以下は「宇宙友の会」発行の機関紙「宇宙の友」創刊号(1979.8)から7号(1981.8) まで掲載された、あるコンタクト・ストーリーの全抜粋である。なお、以下の全ての[ ]内は編者の注釈です。

  宇宙の秘密 《衝撃のコンタクト・ストーリー》
                        オルフェオ・アンゼルッチ

1.他の星から来た円盤

 1952年5月23日、カリフォルニア州バンバーグ市に住んでいる私にとって、いつもと変わらぬ平凡な一日であった。私はいつもの時間に目を覚まし、2,3時間庭の手入れをした後、近くの軽食堂へと足を運んだ。そこでゆっくりコーヒーを飲みながら客と軽い話題でくつろぎ、勤務先であるロッキード航空機会社の工場へ夜間勤務のため出掛けた。

 その夜の夕方までは、身体の具合いは大変好調であったが11時頃になってすこしずつ気分が悪くなってきた。かつて味わった事のない異様なある種の衝動が、手や腕・首筋の方まで感じるのだ。軽い心臓病のようになり、神経はたかぶってきた。嫌な磁気嵐の前に感ずるあの感じである。この、よくある症状が大きくなったのだ。私は今にも降りだしそうなどす黒い雨雲を予想して外に出た。ところが夜空は晴れて星が輝いていた。

 私は困惑し、どうしたことかと考えながら仕事場へ行った。午前0時30分の終業ベルが鳴る頃には、私はすっかり疲れきって立っていることもできない位であった。家に帰りベッドにもぐり込めば良くなるだろうと思っていた。そしてロッキード駐車場から車を引き出し、ヴィクトリー大通りを我が家に向かって走らせた。

 運転中、ある種の衝動が以前にも増して感じられ、何かの力が私に作用している感じであった。今までの病気では、このような特殊な症状は全く経験した事がなく、痛みはないが今にも死にそうな感じがするのだ。この衝動の波はなおも強まり、腕や足、更に頭にまで拡がってきた。

 私はゾッとした。これは私の古い病気がぶりかえそうとしているのではないか、と考えた。アラメダ大通りで交通信号の合図で止まった時には、私の視界はもうろうとして、耳も悪くなったように妙に鈍くなったのに気がついたのであった。私はどこか深夜営業の喫茶店に寄って、コーヒーでも一杯飲んだらよいだろうと心に決めた。そう考えた途端、私のいやな衝動は更に一層強くなったのである。私はコーヒーを飲もうという考えを忘れて、ただひたすらに一刻も早く家に帰りつきたいということで精一杯になった。

 私はヴィクトリー大通りを、なおも家に向かって走り続けた。私は夜がやわらかい黄金の霞にでも包まれていくように、しかも明るさを増していくような幻覚に襲われた。私の視線の真正面少し上空に、私はかすかに赤く輝く卵形の物体を目撃した。始めその物体はとてもかすんで、その存在を確認するにはよく見つめなければならなかった。しかしそれは次第に輝きを増した。それは交通信号の赤い部分の5倍位の大きさだった。

 いらいらして私は目をこすった。"私の目がどうかしているのだ"と思ったがしかしその物体はそこを動かなかった。輪郭は明瞭ではないが、けば立ったように輝き、色は深紅でハッキリと卵形をしていた。

 私は車をその物体に向け、川沿いの道を走り続けた。しかしその物体は私の車と一定距離を保ち、私を誘導していくかのように思われた。午前1時頃になっていたので、道路には殆ど車の姿は見られなかった。車を止めて観察しようとする者がなかったから、明らかに私の他には誰も気付いていなかった。私でさえ、不思議な衝動が目をその物体の方に引き付けなかったならば、ヘッドライトのまぶしい光のために上空の物体を見落としたであろうと思った。

 私はなおも、その物体を見ながらロサンゼルス河にかかっている橋を渡った。橋の丁度向こう側の大通りの右側にフォレストローン車道と呼ばれる人気の少ないさびれた路がある。その物体はその交差点の上で停止し、滞空している。私が近付くと、それは明るさを増し、その赤色は強烈になった。と同時に私の全身の衝動が激化し、腕や足に電気を通した時のようにピリピリする痛みや痺れが私を襲った。今やその物体は大通りを離れて右へ曲がり、フォレストローン車道に沿ってゆっくりと動いて行った。私はその時、この不思議な物体は本で読んだ事のある"空飛ぶ円盤"かも知れないという考えが私の心に浮かんだ。私はフォレストローン車道に向きを変えて、その物体の後を追った。更に約1マイルばかり行って、物体は右の方に移動し、路から外れた。そして道路より幾分低くなっている原っぱの上空に止った。私は舗装道路から下り坂になるぎりぎりの所で車を停めた。そこから赤色に輝く円盤は丁度私の直前にあって少ししか離れていなかった。私が驚きの目でそれを見守っている間、その物体は呼吸するかのように脈動していた。それから物凄い速度で、30〜40度の角度で天空を矢のように飛んで西方の高空で急に速度を落とし、しばらくジッとしていたが、又速度を速め流星のように消え去った。しかしその赤色円盤が消え去る直前2個の小さい物体がそれから放たれた。これらの物体は円形で柔らかい蛍光的な緑色だった。それらは私の車の直前に下降して来て、ほんの数フィート先に滞空した。それは直径3フィート位であった。落下しないシャボン玉のように無音で空中にただよっている。その緑色はリズミカルに強度を変えた。

 その時、この小型円盤から不思議にも巧みな英語でもって話かけてきた。生き生きとした男の声であるのに気付いた。その時私は驚きと緊張で心は転倒せんばかりであったので、その後に交わされた会話を順序よく記す事は不可能である。この見えない相手は明らかに私に理解できそうな言葉を苦労して選んでいたが、今もって私に解らないことが幾つかあった。しかし私に最初に話された言葉が「恐れるなオルフェオ、私たちは友達なのだ」それからその声は私に「ここに来なさい」と言った。

 無意識的に、私は車のドアを開けて外にでた。私は恐怖を感じなかった。私は車の前部フェンダーによりかかって私の少し前に滞空して脈動している2個の円盤を見つめた。

 輝く円盤は柔らかい光であたりを照らしていた。そこには私以外だれの人影もなかった。私は円盤からの声が再び、挨拶の中で私の名前を呼んで話しかけたことをおぼろげに覚えている。その声は更にこの小さな緑色円盤は地球で考案されたいかなる物にも比較できない送受信の機械であると説明してくれた。そして私がその円盤を通して、他の星から来た友人と直接に交信中であると言った。

 暫くその声はとぎれ、私は自分が何か言わなければならないと考えたことをかすかに覚えている。しかし私は気も遠くなる程驚いて口がきけなかった。私は唯、魅せられたようにこの不思議な緑色円盤に見入るだけで、自分が正気を失ってしまったのではないかと疑うほど意識は定まらなかった。

 その声を再び意識した時、私は驚くべき言葉を耳にした。「オルフェオ、あなたは遠くニュージャージー州の空でなくしたあなたの18個の気球とカビの培養菌を覚えていますか」

私はこの見知らぬ声の主が、私が殆ど忘れてしまっているような遠い昔に起こった事柄を思い出してみせたのには、あっとばかり驚きの声を発した。「はい、覚えています」「それから、あなたの仕事を観察しているように思われた、翼のない奇妙な飛行機を覚えていますか」突然、その時の場面が鮮やかに私の記憶に蘇ってきた。私の妻マベル、義父そして友人や隣人達が私と一緒に、ある奇妙な円形物体を空中に見つめている・・。私は思い出した。その物体が私の貴重なカビの培養菌をのせた気球を追跡するがごとく見えたのを・・。

 私はその頃、実験家だった。そういえば、この緑色円盤は遠くニュージャージーに現れた不可解な円盤と、形も運動も同様に風変わりな事が次第に解ってきた。違いはと言えば闇の中では光を放っているが、あの時は金属のように光る円盤を昼間見たという事である。「私を覚えていますね」とその声は言った。

 「私達はあの日、あなたの努力を観察していたのです。以来ずっとあなたを見守って来たのです」この言葉によって恐怖の影が私から消えた。しかしそれがどういうことを意味するのか不思議に思われてならなかった。

 その時、私はとても喉が渇いているのに気がついた。私のこの考えに反応するかの如く、その声は言った。

 「車のフェンダーの上に置いてある水晶のコップからお飲みなさい」

 その言葉に私は驚いて、ちらっと下を見ると、そこに台付き杯が一個置かれていた! それは柔らかい光を放っていた。私はためらいがちにそれを唇に持っていって、その味を味わった。今までに飲んだこともない美味しい飲み物だった。私はコップを飲み干した。飲みながらも力と安心感が私の体にひろがってきて私の不愉快な症状が完全に消えていった。

 「ああ、どうもありがとう」私がそう言いながら空になったコップを車のフェンダーの上に置くと、それはスッと消えてしまった。

 その時、別の信じ難い現象が起こり始めていた。双児の円盤は約1メートル離れて位置していたが、今やその間の空間が柔らかい緑色の光に輝き始め、円盤自体の光が減光するにつれて次第に異次元の発光スクリーンが出現したのである。そして発光スクリーンの中に二人の人間の上半身がまるで映画のクローズアップのように現れた。一人は男性で他は女性だった。といっても彼らの輪郭や特徴が確かに男と女に似ていると感じたまでで、ともあれこの二つの像は完成の究極を示すほどに貴さがあった。目は大きめで、一層表現に富んでいるし、輝きに似たものを発散して私を驚嘆させた。しかしもっと私を困惑させたことは私の心のどこかに彼らが私と親しい人々だという妙な考えが浮かんできたことだった。

 全く不思議なことであるがこの二人の映像は私を観察しているように見えるのだ。というのは彼らは真直ぐに私を見て微笑し、そして彼らの眼は周囲の光景を観察するかのようにあたりを見廻したからである。

 私は彼らが私の事を調査して、私の心の中にあらゆる考えを、私がかつて前世においてなして来たすべてのことを、また自分自身が知りもしない私に関する事を、どっさり知っているという気持ちがして内心穏やかではなかった。直感的に私は自分は彼らの前に一種の精神的に素っ裸の状態で立っていることを知った。また私は彼らと精神感応による交信状態にあるように思えた。というのは、送信すると、何時間もの会話を必要とする考えや理解や新しい意味が私の意識にチラッと感じるように解るからである。

 この二人の信ずべからざる人間の前に、私は輝く実在・・・彼らはその実在であることを私は直覚し・・・今の自分の姿は実在の影にすぎないことを感じた。私の感情を言葉で表現する事は困難である。なぜならこの事実を私は主として直感によって理解したからである。

 暫くして二人は色が薄れ、発光スクリーンは消えた。再び二個の円盤は緑色に輝きを増した。

 驚きと冷や汗のため私は激しく身震いした。そして再びその声を耳にした時、今にも死ぬかと思うほどだった。その声は私が相当混乱しているので、前よりも親切な調子で言った。

 「後日、あなたは全てを理解することが出来るでしょう」そして「路は開けるだろう、オルフェオ」と言った言葉を覚えている。

 私は理解できなかった。そのかわり次のような考えが私の心をよぎった。「なぜ彼等は私と接触したのだろう。つまらない飛行場の職工・・・取るに足らぬこの私を」

 その声は答えて「オルフェオ、私達は地球の各個人をその人自身の事実ありのままを見ます。地球人のように限られた感覚で感じられるだけでもって、その人自身を受け取りはしません。あなた方の遊星は幾世紀にも渡って観察されてきましたが、極く最近再び調査されたのです。あなた方の社会の進歩の各段階は全て私達の方に記録されています。あなた方は自分自身を知らないけれども、私達はあなた方を知っています。全ての男女及び子供に至るまで私達の記録用水晶円盤によって人口統計のなかに記録されています。あなた方の各人は、あなた方が自分自身の存在の秘密を知らないが故に、あなた方地球人仲間より、私達にとってはあなたが遥かに重要なのです」

 「私達はあなた方の中から、私達のより高い振動感覚の立場から見て、連絡を樹立するのに最も適しうる三人の個人を選びだします。三人は共に単純な、謙虚な、現在無名な人達です。他の二人についていうと、一人はローマに住んでおり、他の一人はインドにおります。しかしオルフェオ、地球人との最初の接触に私達はあなたを選んだのです」

 「私達は、私達の遊星と地球とは古代における親戚関係の故に、地球の人々に対して、兄弟としての深い感情を持っています。あなた方の中に、私達は遥かな過去を見る事が出来、自分達の古い時代のある局面を見ることができます。深い同情と理解を持って、私達はあなた方の世界が”更に一層大きくなっていく苦痛の歩み”を経ていくのを見守って来たのです。私達はあなた方が私達を単に年長の兄弟として見ることを希望します」

 その声はやや早口に話しながら続けた。彼等は空飛ぶ円盤が多くの人々から茶化され、打ち消されている・・・それはその積りで計画されたのだ・・・ことをよく承知していると言った。こういうふうにして彼等は地球人が除々に彼らのことに気付き、宇宙からの訪問者という考えに馴れていくことを望んでいるのである。我々は訪問者達をはじめは軽く受け取るが・・・それは動揺しないために最良であるからである。

 その声は次のように述べた。円盤は宇宙磁力につながることによって動力を与えられ、制御されている。つまり活性化された分子は宇宙に遍満するエネルギーを受け動力に転換するのである。その声は更に説明した。円盤は一見簡単な構造のように見えるけれども、実は非常に複雑なので、地球人には人口頭脳が装置されてあるように思えるだろう。しかもどの円盤もある程度母船から遠隔操作されているのであるが、大抵の円盤は、他の進化した遊星の宇宙船も同様だが、円形で、大きさは直径数センチから数百メートルまで色々ある。

 円盤は・・・その声は続けた・・・母船から発信される如何なるものでも中継できるだけではなく、その受信範囲内に来るあらゆる光、音波、想念による印象を正確に記録する。これらの印象は母船に中継され、そこで地球人が俗に"人口水晶頭脳"と呼んでいる装置によって永久に記録されるのです。このようにして何世紀もの間、地球の文明や個人の魂の進歩に関する詳細な資料が作成されて来た。

 その声はまた、遠隔操作される円盤の他に、宇宙船も存在し、それらは地球人によって観測されたこともあると述べた。更に実在するエーテル人間(物質化の最も希薄な状態)はいかなる形の宇宙船をも必要とせず、宇宙船が必要又は使用される時は、単に地球人に対し物質としてその姿を現すためでしかないと説明した。

 私はその声が次の事を語ったのをはっきりと覚えている。「種々の物質密度を持つ宇宙船、円盤は、光速度に近付くことが出来ます。これは、一つの自然界の法則が、あなた方の科学者によって未だ発見されていないという理由であなた方には不可能に見えるかも知れません。また、光の速度は真理の速度です。この事は地球人には現在のところ理解しがたいけれども、宇宙の基本原理です。光速に近付くと地球で知られているような時間は存在しなくなります。したがって高い次元においては、人類の理解を超える信ずべからざる速度の宇宙旅行法があるのです。また、光の記録の中に地球とそこに生を受けた各個人の完全な歴史が発見され得るのです。多くの円盤は物質的に希薄化されている場合、地球人には見えず、レーダーによって探知され得るのみです。また、どんな円盤も任意に不可視状態になることができ、場合によっては分解消滅する事も出来ます。そのような訳で地球人は円盤が明らかに緑色、あるいは白色の閃光を放って、爆発するのや、瞬間的に空中に消え去ってしまうのを観測してきたのです」

 私はマンテル大尉やその他円盤と接触したと信じられる人達のことを記憶している。私の想いに答えて次のように言った。

 「マンテル大尉は金星を追跡していたのではありません。彼は遠隔操縦されている円盤に追い付き捕獲しようとしていたのです。彼の死は不可避でした!」

 「私は地球人に、他の遊星からの訪問者たちは地球の濃密な重い大気圏をしばしば訪れてくるものであることを告げたい。それは全て親切心からであり、何者も地球人を傷つけることはしないでしょう。宇宙旅行が可能な知的実在者達は皆、想念を読み、感情を知ることができます。地球人類は自分自身文明人だと思っていますが、その想念は野蛮じみており、感情は凶悪です。私達はこれを批判として言うのではなく、事実として述べるだけです。ですからどのような異星人達にも暖かく歓迎する気持ちで近付く事が最上であり、大切と思います!」

 彼の言葉を聞きながら私はなぜ、この信ずべからざる人達は宇宙船を何処か大きな飛行場にでも着陸させて、この世界の人々に、簡単にしかも早く彼等の存在を確信させないのであろうかといぶかった。答えて云った。「オルフェオ、それは地球人のやることであって、私達のやり方ではありません。それは主として私達が地球人に知られない次元で活動し、したがって物事の解決の仕方も違うと云う理由によります。また、地球の自然界の法則と同じく、すべての遊星には妥協を許さない宇宙の法則があるからです。宇宙の法則は、一つの遊星が他の如何なる遊星の進化に対しても、これに介入する事を許しません。言い換えれば地球はそれ自身の運命を生き抜かなければならないのです。オルフェオ・・・私達は地球の人々に対して出来る限りの援助をします。しかし私達は宇宙の法則によって確実に、しかも大きく制限されています。しかし私達があなた方の遊星の大気圏内に再び姿を現わしたのは、地球上における物質的進歩の現段階において生命の進化が危険にさらされているからなのです。この危険な要素は地球の人達が理解しているより遥かに大きなものです」

 しばらくその声はとぎれ、それから優しく言った。「オルフェオ、宇宙における無数の世界の中で、地球の人々は、その多くは自分達は究極の智慧に近付いていると信じているけれども、実はまだほんの赤子の如きものなのです。宇宙の無数の世界の中では、精神的及び物質的進化の多くの形態があります。知性ある各生命形態は、その各々の故郷の遊星の物質的状態に自分自身を適応させていますが、これらの進化形態は大抵地球上より物質的に高度に希薄化された形で存在しているのです。しかし、大多数の生命はどちらかと言えば、外見は地球人に似ています。このことは確固たる理由があっての事なのです。実在においては私達は地球の年長の兄弟であり、地球人がその自由意志により、私達から真実を学びとろうと心を大きく広げる限りにおいては私達は地球の人々を援助します」

 私はその親切な優しい声に聞き入りながら暖かく輝くようなの波が私を包むのを感じ始めた。非常に強力で手で触れ得るような柔らかい黄金の光だった。素晴らしい一刻、私は本当の自分が知っているこの私より、無限に偉大で立派で強力であると感じた。そして、しばらくの間私は死を超越し、この優れた実在者達とどういうわけか一つの共感という場の充実した中で彼等との一体性にひとりでに満たされているのであった。

 「また連絡しましょう、オルフェオ」その声は言った。「しかし今日はこれでお休み、友よ!」二個のゆらめく緑色円盤は次第に色が薄くなって行き、それから低いハム音が聞こえたがそれらが再び輝く緑色の火球となって先に大きな赤色円盤がとった方向に矢のように天空を飛んで、信じられないほど短時間に私と車を取り残したまま消えてしまった。

 当惑が、不信が、ショックが・・・私は正気を失い気が狂ったのだという考えと共に恐怖が私に襲いかかってきた。私が目撃したところのものは正常では起こり得ないことであるが・・・それは起こったのだ! たしかにたしかに。

 私はしびれた手を挙げた。それは激しく震えていた。私の時計では朝の2時であった。

 私は辛うじて車に乗り、エンジンを始動させた。そして急激なU字型転換をして道路上に戻った。私は一刻も早く我が家に帰りたかった。そして正気の世界に戻りたかった。私は唯一つの目的・・・家に早く帰るという一つの目的のために車を走らせた。グレンデール大通りへと曲がり、自分のアパートの灯を見た時、私は深い安堵の溜息をはいた。いかなる場所といえども、こんなに素晴らしく見えた事はかつてなかった。私は車道に車を捨てて家に駆けこんだ。私の帰りがあまり遅いので、妻がとても心配して起きていた。

 「オルフェオ、どうしたっていうの? あなた、紙のように真白よ!」

 私は口もきけず彼女を見つめたまま立っていた。彼女は私の方にやって来て、私の手を掴んだ。「オルフェオ、あなた病気だわ! 医者を呼んで来ましょう」

 私は彼女の肩に腕を廻して、私は彼女を見近に感じたかった。そして、自分が突然体験した事を考えないようにしたかった。

 彼女は何があったのか話してくれるように、私に哀訴した。「明日だ・・マエ、多分明日話せるだろう・・・」

 私は床についたが、ほとんど明け方まで私はまどろむこともできなかった。 2.空飛ぶ円盤に乗る

 私は土曜日の終日をほとんどベッドで過ごした。私の驚異的な体験のショックがあまりにも大きかったため、私は容易に現実の世界へ戻る事が出来なかった。私は自分が知っている世界は影のみが住む幻の世界であるという気持ちを持ち続けた。

 私に起こった事件を妻に話す気になれたのはようやく日曜日になってからのことだった。私は妻が、私が正気を失ってしまったのだと考えるだろうと心配だった。そんな訳で私はほっとするような気持ちで妻がこう言うのを聞いたのである。「オルフェオ、あなたがその事がそんな具合いに起こったとおっしゃるなら、私はあなたを信じますわ。あなたはいつも真実を話して下さったもの。しかしこのことはあまりにも不思議で恐ろしいことですわ。あなたが帰っていらした時、ひどく蒼白でしたのよ」

 私は答えながら、彼女の肩に腕をまわすだけだった。「私も恐ろしいのだ、マベル。どう考えていいのかわからないのだ!」

 日曜日の午後、私は12才になる息子のリチャードを連れて、フォレストローン車道の円盤を見た地点に行ってみた。そこの茨の生えている土の上に、私が金曜日の晩、私の車のタイヤを印した滑り後が深くあった。

 リチャードは珍しそうに私を見て何を探しているのか尋ねた。私はその滑り跡を指さして、そこは私が"空飛ぶ円盤"でしかあり得ないものを見た場所だと言った。リチャードは信じられない様子でジッと見た。「しかしお父さん、お父さんはいつもそのようなものを信じる人達を笑っていたじゃない?」「その通りだ」と私は答えた。「しかし、お父さんがよく知らなかったからなんだよ。金曜日の晩、お父さんはまぎれもなくこの場所から2個の円盤を見たんだ」

 リチャードは好奇心で眼を丸くした。それからすぐに私に質問を浴びせてきた。私はもっとゆっくり話すように言ったが、息子が私の言葉を信じてくれたことが大変嬉しかった。

 私は恐怖にかられてその場所から逃げようとして車をとばしたスリップ跡を見ると、私は自分自身の体験の真実さを確認する事が出来た。私は自分が他の世界から来た人間と接触していたのだと・・・。

 月曜日の晩、私はロッキードの半夜勤の仕事に出掛けた。仕事に戻る事が楽しかった。同僚の親しい冗談・笑い・ひやかし等は正に私が必要としている心のやわらぎであった。

 嘲られると知っていたから、私は自分の家族以外の誰にも最初の体験の事は話さなかった。親友にさえも、円盤の事や私の体験の事は殆ど話さなかった。というのはその話題はひどく妻を転倒させ疑念で一杯にしたので、子供達でさえもそのことで余り話をする事を遠慮したからである。

 しかし一人でいる時は、あの他の世界から来た信ずべからざる人達について、私は長くまた何度も考えた。あの声は約束したのだ!「また連絡しましょう、オルフェオ」と。私は考えた。彼らはいつ私に再び接触するであろうか。そして又どんな具合いに。近い内にという意味であろうか。それとも何ヶ月もあるいは何年も後であろうか。このような疑問やいろいろな疑問が私の心の中に湧き起こって来るのである。

 私は常時彼らの観察下にあるのであろうか。もしそうだったら、精神感応によって彼等に再び戻って来てくれるように連絡する事が出来るはずだ、と私は考えた。ある晩、私はフォレストローン車道のあの人気のない場所に行って精神感応で連絡しようと試みた。しかしそれは無駄だった。輝く円盤は姿を見せず何の返事も送ってこない闇とうつろな空がそこにあるだけであった。

 幾週も過ぎ、それでも彼等から合図はなかった。私は不信に悩み始めた。時がたつにつれて、あの晩の記憶は薄らぎ、私は自分の体験の真偽の程を疑い始めたのである。

 その頃、7月上旬、南カリフォルニア上空において信頼すべき円盤目撃報告が新しく洪水のように流れ始めた。地方新聞は大見出しで「ロスアンゼルス上空に円盤出現!」を報道した。宇宙の彼方からの訪問者の来訪を確信し、今にも大量着陸があるものと待ちうける人達もあった。その月の後半、他の多くの州からセンセーショナルな目撃報告が加えられ、空はまるで自然の法則を拒絶し、物質的実体というより幽霊のように振舞う、わけの分からぬ不可思議な物体で充満しているように思われた。

 私は新しい情報の一つ一つを貧り読むにつれて、自分は"空飛ぶ円盤"を知っているのだということを改めて確信するようになった。しかし私はもっと知りたかった。私はあの金曜日の晩、あんなに見近に見た彼等と再び接触する事を望みそして祈った。

 1952年7月23日、私は仕事を休んだ。それは気分が勝れず、まちがいなく風邪でもひいたのであろうと、私は終日ベッドにこもっていた。が、夕方少し気分がよくなったので新鮮な外気の中を散歩する事は体によかろうと考えた。

 私は私達が住んでいる1番アパート区域から少し離れたロスフェリッツのドライブイン劇場の軽食堂へ歩いていった。その小さなコーヒー店は暖かい、親しみの持てる雰囲気があって、ささやかな話合いや、親しい冗談のやりとりを聞く事は私に大変元気付けとなった。それがたまたま最近新聞で報道されるようになった"空飛ぶ円盤"のことに話は移っていった。

 女給のアンが笑いながら、夫が空飛ぶ円盤を一目でも見ようと双眼鏡を手に終夜起きているので、よく眠れない日が続くと言った。これがきっかけとなって、"空飛ぶ円盤"についての冗談のやりとりが始まり、私も含めて皆笑った。笑う事が出来るということは私が自分の体験のショックからかなり回復していることを示すものだ。

 コーヒーを飲み終えると、私は軽食堂を出て家へと向かった。10時ちょっとすぎであった。劇場の向こう側に人気の少ない空き地が一筋のびているが、その場所は夜は気味が悪く立ち入る事は禁物である。というのは頭上数百フィートにかかっているハクペチオン通りのフリーウェー橋を支えている巨大なコンクリートの支柱がそこに立っているからだ。橋は濃い影を斜めになげかけて、その場所を暗い無人地帯にしているのである。

