではある宗教の集まりが行われている様子だ 天使長は建物の上に手をかざした…建物の中から人々の声がした 「宗教とは何か?原点に還って考えるべし…」と天使長は呟いた… 天使長が呟いた途端に、その建物は骨組みを残して崩れ落ちた… 中に居た人々は天使長の偉大な姿を目の当たりにして平伏した…1/20 人々は顔を上げた。雪の舞う中に神々しく輝く純白の天使を見た…1/22 天使長は「あなた方、宗教を形骸化させた罪について考えなさい」 「宗教は神と人間を繋ぐ場として機能せねばならない」と天使長 「宗教を組織化してその利益を追求するのは本来の目的に外れる」 「宗教組織に依存して己の卑小な欲を満たす様な真似をした者…」 「悔い改めよ。」と天使長は人々に向かって言った…地鳴りがした 祈りを捧げようとする人々を見回して天使長は次の場所へ向かった 天使長は使役天使達に目で何か合図した…使役天使達は飛び立った 天使長は背筋を伸ばした。背中の大きな翼が拡がり羽ばたいた…