 私は橋の深い影の中を通って、その空き地を横切る時、奇妙な感情が私を襲った。ただちに私はあの衝動を思い出した。腕や脚がぞくぞくするようなあの衝動を! 私は興奮して頭上を見たが何もなかった。その感じは更に強烈になり、それと共にあの時に似たような意識のもうろう状態がやってきた。

 私と橋の間に、私はあやしげな物体があるのに気がついた。それが何であるのかは分からなかったが、エスキモーの小屋、或いはその幻のようにもみえた。それは実体のない輝く影のように思われた。私はそれを熟視した。それは全く信ずることができないようにまるで地面から浮かび、けば立ったような青白い輝きを発している巨大な霧状の石鹸の泡みたいだった。

 その物体は高さ30フィートで底の方の広さも(直径)そのくらいだったが球状ではなかった。見ていると、その実体が明らかになって、外側はかなり濃くなったように思われた。それから私はその物体の一部にドアーのような入口があって、内部は明々と明かりがともっていることに気がついた。

 私はその物体の方へ歩いていった。全然恐怖心はなく、むしろすっかり安心しきって、落ち着いた愉快な気持ちで進んだ。入口に立つと内側の方に大きな円型の部屋があった。ほんの瞬間ためらったが、私はその中に足を踏み入れた。

 私は上部がドームになっている直径18フィートばかりの円型の部屋のなかに入った。内部はエーテル状の真珠層のような物質でできており、こった色彩で輝き、視角によって色が変わっていった。生き物の気配はなく、音も全然なかった。入口から反対側に安楽椅子が一個あった。それも半透明で、ゆらめくような物質で・・・今にも消えそうで、我々が知っているような物質的存在には見えない・・・できていた。どのような声も話し掛けてこなかったが、私は椅子に座るようにという強い印象を受けた。事実、ある力が私を椅子の方へ押しやるように思われた。腰をおろしたとき、私はその物質の材質に驚嘆した。その中に座ると、空中に支えられたような感じがした。というのはその椅子を作っている物質は私の身体の表面いたるところに、又身体の動きに応じてくまなく密着するからである。

 うしろによりかかって、ゆったりすると、あの平和と安心感が強くなった。そのとき、ある動きが私の注意を入口の方に向けた。私は壁が外部への隙間を閉じるように音もなく動いていくのをみた。2〜3秒の内に、そのドアは消え、入口があったという痕跡さえ残らなかった。

 ドアが閉まると、私は完全に外界から遮断された。暫くの間孤独感が増した。家族や友人達との連絡もなく・・けれども又すぐ心地よい暖かさ、何とも言いがたい気分、平和と安全のあの雰囲気をもう一度与えてくれた。空気は冷たく、新鮮だ。私はぼんやりと次は何が起ころうとしているかと考えた。

 その時、かすかにブンブンというような音を聞いたように思った。最初殆ど聞き取れない程だったが、それは次第に大きくなって唸音というより、振動に似た一様な低い調子のリズムになった。次に私の身体が椅子の柔らかい物質の中に深く沈んでいくような感じがした。丁度おだやかな力が身体全体を押し付けるような感じで、それが又私を夢うつつの状態に連れ込むような大変気持ちのよい感覚であった。

 ブンブンという音が強くなる一方、私は部屋の中の重い影が、それを黄昏の中に巻き込んでしまうように暖かくなっていくのに気がついた。明るさが失われるにつれて、私は疑惑を持ちはじめた。自分が如何に孤独で無力であるかを知った。一時、私はしっかり閉ざされて、暗くなっていく部屋の中で恐怖の寸前にあった。

 その時、音楽が聞こえてきた! それは壁から聞こえてくるようであった。私はそのメロディーが私の唱する「馬鹿者達はかけ込む」であることを知った時、自分の耳を疑うと同時に私の内にある恐怖は鎮まった。というのは私は私のすべての考えや、夢や宿望までも知っている彼等と共におり、そしてこの事態がいかに安全であるかを悟ったからである。

 私はすっかり安心して、腰をおちつけて音楽を楽しんだ。数秒の間に部屋の内部は再び明るくなり始めた。間もなく前より一層明るくなった。私がその乗物の床の上に一片の金属片が輝いているのに気がついたのはその時であった。それは25セント銀貨程の大きさと形をしていた。私はかがんでそれを拾い上げた。それは今まで見た事のあるどんな種類の金属とも違っていた。というのは私の手の中でそれは生きているように見えたからである。それはブルブルふるえるとまるで燃えている石炭の様に輝き始めたのである。しかし私の体温と同じであった。そして私はその金属が大きさを減少していくのに気がついた。なおもある不思議な昇華か、変質かが起こりつつあるかのようであった。私の手と接触した事が、その物質を空中に蒸発させているのであろうか。私はそれを床にもどした。そうするとふるえも止まり、奇妙な輝きも多少少なくなった。

 私は後ろによりかかり、色あせて汚れの付いた自分の作業服に気がついた。その目の荒い織物は、精巧な真珠質のようなその部屋の中ではお粗末で、あまりにも不釣り合いだった。「どこへ私を連れていこうというのだろうか」、私は半ば音楽に耳を傾けながら考えた。なぜなら私の乗っている乗物は間違いなく動いているのを確信したからである。彼らの世界へつれていこうとしているのか、それとも私はその真珠のような小屋に乗ったまま永遠に宇宙のなかに失われようとしているのであろうか。なおも私がこういう疑念をめぐらしている時、私は自分の身体を押し付けている力が弱くなり、それから全然なくなるのを感じた。音楽の演奏が止まり、床のブンブンいう振動も消えてしまった。どういう形の動力が用いられているにせよ、それは床下に装備されているに違いなかった。そのかすかな振動音は確かに床下から聞こえてきたからである。その時椅子がなめらかに音もなく壁の方に25度回転した。見えない友をいかに信頼しているとはいえ、これには少し驚いた。私は椅子の腕をつかみ、緊張して身構えた。その時、私の目の前の壁に直径6フィート程の円型の窓が現れた。が、その窓を通して向こう側の全ては霧がかかったように見えた。

 じっと見つめていると部屋の中の明かりが暗くなった。それから乗物全体か、或いは椅子のどちらかが少し左の方に回転し、その不思議な窓は又3フィートばかり大きくなった。と同時にゆらめくような虹に囲まれた巨大な天体が見えたのである。私は自分が何処か宇宙の一部から実際にある遊星を見下ろしていることを知って身震いがした。その遊星自体は濃い青緑色で淡く輝いていたが、それを取り巻いている色とりどりの虹がそれを夢の景色のようにしていた。私はその天体の全部を見ることができなかった。というのはその球体の一部は床の線で切られていたからである。

 さて、私はあまりにもよく覚えているあの声を聞いた。「オルフェオ、あなたは地球を見下ろしているのです。・・あなたの故郷を! 千マイル離れた宇宙のここから。それは天空に於ける最も美しい遊星であり、平和と静寂のかくれ家のように見えます。しかしあなた及びあなたの地球の兄弟達はそこの真の姿を知っているのです」その素晴らしく、優しく、おだやかな抑揚のある声を聞いていると抑え難い悲しみが私を襲ってきた。眼に涙がにじんだ・・子供の時以来涙を流したことのないこの私の眼に。私の胸は感動で一杯になって涙を流す以外に表現するすべを知らなかった。涙は私のほおをあたりかまわず流れた。私は別にはずかしいとは思わなかった。というのは涙は何となく私を浄化し、清め、私が今まで自慢するようになっていた合理主義の固い冷酷な結晶のような殻をたたき割るように思われたからである。その声は柔らかく言った。「お泣き、オルフェオ、涙をしてあなたの眼を開かしめなさい。私達も又、今あなたと共に地球とその子供達のために泣くのです。その外観の美にもかかわらず、地球は知性ある生命を進化させている遊星の中では地獄の世界なのです。憎悪、利己主義、そして残酷が地球のいたるところから暗い霧のように立ち昇っているのです」

 その声は私の眼に新たな涙をもたらした。私は地球の状態を思い、そして超次元的視力を持ち、完成した情深い人達の眼に私達のことはどう映るであろうかと考えたのである。

 しばし沈黙が続いた。それから私は部屋が回転して、地球がかくれていくのに気がついた。次第に天空が視野の中に入ってきた。この小さな乗物から、息をのむような恐ろしい光景が見える。全宇宙は強烈な黒色で星は信じられないほど明るく、それは丁度黒色のじゅうたんにはめ込まれた大小様々の宝石のように見えた。私は天空の驚異と、不思議な美しい天上世界にすっかり我を忘れた。

 全ては沈黙と、秩序と筆舌に尽しがたい美におおわれていた。神を思う深い感情が私を占有した。私は今まで決して積極的に宗教的な人間ではなかった。しかしその瞬間、私は神を、永遠の時間と、全ての創造に働く無限不変の力として知った。そして私は今自分と接し見守ってくれる人達はこの無限の力、神に近いということを確信したのである。しばらく深い沈黙があった。それから涙をふくと、奇想天外な物体が視界に現れて来るのが見えた。それは底の方が平たくなっているということを除けば、飛行船に似ていた。物体は右方向から次第に姿を現わしてきた。

 私はそれが何でできているかを考えながら一心に観察した。それは金属ではなく、水晶状である事は確実で、透明のような感じがした。その、光線に対する特質から、くまなく結合された完全な結晶体であるらしかった。私はその材質をある種の水晶・金属及びプラスチックの結合体ではないかと考えた。機体全体が視野のなかに現れた時、それは少なくとも1千フィート、厚さ90フィートに達すると思われた。しかし私とその物の距離を判断する方法が全然なかったから、はるかにもっと大きかったかもしれない。

 私はその半エーテル状の船に魅せられたように見入っているあまり、再び音楽が聞こえてきているのに全然気がつかなかった。

 しかし私の耳が新しい驚くべき旋律をとらえたとき、私は今まで聞いたこともなく、想像もできない位素晴らしいその音楽に一心に聞き入った。その音楽を説明する事は難しい。というのは、それは我々の知っている種類の音楽ではなく、我々の知っている音階で奏でられるものではないからだ。それは完全な調和の中に回転している銀河系や遊星の幻想をリズムにした忘れることのできない不思議なメロディーの流れだった。

 その声は再び話かけた。「地球の兄弟よ、あなたの遊星にいる人達の実相、つまり実在の人間は神によって造られ不死なるものです。しかしあなた方の世界においてはこれらの実体を知らず、全ては死すべき関係にあるという惑いの影に執着しながら、その暗黒の段階からの救いをあがき得ようとしているのです。地球及び地球レベルに近い遊星の進化の段階における人々は、全て善への進歩というプラスの方か、あるいは更に大きな悪への退歩というマイナスの側にはっきり整列してしまいます。オルフェオ、私達はあなたがどこに立っているか知っていますが、あなたは今まで通り流れていくことに満足しますか」「いいえ・・決して」私はつかれたもののように答えた。「建設的に働く事を望みます。ただ私に丈夫な身体を与えたまえ、そうすれば一つとして私に成就出来ぬことはないでしょう」その声は優しく答えた。「オルフェオ、その望みは私達が望む程にはかなえてあげることはできません。私達があなたと連絡できたのは、あなたの肉体が弱く、だからあなたの霊的感覚が敏感だったからに他なりません。もしあなたがその死すべき肉体から言って身体的に頑健で、あなたの心が地球の鈍く低い波長に完全に同調していたならば、私達はあなたの前に姿を現わすことはできなかったでしょう。

 病気・不健康及び全ての地上の苦悩は無常にして非実在です。それらは、苦痛、悲しみ、災害、闘争と共に、智慧や霊的進歩が主として苦痛によって得られる世界という学校において、人類の学習を形作っているのです。この恐ろしい謎に対する説明は後程与えられましょう。しかし今夜は、他の地球人と同様、あなたは自分の身体的欠陥を乗り越える事ができるといっておきましょう。私達は地球の子供達のために・・人類が自分達の自由意志で私達のもたらした真実に対し心を開けて受け入れる限りにおいては・・私達はできるだけの援助をします」

 この言葉と共に、私が観察していたその巨大な船は上部へ、それから左の方へ動き始めた。大きな舷窓が素晴らしい速さで次から次へと開き、遂に三つの甲板らしいものが見える程船は上昇した。そして私はこの巨人のような宇宙船の内部をほんのちょっとかい間見ることができた。内部は私が乗っている乗物と同様な輝く真珠質のような物質でできているように見えた。しかしそれ以外何も見えなかった。人間の気配も、我々が地球で知っているような家具も設備も・・・。

 その船を見守っている時、私はその声も、霊妙な天上の音楽も実際にはその巨大な宇宙船から発生している事を知った。それからその船は母船に違いなく、それに乗っているあの人達の遠隔操作によってこの円盤が我々の大気圏内に入っているのだと言う事が私に分かった。円盤現象の背後には、何という高度な智慧、何という熟達した腕があるかを知って私は驚いた。私は健康な身体にのみこだわっていたことを恥じた。すでにかくも沢山のことが与えられている私ではないか。

 その宇宙船が更に宇宙の彼方へ動いて行く時、私は船の両方の端にローターのようなものがあるのに気がついた。私はローターといったが、実際には炎の渦のように見えた。私の限られた知識だけのことだが、私はこれら信じられない火の円盤[炎の渦]は恐ろしいほどに強力な動力工場であって、その恐るべきエネルギーはいかなる目的にも適用できるものだと判断した。私が最初に見た円盤は無線の送受信機として使用され、次には想念を精神感応的連絡法によって伝え、見る事も聞く事もできる巨大な三次元のテレビ・スクリーンとして使用されたのだ。今や私はこの同じ円盤[炎の渦]が宇宙船を推進するのを見たのである。これは私の推測だが、かかる動力工場が、私の乗っているこの乗物を天空高く千フィートも、ほんの数分の内にしかも私に何の不快さも与えずに打ち出したのだ。我々地球の科学者達を手玉にとっている宇宙旅行の克服し難い困難な問題は、これらの人たちによっては外宇宙への旅行がエレベーターの一人乗り程の簡単な事でしかない程度に解決されているのは明瞭である。

 私は彼等が重力とは反対の逆の力による秘密を発見したのだろうかと考えた。もしそうでなければ、他のいかなる方法で、彼らは重力を克服、或いは中和したのであろうか。私は地球の科学者達が宇宙船の中では完全に重さがなくなりあらゆる方向へ浮動するものだと信じている事を思い出した。私は片手を挙げて、その手を椅子の腕の方へ落としてみた。それは地上と寸分変わらぬ動きをした。宇宙機(円盤)の床のなかには人口の重力が起こされているのに違いない。

 私は又、彼等が如何にして致死的な宇宙線や流星や宇宙塵などの脅威を克服したのだろうかと考えた。確かに私の乗っている宇宙機は科学者が宇宙線からの十分な防御に必要だと言明している何トンもの防壁を備えていない。彼らはどういう方法で恐るべき気圧と温度の変化を、そのどちらの変化にも気がつかない程に支配したのであろうか。そして彼らの動力は・・これら緑色の火球の夢想も出来ない秘密は何であろうか。あるいはそれらは無音で、驚くべき効率をもって運転される磁力の渦であるのかも知れない。彼らの遊星はなんという素晴らしい不可思議な国であろうか。私は自分の視野を通過していく夢のような水晶のような乗物を畏怖のなかに見つめながらそう考えた。その時、ゆっくりと部屋が左の方に向きを戻すと、地球が再びそのゆらめく虹の空の暈とともに姿を現わした。私は霧のような青緑色の様々な色合いのなかに北半球のかすかな輪郭を見分ける事が出来た。また、私はアメリカ大陸の大きな都市であると思われる微かな光のきらめきをここかしこに見ることができた。

 2機の円盤が視野のなかに矢のように飛び込んできて、それから地球の方へ下降していった。全く突然にそれらは速度を落とし、ピンの先ぐらいの光の点となっている時、私はその声が1機はワシントンD・Cの上空にあり、他の1機はロスアンゼルス上空にあるというのを聞いた。ロスアンゼルスという言葉が、手足を伸ばして拡がっているような大きな街であるはずの光の微小な輝きを見つめている私の意識の中でこだました。私はロスアンゼルスは自分の街である事を思い出そうとした。が、それは過去の何処かで記憶されている場所のようにほんのかすかに親しみがあるだけのように思われた。

 その声は続けた。「オルフェオ、今夜あなたは宇宙の無限の大通りへほんの一歩だけ足をふみ入れました。あなた自身の努力によって道は後日あなたのために拡大されるでしょう。今夜、地球の一存在であるあなたは私達の使いです。あなたは働かなければなりません! 地球の人達があなたをあざけり笑い、気違いだと笑われようとも私達の事を彼等に告げなさい!」、「はい、そうします!」私は口ごもりながら言った。たとえ私の考えが全て彼等にわかっているとしても、私の言う言葉もすべて彼等に聞こえるのだと思いながら言った。「オルフェオ、あなたは確かにそうしますよ」その声は答えた。「そのようなわけで今夜あなたに特別の恩恵が与えられたのです。私達は地球の子供達をしています。そして危機の時間が近付いているとき、地球の子供達を援助する事は私達の望みなのです。しかしあなたのような無害な人を通してのみ私達は働くことができるのです。侵略的な地球の人達は私達の科学的進歩を欲しています。このために彼等はもし可能ならば私達の宇宙機を撃ち落とすでしょう。しかし私達は現在、宇宙の法則との完全なる一致調和のもとでやっていること以外、これ以上科学的知識を地球の人達に与えることはできません。地球人の物質的知識は人間の心の世界における兄弟や霊的理解の成長をはるかに超えています。すなわちアンバランスの状態にあるのです。そこに現在の危機が存在するのです。人間の科学的知識が破壊的面にこれ以上加速されることは決して許されるべきではありません。私達は今こそその知識を地球上における建設的目的に向けさせるために働いています。また、私達は地球の人達に彼等人間の真の本質について、より深い知識と理解を与え、彼等が直面している進化上の危機を熟知したいと考えています。現在私達は人間の努力を建設的方面、特に医療の分野において確かに協力しています。この方面において過去数年間に達成された進歩をあなたは見落とすことはできないでしょう。ガンとの戦いにおける成功を含むもっと偉大な発見が間近にあります。このように私達は人々を通して人々と共に働き続けるでしょう」私はこの慈悲に溢れた声を一語一語自分の意識のなかに刻み込むようにしながら聞いていた。しかし私は大部分忘れてしまって今述べる言葉は私が聞いた全部を思い出そうとする貧しい試みにすぎないのである。その声はなおも語り続けた。「私達はあなたの心が疑問で満たされていることを知っています。一つの疑念はことのほかあなたを悩ませます。それは世界がイエス・キリストと呼んでいる人間に関するものですね。気分を楽にしてあげましょうか。比喩的な言葉でキリストはまこと神の子なのです。それは地球の物質的進化に屈さない人間があなたの遊星に生まれたのです。彼は焔の主、・・太陽の如く無限なる実体として・・・人類の苦難に対する慈悲心から、彼は肉となり血となって、無知の悲しみの罪悪の地獄へ降りたのです。悲しみの子供達のために自己を犠牲にした太陽の魂として彼は人類の大霊の一部、世界精神の一部となったのです。この点において彼は他の全ての指導者と異なるのです。地球の各人は物質世界から意識を超越し、時間というワクから外に出たときに始めて宇宙の大聖霊と結合し、霊的実在のなかに住むことのできる本来の自己(姿)、つまり隠れた自己(霊)を持っているのです。ところが人間は時間という幻の中へ、自らの自由意志によって選択し、その中にとじこもったのです。それによって彼らは間違いの原因を作り、人間は死ぬものであるという意識が必然的結果として生まれ、つまり生きながらの死という現在の存在になったのです。こうして彼等は永遠の完全な自己(魂)から分離したのです。地球上における人類の一つの目的はその不死なる意識との再結合を達成することなのです。これが達成された暁には人類は死の王国から復活し、神の似姿にかたちどって作られた不死なる真我になるでしょう。あなた方の導師は教えました。"神はなり"と。この簡単な言葉の中に地球および彼方の世界の全ての秘密が発見されるでしょう」

 涙が私のほおを伝わった。その慈悲深い偉大なる意識の霊的内観の下にあって、私は自分が地上を這い回っている虫けら・・不潔な誤りと、罪に満たされた虫けらのような感じがした。そう、私は罪と言った。しかし人類が用いている普通の意味においてだ。そして根本的には罪は偽善であり、虚偽であり、生ける虚言なのだ! それは自分の同輩を、顔には笑みをたたえ、心は裏切り、悪意、嘲笑をもって見るのだ。罪は絶対なる真理、完全なる、正直、正しい動機からの全くの逸脱なのだ。したがって本当の罪は地上の罪の基準とはほとんど関係がない。こういう理解が私の心に一杯になった。私は不道徳な自分が余りにも恥ずかしくて、我と我が身を床に叩きつけ頭を隠したいと思った。そしてその時、全ての人間の中で、私は今いる場所に全くふさわしくない一番低級な人間であると感じた。私はこれら偉大な人達がどうして私如き者、あるいは地球人類のいかなる人にもあれ、することができようかと考えた。我々・・流血の戦争、強烈な憎悪、安っぽいくだらない偏狭、強欲、同輩に対する残酷な非人間性を持っているこの我々を・・・。私は自分の手で頭を隠し、この間違いだらけの偽善に満ちた生き物、しかもわずかばかりの物質的知識に対する利己的な虚栄でかくも思い上がっているこの人類のために烈しく泣いた。

 その時、私は夢心地で、あたかも数千のヴァイオリンによって奏でられているような、" 主の祈り" のメロディーを聞いた。私は椅子にかがんでいて、また新しい涙が眼に溢れた。私の心は謙譲や悔悟や感謝・・これらの偉大な人達が、みじめな利己主義的存在である我々のことまで考えていてくれたという感謝の気持ちで一杯になった。

 霊妙な旋律よりひときわ高くその声は言った。「地球の親なる友よ、私達は今あなたに永遠の世界のまことの光で洗礼を施します」

 眼のくらむような白い光線が機のドームからきらめいた。私は時間・空間を超えて投げ出されたように思われた。ただ光、光、光!だけを意識した。オルフェオも、地球も過去も等しく、束の間の暗い夢に過ぎなかった。そしてその夢が私の眼の前にパノラマのように次々に展開された。地球での私の生活の全ての出来事がくっきりと鮮やかだった。そしてそれから地球での生まれ変わりの全生涯の記憶が蘇った。その崇高なる瞬間、私は生命の神秘を知った! また、私は恐ろしいほどの確かさを以て我々皆・・ 一人一人が・・永遠の中に実在しており、そして一時一個の短い意識を割り当てられているに過ぎない!事を悟った。

 私は死のうとしている、そう思った。私はこの死を前世の地上での生涯において経験した事がある。これが死だ!たった今!私は始めもなく終わりもない永遠のなかにあるのだ。それからゆっくりと、全てが輝く光、平和、筆舌に尽くし難い美の中にとけ込んだ。死の全ての虚偽から解き放たれて私は無限の祝福のはてしない海に漂うのであった。

 ついに私は生き生きとした夢から覚めるように意識を取り戻した。私は機の内部をまばゆく見まわした。全てが同じだった。しかし数分にしかすぎなかったに違いないこのわずかな時間に数千年が過ぎたように思われた。私は丁度心臓の下、左わき腹に焼けるような感じを半ば意識したが、その時には別に気をとめなかった。

 音楽の妙なる流れが空中に漂っていた。私は機の床の下に波打つような波動を遠くに聞くというより感ずることができた。また、私はクッションのついた椅子に身体が柔らかく押しつけられるのに再び気がついた。そして機は地球に戻ろうとしているのだと気がついた。

 信ずることのできないほど、短い時間に壁が開き、見馴れた光景が見えた。そうだ、私は帰って来たのだ。しかしまた、私は、地球は二度と私の真の故郷ではありえないだろうということが少し悲しく思われた。人類の霊的進化のなかに私はこの生涯を無駄に過ごして来たのだった。そうして私は死を経験し、無限の生命に到着したのだ。

 私は座り心地のよい椅子から立ち上がりながら腰をかがめて、輝く奇妙な金属片を拾い上げ、機を離れる時、手に乗せた。やや呆然として、その宇宙機から歩み出た。それから好奇心からもう一度それを外部から見ようとして振り向いた。がしかしもう宇宙機はそこにはなかった! 私は空を見上げた。天高く、けばだったように輝く一粒の宝石のようにそれはあった。それから急に見えなくなったが、更に北方の空高くに、輝く赤色の円盤が見え、それが緑色に変わり、消え去るのを見た。

 私は手の中の奇妙な円い金属片を見下ろした。それは再び輝いていて鉛色だった。そして私の身体との接触のために震えていてちょうど生きているように感じられた。それは急速に減少し始め、私が家に帰りつくまでには何もなくなってしまった。

 床につこうとして着物をぬいでいるとき、私は再び、円盤の中で意味深い"新生"の体験中、左わき腹に感じた焼けるような感じを思い出した。そして、見ると丁度心臓の真下の左のわき腹に、25セント銀貨大の円型のやけどらしきものがあった。円盤の外側の縁は赤く炎症を起こして少し盛り上がっていて、円の中心にある小さな点も同様だった・・水素原子の表示だ。私は彼等が、来るべき冷酷の日々に私が自分の体験の真実さを、あらゆる疑念を払いのけて確信できるようにと、その印を私に印してくれたのだと悟った。

3.異星人(ネプチューン)との会見

 あの印象的で意義深い円盤旅行のショックが数週間続き、私は正に自失の状態であった。私はロッキードでの仕事を続けたがまるで自動人形、いわば二つの世界の住人のようであった。そして家ではどちらの世界にも属さないかのようであった。私の心の状態を説明する事は難しい。しかし円盤で受けた大きな霊的啓発は、私を私自身の遊星地球に対して異邦人的存在としてしまったのだ。

 私は世界の人々に告げたかった。私の発見した真相を赤々と輝かしてやりたかった。しかも大部分の事は永久に沈黙しなければならないと知っていた。実在の世界をちらっと覗いたわけだが、その中に私は時間というものは非存在である事を理解した。我々が時間と呼んでいるものは、物質世界のみに存在し、感覚の幻であるのだ。また私は、いまや我々人類の宇宙に対する概念は完全に間違っている事も知っている。しかし私はこれやあれやの真理を誰に確信させる事が出来ようか・・誰が私を信じてくれるだろうか?

 しかしブラザー(宇宙の兄弟)は私の体験を地球人に告げるように希望しているので、私は多くの人々に円盤に乗った事を話して歩いた。しかしほとんど全ての人々は嘲笑し、そして私をからかうばかりであった。私は数々の笑い話の的となった。うまい事を言う人間はいつもいるものだ。「お前の円盤の仲間は今夜やってくるかい、オルフェオ?」あるいはこうだ。「円盤にドライヴィン劇場にでも着陸するようにいえよ、アンギ、そうすれば俺達は皆信ずるよ!」こういう寸評はいつも爆笑を巻き起こし私を笑いものにした。しかし私は最早気にしなかった。私は知っているのだ。そしてそれで十分なのだ。

 私の話が広がると2、3の新聞が「円盤人」について嘲笑的な記事を掲載した。それによる傷は深く、私の2人の息子達に困惑と屈辱をもたらした。息子達は人々が自分達の父を気違いだと言っているのを知った。彼らは友達が嘲笑するので学校に行きたがらなかった。また私はそのことが妻のマベルをもすっかり傷つけた事を知った。マベルは私に体験を忘れるように哀願した。私は自分が何故話さなければならないかも彼女に理解してもらいたいと努めたがその問題に関してはひどく意見が合わなかった。

 私は何か建設的な事をやりたい思いで一杯であったが、どのように手をつけたらよいかわからなかった。私はあちらこちらの防衛事務所を尋ね始めた。数ケ所の所員は私に向かって大口を開けて笑った。いかれたやつがやって来たと、問題にしてくれなかった。それでも或る事務所で、純粋に興味がある人々の所に廻してくれた時には救われる思いがした。彼らは私が提供した情報に関して色々な角度から質問した。しばらくの後、私は関心を持つ人達の小人数のグループに宇宙からの訪問者に関する話を週1回始めた。最初この集まりは個人の家で催されたが、その後出席者も増えたので、ロスフェリウツのクラブハウスに集まった。私はあるだけの余暇を作って自分の体験を書き下ろし始め、小さい一枚の新聞にして発刊しようと計画した。というのはそうすればもっと多くの人々に知らせる事が出来ると信じたからである。

 しかし私の奇異な円盤旅行後、幾日も幾週も過ぎ去り、しかもそれ以上何事も起こらなかったので、私はいささか不安になり始めた。絶え間ない嘲笑が余計疑いを増大させた。私が自分の体験の絶対真実を主張する事が逆には自分の友達、家族さえも決定的に疎遠にするように思われた。私の話は地球上では信頼をおかれず、そして不思議な訪問者達は何も私を援助しようとしなかった。私は実際自分の正気を疑い、あの奇怪な体験は在る種の錯覚か幻覚ではなかったかと思い始めたのである。けれども私の内在せる真理の光に照らした時、この不安と迷いは正しいものでなかった事を確認するに至った。”何故なら彼らの兄弟達と共に私は実相を見、それを知ったのだ”・・そして私にとってその事は決して忘れる事の出来ないものであるからでもある。

 8月2日の夜、私と妻はロスフェリッツのドライブイン軽食堂で気楽に食事をとっていた。

 11時頃私は新鮮な空気を吸おうと思って外に出た。私は西の方の丘の上に、ハッキリとした緑色の光が明らかに空中にぶら下がるように止まっているのに気がついた。私はしばらくそれを見守っていたが、食堂にいる妻と7人か8人の他の人達に外に出てそれを見るように呼びかけた。

 皆は丘の上空にジッと停まっているその不思議な光体を見た。説明に困ってヘリコプターが滞空しているのだ、という者もあれば、何かの高い街灯だろう、と考える者もあった。しかし3分か4分後、その光体がゆっくりと音もなく上昇し急に消えてしまった時、誰も言うべき言葉がなかった。けれども片意地から誰もそれが実際に円盤だと認めようとしなかった。

 彼らが「オルフェオと円盤か」と笑いながらぞろぞろ食堂の中に戻った時、失望の波が私の胸を締めつけるようにおそってきた。円盤や自分の体験を人に話すのは無駄だ・・全く無駄だ。すっかり落胆し、また、まったく孤独を感じて私は家に帰る事に決めて食堂を出た。

 空き地を横切る時、ハイペリオン大通りのフリーウェイ橋が私の前方に大きく暗くその姿を現わした。空はかげり、大きなコンクリート構造物の深い斜めに走る影がいつもより重く気味が悪かった。しかし橋の暗い横道の影の中で、私は一種の暖かさや遥かに温和な世界との心地よい霊的交わりを感ずるのであった。というのは、私が円盤に出合いこの地球の外に運ばれたのはこの巨大な橋の影の中だったからだ。

 私はこういうことを考えていた。その時突然、私は誰かが闇の中から近付いて来るのに気がついた。私はビックリした。というのは私は今まで夜こんなに遅く橋の下を近道して来る人に出合った事がないからだ。その見知らぬ人は橋の行き止まりになっている所からやってくることが次第に私に分かって来た時、私は挨拶の言葉をかけようとした。私の最初の考えは誰かが私を待ち伏せしている・・多分私に強盗を働くために・・ということだった。しかし身構えるひまもなくその人が呼び掛けるのを聞いた。「今晩は、オルフェオ!」

 私の心臓の動悸がほとんど止まる思いだった。というのは直ちに私はそれが円盤の中で話し掛けられた美しい震えるようなあの声だと分かったからである。私は完全に唖のようになってその場に立ちすくんだ。そして近付いて来るその影を見つめた。しかしそれから喜びと感謝の波が私におそってきた。そしてようやく私はどもりながら答えた。「今晩は、・・・さん・・・」

 彼は気持ちよさそうに笑った。「やあ、今心の中で私の名前を呼びましたね。今まで名前を明かさなかった私の名前を」彼の声はやさしかった。

 「その名前で私を呼んでよろしい、オルフェオ、その名前が一番良いでしょう。私が与えるどんな名前よりあなたにとってより多くの内に秘められた重要さがあるでしょう」

 「ネプチューン・・・」私はその名前をゆっくり敬意を込めて口にした。それが正しく私がこの偉大なる不思議な人間に与えた名前であったのだ。それから私はつけ加えました。

 「とうとうあなたはやって来ましたね。私に力と信念を与えるために」

 彼はその時私のすぐ近くまで来ていて、私は彼が私より数センチ高く輪郭はがっちりした男性であるという事がわかった。闇が余りにも深く、彼の姿の詳細はわからなかった。けれども彼の眼前にいるという事はすさまじい様に魂を高揚させ、力、調和、喜びという清浄の波動を再び感ずることができた。

 「オルフェオ」彼は私を通り過ぎながらやさしく言った。「私達は今晩、話すべき事が沢山あります」深い闇の中を私の先に立って大股に歩いていく彼について行った。私は砂利路をふむ彼の確かな足音を聞く事が出来た。それは私に彼が決して影法師でも幻でもないことを少しの疑いもなく確信させた。

 彼はグレンデール大通りの屈曲部・・そこから路は登りになり橋の方へ出るのだが・・の近くの幾分明るい地帯へ私を導いた。私はこの、他の世界からの不思議な訪問者を初めて直に見るという期待に心は喜びに震えていた。彼が振り返った時、私は彼の顔を見た。あの発光スクリーンで見たのと同じ、表情の豊かな素晴らしい顔つきであった。私は特に、彼の非常に大きい表現に富んだ黒い眼と、暖かさと親切さを実際に限りなく放散するように思われるその容姿の高貴さと美しさとに再び気がついた。

 それから私は彼が完全に仕立てられた、身体の輪郭にきっちり合った緑がかった色の一種の制服を着ているのに気がついた。しかしそれには明らかに縫い目とかボタン、ポケット、飾りとか付属物は一切ついていなかった。実際その制服は非常にピッタリ合っていてほとんど彼の身体の一部のようであった。しかし彼を観察するにつれて私は驚くべき現象に気付くようになった。私は彼の制服と容姿をはっきり見ることができたのだが、それは時々、しかも漣を通して見ているかのようにゆれるのである。そして色は一様に固定せず様々に変化して同調が完全でないテレビセットを思い出させた。ただ彼の顔と手だけは漣のようにゆれて薄膜にぼかされていないで、はっきりと安定していた。近付いてくる車のヘッドライトが時々私達をも照らしだした。そして私は、このブラザーを通り過ぎて行く車の中の人達には彼はどういうような存在に見えるのだろうか、と考えたことを記憶している。一体彼らは彼を見ただろうか。もしそうなら彼は私と同様、固く、実体のあるものに見えたのであろうか?

 彼は身振りで私についてくるように合図しながら再び前進した。無言のまま彼はコンクリートの急斜面をロサンゼルス河の河床の方に私を導いた。そこで彼は大きな石の上に座り、私にもそうするように合図した。

 しばらく彼は無言で、私は彼の周囲に凄まじい程の波動の場を鋭く感じた。清浄、人間、表現のしようもない歓びが感知し得るほどの放射である。

 やっと彼は言った。「オルフェオ、あなたは私が直接あなたに言う事が出来ない多くの事を直感で感じとり、理解できます。あなたは今や、私達があなた方の世界に知られない次元で活動する事が出来るという点で、地球人とは異なっているという事を完全に知る事ができました。地球は三次元の世界であり、それ故にその世界は全く虚偽です。他の天体の人々(宇宙人)からは、地球は「呪われた遊星」「神から見捨てられた堕落せる者の住家」と見放されているのですよ。また、他の人々は地球を「悲しみの家」とも呼んでいます。

 地球の進化は苦痛、悲しみ、罪、災害、肉体の死という幻を通しての進化だからです。あなた方地球の科学者達の今持っている信念では必ずしも地球の本当の進化とはなりません。これは事実なのです」この不思議な言葉を聞いた時、私は心からこう叫んだ。

 「しかしなぜそうしなければならないのですか? なぜ地球の人々は苦痛、災害、そして死を知らなければならないのですか?」

 彼は空を見上げた。そしてゆっくり言った。私は柔らかい光の中で、彼の顔には同情の色が深く浮かんでいるのを見た。「その問いに対する答えは、時間という幻の神秘の一つです。こういう状態は現在地球に住む人々の間で必ずしも一般的な事ではなかったということです。かつて、この太陽系の中にもう一つの遊星、すべての遊星の中で最も美しく、輝かしい遊星がありました。その遊星が地球人の最初の住家だったのです。その彼らの故郷においては、悩みも悲しみも災害も病気もそして死もありませんでした。しかし、自分達の世界の栄えと素晴らしさのなかに彼らは鼻を高くして傲慢になり始めたのです。彼らはお互いの間で戦争を始め、遂には生命の贈与者、神に対して反逆したのです。そしてしまいに自分達自身の遊星を破壊し、それは今日、太陽系の中に星くずのやせた不毛の輪[火星と木星の間にある小惑星帯のこと]としてしか存在していないのです。これらの人間達が理解と同情と人間をかち得るために、より小さい方の遊星、地球の動物的進化のなかに生まれたのです。苦痛、悲しみ、失敗、そして死が彼らの教師となったのです。彼等の象徴は人間獣となりました。各人とも自分自身の運命と救いをやり遂げなければなりません。時間という幻の中で、生死の反復を通して各人はゆっくり、そして苦しみながら、かくして栄光ある神的状態にまで精神的に進化していくのです。究極において地球上の全人類は再び失われた天性に到達するでありましょう。理解、同情、そして神や同輩に対する真のを学び取るのでありましょう」

 私は彼の不思議な言葉をあれこれと考えた。彼が言った事は地上の人間とその運命に関して神秘とされている多くの事を説明するものだと思った。しかしすぐに私の注意は、ネプチューンの像が再び奇妙に波打つのに向けられた。それを見た時、突然一つの疑問が私の心に浮かんだ。

 「彼はその物質的感覚においてそこに実際いるのだろうか。あるいは別の次元からの物質世界への非物質的映像なのだろうか? 私は彼の真のその姿や通常の存在形態を見ているのだろうか。あるいはただ単に一個の人間の外観を投影された似姿として見ているのだろうか?」

 この不思議な考えは私を少し驚かし余りに深い水の中へ運んでいくようであった。

 安心させるような微笑が彼の顔に輝いた。「驚きたもうな、オルフェオ、あなたの心のなかにある厄介な疑問への答はイエスでもあり、ノーでもあります。地球上では形、肌の色、個性、及び事物の物質的な面というものが非常に重要です。私達の世界においては、これらの幻覚は実際上何等重要ではありません。あなたにとって私はほんとうの私の似姿であるというだけにしておきましょう。三次元的言葉ではこれ以上明確に言い表すことはできません」

 私は地球の仲間達の事を考えた。そしてあわてるように私は聞いた。

 「今の地球についてはどうですか? 表面はすべてかなりおだやかにみえますが、実は我々は当てにならない危険な橋の上を渡っているに過ぎないのです。心の中では多くの人達が困惑し恐れています。水素爆弾や実験室で研究されているその恐るべき破壊兵器の絶えざる脅威がしのびよっており、その他にも色んな事があるのですが・・・」

 ネプチューンが口を開いた時、その声は穏やかで冷静だった。「現在地球の基本的な敵である共産主義は、その旗の下に悪魔の連合勢力の矛先をかくしています。[ニューヨークでの聖母マリアの出現でも同様のことを言っている]全ての人は善と共に、ある程度の悪をその心情の中に持っていますが、一部の人達は他の人々より邪悪です。共産主義が地球上の進化過程においての悪の一つで、有害な生物、飢饉、陰気、暴政、災害・・これらはすべて人間の中の善なる正の力を目覚ましく活動させるマイナスの力ですが・・などが存在する如く、今地球に存在しているのです。かくしてそれらは戦われ、理解され、しまいにはそれらの非実在性が明らかになります。というのは悪は常に自己破壊に終わるからです」

 彼は息をついだ。そして私はもう一度彼のユニフォームが点々として暗くなったり、明るくなったりするのを認めた。しかもそれが流動する淡緑色の雲や月光の布で作られているかのように・・・。それから彼が再び語りだしたが、その言葉に私は思わず息を呑んだ。

 「そうです。戦争は再び地球に起こるでしょう。私達はそれを阻止することはできません。多くの国の何百万という人達が、永年の理想や、人類の心の自由のために、ほとんど自分達の方に勝算もないまま戦い抜くでしょう。

 未来の歴史において偉大な事件として知られるであろう苦しみの時が何人の予想もできない近い将来に迫っています。そして戦争の雲は地平線にかかっています。暗く不吉な、その上には無限なる永遠の虹がさしています。人類はハルマゲドン(世界最後の善と悪の決戦場)を生き抜き、協力と誠実な兄弟の新しい光栄ある時代に目覚めるでありましょう。明けゆく地球の偉大なる新時代において、全ての人々は烈しい苦痛を忘れ、人間の兄弟関係の固い基礎の上に共に正しく建設を始めるでしょう」

 彼は話をやめた。そしてその輝く眼を私に注いだ。うす明かりのなかに、彼の容貌はほんとうに輝くばかりであった。

 「もうお話することはありません、オルフェオ」彼は言った。「1 9 4 7 年における最初の円盤事件以来、地球の数千の人達が我々を信ずるようになっています。多くの人達が実際に私達の円盤を目撃しています。私達を盗聴した者もあれば、透視した者もあります。更に私達の存在の事実と、物質的接触を認めている人達もいます。しかし私達の円盤の存在に関する限り、非常にやかましく言われていますけれども、私達はそれを提供することはできませんがいつかはそれがあるでしょう。けれども私達がいわゆる権威筋を通して人類に物質的接触を試みる事は無益で、恐らく人類にとって災いがあるだけでしょう。ほとんど全ての三次元の存在達は超次元的存在ということについての如何なる概念も持ち合わせていなければ、それをおそらく理解する事もできないでしょう。今晩、あなたに会うために私は掟を破りました。(宇宙の法則)しかし地球の事柄に対する干渉という事について、手を触れてはならぬ掟を、活発な宇宙の法則が必要な修正を行うでしょう」

 彼は私を見た。彼の不思議な眼が急に悲しそうになった。しばらく私は、彼の偉大な心眼には私は彼が知っている種類の実体性の全然ない、非現実的な、ただよえる影にすぎないだろうという不思議な感情を抱いた。それを思った瞬間、私は地球の我々は丁度、地球が太陽から離れている程に、彼らの性質から遥かに隔たったものだと思った。

 しばらくして彼は言った。「今晩ここでのしばらくの会見の印に握手をしたいけれどもできません。もう既に深入りし過ぎています。私が法則を侵したために、今や私達はその法則に従ってあなたから退かなければなりません。地球における原因結果の不変の法則に従って支配されるでしょう。結果として、ほんのわずかの人々しか私達の会見についての説明を信じ、もしくは耳をかそうとはしないでしょう。全体的観点からすれば、あなたの話は地球上の状態を決して変える事はないでしょう。私達の会見のために地上の実際の出来事が早くなるということもなければ、遅れることもないでしょう。せいぜいあなたの話は少数の人達により大きな信仰と内的確信とを与えるに過ぎないでしょう。しかしこれは重要な少数です。神の法則は精神的識別力のある人達によってのみ不変であり明白なのです。時間の幻の中では全ての事はその適当な時期に達成されます」

 私は自分がぶるぶる震えており、神経はかなりたかぶっていることを知った。全くの感動からか、それともネプチューンの心的振動範囲に包まれたからかもしれない。私は彼に礼を言って自分の心にある感謝の念を現わそうと思った。しかし全くどう言ってよいかわからなかった。私は言った。「心の底からほんとうに感謝します、ネプチューン。あなた及びあなたの世界の人達に私のこの命をかけて誓います。より大きな理解が人類に必要であるということを」

 「確かにあなたは私達の期待にそむかないでしょう、オルフェオ」彼は答えた。

 「暫くは御連絡しないかも知れません。しかしあなたの経験に関してこれ以上疑いを持たないで下さい。道は開けます。あなたが望む通り歩みなさい。あなたの失敗は私の失敗です。しかしより真面目な気持ちで私達を知り、また私達を信ずるようになる今以上の多数の人達があなたに微笑みかけます。力と激励が、勇敢に立ち上がって前方に控えている激烈な裁判に立ち向かう数百万の人達に与えられるでしょう。あなたに言いますが、"偉大なる事件"は非常に近く、次の戦争の狂騒はほとんど思いがけない時、人々が私達について話しているときに起きるでしょう。これ以上語ることはできません」

 これらの予言的な言葉を言ってネプチューンは私の方に手を差しのべた。しかし彼の言葉を思い出して私はその手を握らなかった。

 彼は微笑んだ。そしてその顔は、ほんとうに光を発散するようであった。「オルフェオ、私の兄弟!」彼は心からの情をこめて言った。「私のためにあなたは掟を破ることを拒否してくれました。永遠に貴方を信頼します。オルフェオ、あなたの単純な行為によって、あなたは私をこの地面との接触から清めてくれました」彼は話を止めた。それからつけ加えた。「間も無く私達は地球から退きます、オルフェオ。しかし実在において私達は決して遠く離れてはいけません。あとで私は再び戻って来ますが、あなたではありません。する友よ、あなたはこの言葉の意味を後になって理解するでしょう」私が返事をせずにいると、彼は言った。「私は喉がかわいた。オルフェオ、多分あなたは水のありかを知っているでしょう?」「は・・はい、知っています」私は急いで立ち上がりながら熱を込めて答えた。私は終夜開いている近くの小さな店を憶い出した。「どうかここでお待ち下さい。すぐ戻って来ますから」私は彼をそこへ残して堤をよじ登った。

 私は店の方へ急ぎながら振り返って、ベリオン橋を見た。アーチの高い中心部の下にかすかに光る『小屋』に似たほのかな輪郭を認めた。私は直ちにそれが、私が乗ったものと似たような円盤である事を知った。

 店で2本のレモンソーダを求めて急いで戻ったが近付くにつれて、私は橋のアーチの下に最早やあのかすかに光る物体は・・・がいない事を知ると失望した。私は足を速めてほとんど走るようにしてネプチューンの待つ地点に戻ったが彼の姿はもうなかった。私はそれほど驚かなかった。というのは、戻って行った時、彼はもういないだろうという予感がしていたからである。私はソーダを投げ捨てて地面に座り込んだ。彼のいないその場所はゾッとするほどさびしかった。私は孤独を感じた。無力で見捨てられたような、急に明かりの消えた部屋の中に残された子供のような感じがした。私は空を見上げた。私の眼はもしやと空を探した。北方の空高くやわらかく輝いた緑色の光があった。それはしばらく滞空していたが突如、矢のように飛んで消えてしまった。

 「さようなら、ネプチューン」私は目頭がぬれているのを感じながらつぶやくように言った。「今の地球はあなた方の世界からの人達と会う用意ができていません。しかし地球の偉大なる新しい時代の夜明けに、その日はやってくるでしょう。友よ、我々が真の兄弟の意味を学んだ時、我々が利己的な心情に巣くう悪にもっとしっかり打ち勝った時に、その時おそらく私達は、あなた方の世界の無限に賢明で優しい兄弟達に会う価値あるものとなっているでしょう。それらの日にはあなたの仲間達は自由に楽しく私達を訪れるようになるでしょう。その時は最早地球は"呪われた遊星""悲しみの家"ではないでありましょう」

4.私(ネプチューン)は今、地球人の中にいる!

 私は始めネプチューンとの不思議な会合を誰にも話さなかった。というのはこの新しい話はなおさら大きな不信と嘲笑にぶつかるだろうということを十分承知していたからである。しかし私は直ちにその後の体験を書き下ろしにかかった。私はすでに円盤と私の最初の体験を原稿にしてあって、小さな私有新聞である二十世紀タイムスの第1版として出版しようと計画していた。が、出版社を見付けるのに苦労した。今や私はそれがまだ印刷されていないのを喜んだ。私の最も新しい、ネプチューンとの体験を書き加える事ができるからである。私は暇な時間に原稿と取り組んだ。しかし感情及び精神的無理が健康にたたりはじめて、私ははなはだしい衰弱と疲労でなじみの徴候の多くがぶり返したのを感じた。1 9 5 2 年の1 0 月、私はロッキードに仕事の休暇を申請した。これは許可されたが、奇妙なことに、私の休暇はロッキード会社史上最初のストライキが行われた日に始まった。私は自分がこれ以上の神経の緊張から救われたのだと感じた。幸いにしてストライキは都合よくおさまり仕事は数週間の内に再開された。

 仕事から開放された時間で、私は間も無く原稿を完成する事が出来た。また余分の休養のために私の健康は急速に改善され、私は1カ月以内に仕事に戻れるほど丈夫になった。

 工場の仲間達は私が円盤に興味を持っている事を知っており、彼らの多くの者が私の最初の2つの体験を知っていた。しかし大体においてそれは好意的親しみのあるひやかしだったので私は別に気にとめなかった。私が仕事の上で一番関係が深かった数名の者は、度々私の体験の真実を証明する何らかの証拠を見せてくれと言った。私は円盤の床から拾い上げた不思議な輝く金属片の事を話してそれがどんなふうにしてほんの数分の内に分解して無くなったかを説明した。また私は円盤の中での"目覚め"の間に受けた火傷が腹の左側に印を残していることを話した。彼らの幾人かは水素原子の形をしているその印を見た。しかしこれらのものは彼等にとって十分な証拠ではなかったのである。

 ある晩仕事をしていると、彼等数名の者が私の体験の事で私をからかっていた。アルサラダーが皮肉を言った。「一体どんな飲み物を飲んだのかね、アンギ、お前をこの世の外に追いやったのは?」オールターセヴァイキが相槌を打った。「そうだとも、わしらも円盤に乗れる様に教えてくれよ!」

 私達は丁度重いダイスを廻し終えた頃だった。アルと私はネジを切り終えたラドームをダイスからはずしていた。丁度その時、何か木の板でも割るような大きな亀裂音が聞こえた。と同時に私は右手に衝撃を感じ人差指にチクチクとするような疼きを感じた。

 皆驚いた。アルガが「どうしたんだ、アンギ?」と叫んだ。

 私は無言のまま人差指を前に突出して彼等に見せた。その5名の者は円い環が私の指に現れるのを見守った。その環は火傷のように赤くはなく灰色だった。それは十セント銀貨大で中心に点のある完全な円型だったし、またしても水素原子の象徴だった。誰かが静電気について何か言った。しかし皆ひどく困惑した。というのはそれに似たようなことは今までに起こった事がないからだ。アルが工場の病院で診てもらうようにすすめた。

 私はそうする必要はないと答えた。痛みは全然なかった。私は円盤の中でこれより大きく似たような印を心臓の左下に受けたのだと言った。

 彼らは私の説明を笑い、超地球人が私の指に奇妙な印を作ったということと心臓左下の印とが関係あることを信じなかった。けれども彼らは狐につままれたようになった。その奇妙な印は何カ月も私の人差指に残り、見えざる訪問者の接近を絶えず思い出させてくれたのである。

 10月の後半、マベルはニュージャージーの方へ旅行に出掛け私の本家を訪れた。彼女が数週間たって戻って来た時、私の父と母が1カ月か2カ月ばかりカリフォルニアで過ごそうとして彼女についてきた。マベルはグレーハウンドのバス停留所まで迎えに来てくれるよう電話をかけてよこした。

 私は再びマベルを見る事を熱望し、父母との再開を待ち受けた。私は彼等が到着する晩、子供のようにはしゃぎながら街へ車を駆った。大体6時頃で、街頭は交通が烈しかった。私は車を駐車するとバスターミナルの方へと歩を運んだ。そこも人の波で混雑していた。私は妻達を迎える事ですっかり興奮していて、空飛ぶ円盤も宇宙からの訪問者達も遠い彼方の事のようになっていた。しかしバスターミナルの正面のドアーを開けて中に入った時私はその場に立ちすくみ自分の眼が信じられないある一点を凝視した。

 それは真正面の新聞スタンドに面して見なれた顔がそこにあったのである。まぎれもなく彼はネプチューンであった。

 彼はチラッと見上げたが、彼の黒い眼は私を予期していたことを明らかに物語っていた。彼は普通の仕事着をまとっており、書類カバンをかかえていた。つばの折れた緑色のフェルト帽が彼の眼をかくしていた。そして彼は停車場のどの人にも劣らず現実そのものだった。一撃を食らったように私は驚いたが、歩み寄って挨拶しようとした。だが、強力な精神感応による命令が私を止めた。私は彼を見ながら立ち止まってためらった。彼は私に向かったまま立ち上がった。そして私は彼があわただしい人々の群れの中で、どんなに高くとても容姿がよく、そして立派であるかに気付かざるを得なかった。彼は微笑してはいなかった。実際彼の顔は怒っているかのように厳しかった。私は何か失敗でもしたかといぶかった。私はマベルや家の者達が自分を待っているということを完全に忘れてしまっていた。

 彼はじっと私を見つめてはなさなかった。しばらく立ち往生した私は、新聞売り場の方へ歩いて行き、雑誌を取り上げて繰り返しページをめくった。私は彼に近付くな、というテレパシーによる印象をはっきり受けた。それで私は彼が話し掛けて来るのを待った。しかし彼は一向に話し掛けて来なかった。私は雑誌のページをぼんやり見ながら想念による通信がもっと来ないかと待った。それは来た! その内容の要点はこうである。

 「オルフェオ、この間はあなた方の三次元世界において今より客観化が少なかったのです。その目的は私達の真の姿の、ある概念をあなたに与えるのにあったのです。しかし今晩は、あなたは完全に具象化した私を見ています。もしあなたが私を知らないならば、あなたは私を、あなたの仲間から見分けることができなかったでしょう。今晩私は決してこの前のように半分幽霊ではありません。あなたは納得がいったのですから。今やあなたは私達が地球人として現れ行動する事ができることを知ったのです」私は感謝の眼差しで彼の眼に見入った。そして前の会合の時のように、私はしばしば、しかも個の絆から解き放たれたような結合を再び感じた。丁度その時マベルと家の者が私を見つけ、彼等が私の所へ急いで来ながら私を呼ぶのを夢のように聞いた。自動人形のように私はマベルにキスし父と母を抱いた。その間ずっと妻達は話し掛け私の手を握っていた。私は挨拶を一応終わろうとしていたがその予期せぬ驚きによって今、何事が起こっているのか殆どわからなかったのである。

 私達は皆一緒に出口の方へ歩き出した。私はネプチューンが僅かの距離を置いて我々の後からついて来るのに気がついた。我々がドアーに到着した時、私はそれを開けようとした。丁度その時、ネプチューンが手を伸ばして押し開いてくれたのである。私はかつてないほど驚いた。というのはそれは彼がこの世界でどの地球人にも劣らず易々と行動する事が出来るということを意味しているからである。

 外に出ると彼は数歩左側に歩いて立ち止まった。そこで彼は書類カバンを開けタバコを一箱取り出した。中身を1本抜き出すと箱を書類カバンにしまった。それからタバコに火をつけないでそれを溝の中に捨てた。

 私もタバコを吸っていたが、ネプチューンの仕草に従って自分のタバコを投げ捨てた。マベルが私の上の空の奇妙な行動に気がついた。彼女はネプチューンを見、それから私を見て聞いた。「あの人は誰? 何故そんなに私達を見つめているの?」

 私は余りに混乱してよく説明できなかったので、それには答えなかった。私は言った。「さあ、マベル、スーツケースを車に乗せよう」

 彼女は何か当たり前でない事を知っていた。そして私は3人が、けげんそうに私を観察しているのを意識した。私は自分の奇妙な仕草をうまく弁解した。そして家への帰り路、私は次第に自分の態度を変えることができ、自分の心に感じていた暖かい歓迎の気持ちを妻等に示すことができたのである。

5.他の遊星での目覚め

 高次元の人々と私との全ての体験の中で最も美しく、最も啓示的な出来事が起こったのは1 9 5 3 年の夏の終わりに近付いた頃だった。私の生活はあの夜の円盤旅行以来、新しい知識の万華鏡となり、除々に変わりつつあった。しかも全ての知識の中で深遠なものは、私の理解が進むにつれて明らかになりつつあった。この体験が実際に起こったのは1 9 5 3 年1月で私がまだロッキードで働いている頃であった。私が自分の上に起こった、とてつもない体験をいくらかでも理解する事が出来るようになったのは6カ月もたってからのことである。この当惑するような6カ月間が終るまで、私の生涯の1 9 5 3 年1月の1週間は、完全な健忘症にかかっていたものと信じていたのである。私はこの事を誰にも話さなかった。マベルにさえも、というのは私の生涯でこの頃は訳の分からぬ事が余りにも多く起こったので、私の理解できない体験を話してこれ以上粉糾させる事を恐れたからである。

 この6カ月間、私は非常に不思議な、そして不穏な状況が絶えず私の周りに発生した。忘れられないくらい美しく、いくらか見覚えのある世界の生々しい夢が、私の眠りを妨げた。時々私は汗をびっしょりかいて、震えながら眼を覚ました。大部分説明できそうな大変美しい体験を、今自分でハッキリ思い出そうとしているのだと感じながら・・・・。また、昼間も幾度となく短くかすかな記憶が私の意識の境まで戻ってきた。

 更にもっと困惑させられたのは、ハリウッド・ホテルで一座の人々に話している時、自分がどういう者か別のより偉大な人間・・私の熟知している英語やイタリー語のどちらでもなく、私がかつて知っていたが、もうすっかり忘れてしまった或る不思議な言葉で語る人格・・によって乗り移られたような感じがする時であった。

 この体験をはっきりさせるために、そのことが始まった。1 9 5 3 年1月のあの日に戻ることにしよう。その日の午後、丁度私は風邪から回復しかけているところだったので仕事に行かなかった。しかし気分は大変よくなっていたので、翌日は仕事に行けるものと信じていた。マベルはカフェーに働きに行って私は一人だった。4時頃、幾分奇妙な分離感が私を襲った。私はいつもだと宇宙船の近接を知らせる例の妙な触覚的衝動が腕や首筋に反応を表し気付くのであるが、この奇妙な分離感を病気のせいだと思って無視した。その時突然私はとても眠くなり、眼を開けている事ができなくなり、私は横になって昼寝でもしようと長椅子の方へ歩きはじめたのを覚えている。が、後になって私がその長椅子まで届いたという記憶が全くないのである。

 次に意識がはっきりしたのは、ロッキードのプラスチック工場で仕事をしている時の一風変わった"目覚め"つまり意識の回復だった。呆然として、また困惑して、私は頼りなく工場を見回した。そしてその眼で私は同僚の見馴れた顔を認めた。・・それから自分が工具を手にしているのに気がついた。私は無意識に身震いし、あたりの光景から後ずさりした。そして思わず息をのんだ。私はその時、何故だかよく分からなかったが、全てのものが粗末で幼稚で低い存在に見えた。呆然として、私は影のように、粗野な景色があるような、ないような気持ちで眼をこすった。それから私はめまいに襲われ、意識を失おうとしているのだと思った。相棒のデイブ・トネガンが気の毒そうに私を見た。彼の眼には純粋な思いやりがあった。彼は何も言わなかったが、静かに私の手から道具を取り、真面目に一人で仕事を続けていた。腹からの嫌悪が思わず私の唇から爆発しようとした。見るもの全てに対する嫌悪感で、全く暗黒時代のように思われた。私はデイブの声を聞いたのを覚えている。「大丈夫かい、お前?」

 私は答えることが出来なかった。恐怖にかられて私はドアの方へ向きを変えて突進しようとした。私は大変あわてて、私の組の臨時組長をしているリチャード・バターフィールドにひどくぶつかった。私はすごく悪く見えたに違いない。何故ならば私は彼が肩をしっかりと、しかも優しく掴んで叫んだ時、彼が驚きの目付きであったのをかすかに覚えているからだ。「アンギ、アンギ、どうしたんだ!」私の呼吸は荒々しかった。感情的にも精神的にも私は混乱して自分自身何をしているのか理解できなかった。それはこの場所から逃げ出す事だった。しかしバターフィールドの存在は私を落ち着かせ、静かにさせるのに大きな力となった。

 彼は私の肩に手を置いたまま、私を安心させるように微笑した。「落ち着きな、アンギ」彼は優しく言った。「二階へ上がって休みな、お前疲れているようだ!」

 私は心からのお礼を口の中でもぐもぐ言った。そして本当に何が起こったのかよくわからないまま階段をよろよろ上がった。

 私はコーヒーを手にした。一杯のコーヒーをこんなにも痛切に欲しがった事はかつてなかった。私の手は震え、身体中の神経はたかぶっていた。この熱い香り高い飲み物を飲みながら私は何故こんなに震えており、転倒しているのか、振り返って思い出そうとしてみた。しかし仕事中の取り乱した不思議な"目覚め"以前の私の最後の記憶は、自分のアパートで長椅子の方へ歩いて行くところだった。それからの時間は完全な空白だった。

 テーブルの上にロスアンゼルスタイムスがあるのに気付いて、それを取り上げ、日付を見た。冷や汗が私の顔ににじんだ。その日付は1 9 5 3 年1月19日だったのだ。つまり7日という日がたっていた。その間の記憶は何もないのだ! しかし新聞の日付さえ私を納得させることができなかった。私は何気なく近くのテーブルにいた人に聞いてみた。彼は新聞の日付を確認してくれた。私はびっしょり汗をかいて、座ったまま恐怖の寸前にあった。そして私の手はぶるぶる震えてコーヒーをすすることも殆ど出来なかった。私は7月7晩一筋の記憶すら私の心に残さずに過ぎてしまったことを信ずる事が出来なかった。

 午後になって少し気分が良くなったとき、私は階下の仕事に降りて行った。しかし取り乱した頭で正常に合理的に作業を行う事は相当の苦労だった。用心深く、慎重に、私はデイブや他の同僚達にこの7日間について聞いた。彼らの答えた話から、私はあの時の発作から今日の午後の私の奇妙な"目覚め"まで、毎日仕事についており、明らかにいつもと同じように振舞ったということを知ることができた。家では私はこの説明の出来ない記憶喪失の事をマベルに言わなかった。そして明らかに彼女は、このまま一週間の挙動に何の異常も認めていなかった。全ての点で私は今まで通りに振舞っていたらしいのである。食事をし、眠り、仕事に行き、そして例のように軽食堂でマベルの手伝いをしてきたのであった。全く不思議で信じ難い事だった!

 私は自分に起こった出来事を誰にも話さなかった。しかし自分自身の心の中では、自分の生涯から失われたこの7日間に全く狼狽し、困惑していた。しかし日数がたつにつれ、私は次第に日常の決まり切った生活パターンに落ち着いていった。そして度々私はこの失われた7日間の記憶を取り戻そうと一生懸命頑張ったが、見込みはなさそうであった。

 何カ月もたって、私は殆どこの7日間、自分は完全な健忘症を患ったのだということにしようと思っていた。不安な考えや生々しい夢の他は、1 9 5 3 年の最初の週のあの記念すべき夜まで何が起ころうとしているのか何の予感もなかったのである。

 その晩、私の気分は殊の外、落ち着かなかった。10時ちょっと過ぎ私は散歩に出掛けた。いつものことながら、私の足は無意識に私をハイペリオン通りのフリーウエー橋の方へ運んで行くのだった。その暗い神秘的な影のなかに私は何時も或る種の精神的平和と慰めとを見出した。というのは私がネプチューンと会い、話をしたのは、そこからだったからである。

 私はコンクリートの堤を越えてロスアンゼルス河の殆ど水の引いてしまった所の河床へ下りて行きながらこういうことを考えた。ネプチューンが私と話した地点へ歩いて行くと、私は寂しく地面に腰を下ろした。私は彼が座っていた石に頭を乗せた。そしてつくづくと空を眺めて宇宙の渦巻く果てしない驚異に想いをはせた。空想に我を忘れていると深い内的平和と落ち着きが私にやってきた。やかましく、うるさい地球の、その種々の問題や不和や憎しみ等は共に遥か彼方に追いやられ、さほど重要なことではないように思われた。

 私の思いが気持ちよく漂うにつれて、私は再びいつも宇宙からの訪問者を私が最初に意識する時のあの奇妙な衝動を感じた。しかし私は、はなはだしく困惑した。というのはネプチューンは最後に私にこう言ったのだった。

 「私達はまた来ます。しかしあなたにではありません」けれども、私の腕や首筋のその奇妙なちくちくとする感覚の衝動は間違いなかった。もしやと私の眼は空の彼方を探した。少しでも円盤に似ていると思われるものは何も見えなかった。私の震えはその強さを増して行き、私が初めて円盤と遭遇したあの夜の時のように私の意識は深くその中に入り込んで行った。夢の中のように私の考えは、その広漠たる意識の波の間を漂いながら昼寝をしようと長椅子の方へ歩いていった6カ月前のあの不思議な月曜日の午後に私は漂っていた。驚くべき事が起こりつつあった。その時私は失われた期間の事を思い出し始めていた。最初かすかにおぼろげに、丁度太陽の黄金色の光線が黒い雲の間隙からさしはじめるように・・・。

 記憶があふれ出ると私は再びあの月曜日の午後をハッキリと思い出した。私は長椅子の方へ歩きつつあった。そして私の瞼は重く殆ど眼を開けている事が出来なかった。私は呆然として長椅子に身を落とし、直ちに深い眠りに落ちた。今、私はその眠りから覚める時を思い出す事が出来るのだ!

 私の目覚めた所は、不思議な素晴らしい世界だった! 私は最早地球にいなかった。何かとてつもない移行が起こったのだった。私はおとぎのような美しく大きな部屋の中で眼が覚めた。その部屋の材質がエーテル状に柔らかく微妙な色彩を放っていた。私はぜいたくを尽くした寝椅子または安楽椅子の上に横たわっていた。夢うつつに私は自分の身体を見下ろした。しかしそれは見馴れた身体ではなかった! 私の身体は決してそんなに均整のとれたものでもなかったし、また、そんなに立派なキメを持ってもいなかった。

 私は自分が立派な白い衣服をまとっているのに気がついた。それは私の胸や胴体、それから股の上部をおおい、身体にぴったり合っていた。巧みに細工された金のベルトが私の腰の周りにあった。そのベルトは浮き彫りにされた金具の重い環で出来ているようだったが重さを感じなかった。その新しい身体はびっくりする程軽く、エーテルみたいでそして生命力が満ち溢れていた。完全な意識はすぐにはやってこなかった。その輝く世界で私が目覚めた時の最初の考えはもうろうとしていた。どういうものか自分が永く重い病気から回復しつつあるのだという考えが私の心の中にあった。こうして私は重い病気を患っている人がそうするように気持ちよい眠りの状態で横になっていた。取りとめもない考えが心の中を流れていた。全てのものが全く新しく違っていた。それでいてしかも忘れられない位親しみがあった。私の格好のよい身体は私の身体ではなかったが、私のものだった! 素晴らしく美しい部屋は柔らかく輝いているエーテル状の色彩と共に地上では夢に見た事もないようなものだった。しかもどういうわけか私には見知らぬ異国のものではなかった。唯一つのものがよく知らないもののように思われた。それは大きな窓のない部屋のはるか外側に遠い雷の音がしきりと聞こえて来る事だった。全く奇妙な事に、雷は過去においてそうであったように私に不安を与えなかった。

 次第に暗い霧が私の心から拭われていった。信じられない記憶が戻って来つつあった。あの世界、違った人々、・・他の生活の記憶なのだ! 失われた地平線、深く埋もれた記憶、忘れ去った景色が私の意識の表面に浮び上がって来るのだった。「私はこの世界を覚えている」私は有頂天になって考えた。暗い不快な監獄に永く閉じ込められた囚人が、その監獄外の世界の光や樹々や色々な花を覚えているように確かに私はこの世界を覚えている。これが私の本当の世界だ、本当の身体だ。私は時間という次元に迷いこんで地球と呼ばれる嫌な国のめしうどとなっていたのだ。しかし今どういうものか、こうして戻ってきたのだ。ここでは全てが清浄、平和、調和そのもので、筆舌に尽くし難い程の美しい世界なのだ。唯一つの気がかりとなるものは、地球と呼ばれる形ある世界の奴隷、オルフェオという名の不幸な影の厄介な淡い思い出だけである。そのオルフェオについて不安な考えが私を悩ました時、壁の一部が音もなく開いて立派な廊下が現れ、一人の女性が入って来た。

 彼女はまばゆいばかりに美しかった。どういうものか私の心にはすでに彼女が私を世話してくれる人だという事を理解していた。丁度私がその不思議なドアーは電磁制御法によって自動的に開閉するものだという事をも理解したように。彼女は私を見下ろして微笑した。彼女の美しさは息が止まるほどだった。そして彼女は銀白色の布地でできているギリシャ風のガウンをまとっているだけだった。彼女の髪は黄金色で肩のあたりまで垂れて柔らかく波を打っていた。眼はとても大きく、表現に富んだ深い青さは、やさしい英知で満たされ、柔らかい揺らめくような色彩は彼女の周りにゆらめいて、彼女の考えや気分のわずかの変化にも明らかにその色を変えた。

 私は彼女をどこかで知っているという気持ちがしつこく私の心にあった。彼女は私の困惑を見抜いたように思われた。そして私を安心させるように、私が非常に元気に見え、間もなく起きられるようになるだろうと言った。それから彼女は私のベッドの近くの水晶の棚の制御装置に手を触れた。それに応じて反対側の壁が開いて大きな鏡が現れた。私はその水晶体の奥深くに見入った。しかしそこに見える男はオルフェオではなかった。訳の分からない事だが、知っているようでもあり、知らないようでもあった! 「私は重さが増えた」と私は言った。一体何故そんな事を言ったのかわからなかったが、それから「気分も大分よくなりました」とつけ加えた。彼女は微笑した。そして答えた。「ところが反対に今あなたは重さを失ったのですよ。地球の基準からいうとあなたは殆ど重さがないのです」

 彼女の奇妙な言葉は私を当惑させた。私は自分自身を見下ろしたが、それは前よりずっと大きくはるかに均整がとれていた上に、確固とした実体を有するもののように見えたのである。「それはあなたがその中で活動している振動の規模の問題なのです」と彼女は説明を続けた。

 「地球という遊星を形作っている濃密な物質の振動数は極めて低く、そのために地球の物体は粗雑で濃密故に、大変に扱いにくいものなのです。ここの振動数はとても高く、それで物質は極めて希薄なのです。だからもしあなたが鈍重な肉体をしている場合には、それは存在しないように見えるでしょう。今あなたはそれに応じた振動数の身体をしているので、ここの世界の現象は地球の世界と同じような現実感があるのです」彼女の言葉に聞き入りながら、私は彼女の名前を覚えていると考えた。「あなたはリラですね?」私は確信のないまま聞いてみた。彼女は静かにうなずいた。私は彼女の事を聞こうとした。その時私は再び戸外から聞こえてくる雷の絶え間ない低い轟に気がついた。私はドアの外へ出てあたりを見たい気がした。リラに振り返って私は聞いた。「もう外に出てもいいですか?」彼女は首を振った。「あなたはまだ十分に丈夫ではありません。しかし第7日以前に全てが見られるでしょう。お約束しますわ、ネプチューン」彼女の言葉は私を驚かせた。なぜ彼女は私をネプチューンと呼んだのだろうか、私は不思議に思った。私はネプチューンではなかったし、またネプチューンが病気であるのでもなかった。そして第7日とはどういう意味なのだろうか。私はこれらのことを彼女に聞いてみようとした。その時彼女は何か期待するように遠くの壁を見た。直ちに不思議なドアーが現れ、背の高いすごく容姿のととのった男性が入って来た。彼の名はオリオンだった。何かすっきりしない気持ちで私はすぐ彼とわかった。そして私の胸のなかに彼に対する情が湧き上がって来るのを感じた。リラと同じように透明な色彩のゆらめく波が彼のまわりに漂っていて、彼の思いを反射するように・・にこやかに微笑み、そして言った。「あなたがいなくて寂しかったよ、ネプチューン」「しかし私はネプチューンではありません。何かの間違いです」私は答えながら呆然として眼をこすった。「ほんとうですか」彼はやさしくたずねた。「ネプチューンというのはあなたが地球で会った最初の私達の兄弟に与えた名前だったことを思い出すでしょう。その名前はあなたにとっていつも不思議な深い意味を持っていました。多分それがかつてあなた自身の名前だったためです」

 彼が話すにつれて、彼が全く真実のことを言っているのだという奇妙な実感が私に湧いた。彼らの世界においては私はネプチューンなのだ。あるいはかつて私は彼らの世界でネプチューンであったのだ!「しかしもう一人のネプチューンは?」と私は聞いた。「それならあれは誰ですか?」

 オリオンはリラを見た。そして黄金の光のきらめくような波が二人を包んだ。オリオンがゆっくりと答えた。「私達にとって名前というものは大した意味をもっていません。あなたのおっしゃるその兄弟は過去の幻の中ではアストラとして知られていました。しかし光のより高い存在においてはあなた達が地球で知っているような個別化された状態というものは存在しません。私達が物質的存在の一番希薄な状態で現れている今でさえ、あなたは私達を永遠の真実の姿として知覚されたのではありません。私達は地球の言葉で言えば失われた兄弟であるあなたのために衣装見せのレセプションを上演しているようなものなのです。大破壊以前(マルデクまたはマローナという第5惑星が大破壊される以前のこと。)は私達の存在は多分にあなたがみているようなものでした。それがあなたがこの全てを覚えているように思われる理由なのです。時間軸の元のある層ではあなたはネプチューンとして知られていました」

 どこかに何か間違いが、恐ろしい間違いがあるのだ、と私は思った。はっきり思い出す事が出来たら・・・しかし全てがあまりにも混乱していた。ゆらめく黄金の光の波に包まれて並んで立っているこれら希薄なる立派な人間達を見つめたとき、私は自分が彼等をいつの頃か何処かで知っているということを直感した。私は彼等を自分と同じレベルで知っていた。・・私は彼らの仲間だったのだ! しかし今は彼らは私にとっては神の如くであり、私はいまわしい病気で迷える心を持った狂者なのだ。私は自分の手を眼に押し当てた。自分が忘れてしまった大切な何か・・そして恐ろしい何か・・をせいいっぱい思い出そうとしながら。

 彼らのどちらからも話し掛けなかった。リラが白いウェーハーを水晶の棚から取り出した。一方オリオンは薄紫色の水晶の杯にきらきら輝く液体を注いだ。そして私に渡した。私はその微妙な芳香を放つウェーハーを食べ、美味しい飲み物を飲んだ。新しい生気と力が私の身体を流れ、それと共に夢のような物憂さを感じた。

 リラとオリオンは私を見て微笑んだ。きらめく黄金の光の波が二人から拡がって暖かい安らかな輝きが私を包んだ。「しばらくお眠り、ネプチューン」リラがそっとささやいた。それから不思議なドアーが現れ、二人は私を一人残して手を組んで出て行った。部屋の中の光が暗くなり、柔らかい霊妙な音楽の波が壁から流れて来た。私は夢一つ見ない深い眠りに落ちた。

 眠りから覚めたとき、光がコウコウと部屋の中に流れ込んでいた。一方の壁が全部奇跡のように消えて外側のバルコニーが見えていた。私は起きて座り、バルコニーの向こうの信じられない程素晴らしく幻のような世界を見渡した。それは明るく輝いていたが、頭上には陰気な雲の層が動いているように思われた。絶え間ない雷光が虹によって彩られた雲間から閃き、絶えず聞こえてくる遠雷の響きは前より少しやかましかった。また、ゆっくり動いている火球、大流星、色とりどりの火焔、そしてきらめくばかりの閃光が見えた。私はひどく困惑した。というのはこの現象すべて、この世界の多くの事柄に似ず、私にとって全然見覚えがないように思われたからである。

 私は寝台から飛び下り、広々としたバルコニーに走り出た。身体の軽さと溢れるばかりの力の素晴らしい感じに驚きながら。何という壮麗な世界を見た事か! どんなに想像力が優れていても及びもつかないの国。いたるところエーテル状のきらめく色だ。絶えず変化する色彩のために震えている。水晶状の物質で建設された異様に美しい建物。私が見つめていると窓やドアーやバルコニーや階段が建物のきらきら輝いている正面に奇跡のように現われ、そしてまた、奇跡のように消えた。草や樹や花はそれ自体の光で輝くばかりに見える生き生きとした色彩できらめいていた。私は素晴らしさの余り息を止めた。しかもそれは親しみのあるものだった。私はかつてそれを知り、そして忘れてしまった世界なのだ!

 彫像のような堂々たる美しさを持つ数名の人達が歩道の小路を歩いていた。如何なるタイプの乗物も見えなかった。それから私はリラとオリオンがほとんど私の真下の大きな円形の花園の近くで話し合っているのを見た。彼らは2人とも上を向いて微笑み、親しみのこもった挨拶をした。私は駆け下りて彼等と一緒になり、そして叫んだ。「何という素晴らしい世界だ!」

 「この世界を覚えていますか、ネプチューン」とリラが優しくたずねた。私は戸惑った。そして答えた。「大部分は親しみを感じます。しかしそうでない事もあります。私は雷光や絶え間ない雷の音を思い出す事が出来ません。そして地平線はほんの1マイルばかりしか離れていないように見えます。私の記憶ではそれは無限の彼方であったように思いますが」しばらく深い沈黙があった。リラは物問いたげにオリオンを見た。そして彼らの周りには黄金の波が霧のような紫色に変わると共に深い苦痛の表情が彼らの顔を横切った。私は直ちに自分が不快な事を言った事を理解した。リラが手に持っていた水晶に手を触れた。すると雷の音は殆ど聞こえない程に抑えられ、霊妙な調べの流れが空中に満ちた。円盤旅行中に聞いたのと同じ天上の音楽だ。だがこの信じ難い世界では各々の心の状態が輝く色彩の波として大気中に表現されるのだ。

 私は魅せられたように聞き入り、そして見入った。リラとオリオンは草の上に腰を下ろし、私にも座るように身振りで示した。私達が座ると、リラは自分の手を優しく私の手に重ねオリオンは私の肩のまわりに腕をまわした。それからオリオンが口を開いた。「時間というものはあなた方の科学者が今や正しく推測するように一つの相対的な基準なのです。しかしそれは種々の物質密度に適用された場合の枠でしかありません。意識の絶対の、つまり非物質的状態においては時というものは存在しないのです。それである時間の枠、つまりそういった時間の流れの中においてと言いましょう、我々の太陽系の中にかつてルシファーと呼ばれる遊星があったのです。それは太陽系の遊星の中で最も物質的に希薄な遊星でした」「この輝く遊星の王子の名前もまた、ルシファーといい、神のする息子でした」オリオンがしばし語るのを止めた。そして悲しみが彼の眼の中で深まった。それから彼は続けた。「ルシファーとその運勢に関する地球の伝説は真実です。虚栄と傲慢がルシファーと多くの住人達の心の中で大きくなってきました。彼らは物質の秘密の全てを発見し、また創造主の偉大な秘密をも発見しました。そして最後に全能なる力を自分達の利己心に使い、その力を彼らの兄弟達に向けようとしました。最終的には宇宙を支配することが彼らの望みとなったのです。ルシファーとその家来達がどのような具合にその高い地位から転げ落ちたかもっと簡単に言えば、その時物質の最も希薄な状態で肉体表現をとっていたルシファー人達は最も重厚な物質的進化の中の一つである肉体表現中に"落ちた"のです。それが地球の獣的進化だったというわけです」私は彼を見る事が出来なかった。彼の、恐れ驚くべき言葉が私の暗い記憶の糸をたぐったからである。「それでは私はその中の一人だったというのですか」全てを知った恥じらいの涙が私の眼をくもらせた。「そうです、ネプチューン」彼は優しく言った。リラと彼の腕が私を抱いた。オリオンの言葉の身震いするような意味を理解したとき、激しい恥じらいと悲しみの波が私に満ち溢れた。ついに私はためらいがちに言った。「しかしオリオン、あなたやリラ、また庭園を歩いているこの人達は一体誰ですか?」彼は優しく説明した。「私達はルシファー達の、天使達に対する反逆にくみしなかった者達です」「こうしたルシファー達はその戦いの大破壊の中で我々の輝かしい遊星(マルデク)を粉砕したのです。私達は光のより高度な段階におけるエーテル状の非物質世界に解脱した神の子として入り、一方ルシファー達は悲しみの暗黒世界の上に物質の中の意識への夢遊状態に落ちたのです」「しかしこの世界は?」私は当惑して聞いた。「これは私がいくらか覚えている世界ではありませんか?」「そうですネプチューン」リラが同情を込めて言った。「これはあの世界から残ったものの一部なのです。あなたは雷や稲光や近い地平線など多くの事柄が見覚えないと言いました。これらの状態はあなたにとっては新しいことなのです。というのは私達は微塵になったルシファーのやや大きめの小惑星の一つに住んでいるのです。直径2〜3百マイルしかありません。その故に地平線が近い訳です。雷鳴、稲光、それに大気中の絶えざる色彩現象は他の小惑星が近いための磁気擾乱の結果なのです。頭上に見える雲は地球で御存知のような雲ではなくて、破壊された我々の遊星の屑をさえぎる役目をしているのです。ほんのたまには私達はエーテル的存在の状態からぬけ出て、あなたが今見ているような個別化した表現のなかにでも入りますが、以前の時間という枠に入ることはしません」

 私は平手打ちを食わされたようにすっかり口をつぐみ深い悲しみに落ちた。私は頭を垂れた。私が失った華麗な世界・・罪、病気、堕落、悪、腐敗、死の反復などの間違いだらけの表現と共に、濃密な物質の鋼鉄のような牢獄につながれた奴隷となるための世襲の財等・・・を思い出しながら。地球にいる盲目にされた失われた兄弟達のことを思った時、すすり泣きが私の身体を震わした。ようやく私はためらいがちに尋ねた。「それなら地球の人達は皆以前の高い地位から落ちたのですか?」オリオンが首を振った。「いいえ全部ではありません、ネプチューン。しかし大多数の地球人はもとのルシファー人です。他の人達のことは後程説明しましょう。これが解明された時、あなたの遊星の多くの謎が解明されるでしょう」突然、激しい考えが私にやって来た。恐怖の余り、ほとんどくずれおれてしまいそうなくらいだった。こわばった表情で先ずリラを見、それからオリオンを見た。私は自分の心にある考えを出して言う勇気がなかった。

 オリオンが私の考えを読み取り、首を振った。そしてその素晴らしい眼に同情と理解の色がきらめいて、「違います、ネプチューン、恐れなさるな。あなたはルシファーではありません。実際あなたは他の者達にくみすることを最も望まなかった人達の一人なのです」オリオンの語る声を聞きながら安堵が私に満ち溢れ、私は弱々しく震えた。「ルシファーは現在、地球に肉体を持って生まれ変わっています。しかし彼の現在の正体は明らかには出来ません。彼は何回も生まれ変わりました。その名前はどれも小学生にさえ親しいものです。しかし彼の名前の幾つかはあなたを驚かせるでしょう。というのはそれはあなたの思いもかけない名前でしょうから」私はリラやオリオンによって明らかにされた恐るべき事柄の全てを理解しようと努めながら、重苦しくためいきをついた。少し不自然だが、私は地球の円盤現象の事を思い出した。そして私はこう尋ねた。「しかし私達があなた方の大きな遊星を破壊したのなら、なぜあなた方の円盤は今地球を訪れるのですか。なぜあなた方は私達を生きながらの死という個々の墓に各々が埋められたまま、私達のふさわしいところの運命を放っておかないのですか」

 リラの手が私の手を握りしめた。オリオンの腕が私の肩のまわりでひき締まった。「というものは生命より強く、時間・空間の無限の深さよりも深いものなのです」彼はそっと言った。「私達の兄弟が幻の地獄の中にさまよい、その盲いた哀願するような眼差しを物言わぬ天空に向けている時、私達は決して彼等を忘れることが出来ません。私達はあなた方の開放のために絶えず仲立ちになります。こういうわけで今日、全ての捕らわれ人達は天上のキリスト霊の神秘を通してその幽閉の身を解消する力を彼等自身のなかに持っているのです」

 「結局、時間と物質の中に深くおぼれている人類の全てが、その基本的な自他一体を悟った時、霊的実在が表面に浮び上がるでしょう。人類が正直に、そして誠実に人類のためを思い、利己心がなくなった時、天界からの救いの時は近きにあるでしょう。私達は今、時間と悲哀の大きな悲しみの河の向こう側で、迷える我侭な兄弟達が、解脱した神の子として私達に参加するあの偉大なる日に、私達の仲間として受け入れるべく腕と心情を開いて待っています」

 「私達の宇宙機、つまり地球の人々が呼んでいる"空飛ぶ円盤"は、人類の持つ死という幻の枠から永遠の生への復活の先駆者として、あなた方の時間空間の枠のなかにあるのです。私達の円盤は本質的にはエーテル体、つまり非物質的ですが、殆ど瞬時に物質を引き付けて、任意の物質密度をとることが出来るように制御されます。他にいろいろな型の宇宙機が今や或る目的のために地球を訪れることを許されています。これらは他の遊星や、色々と異なった物質密度の外宇宙からもやって来ています。しかしそのほとんどが高度に精神的に進化した知性によって運転されています。地球の暗黒世界の兄弟達に対するの使命を帯びていますが、宇宙の兄弟達の訪問の究極の意向と目的とを人類が理解し、十分明らかになるのは、地球時間の下においてはずっと先のことでしかないでしょう。私達はこの宇宙には原始的な宇宙旅行法を成就した邪悪者達がいないとは言いませんが、現在この地球はこういった者達から宇宙の法則及び天使群の両方によって完全に守られています」オリオンが話し終えた時、沈黙があった。彼の言葉の完全な意味を理解したとき、私は頭を垂れ、罪を悔やむ心で座っていた。私は地球の人々は、偽りの影を実在と見誤っており、兄弟達からの分離という利己的夢を夢見ている幻の下界にいるのであるということを知った。こういう考えが私の心にあるとき、楽曲を奏でるチャイムの音が海緑色の建物から聞こえて来た。これが合図のようにみな立ち上がり建物の中に入って行った。

 オリオンが私達を大きな食堂へ案内した。5人の男と5人の女がすでに大きなテーブルの自分の席に立っていた。テーブルの一方の端に袖がついていて空席が3つあった。オリオンが私に真中の席に座るように指示し、彼とリラは私の両側に座った。そこは実に素晴らしい部屋であった。直接の光源はないように思われたが部屋は皓々と明るかった。部屋の材料や色彩や全てのものがそのもの自体の柔らかい輻射光で輝いているように見えた。おぼろげに私は着席している他の人達を覚えているような気がした。そして彼らは古い友達にでも話すように私に話しかけた。しかし間もなく、会話は全く私一人のためであるということがわかった。なぜなら他の誰もその考えを精神感応によって交換していることが明らかだったからである。彼等がそうするとき、彼らのまわりの色とりどりの雲が素早くそのゆらめく色合いや模様を変えた。

 テーブルには一人の給仕もかしづいていなかった。しかもそこはとても繊細な皿や、ゆらめくような銀器が見事に並べられていた。皿はどれも3つの部分から成っていた。淡い琥珀色の三角形の部分、それに薄紫色の円形の部分と。飲み物は水晶の杯にキラキラ輝いて澄んでいた。こういった不思議な御馳走は今まで味わったことのある食物の中で一番美味で微妙な芳香を放つ食物だった。そしてキラキラ輝く飲み物はたちどころに新しい力と活力を与えてくれるようであった。この素晴らしい食事がすんで皆が席を離れる準備をしているとき、私は振り返ってリラを見た。突然、私は初めて彼女が女性としてのすぐれた美しさやらしさの全てに完全であるのに気がついた。無意識に彼女に対する欲望の波が私を襲った。彼女は私から顔をそむけ、部屋の中の談話が全部止んだ。私はあわててあたりを見回した。他の人達は黙ってうなだれて立っていた。私は向こうの壁にある大きな鏡の中の自分の姿を見た。そして醜いまだらの赤や黒の雲が私の頭や肩を取り巻いているのを見てすっかり当惑した。

 私はこの立派な集会に席を占めるには不潔で、それに値しないことを感じた。他の人達は静かに席を離れて行った。しかし私は、私に対する彼らの深い同情と私の人間としての弱さに対する彼らの理解を知って心安まる思いがした。また私は肉欲というものは、物質化の間違った表現の一つに過ぎないというテレパシーによる印象を受けた。地球上においては、利己的な破壊的なそして残酷な目的に用いられるのでなければ、それはどういう表現方法をとろうとも悪でもなければ罪でもない。他主義や無欲によって動機づけられるならば、それは人類の他の欲望の全てと同様決して間違いではない。ホールを出る時、オリオンが私の腕に手を触れた。「わかっていますよ」と彼は親切に言った。「何でもありませんよ、あなたはもう理解したのですから」

 私は感謝の微笑をたたえて彼を見た。しかし私は疲れていてとても眠かった。彼とリラが私の部屋までついて来た。私は寝台に横になった。そして彼らは私が深い眠りに入るまで私のそばに座っていた。目覚めた時私は一人だった。歩いて行って、テラスに出たが、地上に人影はなかった。長いこと私は夢のように美しいその世界に驚嘆しながら、一人そこに立っていた。明らかにその世界は永遠の若さ、永遠の春、永遠の昼の世界であった。虹色に色付いた雲が頭上をずっと動いており、磁気発光の柔らかい光の波がそれを照らしていた。そしてはるか彼方の雷のこだまは途絶えることはなかった。樹々や花や草は奇跡ともいうべく美的であり、それに比べると記憶の中の地球のまがいものは粗雑な鈍い影のように思われた。驚嘆しながらそこに立っていると、リラが隣の建物から出て来るのが見えた。彼女は暖かい声で呼びかけてきた。私は彼女が手に小さな水晶の物体を持っているのを見た。そして彼女は私のところにやってきて不思議な事を言った。

 「今日は地球の日付で第7日です。それで私達を通してあなたをお連れします」彼女の神秘的な美しい眼が私の上にあった。そして私の全てを見通しているようであった。彼女は私をネプチューンともオルフェオとも呼ばなかった。この事が私を悲しませた。というのはそれは私が今や彼らの輝く世界において見知らぬ人間であり、ペテン師に過ぎないということを私に理解させたからである。私の考えを理解して彼女は私の手に優しく自分の手を重ねた。

 私は彼女の眼に涙がにじんでいるのを見た。それから彼女は手にしていた奇妙な水晶体を彼女の顔に当てた。まるで魔術のような反応があって、美しいメロディーが潮のように海緑色の建物から湧き起こった。彼らの世界の天上の音楽ではなく、忘れられぬほど悲しく、よく聞きなれた曲だった。私はそれがシューベルトのアベマリアの崇高なメロディーだと分かった。涙が止めどもなく私の頬を流れた。地球と呼ばれる不思議な暗くかげった世界に住む私の記憶の中にかすかに留まっている悲しみの人達のための涙が・・・。彼女はやさしく言った。「あなたはここをお忘れにならないでしょう、オルフェオ」その名前が赤の他人の名前のように彼女の唇で不思議な響きを立てた。私は深い悔恨の中に頭を垂れた。かつて存在し、今はもうないネプチューンのために・・そして今いるオルフェオという偽物の影のために。混乱し狼狽して私は、あわてて彼女から眼をそむけた。そして私の部屋へ急ぎ足で戻った。何となく私は、開放の秘密は私の寝台の近くの不思議な水晶の羽目板にあるような感じがした。しかし私が羽目板の制御装置に夢中で手を伸ばそうとした時、私は私の腕に優しくたしなめるような手を感じた。私は振り向いて、同情と、慈しみと清純なで輝いているリラの眼に見入った。そして私自身の心もたちどころに反応した。それから突然不思議なことに私達は好色、つまり肉欲心の全然ない魂の抱擁に包まれて一体になったようだった。直感的に、私はこれが全宇宙を通じて神の無限のの光の中に住む、全ての人達が共有する魂の抱擁なのだ・・ということを思い出した。地球の私、及び迷える兄弟達がほとんど性欲や動物的激情のまがいものの抱擁しか知らないということは何という悲劇だ、と私は思った。

 その時、オリオンがドアーを開けて入って来た。そしてその場にジッと立ち止まったとき、彼の震えるようなもまた、私達をその清い大らかな黄金の光のなかに包んだ。自我の境は全く失われて一体となった。「迷い子の兄弟がとうとう戻ってきたよ」彼はやさしく言った。

 暫くしてリラとオリオンは奇妙な水晶の制御板の近くに座り、私は長椅子に休んだ。オリオンが水晶の円盤に手を触れると直ちに部屋の一方の壁全体が開き、巨大な三次元の空間になった。部屋が暗くなり私はその空間の外宇宙の壮大な光景を見た。しかし全宇宙は光で輝いていた。星や太陽は濃い赤味がかった色で輝き、遊星だけが種々の濃度で黒く見えた。場面は天体のよく知らない部分に焦点が合わされていた。一つの太陽とその周りを回っているいくつかの遊星が視界に入って来た。それから場面は、その未知の太陽系の中の一個の遊星に集中された。それは滑らかでこぎれいな遊星だった。そして明らかに玉突きの玉を思い出させるものであった。しかしそれはその調子が大変暗く、濃い灰色の波が周りをぎっしり取り囲んでいた。手で触れ得るような振動というか、ある放射がそれから発散されていた。不吉で不愉快で感激も希望も全然感じられないものだった。この世界(遊星)に近付いて行く、長い霧のような長い尾を持つ輝く赤色の点を私は見た。この炎のような点は、その暗黒の世界に不可抗力的に引きつけられているように見えた。そしてその二つはぶつかり壮観な火花となって散った。リラがつぶやいた時、私は彼女の手を私の手に感じた。「悪の勢力があまりにも大きくなると、それは不可避的に自己破壊に終わり、新しい始まりがなければなりません。これは宇宙の法則なのです」

 場面は宇宙の別な部分に移行した。始めの世界ほど暗くはないが、もう一つの暗い霧がかかった世界が視野に入って来た。この世界のまわりには生命の震えるような感じがあった。しかしまたもや私は、宿命的な火のような赤色の点が近付いて行くのを見た。この世界もまた不運に見舞われようとしていることは明らかだった。私はその不運の時の、その遊星の状態を考えて身震いした。しかしその時、私は小さな二つの光点が明らかにその火のような彗星を妨害しようとしてその世界からやって来るのを見て息をのんだ。直感的に私はその光点はその遊星に住む知性のある生物によって遠隔操作されており、その生物はその光点の衝撃磁気波を彗星の方に集中しているのだということを理解した。突然、彗星は爆発し、その世界は無事だった。私は安堵の溜息をついた。

 もう一度場面は変わり、三番目の世界に焦点が合わされた。明らかにこの世界は、「中間的世界」であった。最初の世界のように暗く絶望的状態でもなければ、二番目の世界のように明るく希望に満ちたものでもなかった。この遊星の左側にもう一つの小さな天体が見えた。直感的に私はそれが我々の月であり、そして遊星は地球である事が分かった。その遊星から数隻の小さな宇宙船が月の方へ出てゆき、帰ってこなかった。それから宇宙機の小さな隊列が月の方へ行き、何機かは地球へ戻って行った。突然、恐ろしいことに、その遊星地球の両側に、宇宙の運命を担う赤い火の点[聖母マリアの言う"救いの球"か?:後述]が現れた。それは急速にそのうしろに輝く炎の尾を曳きながらその大きさを増した。その彗星は不可抗的に地球の方へ引き付けられていることは明らかであった。リラもオリオンも無言だった。しかし不思議な声が言った。「地球の時間のもとでは今は1986年です」

 私は身震いし、そして一心に待った。しかしその不吉な場面はゆっくりとスクリーンから消えていった。私は興奮してオリオンを振り向いた。「で、地球はどうなるのですか」オリオンもリラも慈しむように私を見た。そしてオリオンが答えた。「それは一にかかって地球のあなたの兄弟達にあるのです。現在と1986年の間に彼らに残された時間における、彼らの統一や理解やそして兄弟の面での進歩如何にあるのです。可能な限り精神的援助が私達ばかりでなく、宇宙の到る所から来る兄弟達からも与えられるでしょう。私達は彼らの世界は救われると信じていますがしかし如何なる時間の枠、つまりその基においても未来は変更不能のものとして書かれていません。もしも彼らがその余りにも大きな悪の勢力によって遊星の自己破壊をもたらすならば、それは地球人類にとって更に低く濃密な物質世界への転落を意味しています。オルフェオ、あなたは地球の兄弟達をしています。彼らをと光とそして統一の世界へ助け導くために、息絶えるまで戦いなさい」この恐るべき、そして威厳のある言葉と共に彼は立ち上がり、私とリラと二人きりにしたままゆっくりと部屋を出て行った。彼女は優しく私の眼に微笑みかけた。そして不思議な水晶の羽目板に手を触れた。ただちに神秘的な巨大三次元スクリーンは再び活動を開始した。しかし私達は空間と時間の無限の深さに見入っているのではなかった。その代わり私はバーバンクのロッキード工場の見馴れた輪郭を見た。私が働いている工場であった。場面は工場の内部に移った。ラドームと私の同僚ディヴドネガンとリチャードバターフィールドが見えた。不愉快な感情が私にやってきた。あたかも気を失おうとしているかのように、あたかも自分がその巨大スクリーンに溶けこんで、見ている場面の一部になろうとするかのように。恐ろしくなって私は振り向いてリラを呼んだ。だが彼女はもうその処にはいなかった。だが霧だけが・・・。その時私は消されてしまった! その後私の意識が再び戻ったのは、この7日間の信じられない体験が私の心から一見完全に抹消されたままのロッキードでの仕事中の奇妙な"目覚め"においてだった。

 こうして6ケ月というものが、この失われた7日間の出来事のかすかな気がかりなヒントを持ったままだけで過ぎた。しかしあの晩、ロスアンゼルス河の河床の岩の上に頭をもたせた時それは全て手に取るように明らかに私に戻って来たのだった。その時まで私のより高い意識だけは充分理解していたのであるが。私は自分の同僚ディヴドネガンとリチャードバターフィールド、そして私の奇妙な振舞いと明らかに訳の分からぬ発作に対する彼らの反応を思い出した。私は更に明瞭に、彼らがいかに気高く私を捉え、この危険な時をずっと彼ら自身の力で私を支えてくれたかを知った。その時私には、ディヴとリチャードの二人があの、他の世界の神のような人達と同じ善良さと気高さの先天的性質を持っている、ということが明らかに分かったのである。

 彼らは二人とも単純な、身分の低い人間、私のような普通の職工である。だが神の本質を持つ人間なのだ! ただ彼らや彼らのような他の人達が、彼らの神性、彼らの神との親戚関係、それに真に実在するより偉大な世界を知ったなら! もし地球の全ての男女が”我々が皆一つであり神の全体の一部である”という偉大な本質的基本的真理を掴む事さえ出来たなら、その時、実際、人類の艱難と火のような試練の全ては終焉を告げるであろう。そうだ、もし我々が理論的にこの事を解き明かす事が出来たなら、物質的束縛という重い鎖は、くたびれた我々の身体からずり落ち、我々の偽りの世界は真実の光の中に消えてしまうのである。

 今日、私は全身全霊を以て地球の兄弟達を信じている。ディヴやリチャードのような良き心を持った他の無数の男女の生来の善良さ、正直さ、気高さ、そして相互扶助の精神、私の、人間性に対する不滅の信頼とは永遠に消えないだろう。たとえ万一、あの輝かしい失われた素晴らしい国の偉大な兄弟達が、私を彼ら兄弟の中に連れ戻そうと言って来ても、私は断わらなければならないだろう。私の運命は地球の時間と共に、又彼らのために我々の心情の中の善は悪に打ち勝つという不滅の信念を持って勇敢に戦うのであろう。

 永遠の中で、一時一個の小さな意識を与えられている地球人類が非実在の獄屋から開放され、自由の身となった神の子として、再び高い地位に達するであろうという確信を以て・・・。

宇宙の秘密・・終

抜粋編

この抜粋編は以下のものを含みます

1.ポール・ソロモンのリーディング
2.エドガー・ケイシーのリーディング
3.加藤法光君の予言
4.水晶ドクロの警告
5.山本鈴美香の御神託
6.アレックス・タナウスの予言
7.聖母マリアのメッセージ(ラ・サレット、ファティマ、ガラバンダル、ニューヨーク)
8.出口王仁三郎の予言
9.ダイノ・クラスペドンのコンタクト
10.シャンバラ
11.松原照子の予言
12.人肌文字の予言

[今アメリカにポール・ソロモンというリーディング能力者がいる。かつてのエドガー・ケイシーと同じで、そのリーディングの確認し得る部分(医療リーデング)は100%の的中率を誇っている。

 以下はACEエドガー・ケイシー協会(〒272  千葉県市川市大野町4−3160−1)から発行された「地球の変動と新惑星地球」(\1,500)という本からの抜粋である。

 なお、以下の全ての『 』内は抜粋で、[ ]内は編者の注釈で、[ ]内のカッコは、繁雑さをなくすために( )を使いました。]

『ある人物が地球が四次元のようなもう一つの振動の中に入ろうとしているのかと問い、次のような答えを得た。

 「次元がこの世界に加えられつつある。それは先ず意識のなかに加えられ、意識の新次元、存在の新次元がさらに近くへ引き寄せられ、地球の実現の一部になろうとしている。心開きつつある人々が新しい次元の中に生き始める時、彼等は皆、体に帯びる物質を減らし、大きく拡大された次元の中に入ってゆく。それは四次元という表現では足りない。変化はそれ以上のものである。

 ヨハネによって、新しい次元に意識が高められることに注意せよ。彼はあなた方の間におり、間もなくキリストの教えの中に自らを現すであろう。だがあなた方の前に新しいキリストを置くのではない。彼は、自分を新時代の教師とも世界の指導者とも称することはない。彼はその謙虚さゆえに、自らの存在を知られるであろう。」(訳注:ヨハネは、故エドガー・ケイシーのリーディングによって、1936年にすでに生まれているとされている。これは洗礼者ヨハネではなく、12弟子の聖ヨハネの再来であるという。)(604)』

[このヨハネについてのケイシーのリーディングを御紹介します。
ACEエドガー・ケイシー協会の「エンティティー」誌NO.11より]

『まず初めに、まもなく世に一つの身体が誕生する。それは、ここに居る我々のうちの一人であり、多くの者たちにとって一宗派、一思想、一哲学、一集団の代表者であり、さらに地上において神の普遍性が宣言されてきた。神たる父の一なることが知られ、それが主の受け入れられる日を宣布する個々人の活動の中で意識的に拡大されてきた全ての場所に、全ての者がしてきた人である。かように、その人、最のヨハネ(訳注:英語式にはジョン John)と呼ばれ、また彼が顔を合せたその場所に生まれる。彼は使者として、先駆者ではなくして伝え手(messenger)として誕生する。

[・・・]

そして、生命の王座、光の王座、不死の王座からの使いとなって、教師となって誕生する者たちの揺濫が始まり、暗黒の者たちとの間に空中で戦いがおこるとき、汝らはハルマゲドンが切迫していることを知るであろう。[ここで、この教師の一人であると思われる人物について「ムー」誌、1985年9月号より抜粋する]『岐阜市に住む加藤妙真さんの三男法光(のりみつ)君が登場するのである。誕生と同時に、「われはギャルポ・リンポチェ(活仏)なり」と名乗ったこの男の子は、今年(1985)3歳になったばかりだというのに、母も知らない仏教用語を口にし、複雑な問題に明快な答を出すという。瞬間移動、テレパシー・・・、まだ十分にはコントロールされていないが、この幼児にとって太い鉄管をグニャクニャにすることなど何でもない。恐るべき超能力だ。

 妙真さんは、この子がいれば天界の警告を未然に防ぐことができるという。そして、自分よりも尊い存在として扱うのである。

[・・・]

 だが、それ以上に驚くのは、誕生の直後、産声をあげるかわりに自分の未来を話したということだ。はじめは、だれも赤ん坊がしゃべっているとは思わなかったらしい。だが、その内、小さな声の主が法光君だと知ってあわてふためいたという。[・・・]ただ、9歳と11歳のとき、何か節目となる事件を起しそうだということである。

「ぼくが法則を変えなきゃだれも、ののさんを信じないだろう」

 と法光君はいうそうである。ののさんとは神様の幼児言葉だ。[・・・]法光君のまわりには、いずれ13人の戦士が集まってくるという。そして、今すでに30歳近くなっているある人物と激烈な戦いをするというのである。それが光と闇の戦いになるだろうと妙真さんはいう。[・・・]』人を妨げ、彼の弱みたる、つまづきの石を増さんとするそれら軍勢の大いなる集団をもちて、彼らは、この覚醒のために地球に入り来る光の御霊たち、それら人の子らによって生ける神の奉仕に招かれてきた、今なお招かれつつある光の御霊たちとの間に戦いを起すであろう。

[・・・]

 地上に、アメリカに生まれた者で、神にある主のお受けできる年を宣言する者は誰であろう。地上に、アメリカにいる。誕生があったかの地から来た者たちであろうか。人の身体のみならず、心と霊の新生があるかの地から来た者たち、彼らがジョン・ペニエル(John Peniel)が世界に新秩序をもたらすことを来て宣言するであろう。公に布告されているものが拒絶されたのではなく、人が真理を知り、そして真理、生命、光が彼らを自由にするよう、それらが人の心の中で平易にされるということである。』

[続けてソロモンのリーディングを抜粋します]

『惑星直列の次に極めて重要な時期は、ソース(源)に従えば、紀元2000年に起こる。

 「再び惑星群が天で相互に整列する時は、2000年5月5日と知れ。磁場の緊張が地表を揺るがし、新しい形態に変えてしまう。84、2000、これらがその時期である。」(645)』

『ある人物がこの第2の破局の時期に生き残ることについて質問し、このように言われた。

 「生存については、我々は知らない。何故なら、あなた方のなかには、その時、瞬間にして変えられてしまう人々がいるからである。

 あなた方が肉体をここで捨て去るというのではない。突如として、あなた方は物質の体と光の体とを知り、重く濃密な物質を光に変えてしまう。あなた方は肉体に関するものを何一つ失わないし、死んだ肉体を後に残すのでもない。死せるものを生けるものに変えるのである。

 こうしてあなた方はその時、かつてよりさらに生きた存在となろう。理解せざる者たち、そのような善きことの存在に心から関係を持つことのできぬ者たちは、そのまま残され、これら破滅の時代に再生することになる。」(185)』

『関連リーディングでは、

 「ここかしこに、異変や陥没が起こる。地球周囲で興奮が高まり、期待と大いなる恐怖の空気が感じられる。この世界でかつてなかった程、数多くの人々が神の前につまづくであろう。予言してきた者たち、神の使いの如くに生き、教え、自分を変えてきた者たちがその時尊ばれる。しかし彼らの目的は、空がこの惑星上でかつて見られたことなき光に照らされ、これが主の光であると知られる時の、その畏怖すべき出来事を理解することにある。

 その光の中から、主は自ら形をとり、肉もてる存在となって、あの時と同じ有様でこの時代にお戻りになる。何故、この者たちは主の到来を物質的に説明しようとするのか。主は地上に生き、その王国を物質界の中には造られなかった。そして主は、あの時代に取り去られたものを征服するため、お戻りになるのではないか。

 これが地上における主のご目的なのであり、その時代の間、この物質的地球が支配、統治されることを今理解せよ。準備した者たちはその光が雲間に表れる時に引き挙げられ、これらの体を離れ去るであろう。自らを引き挙げつつ、彼らは光のようになり、自らの一部であるあの光に磁石のように吸い寄せられてゆく。彼らはそここそ彼らの天父、住み家であることを目にし、認め、光に吸い寄せられる。こうして彼らは、雲の中で神にまみえるために携え挙げられる。

 準備せざる者たちは、天を見上げたまま後に残され、神がその時でさえ自分たちをお受け入れになるよう天に向かって泣き叫ぶが、彼らは準備できていない。もう遅すぎるのである。」(176)』

『「もしあなた方が、福音で宣べ伝えられていること、召される協会のラプチャー(携挙)を考えているとすれば、我々はこのように言おう。それはあなた方が迷信と見なしているものと、さほど異なるものではないのである。聖書の宣教師の間ですら嘲笑されているそのことを、あなた方はこのように理解するとよい。この世界が、存在する全てのものが、より高められた段階に変えられることが必要なだけなのである。人が、その時、瞬時にして次元を変化させるならば、教会の携挙として述べられているのと同じ有様で、彼は空中で主にまみえる為に取り上げられる。」(241)』

『「このことを理解せよ。聖書には二人の人間がたっていると突然一人が取られ、一人が残される時のことが語られ、記されている。そこにはあなたの周りの世界、地球の物理的構造が変化する時代のことが語られている。飢餓と混乱と号泣の時代のことがそこには警告されている。このことは全て起こっている。我々が、ここかしこで、変化のため、携挙のために準備しようとしている人々をしきりに探しているのは、このことの故ではないのか。あなた方が、一人が瞬時にして取られ、一人が後に残されることの意味を理解しようとすれば、そのことをどう把えるであろう。

 次元が備えられ、キリスト御自身であるグレート・シップ(Great Ship)への召命が起こる時、その次元に入る準備の出来ている人々は、重い世界を離れ、軽い世界へ入るであろう。このことにこそ、あなた方は準備しなければならない。その準備とは、物理的なものではなく、心のそれである。それは、主に属する者のみ、彼の声を聞き分けるからだ。

 自分を別世界に移す時、その船に属する者のみ、その船に召されるのである。あなた方はその意味で、再来のキリストが、自分を準備させ、そこに属するものたちを未来の新しい存在の段階へと移すグレート・シップとして描くことができるのを理解するであろう。

 では、取り残される者たちはどうなるのか。宇宙法則をこのように理解せよ。大宇宙に起こり来たるものは、内なる小宇宙にも起こり来たらんと。あるいはこのように見よ。新天新地への準備において、あたかもこの地球はつぶされ、練り直され、造り直され、その大気はあの新しい周期、新しい成長、新しい種、存在する全てのものの新しい備え、記されている物事の新秩序のために、新しくされるかのようになる。それゆえ、地に属する者たち、地に縛られた者たちは、この世界に再び繁殖する新しい種として再度やり直すために、丁度地球自体がその時形成され、潰されるように、再循環し、再創造され、再誕生するであろう。」(307)』

『「この地球は潰されて、新時代の誕生の中へ再形成される。その時、あなた方は新しい政府、新しい天地、平和の統治を知るであろう。」(646)』

[ここで日本PS学会誌「サイ科学第4巻第3号(1980年3月号)より抜粋する。情報源はアメリカ、デンバー在住のエデイー・渡辺氏である。これは金星の権威者からエディー・渡辺氏の所へ1958年1月18日付で送られて来たものであり、1980年頃、極秘が解除されたので氏は発表を始めた。]

『わたしどもがあなたがたの天体に今やってきている目的はあなたがたの大衆の間に新しい悟りを開いて頂こうとしていることです。これは現代の常識をはるかに超越した新しい真理、新しい理解を持って頂こうとしているのです。つまり、あなた方の太陽系が宇宙空間の中で新しい周期に入り、新しい領域に突入しつつあることを現代のあなた方は悟らなければならないという必要に迫られているのです。いわば第4次元とでもいうべき、より高次の振動に移行しなければなりません。あなた方地球人が新時代に突入するためには、あなた方の精神的自覚を向上させるべきであります。なぜかと申しますと、在来大多数の地球人がもっていた程度の精神的自覚では生存不可能となるからです。』

『「あなた方の言葉では新時代の夜明けの意味を表現することは出来ない。”これはあなた方が知ることもなく、人の心が想像すら出来ない新しい地球、新しい天の夜明けである。”というのがもっともその意味にかなった表現であろう。

 それは新しい天地、大衆意識をここから新天地へ変える可能性に開くこと以上の重大事はない所に突入する時代である、という以外、その新時代、新生命を表現する言葉はない。」(831)』

『「あなた方が現在、人間の、人間に制限された意識と見なしているもの、魂の記憶としてのそれは・・・あなた方が意識の心と呼ぶ限定をそぎ落とし・・・存在する全ての記憶と神の法則に統合され、こうして神の法則に合わされた魂は法則の全体を活用できるようになる。

 そして、あなた方がラウ(ラー)、ヘルメスなど、神との関係にあれほど目覚め、あたかも父と話すが如く神と話すことのできた人々の活動を驚異の目で見、読む時、あなた方はその能力が自分たちの間にも共通にあることを知るであろう。何故なら、大気の濃密さがほとんど瓦解し、霊的人間と聖霊、神との間に殆ど分離が無くなり、・・・大気が揺すぶられ、その圧迫から濃密なそれが失われるにつれて、この時代の人と神との交流ははるかに容易になるからである。」(375)』

『「繰り返し明らかにし述べてきたことであるが、来るべき理解のための最善の準備は心の内にある。聴き入るものたちには、肉体を守るに十分な警告と導きがある。だが、今与えられようとしているものは霊的なものへの警告であることを理解せよ。肉体への警告は、それが与えられる時に注意を払えばよい。今は来るべき霊的準備の警告に注意せよ。真理と理解に向かって内に聞き入ることを学べ。このように実践せよ。ニュースなどのメディアからのものであれ、国家指導者、宗教指導者からのものであれ、これこれのことが起きるという予知、予言が何者かによってなされた時に、それを自分の内部でチェックし、肯定か否定かをたずね求めよ。

 あなたを確信させ、導く自分の内なる声を尊び、それに聴くことを学べ。内なる指導者、自分の内にいます神の存在を確信し始めるにつれ、時至る時「この山々へ逃れよ。あなたはそこに救いを見出す」と語るあの声が来るであろう。与えられる指導に従え。聴くことのできるその声を持たなかった者には災いがあろう。なぜなら、その時移るべき特別な場所に魂を導くことのできる声は、それ以外には何一つ存在しないからである。

 一人一人にこれほどまで親密に語ることのできる源は、人間には他に与えられていない。「聴き入る場所は自己の内にあり!」それが神自らのご計画である。この声だけが、他の全ての者が滅びるその時代にも、心の内奥から導きが得られる可能性を指し示し、刺激するのである。もし人がそれを聴くことができないならば、彼を救える言葉は何一つ存在しない。」(395)』

『「時は迫っている。そしてこの時代に、天と地の新しい表現に備える光の体を形成する必要がある。肉体の振動の時代は過ぎ去り、神への旅における人間の発達にとって、それはもはや適当なものではなくなっている。これらが修正され、この時代のこの大気が掃き清められ、幾度もこの存在界に戻ってくる必要を超越した人間が住むべきあの新天地を開始し、紡ぎ、自ら形作るあの新しい光に準備すべき時代があり、必要がある。」(285)』

『「汝らは地上の者にあらず、限られた時間の間、経験のためこのような殻の中に住んでいる天の者、神の者である。そして、この様な殻に住む必要はなくなろうとしている。それゆえ、これに執着するなかれ。地球という土塊の崩壊を気づかうことなかれ。全ての体がそれとともに滅びようと、気づかうなかれ。汝らはその体にあらず、これらの体をこの世界で表現する道具として用いる、はるかに大きな意識である。

 その道具を支配し、あなた方がしようとするどのようなこともさせるようにせよ。地を従わせ、その上に堅く立っていよ。この地球に激変が起こる時、あなた方の意識は、その向うに上げられ、雲間から、空から起こる出来事を見るであろう。自然の原始的部分が繰り返され、そこに住む新人類が成長する時、あなた方はその時ここに誕生する人々の中に入り、彼らと共に歩み、彼らの形をとり、彼らもまた神に至るよう教え導くであろう。」(371)』

『「今が、自分を次の次元に引き上げる、ここにいる多くの者にとって最後の時代であることを知れ。到来しつつある、あまりに重大な、再臨として述べられている時代であることを。黙示録と呼ばれたあの使途、最の人の教えを理解するよう努めよ。これを、汝が体の七つの試練、七つの中心、ここで言われている七つの封印として研究してきたものに対比させよ。そして、この書の中ですら、彼がヨーガの試練、体の統合、肉体の霊的開放への活用、体の高き世界への変成を教えていることを認識せよ。この教えを理解し、自分を主の再臨への準備に捧げ、これを活用せよ。主がこの時代、この体にお戻りになれるようにせよ。」(166)』

『「我々はこの者たちに、穀物、食物など、体を慰めるものを貯えるよう言うだろうか。否、我々は、このような肉体に関わる物事はそのときにはさほど重要ではないと言おう。あなた方は内的に発達しているよう、この体を支配する能力を持つよう心がけよ。それら七つの封印を知り、塵の体に縛られずあなた方が主の仕事を行えるよう、開放され、自由でいよ。主の到来に備え、他の人々が理解できるよう教えよ。これは主の与えたもうた任務である。今、主の仕事につけ。急げ、時は迫っている。」(124)』

『「さらに説明すれば、我々は現在の周期を一時代の歴史の絶頂、時代の終わりと見よう。時代以上である。神意の終わりと言えば良いだろうか。あなた方は新天地を造る地球の誕生、追加、改造の時代が迫っていることを我々が説明しようとしていることに対して、それを生命波の終わりと呼ぶ以外、言葉を持たない。

 これは一つの周期、今の時代に起こることを理解するのに必要な以前の周期の原型、あなた方がアルタ、アトランチスとして知っている進歩の時代の終わりに起きた大陸爆発の時代、離散の時代、大洪水の時代の再現である。

 この時代にあらゆるものに変化が起こることを理解せよ。陸地、経済、魂の成長方向の全てが緊張のピークに達する。そのピークと緊張の結果として、物理世界同様、魂、霊の上にも感じられる緊張が、一時代の終わりと別時代の始まりをもたらす。これは、あなた方の知る全てのものの破壊や浄化を指すのではない。再集合化、再方向化、新しい方向、または生命の新しい理解と、その発展全体を指す。新しい地球は、今あなた方が体験しているものとははなはだ異なったものとなろう。今あなた方の知っている地球すら、あなた方の言うところの大洪水前の人類の住んだあの地球とは、似ても似つかないものなのである。」(718)』

『「・・・つまり、もし人間の中に神の法に反逆する状況が産み出されなかったならば、この惑星上に極の移動は決して起こらなかったであろう。それら法則が人間の中で踏みにじられ、神の法則が無視された時、善[ジワ]と悪[ナフス]、プラスとマイナスのエネルギーの間にアンバランスを生ぜしめる力が活動し始めたのである。」(208)』

『「・・・そこで、あなた方自身の心の奥に、あなた方が神のみ声であると知るものを見出し、それに従え。一つの教条に従うのではなくあれやこれやの人間が説教し、教えることに従うのではなく、私が自分自身のなかに発見したものに従うのである。そして他の人々のなかにもこれが目覚めるよう心せよ。この自己自身への聴き入りは、教義ではない。あれやこれやがその方法であるという教えを避け、このことこそあなた方は信ずるべきである。むしろ一人一人は、あの自己自身の導きに従えるように、内なる我との、神であるそれとの、彼の性質の一部であるあの最高の力との接触に目覚めるべきである。

 それはあなた方の反対するようなそれらの法則に従うことではなく、その人が自分の内なる同調によって聴けるように彼を導くのである。そのようにしてあなた方はこれらの時代を免れるであろう。」(240)』

『「人間がこの世界にすでに起こっていることを調べ、それら歴史のレッスンから学ぶことによって得ることのなかった時代はかつて一度もなかった。もしあなた方が、エジプトに入ってきた輝ける人々(Shining Ones)の何者かを、アルタ[アトランティス]において神々と呼ばれた人々、レムリアに入ってきたとき、星の人々のように見られた人々の何者かを知ろうとするならば、これらの人々はかつて、あのラプチャーで取り上げられ、よいか、より完成した形でより低い秩序の者たち、言うなれば新しい秩序の者たちを援助するために戻った人々であることを知れ。

 それがこの時代にもあるであろう。」(307)』

[現代の技術でも作るのが難しいという水晶でできたドクロが古代の遺物として残っているが(オーパーツ)、これはアトランティスが海に沈むまえに彼等の精神を残したものであるという。上の、ラプチャ−で取り上げられた人々の言葉をこのドクロから知ることができる。以下は、ある霊能者がその内容をドクロから読んで、本にしたものの抜粋である。

《「ム−」誌1986.10月号より》]

『「母なる地球の内に、一大変化があるだろう。・・・・・いや、すでに始まっている。このことを人類に知らせて、何とか破局を回避するのだ。事態は変更できぬが、散らすことはできるだろう。
 アトランティスに破局が起ることを知ったとき、われわれの多くは精神の遺産を残していくことにしたのだ。二度と再び、この世界に生れ変ることはないと知っているから・・。
 われわれは、他の次元【united city + The Crystal Skulls (201909201741)】にとどまることにした。」』

[なお、水晶は生きている物質といわれ、宇宙の兄弟たちは、全地球人の生まれてからのすべてを記録用の水晶円盤で記録しているという。]

『「準備せよ。この時代あなた方が特に癒しの奉仕ができるように、神の言葉、臨在によって自ら武装せよ。というのも、今日知られている治療の力は使えなくなるであろうから。する者の温かい癒しの手が、医者が期待されるよりももっと多くのことを為す時代がすぐに来る。」(589)』

『「今日病院で応用されているものではなく(それは存在しなくなる)地面にすぐに見つかる薬草や泥、地表下にある要素を理解するようつとめよ。この応用を学べ。というのも、崩壊が起こるその時代には、非常に、実際非常に多くの者たちがあなた方を頼ってくるからだ。」(201)』

『「この時代多くの者が、冷蔵などの動力を必要としない方法で、カン詰めや保存の技術を学ぶよう自分を変え、新しくやり始めるのが良い。来るべき時代のために、そのような食物が大きな容器に入れて地下に貯蔵され、または安全に埋められるのがよい。この時代に育てられるべきものを考えると、あなた方は土地をその時代に適当と思える方法で用いるのが良い。それらの変化を気象上のものと考えてはならない。というのも、これらは徐々にではなく突然起こり、その時代に成育している全てのものを破壊し尽くすからである。

 だが、小さくとも最高に栄養価をもつ食物が育つであろう。人体に最も滋養のあるものを与える食物が考慮されるであろう。あるいは、あなた方が土地に適するような果物、野菜を育てている間、キクイモのような塊茎類、サツマイモやアイルジャガイモなども同じ様に摂るとよい。というのは、そのむき皮や、そのゆでたもの、特に小さなジャガイモには高い栄養価があるからである。またエンドウ豆やピーナツは乾燥させると高い栄養価をもち、どのような状態からもよく保存され、体にとって大量の栄養物を提供する。ビン詰めでも新鮮なものでも、トマトは必要なビタミンを大量に集め持っている。これらはツルだけで実るし、ビン詰めでも十分長持ちする。

 この時代とその時代の間にもっともよくとられるものは、トマトとなろう。来るべき時代にこれらは大いに必要となってくる。また進歩を求める人々のなかにキクイモに対する需要がたいへん高まってくる。それは人体に必要な多くのものを供給し、食べやすいためである。それらはそのようなものを運搬したり、ある場所から別の場所へと移る人々に与える食事として、生のまま食べることができる。人々がこの時代、体に対する栄養価をもっと考慮するにつれてそのような食物に対する需要が大いに高まってくる。  変動に備えて、これらのことを考慮せよ。」(193)』

[ここで山梨の神山会の神子として活動する山本鈴美香(エースをねらえ、という漫画の作者で、この作品は彼女が20代前半の頃に書いた。本人はもう長い期間、御神酒だけで生きている。)の言葉を御紹介しようと思う。(「ムー」誌1986年2月号からの抜粋)]

『「昭和60年は随分人の亡くなった年でしたが61年は「生まれる年」で、今年子供を産むことのできる方は、相当な困難を伴っても、ぜひぜひ産むべきです!なぜなら、今年生まれる子供は、基本的にその家族や周囲に大変な福をもたらすからです。

 今のままで行けば、9年以内に大災害が起こるのも、14年以内に日本のある地域が、ある国[ソ連と、はっきり言っている。]に侵略され占領されるのも、避けられない事実となります。・・・・・このような見えざる緊張の時期に、大いなる福を持つ子供たちを大量に地上にお送り下さる神々の、なんと大きく深く計りしれないであり、存在でありましょうか![アレックス・タナウスという、日本の子供たちを自殺から救おうとしている超能力者は、1960年以降に生まれた子供は暗黒を晴らす力があり、来年以降に生まれる子供は「癒し」の能力を持って来るという。リーディング(589)参照](→阿修羅発言 (200704212244))

 幼い子の親は、教育というものを原点から考え直す時期です。でき得る限りの丈夫な体と、頑丈な神経とを持たせるべきです。[・・・・・]今のような世の中は、あと9年続かないのだということを肝に命じるべきです。[・・・・・]すべての学生諸君は、机にかじりついてばかりいないこと。[・・・・・]体力・気力はありますか、何かスポーツしてますか。庭のある方は庭で、アパートやマンションの方はベランダや室内で、プチ・トマトでもラディッシュでもハーブでもいいですから、何か食べられるものが作れますか?虫歯のある方はマメに治療しておくこと。社会人や主婦などの大人の方、金や株や宝石などへの投資には十分な注意が必要です。会社の海外投資も非常に危険。回収不能になる可能性大です。だいたいそういう物や手段は、非常時には何の役にもたちません。

 その非常時が、6年後なのか7年後なのか8年後なのか、あるいはもっと近いのか、何月何日なのか、朝なのか昼なのか夜なのか、今は(神々のお許しがないので)発表できませんが、その時を控えて何をすべきかは、このコーナーを通じてお知らせすることができます。[・・・・・]」』

[一方、ニューヨークはベイサイドのフラッシング・メドー公園で1970.4.7(聖母マリアの誕生日のイブ)から聖母マリアの出現を受け続けてきているヴェロニカ・ルーケン(女性)が受けたメッセージの一つを、同じく、「ムー」誌の1986年6月号から抜粋いたします。ちなみにマリアのメッセージは今日の政治、経済、社会、宗教界等の動きを正確に指摘し、その隠された悪魔の陰謀を全て暴いている。それによると、もうじきドルが崩壊させられて、世界経済は混乱し、今のアメリカ中心からEC中心の世界となり、黙示録の"獣"が出現して全地球人が"獣"によって管理されるらしい。"獣"はヒトラーのように始めは救世主として出てくるが後になって正体を現わすという。]

『「世界の貨幣制度の大崩壊が起きるかもしれないことをあなたは理解し、世界に向かってそのことを伝えなさい。それはアメリカ、カナダの両国と、そして世界の先進国の全てに影響するでしょう。

 私は再び繰り返していいます。あなたが買い物をするとき、むしろ新聞紙を持っていったほうがいいでしょう。なぜなら、買わなければならない食料に値する値打ちがそのお金にあたいしなくなるからです。

 私の子供よ、このアメリカのような偉大な国がどうして崩壊するのかとあなたはいいます。あなたは私にたずねています。私はあなたの心を読んでいます。なぜかをあなたに話しましょう。

 なぜなら、彼らは自分自身をサタンに渡していますから。国がその道徳心を失った時、肉の楽しみにふけり、彼等自身を同性のようなあらゆる醜行に渡してしまい、国の裁判所までこれを大目に見ています。そこでその国は崩壊してしまうのです。[ソロモンのリーディング(208)を参照]すべての人間が救われることが御父のご意志であります。ただし、あなた方はこのことを理解しなければなりません。

 私の子供と子供たちよ、あなた方は自由意志を与えられています。くり返していいますが、天への道は狭く、そしてほんの少しの人たちだけしかそれを見出していません。」』

[ソロモンのリーディングを続けて御紹介します]

『「これらの時期に、相互扶助のために集まり合っている人々の共同体に加わりなさい。これが来るべき変動への最良の準備である。」(810)』

『「他の者どもの群れが駆け回り、食物をあさってなぐり合い殺し合い、路上で共食いするその時にも、これらの人々は共同体のなかに身をひき、神の光を敬い、平和のなかに立つであろう。行け。彼らの中に入れ。」(375ー6)』

『我々はこれらのコミュニティーを我々自身の保護のために作るのではなく、たとえ地球に何の変動も起こらなくてもそのような生活方法が、最良であるから形成するべきである。

 「このことが時代の関心事となるように。互いに集まり、資源を開発し、能力を開発し、自然に生き、来るべき変動のために生きるのではなく、あるべき生命を生きること・・急な考えではなく、常にそうであるべき生命を生きることである。」(704)』

『ソースはまた、これらの共同体は神中心のものとなるべきことを明らかにしている。

 「さて、心の目でこのことを見よ。それらに準備せよ。あなたがたの目前にあることを少しでも考えよ。そう先のことではない。人は一なる神が、つまり、共に集まり合って神を礼拝することが神を知ることであり、神がみ備わしたもうたことを信ずることの強さが必要であることを理解し始めなければならない。あなた方は準備、食物と避難所、このような基本的なものを用意するのがよい。というのは主があなた方に語られたからだ。ほとんど続かぬものに多くの時間が費やされている。あなた方の金は全く無意味になろう。

 その時身を隠し、このことをせよ。一体となって礼拝し、奉仕し、学び、成長し、建設し、全てのものを共同にし、中心目的を持ち、神の自覚のために互いに献身せよ。」(929ー7)』

『このような共同体はまた、の上に基礎づけられなければならない。

「あらゆることに対する準備の仕方は、互いに一つになること、互いにし合うこと、力強い共同体を作ることを通してあるべきである。だが、準備は食料集めやその保存、そのような計画と同じ程霊的同調にあるべきである。

 我々は共同体を家族にするような状況の形成を言っているのである。兄弟が「我れは兄弟の番人」と言うまで、そこには外部の状況全てに対し力を与えるあの互いのし合いの再建があろう。その種の形成である。

 同時に、このような時代について教えるために出てゆく者たちを支えるようにせよ。終末の予言者たちよ、あなた方は来たるべき地球の変動で恐るべきものごとを警告するのではなく、我々が互いに励まし合い、し合わなければならない時が来たというメッセージを伝えるために行くのである。生残る者たちは、自分のために利己的に蓄積するよりも、人の必要を気づかうことに頼るであろう。」(704)』

『中心的なメッセージは次のようなものである。

 「来たるべき変動についてあなた方の間には恐怖のなきようにせよ。我々がしばしば述べてきたことであるが、地表の変化の苦しみというのは、身篭った母親の産みの苦しみと同様なのである。親はこのような苦痛の始まりに喜びを感じないだろうか?そこから生まれ出るものに期待を寄せないだろうか?

 スリルを覚えよ。スリルを覚え、新時代の誕生を期待し、もしあなた方がこのような変動を、輝ける信仰、地球が新しい栄光のなかに生まれ出ることを予期し震えることによってむかえるならば、あなた方の間に起こっている恐怖、安全な場所を探すなどのことはなく、そこには「それでも主イエスよ、来りませ」と呼ぶ期待があろう。

 これが目的である。あなた方が来るべきこのような大変動、災害を警告するというのではなく、あなた方の中にそのような方法で警告される必要のある者たちがいる。だが、主の再臨を期待する者たちは、これが至福であること、新しい王国、新しい時代を産み出す、祝福され、期待された出来事であることを人々に知らしめるがよい。あなた方がそれに加わっていることに感謝せよ。」(530)』

『「主の到来を見つめよ。雲に、空に、主の星々にしばしば眺め入るがよい。すでに地球の周囲に雲となって形成されようとしている来たるべき光に主の臨在を眺めよ。しばしば天を見上げよ。」(139ー24)』

[ここで、次に、聖母マリアのメッセージについて少し御紹介する。

(抜粋は以下の3書。「ファチマ大予言」、「ファチマ大予言2」サンデー社 ¥780共通。 「ファチマ大奇跡」実業之日本社 ¥880 全て鬼塚五十一著)

 聖母出現はフランスのラ・サレット(1846.9.19)、ポルトガルのファティマ(1917.5.13〜1917.10.13)、スペインのガラバンダル(1961.7.2〜1965.6.25)、アメリカのニューヨーク(1970.4.7〜現在)等の地で行われ、ファティマ以降はその通算出現回数は数千回に及び、出現地も増える一方である。

 60年代にはいると聖母マリアのメッセージは具体的な展開を見せる。それによると3つの大きな出来事があると言う。大警告、大奇跡、大天罰の3つがそれである。大奇跡と大天罰の間には大戦争が起こり、暗黒の3日間に続けて"救いの球"による火の洗礼があるという]

『私の子供達よ、まず戦争が起こり、大きな奇跡が起こり、そして大天罰となるでしょう。すべての警告は必ず起こります。大きな天罰は火の洗礼となってあなたたちの国のなかで悲劇的な終末となるでしょう(1974.6.18、ニューヨーク)』

1.[まず、大警告については、例のニューヨークのベイサイドでも、ガラバンダルでもサン・ダミアノでも共通の認識として1973.12.1に最も地球に近付いたコホーテク彗星であったという。ニューヨークのベイサイドの関係者の話では「救いの球」(後述)が来るのは『1973年12月28日だったが、多くの人々の祈りと犠牲によって救われた』という聖母マリアのメッセージを受けたことを非公式にもらしている。]

2.[次の大奇跡は、ガラバンダルのコンチータという方に具体的に示された。彼女の言葉によると『大奇跡の日は、若い聖体の殉教者の祝日の木曜日、午後8時30分ごろ起きる』この"若い聖体の殉教者の祝日"とは著者の鬼塚氏によれば、5月13日であるという。このことを少し抜粋してみる。]

『聖イメルダとは、若き聖人である。1333年に亡くなったとき、11才だった。

 この若き聖人イメルダ・ランベルチニは、9才の時、ドミニコ会の修道女となった。当時は、小さな子供でも修道院に入れる事が出来たのである。

 しかし、聖体拝領は14才からでないと許されなかった。そのためイメルダは、聖体拝領される日のことを待ちこがれていた。

 ある日、イメルダはほかの修道女たちが聖体拝領を受けているとき、ひとりで聖堂にひざまづき、神に聖体拝領されることを願った。

 すると突然、聖堂が不思議な光に満たされ、祭壇の真上にホスチアが現れ、イメルダの頭上まで動いて来て、頭の上で止まった。

 この不思議な光景を目撃した司祭は、この少女の祈りが神に聞き入れられたと判断して、ホスチアを受け取り、イメルダに渡した。

 イメルダの目は真っ赤な火のように燃えていたという。

 集まった修道女たちは、そのまま長い祈りに入った。祈りが終わったとき、同じ所にひざまづいたまま、イメルダが死んでいるのに気がついた。イメルダは殉教者になったのである』[これが5月13日であったのである。]

[5月13日は聖母マリアが初めてファティマに出現した日であり、ヨハネス・パウロ2世が狙撃された日でもある。他の点でもリンクしている。

 この日が木曜日であるのは、'82,'93,'99年であるという。

 さて、この大奇跡の日の内容についてはガラバンダルのコンチータが自ら語っている。]

『その日は若き聖体の殉教者の祝日であり、木曜日の夕方8時30分頃に起こり、約15分間続きます。その日、ガラバンダルにいる病める者は癒され、御出現を信じない人は信じるようになるでしょう。多くの人は改心するでしょう。そして、時の終わりまで奇跡のしるしが現れます。それは撮影する事もテレビで報道する事もできます。そのしるしは、出現地の松の木のところに残るでしょう』[そして、ガラバンダルでの最後の出現予定日の1965年6月25日、聖母マリアのかわりに大天使聖ミカエルが現れ、人類は、大天罰の日をもうまぬがれることができないと告げられた。]

3.[次の、大天罰の日はいつか。それは明かされていない。1977年3月18日のニューヨークのメッセージでは「救いの球」(贖罪の球)が、その時に起こっている大戦争の時、人類が滅びないようにすぐにやってくるという。この「救いの球」について「ファティマ大予言」(P136)から著者の鬼塚氏の言葉を抜粋する。]

『霊魂の世界には天国と煉獄と地獄がある。天国と地獄は御存じだと思うが、その天国と地獄の間に煉獄が存在する。地獄に行くほど罪を犯してはいないが、天国に行くほど善人でもない。そういう人間の霊魂の行くところが煉獄であるという。

 煉獄にも地獄と同じような火があり、その火によって償いを受け、清められた霊魂が天国に行く事が出来る。その清めの期間は、その人間の罪の状態如何と関わる。また、生きている人間の煉獄の霊への祈りによってもその期間は短縮する事が出来るという。巻頭カラーの五ページの写真は、その祈りによって救われた霊魂である。しかし、メッセージは現在、その煉獄の祈りも、聖職者や信者からほとんどなされていないと告げる。そのため、あふれんばかりの霊魂が煉獄にとどまり、長い期間、煉獄による火の洗礼を受けているという。

 "救いの球"は、その霊魂に、再び火の洗礼を与えることになる。そのことにより、多くの煉獄の霊魂を救う事が出来るという。その意味では"救いの球"は"煉獄の火"ともいわれている。

 また、死ねば地獄行きと決まっている人間に、"救いの球"という天罰を与えることによって改心させ、地獄行きをまぬがせることができるという。その二つの意味から、"救いの球"と言い、また別名"贖罪の球"ともいう。

 とくにサン・ダミアノのママ・ローザの言葉を借りれば、今の人類の八割以上が地獄行きをまぬがれることができないというから、現在の人間にとっては"救いの球"なのである。

 ベイサイド[ニューヨーク]のメッセージでは、まるで振る雪のように多くの人間が地獄に落ちて行っているという。まして、核戦争が勃発し、一瞬のうちに大量の人間が死滅するようなことになれば、改悛する暇もなく地獄へ落ちる。聖母メッセージは、そうなることを憂いているのである』

[今は、人間が天国か地獄か、どちらかへ行くようになるらしい。次のメッセージがそれを表している。]

『「あなたがた自身を聖別しなさい。あなたがた自身を潔めなさい。なぜなら今は、神の時でもありサタンの時でもあるのです」(1970.3.27、ニューヨーク)』

[ここで世紀末のヨハネと、反キリストについてのソロモンのリーディングを抜粋します「地球の変動と新惑星地球」\1500 ACEエドガー・ケイシー協会]

『主は伝えようと指示されたメッセージがある。そしてそれは来る。この時代、この日にさえそれは明らかにされ、あなたはまたそれを統轄する霊的法則を理解すべきである。すなわち、こうである。主の御肩の上に、主の周りに、主が吸収されたもの、取り入れられたものが集め寄せられ、主が自ら記されているごとく、世のあらゆる罪、罪業の振動ことごとくが主の中に、主の周りに呼び集められた。さらに剣が引き抜かれ、主の脇腹に刺されたその瞬間、主の魂は全て解き放たれた。そして、あえて言うならば地獄の振動がその剣に封じ込められたのである。こうして、世界でかつて無き最も忌むべき行為を果たしたそれが、あの振動、あの邪悪の巣窟となり今に至っている。かの聖杯が、キリストの使い、右手の者たちによって守られたのと同じく、あの槍が聖なる遺物として左手の者たちにより守られ、この時代においてさえあの忌まわしき者、あのドイツの指導者により使われ、こうして彼の力が成った。それは今なお世界に存在している。

 ヨハネ・ペヌエルがかの聖杯を掲げるがごとく、同時にイタリアと呼ばれるあの国において、この国の統率者となる者、ドイツのあの時代に犯された罪業が比較されてもなお色あせるほどに忌まわしき者が台頭するだろう。その男があの槍を掲げ、貧者と教会の側につくにつれ、多くの者たちが彼に魅せられ、これこそキリストの再来であると考えられるであろう。また、そう彼は宣伝される。このことは今後さして間もなき時期に起こり、現われ始めることを知れ。形而上の学徒、霊的成長を研究する者たちさえ彼の足下に伏し、「全てを統合する神の法則を唱える人が再来した」と言うであろう。こうして大勢の者が彼に魅せられるが、彼は反キリストと呼ぶべき者である。

 同じく、ほとんど知られることなき人が出現する。その仕事はそれほど劇的ではないが彼はキリストの最大の弟子である。彼は新たなる改宗を迫ることなく、自らを奇跡や群衆によってひけらかすことなく、ひそかに信仰篤き者たちを集めるであろう。しかし、彼の手には慰めがあり、その歩みはキリストを偲ばせ、その目には憐れみがある。そのように彼をすでに知っており、また信仰深きあなたは、彼のキャンプ、彼に従う人々に引き寄せられるであろう。しかし、彼が勝利者となるその時が来るまで互いに仕え合い、その日を待望せよ。

 というのも、彼はもう一人の者を滅ぼし、あるべき新しい体系新しい秩序を打ち立てるであろう。大空が裂け、あなたが主の栄光を見る時に、雲に向かい指さすのは彼の手、彼の指である。そうして我らが主はこの土塊を足台となし、この地上に御国を打ち立てるために御出現になる。主に全てを捧げて来た者たちはその御国において忘れ去られることはない。この惑星から引き上げられ、残る全ての者たちに主の御名を語り、祝福する力を授かるのである。その機会は他の人々、汝の兄弟、まだ受け入れていない若き者たちの段階を引き上げるために到来する。そのようにあなたは使命に呼ばれ、純金に変質させられた卑しい金物に触れることを許され、それを王冠として主の御足下に横たえるであろう。こうして主の御目的がこの段階で、この時代に達成され、あなたはより高き場所、より高き世界、より高き時代に移るであろう。

その時代でさえそれは啓示され、あなたは存在する全ての持つ目的を理解し始めるであろう。そして、この世界でキリストが自らを犠牲にされたように、あなたが自分自身を捧げ尽くす時に、多くの人々が歓びを得るであろう。こうして機会は来る。主はどう汝にお語りになったであろうか。汝に何をお与えになっているであろうか。「死に至るまで忠実たれ。我れはすでにこの手によりて、汝のために生命の冠を作りしなり」と。兄弟よ、我々は、あなたの歓びを歓ぶ。そして、ある者たちが使徒継承と呼んでいるように、エリヤのものであり、エリヤの肩に落とされ今に至るもなお受け継がれしかのマントを、預言者のマントを羽織りゆくべく我らが叙階した者の肩の上に、ここより落とすであろう。故に、心の内に生じ来たる全てを用いよ。汝の触れ合い、汝の教示を通して、汝に引き寄せられる全ての者たちに主の祝福を与えよ。今はこれで終わる。」(1016)』

[次は大戦争について抜粋する]

『イスラエルの神殿でみずからを神と宣言した反キリストは、42カ月間、エルサレムを支配し、自分に従う十人の王[EC加盟十カ国]たちをハルマゲドンに召集する。そして世界を最終戦争に導くと聖書に記されている。

 ハルマゲドンとは、ヨルダン川の西、エスドラエロンの南端で中央パレスチナ北部に位置し、旧約聖書時代、いくつかの大戦争の戦場となったところである。

 いわゆるこれを"ハルマゲドンの戦い"という。"霊戦"である。なぜなら彼らは獣であり、偽予言者であるからである。[・・・]

「その戦いは人類が経験した、人間や自然のどんな戦いよりも大きな戦いなのです。

 それはあなたたちが今、終末の日々にいるからなのです。それは霊の戦いであり善と悪との戦いです。ハルマゲドンのときなのです!」(1976.12.24、ニューヨーク)ベイサイドのメッセージは、その戦争で人類の1/3が死滅すると告げる。

 そしてそのままでは全人類が死滅してしまうので、速やかに"救いの球(贖罪の球)"が地球を襲い、罪に満ちあふれた全人類に"贖い"を要請する。

 そのとき人類の2/3が" 救いの球" の火の洗礼を受け死に絶える。まさに" 贖い" の完成する時である。それは二千年前からいわれ続けてきたキリスト再臨の時でもあるのだ』

『1972.12.30、ヴェロニカ[ニューヨーク]は、"救いの球"が来る時の状況を次のように幻視している。

 「"救いの球"がやって来ます。・・・まるで気が遠くなるような光景・・・建築物の崩壊・・・叫び声・・・もの凄い熱気・・・大火炎・・・暗黒・・・地球が静かに立っているように見えます。

 ・・・もはや地球は回転していない・・・光もない・・・あてもなく暗い中を人々はあちこちに逃げ回る・・・パニック・・・一軒の家があり、そこには一本のローソクがあります。動物のように彼らはドアをかきむしる。中に入ろうとする。ほかのところで窓に板の張ってある家があり、中にローソクが灯っている。

 どのドアも開けられません。街にいる人々の上にほこりや石ころが降り始めています・・・どこもかも血・・・血・・・血・・・あわれみを求める叫び声が聞こえてきます。大きな厚い板の下に、十字架を示している一人の男の人がいます。三日間、三日間と叫ぶ声」

 「暗黒の三日間」とは"救いの球"が近付いて来た時に展開する三日間のことをいっているのである。それはラ・サレットの「第35の告知」でも語られている』

[この暗黒の三日間について抜粋する]

『[・・・]そして地上は屍で覆われると語る。

 そのほか多くの聖人、福者、幻視者がこの「暗黒の三日間」について語っている。

 それは「第35の告知」と同じように、地獄からあふれ出たサタンが時のないのを知り、三日間地上で暴れまわるという。その日、星と天体は揺れ動き、かつてない大地震が襲う。闇が、突然全地球を包む。すべての悪霊が地上をさまよい、人間を狂わせるという。1981.5.13のベイサイド[ニューヨーク]のメッセージは、それを如実に描写している。

 「ヴェロニカ:おお! 私にはわかりません。人々が街のなかで互いに殺しあっており、私はそのおびただしい血を見ています。そして人々は発狂してしまい・・・おお! それは身の毛のよだつ恐怖です。

 聖母:私の子供よ、私は大いなる天罰の前における、これらの終わりの日々に御子の偉大なる使途として生き、前進するようにすべての人々に願いました。"救いの球"の大火炎のなかで多くの人が死ぬということを屋根の上から叫びなさいと、私は忠告しました。私の子供よ、わずかの人のみ救われ、およそ10分か、それ以内のうちに多くの国は消え去るでしょう』

[さらにこの三日間の記事を抜粋する]

『ドイツの修道女で、1795年から10年間にわたって聖痕[イエス・キリストが十字架にかかった時に血を流したのと同じ箇所から血を流し痛みを受けるという受難のこと]を受け、多くの予言を神から授かった幻視者であるアンナ・カタリナ・エンメリックは、三日間の暗黒について次のように語っている。

 彼女によれば、その日は全世界を恐ろしい闇が襲い、人工的な光は用をなさず聖別されたローソクだけが灯をともすことができる。

 そして血のように燃え立つ深紅の雲が天を横切り、雷のとどろきが地を震動させる。そのため地上では大きな地震がいたるところで発生し、海は泡立ち、洪水となって襲ってくる。

 その三日間、人類の目に見えなかったサタンもその姿を現わし、その忌まわしい姿を見せることによって、人間は思わず発狂してしまう』

[そして、この暗黒の三日間の次にすぐ"救いの球"による「火の洗礼」が起るという。]

『エレナ・アイエロは、火の嵐の天罰は、70時間続くと聖母からメッセージを受けた。70時間と言えば、約三日間。暗黒の三日間をプラスすると、六日間である。

「私達はあなたたちに666の意味を説明してきました。長き年月と良き書物である聖書をまちがった解釈をして、その意味は失われてしまいました。しかし、私はその本当の意味合いをあなたたちに教えます。

 6は、これから地上に来ようとしている者と、今いる者の六人の6、地上を破壊しようという特別の使命をもった、悪魔の六人分の力を持つサタンの6。

 6は、大きな苦しみを受ける恐ろしい六日間の6。そして、6は、罪を受けるであろう六人の6なのです」(1977.12.7)

 ベイサイドの聖母のメッセージは、666についてさらに詳しく説明している。

 ここでは"6"は、大きな苦しみを受ける恐ろしい六日間の6と語っている。

 この六日間こそが、暗黒の三日間と大天罰の時の三日間を加えた六日間のことである。

 1976.8.21日、聖母マリアは、ヴェロニカ[ニューヨーク]に救いの球を幻視させたのち、はっきりと告げている。

「私の子供よ、それはあなたたちの近い将来のことなのです。人類の上に置かれる天罰なのです」』

[以下に、この"霊戦"がどのように行われるかというメッセージを抜粋する。]

『このすべての人類の祖先となった二人[アダムとイブ]がサタンであるヘビにそそのかされ、食べてはならない禁断の木の実を食べる。人間がはじめて犯した罪、原罪がこの時に生まれる。

 この時、神は、二人を誘惑したヘビに怒りをこめていった。

「私は恨みをおく、おまえと女のあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼女はおまえのかしらを砕き、おまえは彼女のかかとを噛むだろう」(創世紀第三章十五節)

"おまえ"とはヘビであり、"女"とはイブである。そして、"おまえのすえ"とはヘビに象徴されるサタンであり、"女のすえ"とは聖母マリアである。

 その両者の間に決定的な敵対関係を置き、終末の日に"彼女"である聖母マリアが"おまえ"であるサタンの頭を砕き、"おまえ"であるサタンが聖母マリアのかかとに噛みつくという意味である。

 その事を証明しているのが、1974.8.3日の「司祭のマリア運動」の聖母のメッセージである。

「決定的な時は非常に近づいています。もう少したつと、私は私の最も小さな子供である彼ら["かかと"という最も重圧を受ける位置に象徴される人々のこと。]とともに、サタンとその多くの追従者の頭を踏み砕き、すでに予言された勝利を得るでしょう!」

[・・・]

「大天使聖ミカエルは、すでに戦いにのぞもうと勢ぞろいしています。天と地に於ける私の全軍団の総指導者です。

 大天使聖ガブリエルは、神のうち破ることのできない力そのものを、あなたがたに与えようとあなたがたの側にいます。

 また大天使聖ラファエルは、この大きな戦いであなたがたが受けるたくさんの負傷をいやしてくれるのです」(1979.9.29、司祭のマリア運動)[・・・]

 そしてこの戦いの中心を担うのが、聖母マリアである。地上の"かかと"の大群の祈りによって、神の力をさずかり、天軍に指揮をふるい、天地両軍の統括者となるのである。

「私の声を彼らに聞かせる時が近付いています。そのとき私自身が戦いに準備された天軍の先頭に立つでしょう」(1973.7.13、司祭のマリア運動)』

[この6日の後に何が起るかというメッセージを抜粋する]

『苦しみの六日間の後、イエス・キリストが再臨する。しかしその前に聖書に書き記されている偉大なる奇跡が起きる。"携挙(R U P T U R E )"である。

 携挙とは、キリストの再臨の前に、真の信仰者が地上から天に引き上げられ、天罰の後、キリストと共に地上に降りて来ることである。

 聖書はその時のことを告げる。

「その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり、それから生き残っているわたしたちが彼らと共に雲に包まれて引き上げられ、空中で主に会い、こうしていつも主と共にいるであろう」(「テサロニケ人への第一の手紙」第四章十六節〜十八節)』

『携挙された人々は、天罰が終わるまで空中にとどめられ、キリストの再臨がはじまると、キリストとともに地上に降り立つ。

「見よ。主は無数の聖徒達を率つれて来られる」(「ユダの手紙」十四節)』

『聖母マリアは、キリストが再臨するようにやって来ると、1966.9.9日、サン・ダミアノのメッセージで語っている。

「私はまもなく、あなたがたに光を与えるために来ます。私は来ます。そして誰もが私を見るでしょう。誰もが私を知るでしょう・・・」』

『つまり、聖母マリアは、旧約聖書の最初と、新約聖書の最後に出現すると予言されていたのである。

 いかに終末の日に於ける聖母マリアの存在が偉大であるかということがわかる。この時代にあたって、聖母マリアが世界のあらゆる国に出現する理由もおのずとわかってくるはずだ』

[新時代が始まる前に是非とも成されるべきことがあるらしい。そのことについての出口王仁三郎の予言を少し抜粋する。「霊界からの警告」光文社 武田崇元著 \680 P202]

『いま、大本にあらはれし、変性女子はニセモノじゃ、誠の女子があらはれて、やがて尻尾が見えるだろ。女子の身魂を立て直し、根本改造しなくては、誠の道は何時までもひらくによしなし。さればとて此れにまさりし候補者を、物色しても見当らぬ。時節を待ちていたならば、何れあらはれ来るだろう。美濃か尾張の国の中、まことの女子が知れたなら、もう大本も駄目だろう。前途を見越して尻からげ、一足お先に参りましょ。皆さんあとからゆっくりと、目がさめたなら出てきなよ。盲千人のその中の、一人の目明きが気をつける。ああかむながら、かむながら、かなはんからたまらない、一人お先へ左様なら』

昭和10年3月30日 出口王仁三郎 口述 霊界物語 第13巻

 【但し、霊界物語には正確には次のように記されている。

変性女子の調べたる     大本神諭は大開祖
書かせ給える綾錦      光も強き絹糸に
紡績糸も混入し       劣等糸とせしものぞ
もとの筆先調べむと     鼻高々とうごめかし
それの実地に突き当たり   錦の糸の原料は
桑葉なりしに肝つぶし    アフンとしたるその上に
変性男子の筆先も      女子の作った神諭も
さっぱりあてにならないで  信用せないがよかろうと
自己の不明を触れあるく   珍し人の言葉だろ
ああ惟神ながら々々     御霊幸はひましまして
一日も早く片時も      疾くすむやけく迷雲を
晴らして真如の日月を    まよへる人の心天に
照らさせたまへ惟神     神の御前に願ぎまつる
ああ惟神ながら々々     御霊幸はひましませよ
いま大本にあらわれた    変性女子はにせものだ
まことの女子が現れて    やがて尻尾が見えるだろ
女子の御霊を立直し     根本改造せなくては
誠の道はいつまでも     開く由なしさればとて
それに優りし候補者を    物色しても見当たらぬ
時節を待っていたならば   いづれ現れ来たるだろ
美濃か尾張の国の中     変性女子が分かりたら
モウ大本も駄目だろう    前途を見こして尻からげ
一足お先に参りませう    皆様あとからゆっくりと
目がさめたなら出て来なよ  盲目千人のその中の
一人の目明が気をつける   なぞと慢神してござる
王仁はこの言聴くにつけ   お気の毒にてたまらない
こんな判らぬ奴ばかり    盲目ばかりがささやけり
(200304171855)】

[これと関係があると思われるソロモンのリーディングを抜粋する]

『問「女性運動は、この国の新時代への成長にどう影響を及ぼすでしょうか。私はどのようにして女性の権利と解放にもっと深いレベルで関わることができるでしょうか」

答「このほとんどについてはすでに述べたところである。しかし、ユディと呼ばれた人と非常に似た人が再来することを述べなければならない。また、それとは逆の振動を持つ者も存在する。これは人に仕える者として出発し、あの暗黒大陸アフリカから出現する。自らを男の指導者に祭り上げ、あらゆる男たちをその規律に服従させる。そして、男を逃亡者、罪人、滅ぶべき者と宣言する時が来る。この惑星の人口はその頃限界を迎えるのが感じられる。

 この時期は長くは続かないが、ある振動を招き、矯正し、それに代わる極性を形成し、あらゆるものをより高度な世界に引き上げるのに必要な全てのことを完了させるであろう。これら来たるべきことはカルマ的状況によるものであって、カルマの応報、すなわち我々が多くの女性に播いたものを刈り取ることなのであると感じる必要がある。

 この国に見られるその運動がこれを感じさせ、これらの運動を開始させ、かつて認識し得なかった感覚がもたらされる。この運動への共鳴が起こり、大きく拡がるため、男はその時女性による支配権、指導権への防御を失い始める。この防御が崩れるにつれ、極性はさらにバランス化され、均等になってくる。

 逆方向に暴力が振り向けられる前にそれは止められるべきである。だが、カルマ的状況の故、幾世紀もの期間、積極性、または男性の方向に傾き続けてきたが故に、振り子は逆へと限界に達するまで振るに相違ない。極性のバランスが回復するまで、惑星をアダムが輝かし、統治する時まで。女性が支配する、あるいは一人の特殊な女性が女もろとも自分の元に支配しようとするのは、今後十、十二年の内である。これらの出来事は急速に展開する。というのも、終末が切迫しており、あらゆる事がこの終りの時代に完了されねばならないからである。」(1040)』

『ヴェロニカ[ニューヨーク]の話によれば、天罰後の世界は、機械化されたものはすべて破壊され、クワとスキで畑をたがやすことからはじまるという。

[・・・]

 キリストは贖いの完成者として十字架に磔にされた。ののしられ、ツバをはきかけられ、ムチ打たれ、見るも無残な姿だったと伝えられている。記録によれば、腹部の強打108回、頭部の強打150回、顔にツバをはきかけられたのが180回、体を打たれたのが6666回、頭部の傷が20カ所、茨の冠のトゲあと3カ所、ビンのかけらの傷が72ヶ所顔の突き傷110ヶ所。その後、ムチ打たれ、その傷1000ヶ所。全身が傷のためにぶくぶくにふくれ上がり、一方の肩は肉が裂けて骨が露出し、鼻の骨は折れていた。

 そのうえで自分の十字架を肩にかついでゴルゴタの丘を登り、釘で十字架に打ちつけられ磔にされた。すさまじいまでの受難だったのである。[イエス・キリストがゴルゴタの丘をまさに必死に登っていた時、その額から出る汗を拭き、なぐさめを与えた女性がいたと伝えられる。彼女の名をヴェロニカという。イエスは彼女に祝福を与えた。]それはまさに人類の罪を償うための神へのいけにえであった。そのため聖書ではキリストのことを"小羊"と表現している。

 しかし、再臨する時のキリストは人類の審判者としてやって来る。

「主は来られる、地をさばくために来られる。

 主は義をもって世界をさばき、まことをもってもろもろの民をさばかれる」

                        (「詩編」第九十五篇十三節)

「見よ、彼は雲に乗ってこられる。すべての人の目、ことに彼を刺しとおした者たちは、彼を仰ぎ見るであろう。また地上の諸族はみな、彼のゆえに胸を打って嘆くであろう」

                        (「ヨハネの黙示録」第一章七節)

 人類の贖罪のため小羊となったキリストは、今度は王の王、主の主として、獅子のようにやって来るのである。

 その日は、ノアの洪水のように、突然、思いがけない時にやって来ると、聖書は告げている。[・・・]メキシコにおけるキリストの出現では、その日は「イースターの日曜日」であると告げられているのである。[・・・]キリストの出現を受けたのは、メキシコのバーゲルの修道女ボズタボズ(1928ー1979)である。[・・・]1969.4.8、ボズタボズがキリストから受けたメッセージは、再臨の前にはあらかじめひとつの合図があるという。

 それはホスチア(聖体拝領の時に使われる聖パン)が聖職者の手から空に向かって舞い上がり、多数の人々を祝福しながら、空中を飛び回る。

 しかもそれは世界中で同時に行われるという。それがひとつの合図であり、警告でもあるというのだ。[・・・]

 ではどのように再臨するのだろうか。「マタイによる福音書」は東から西へ現れると語っている。

「ちょうど稲妻が東から西にひらめき渡るように、人の子も現れるであろう」

                         (第二十四章二十七節)

 東から西へ。この方向は「ファチマの第二の予言」が成就されたとき、ヨーロッパを襲ったオーロラ現象と同じ方向であり、あのアメリカ大陸を縦断した奇妙な光現象とも同じ方向である。それは偶然の一致なのだろうか。

 それともアメリカ大陸を襲った奇妙な光は、キリストの再臨を暗示するものなのか・・。[・・・]』

[次に、ブラジルでダイノ・クラスペドンという人物が1953年の初めに何度目かのコンタクトをした。以下はその、木星の衛生から来た宇宙船の機長の語った内容である。

 以下は「UFOと新エネルギー」大陸書房 清家新一著 ¥1200より]

『・クラスペドン:「あなたの丁重な態度に応えることができましょうか?友情の手を差し出す以外に、何物ももっていません。」

・機長:「友情の手ではなく、全地球を差し出されたとしても、それは何ものにも値しません。友情のみが、真の価値を有するのです。感謝の念で、それを受けましょう。私も同じものを持ってきたのですから。」[・・・]

・クラスペドン:「わかりません。他の太陽がわれわれの太陽系に属するのですか?」

・機長:「それは、あなたに説明しようとしている点です。別の太陽が間も無く、我々の太陽系に入るでしょう。幸運にも二つの太陽の系を有するようになるでしょう。結果としてあなたに挨拶するというのとは異なり、このコンタクトがどうして起こったのかという理由の一つです。もう一つは、原子力時代の到来にてもたらされる危険を警告することです。」

・クラスペドン:「その通り、原子力時代の到来と共に始まる危険を知りたいのですが、まず、新しい太陽についてもっと聞きたい。」

・機長:「それは、カニ座の方向にまもなく見えるようになる巨大な天体です。しかし、太陽のように光を出さず、われわれの太陽系の如き二次的磁場に入ったときのみ明るくなる天体です。そのような場に入ると、回転し始める。周囲の空間を変形し、光を生じる電流を発生する。あらかじめ光っているなら、その光は反発力を与えよう。その光は、進路からそれよう。輝かぬ時、太陽の[光の]圧力にさらされるが、運動量があるから、われわれの太陽系に入ることが確実である。それは、赤い光として見え始め、それから青くなるだろう。 木星型惑星の領域に入ってから、太陽の反発力にあうが、後部では、木星型惑星の重量があるから、反対方向[太陽の方向]に反発される。惑星の反発力と、それの出す光と大きい質量は、現在の太陽を、太陽系の磁心[太陽系の真の中心のことで、太陽もこの周囲を公転する。]から、大いに移動せしめる。それから、二個の太陽は、新しい軌道に落ち着き、質量が大きく、光の少ないほうの太陽が中心に近く位置する。

 太陽系の二個の太陽は、難しい問題を生じる。惑星の軌道は変化しよう。水星は、金星と地球の現在の[軌道の]間に入り込むだろう。金星は、地球と火星の現在の軌道の間に移行するだろう。新しい太陽が、最終の軌道に落ち着く前に、地球はその影響を受ける。この天体の光度が増すにつれ、光圧は月を軌道から外し、月が惑星となるような軌道に落ち着く。この移動で月は地球のエーテル質量の一部を持ち去り、そのおかげで[地球は]安定した運航を得る。 地球はそのかわり、一対の太陽の圧力のもとに、小惑星が現在占めている領域に移動する。手短かにいって、太陽系の全惑星の一般的変位があるだろう。冥王星は、太陽系からはじき出され、新しい安息所の見つかるまで、さすらいの旅に出るだろう。火星の衛星の一つは、ひきちぎられて、宇宙空間に投げ出されるだろう。それは、相対的に密度の高い天体であるから、太陽系の外へ反発されるよりは、中心に引かれるであろう。

 その軌道は、地球の衛星となるようなものとなろう。すべては、太陽系がその太陽に接触する時の、その太陽の進行方向に存在する。もし、これが地球の公転の反対方向に起これば、地球のエーテルのカバー[各惑星はそれぞれのエーテルのカバーを持っており、それ故に太陽の陽性の放射は各惑星のエーテルに入って光になり、生命を育むのである。これは重力や地磁気の根本とも関係する。地球の場合、エーテル・カバーは月の軌道を含む範囲まである。また、惑星によりその厚さが異なっており、結果としてどの惑星もあまり温度差がないのである。]に触れた時のショックで、それは粉々になろう。公転方向の場合には、衛星がそれに加わるだろう。[ここで、このエーテルのカバーについて触れているブラザーのメッセージを紹介する。日本PS学会発行「サイ科学」第4巻第2号(1979年12月号)第24ページ]『地球科学ではすでに音速障壁、熱障壁、およびイオン化障壁のことを知っています。しかし、地球磁界の限界に存在する磁気障壁のことを承知していなければなりません。この障壁があるため、ロケットは二度と戻れないのです。当然、月は地球磁界内にあるので、そこに到着するのに何の困難もないでしょう。月の外にある磁気障壁外に出れば、ロケットは[地球に]帰れないことを保証します。』

 地球自体は、この衛星による衝撃の影響はない。というのはエーテルのカバーが保護するからである。[つまりその衛星は地球のエーテル・カバーに激突して粉々になる。]われわれの計算によれば、岩石のシャワーが地球の表面に到達するだろう。[ノストラダムスの四行詩に次のようなものがある。1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくる・・・・・というところである。しかし、これは「救いの球」かもしれない。]

 主として、ヨーロッパ、北アフリカ、小アジア、南米の北部および北米の南部にである。その衝撃で、素晴らしい火星の衛星は、それぞれ50ポンドほどの破片と変わり、これらの地域を荒廃させよう。その後、すべては通常に戻り、われわれは旅行すべき新しい天をもち、あなたがたは新しい地球を得るだろう。」 ・クラスペドン:「それは、いつ起こるのでしょう。遠い未来ですか?」 ・機長:「きわめて近い。20世紀の終わり頃である。地球は、新しい光源で、新しい千年の期間を始めるだろう。多数の人々が、地球から永久に消えるが、神の法則に従う小さい集団が残り、現在の悩みは終結するだろう。平和と豊かさ、正義とがあるだろう。不正の魂は、受くるべき罰を得て、正義の人々は、報酬を得るであろう。この時、正義の勝利というものを多くの人々が理解し、神が罪人をすぐに罰しなかったのはなぜかを理解するだろう。来るべき太陽は、正義の太陽と呼ばれよう。天での到来は、現在の太陽より輝かしき太陽の到来のシグナルとなろう。」 ・クラスペドン:「空飛ぶ円盤の地球への到来は、来るべき太陽と何かの関係があるのですか?」 ・機長:「われわれは、その出現がもたらすすべての影響を研究している。許されれば、適当な装置で電磁気パルスを送って、太陽系外で白熱化して、太陽系内に入ることを防ぐこともできよう。しかし、到来を防ぐことは、神の意志に逆らうことであろうし、地球に存在する不正をいつまでも続かせるのを許すことに相当しよう。

 良心を有する人々および創造者と共に、平和にある人々は、何も恐れる必要はない。来させるがよい。われわれは、研究するために地球に来たが、悲劇をさけ、平和に生きるように、必死に教えるためにも来た。御存じでしょうが地球は太陽系の中心ではなく、むしろ悪の中心である。もし人類が自分自身を再形成しようとするならば、創造者が慈悲を下さるであろう。戦争は避けなさい。なぜなら、人類は自然の力の介入なく、彼らの惑星を彼ら自身の手で破壊し得るからである。正しくあることは難しいことではない。悪い行いをしないだけで十分である。あとは神がするであろう。」(中略)』 [なお、余分かも知れないが、私達の兄弟は人類にとって、とても役にたつことを言っているので(ガンの治療等)、今しばらく機長の言葉を御紹介する。 (このコンタクトは1953年のものである。)]

『・クラスペドン:「地軸の傾きが消えることがありましょうか?」

・機長:「ない。それが起きると、生命はせん滅される。遠心力が、地球の全地点に等分に分布すると、海底は大陸と同じ高さとなり、すべての大陸は沈没しよう。

 最初は、地軸は公転軌道に直行していて、地表は水面であった。生命が繁栄するように、神は地軸を傾け、遠心力が海上に大陸を生ぜしめた。当時は、惑星の周囲に高濃度の放射能があり、これが両極の地磁気と作用して、南北両極を熱した。そこで、放射能が減じると、両極は冷えて、地軸が傾いたのである。

 その後、別の変化がにわかに起こり、海上の大陸は波の下に没して、別の大陸が別の場所に現れた。多種類の動物がこの時に滅び、再び現れて増えたのである。いまや地球を放射能で満たしつつある以上、世界のいろいろな場所に大昔の種族が現れるのが判ろう。これらは、動物かも、哺乳類でさえあるかもしれぬ。この理由は、宇宙での地球の運動は惑星の生命を定めるが、人類が不注意にその指を自然の歯車に入れると、この運動は反転するからである。ある生意気な子供が、父の時計に砂粒を入れたのと同じ効果を、放射能の塵は惑星に与える。

 どんな人も、進歩を道徳面から切り離せぬ。しかし、あなたは原因でなく効果を知りたいのであるから、概略を示そう。人類の大いなる誤りは、おおわれた道に目を固着しなければ歩けないことである。それは、女たらしの男の妻のような塩の柱となる。人類は根本的に保守的であり、輝ける未来よりも帰らぬ過去の記憶のなかに生きるのを好む。未来へ努力し用意するのでなく、未来を恐れる。自分を助けぬものに多大のエネルギーを使い、つまらぬことに貴重な時間を使う。

 たとえば、死語となっている言語を教えるのに、教師と生徒の時間を使い、建物を用意し、頭脳を使い尽くす。紙、インク、本、チョーク、およびもっと有益に使える幾千の事物を、無駄なものを教えるのに用いる。死語の代わりに光合成の作用を、どうして教えぬのか?古語の格変化より、ポテンシャルの傾きの意味や、天体の作用を知るほうが価値があろう。

 最も輝ける未来を調べるよりも、歴史のミイラの中に生きるのを好み、過去を復活させようとする。子供が聞いたこともなく、聞きに来られぬ多くの事物がある。暗唱を教えるよりむしろ、タマネギやセロリを育てる方法を教えたほうがよかろうし、いい食物であるうえに、小麦からは、植物油、ビスコス、キシローゼ、酢酸、石鹸、アルコール、セルロース、シロップ、織物、燃料などを作れることとか、すべてこれらの物を作るわらと葉は、肥料にも適しており、多少は病害を運ぶものの、捨てるべきではないと教えるのがよかろう。土壌の水素ポテンシャルの傾きの意味とか、どうやって酸性度を修正するとか、どの種類の土壌が、どの程度の窒素、セシウムセレニウム、コバルト、硫黄、およびリンを必要とするかを教えなさい。野菜ホルモンは、キャベツの葉を10フィートにもするし、数ポンドのリンゴを作ることを示しなさい。子供は、惨害を人類にもたらした人の名を忘れ得るが、水と結合してホルムアルデヒドを作る石炭ガスをとおして、損失なく日光を有用なエネルギーに変換できることを決して忘れるべきでない。また、酸化したアルデヒドは日光を電流に変え得ることも。

 カルタゴ崩壊の歴史よりも、はるかに多くの事が、溶液の飽和点で見られるはずだ。何百万人がガンで死亡するのに、学校だけでは国旗の色を教える。それは世界に経済力が設定した人口の障壁を本能的に嫌悪する人間の生来の社交本能に抗している。

 〈中国〉なる語を考えるよりは、子供たちはセシウムセレニウムに関してもっと学ぶべきである。フランス、ブラジル、およびソ連などの代わりに、窒素、リン、硫黄及び鉄の作用をもっと学ぶべきであり、これらの元素は他の元素と共に、蛋白質を作り、セシウムセレニウム分子と結び付いて肝臓中にある反ガン元素を作ることを教えるべきである。

 これらの同じ蛋白は、コバルト分子と結合し、ビタミンB1 2 として知られる。侵略者の破壊力を大声でほめるかわりに、重水素は細胞中に入るとガンの主要因となり、セシウムセレニウムは重水素から電子を取り去って無害の水素に変える能力を有することを示しなさい。統計的に、ガンは未成人の子供や老人を好み、セックスがその守りであり、これらのホルモンは本能の単なる充足のために浪費されるべきではないと示しなさい。[エドガ−・ケイシ−によれば、一日にア−モンドを3粒食べていればガンにはかからないという。というのは、アーモンドは人体にエネルギーを与えるからだという。]酒類の代わりに酵素を摂るのが好ましい。(これらの元素は、ガンを退却させるから。)

 驚くのは、人類は結核の完治を発見してないのに、修辞学や論文を学ぶべきだということである。これらは、何百万人に不幸をもたらす病気を有せぬ人々の娯楽であるべきだ。それは、致死の苦しみのだれかが、アレクサンダー詩の脚数を学び始めるようなものである。

 しかし、以上の事柄は人類の最たる過ち、つまり、力の分散ほどに重大ではない。

 世界の正確な統計を引用できず、貴方の国のも知らぬけれど、推計することはできる。ブラジルには5000万人が住む。3000万人は、国の生産に関与できぬ子供であり、1000万人は女性である。残りの1000万人が男性である。この数字の中には、退職者、非生産者、乞食、つまはじき者、浪費家、狂人、病人、盲人、盗人、囚人及び失業者を含めなければならぬ。多くの職業が、非生産的、投機的、保証的である。たとえば、卸売、小売商、広告業。不動産業、株式仲買人、弁護士および銀行員のように。他の人々は、警察、軍隊、海軍、空軍、官庁、大使館および役所に雇われている。こういうわけで、わずかに200万人が、農業と、工業で、生産に従事する。この農業は真の意味で生産的であり、工業は国が真に必要とするものである。

 いずれの場合も、これらの人々が生産に従事していたとして、500万人のうち、200万人が、つまり25人中1人が働いているということであり、他の人々が、生活水準を維持すべく、25人のために機械的助けなく働く。この人がひたいに汗して働くことを考えると馬鹿気ている。農業に従事するだいたい1000万人については、多くの人々がタバコとか興奮剤を栽培して社会の利益とならぬ働き方をしているか、土地をやせさせ、結果として人体を汚染する、家畜の屠殺に従事している。

 工業に従事する人々についても同様である。工場に悪い点はない。煙突は、中央組織から炭酸ガスを除く肺である。しかし、人はそれを正しく使っていない。工場は、決して常に基本問題を解決するようには建設されぬ。大多数は、化粧品、宝石、女性用の装身具、無目的のハンドバッグ、滑稽な帽子、珍品、マニキュア用品、足を痛め、姿勢をこわす靴、保護機能のない靴下、身体をいためる煙草、チューインガム、フットボール、ピストルや遊戯用具、軍用品、アルコール飲料と清涼飲料などを作るが、このような不要品以外に大量生産できる無数の必需品がある。

 建築機械、医薬品、人口植物ホルモン、エネルギー機器、電気ストーブ、病人用の栄養食、哲学および科学書、プラスチック靴、外科用および整形外科用機器、肥料、収穫機および播種機、殺虫剤、プレハブ住宅、こわれぬ家具、試堀用機器、窒素プラントなどである。

 しかしひとまず、すべての無益な努力を離れて、少なくとも何かをやっている、これら200万の仕事の利用の仕方を見てみよう。貴国の年間予算は、6.5兆クルゼイロ程度である。

 このうち、4.5兆クルゼイロが軍事費に費やされる。1.5兆が公益事業、司法費、国債、政府費用、外務費用、電気機器、出張費、食費などに使われる。残りの小額が、教育、保健機関および農業のごとき公益目的に費やされている。これらすべての金が、道路、学校、病院、協会、研究所の建設、公衆衛生、新工業、住宅計画、宿所、医療、運送などに使われたと考えてみなさい。広大な数の非生産民衆が、新しい生産業に向けられたと考えてみなさい。

 社会構造が変わると、ラッシュ時に道路がふさがる交通事情が消えて、燃料も車も節約となる。全生涯で一年も働けば、地球一番の金持ちより楽に暮らせよう。しかし、人類社会にとっては、進歩でさえも危険である。オートメーション化が発展すれば、失業による飢えで人々は餓死するだろう。そして、人が今日行っている手仕事を、素直な疲労のない、電子頭脳がおこなうだろう。これらのロボットは耕作し、うねを切り、殺虫剤と肥料を散布し、収穫までするだろう。もし、雑草を知覚すれば、処理すべきであるとか、根こそぎにすべきであるかどうかを判断し得るだろう。

 これらのロボットは、衝突や事故の危険がなく、自動的に車を運転し、安全に圃場を走行し、事故を基地に通報し、飛びながら修理の手順を進める点にまで開発し得る。

 それらは物質交換を測定し、回復エネルギーを供給するドクターとして動作する。タバコに毎年費やされる金額以下で、ガンを追放し得る。すなわち、飲酒に使う金の10分の1で、地表からライ病を追放し得るし、結核は統計に載るようなことはあるまい。

 今日、大抵の人は生涯の最良の部分である、七歳から三十歳ぐらいまでを読書に没頭し、ついには何も学べなかったと残念がり、前途が大変に長いことを悟る。

 人生は、すべてを学ぶには短かすぎる。しかし真に科学的な催眠を用いると、教育の全領域が変化しよう。2〜3時間で、現在、修得するのに少年期の大部分を費やす全科目を修得できよう。さらに、精密にそうできるであろう。カナビス、サチバ、またはクロロホルムとモルヒネの組合わせで、制御した催眠に子供を置き、学習する事柄を心理学者が口述するという管理のみで充分であろう。

 これは、ヘッドホーンを用いて、一時に数千人の生徒に対して、行い得る。それは、より容易で、より便利で、より安価で、長い授業に子供があきることもなく、先生の欠点にさらされることもなく、現在の制度の欠点もない。生徒たちは早く大学に行き、眠ったままで学位を取って帰って来る。

 そんなに多くを学ぶのに短時間に過ぎると考えますか?たしかに、先生はそれだけの時間に、充分多くを口述できまい。しかし、それは時空の認識を気に止めてない。永遠が一秒に短縮され、一秒が永遠になる。

 人は迅速な伝達系を作れるのである。思念波は、約5ミリの周波数帯(注/60GHz)で働く。電子情報が、連続的にこの周波数帯で送られると、人間の知識全体がたいへん短時間に伝達できる。同じ方法が隔世遺伝及び犯罪傾向を除外するのに用いられる。催眠時には、精神は感受的となり、音に敏感となるのである。人は意識と潜在意識の間の障壁を超えるだろう。しかし、時間の中で修得でき得るかなりの技術を必要とする。というのは、時間の認識が心から全く消えてしまう危険があるからである。

 第一に、余計な男性要素が入り込まぬようにして、犯罪傾向のある人々を催眠で再教育して、社会に組み込むが故に、監獄は空っぽに出来る。社会の枠が変われば、それにつれて、社会は道徳的偏見を乗り越えることが出来る。人は死に打ち克ち、老いは地上にもはや存在しないであろう。」

・クラスペドン:「どのようにして死にうちかつのですか?」

・機長:「死に打ち勝つには、生命の基本を知る必要がある。肉体に生命を与えているのは魂であり、磁気的に肉体に結ばれている。

 ソレノイドに流れる電流は、磁場を生じ、鉄のコアを吸引する。どんな場も中心を持っているはずで、それの生じる力線によって車として作用する。ひとたび鉄をひきつけると、ソレノイドはコアを引き付けたまま、どの方向へでも向けられる。不可視の結合力が保持していて、一平方インチあたり数千本の磁力線があるけれど、肉眼では見えぬ。 魂と肉体間の関係は、ソレノイドと鉄のコアの関係に似ている。肉体は、ソレノイドに対応し、その電流は脳髄X線写真で測り得る。魂は鉄心を示す。肉体の作る磁場が阻害されたり、力線が切れたり、流れる電流が止まると、魂は肉体を去る。これが死である。

 しかし、阻害を生じている損傷は適当な装置で救い得る。磁場を復元し、魂はふたたび肉体中に戻る。このためには、いたんだ部分を治すための、人間または植物のエクトプラズムを用いたらよい。

 かくて、死は一つの欠点であり、克服できる。人間が永久に生きるのではないが、メトセラの嫉妬まではゆく(約千歳)。メトセラは大洪水が彼を呑み込んだのでそれ以上は生きられなかったけれど、人類が善であれば、宇宙力がその生命を保持するだろう。物質的観点から考えたことを話したのであるが、科学が夢想だにせぬ道を散策しつつ、精神的観点からもっと多くを語れよう。あなたが物質的観点を好んだからである。あなたは求めるものを得た。」

・クラスペドン:「われわれの原子力の使用が、なぜ危険であるのかを、お話し下さい」

・機長:「まもなくあなたがたは、荒々しい力の水素爆弾を所有するだろう。大気の上層で物理化学反応が起こって、太陽光線の透過を阻害するであろう、といったことを思い起こして欲しい。

 これらの層は、放射能のフィルターであるのみならず、地球を宇宙空間で守るのである。

 人は善であり、知能を授けられている時、寛容の行為をしばしば礼讃する。別の時、自分が馬鹿であることを示す。太陽放射線がわずかに増えて、地上の生命を阻害し、人間を変え、電波、気候を変えるなら、水爆により地球の中心に飛び込む放射線の増加で、どんなに多くの害があるであろうか?

 太陽の変動は周期的であり、波動の結果であるから、その影響はすぐに消えるけれど、原子の塵は、浮遊して落下に時間がかかるから、水爆の放射能は永続的である。浮遊している時に高層大気を損傷するし、落下して万物を汚染する。[彼等は"緑色の火球"と呼ばれるもので、地球の大気圏の中の原子の塵を掃除しているらしい。]惑星は、微妙な有機体であり、自然の平衡が破れると無事には収まらぬ。余分の放射能は、人の脳に影響し、著しく損傷する。まもなく発狂する地球人が多くなろう。[前出の、日本の子供を自殺から救おうとしているアレックス・タナウスという超能力者によれば、日本(霊の元)で自殺が多発すると今度は世界でそれが多発すると言う。かつて、日本テレビ・ディレクターの矢追純一氏がブラジルでの取材旅行の時に、今までの予言をことごとく的中させてきた霊感の強い人物に会って(彼自身も記憶がおぼろげである)、第三次世界大戦について質問したら、以外にもその答えは人々が先を争って自殺して行くために起こる危機であるというものであったそうである。(「TWILIGHT ZONE」誌 1985年5月号より)]水爆の使用は、その時間のために任命された天啓の騎士を解き放つだろう。

 未知の元素が生まれ、植物を汚染し、結果として、人と動物を汚染する。海は汚染され、魚が死ぬであろう。水源は汚染される。というのは、放射能雲から雨が降るからである。粒子のシャワーが地上に達し、穀物は枯れるだろう。さらに、気層が変化するであろう。

 惑星の安定は、気層の組成による。光の発生が止まり、太陽の光度に影響するだろう。[暗黒の三日間と関係があるのか?]気層は、もはや太陽放射のフィルターの役目をしなくなり、太陽は黒変し、表現できぬ感じをあなたがたは受ける。荘重な情景が見られよう。光速度が186000マイル/秒で一定であるとした理論がどんなに間違っていたかを発見するのは、その時である。毎秒数百万マイルの紫外線のエネルギーに、地球はさらされるであろう。いっぽう、激烈な太陽エネルギーにもかかわらず、光は全くなくて、さびた赤い光が地表近くにあるのみであろう。人類は恐るべき寒さに悩むが、化学線の輻射で、その肉体は熱い鉄を当てられたように燃えよう。太陽を見れば、眼は損傷される。

 上層大気が、地震を起こしたり、防いだりする。これらの変動で、全地球は震え、都市はカードの束のように崩壊しよう。下なる地は震動し、空は暗くて燃えている。大波が海面に起こり、太陽エネルギーで強く圧縮される。

 南極と北極は太陽の大圧力を受け、溶けて海面が上昇するので、海岸の町は恐怖に打たれる。咆哮する海が、地の呻きと恐ろしい二重奏をかなでるであろう。

 現在の原子爆弾が、すでに地球の平均気温を増加させ、毎年0.3度Cずつ増加させ続けるだろう。水爆戦争が起これば、大混乱となろう。上層大気の放射能は、極冠を溶かすのにすでに充分であり、低地の市街を洪水にするのに充分である。20年後には、気温は6度C上がるであろう。それ以後に両極の氷は溶けてしまうであろう。奇妙な病気が現れよう。住民は生きた実験材料であり、世界にバラまかれた放射性元素を摂取して、肉体を守る元素を作る能力を失うであろう。

 幼い子供も性能力を失った老人も、同様に白血病に倒れる。[ソロモンのリーディング(589)、(201)参照]ガンが急速に広まる。恐ろしい疫病が皮膚や眼を襲い、治すことができないだろう。骨をむしばみ、白血病をもたらす致死の害を、子供を育てるはずの母乳がもっていると知って、子供を育てる母は泣くであろう。そのような苦しみに耐えられず、多くの人が自殺するだろうし、生を呪い、絶望を社会に投げかけるであろう。その時、人類は神なき進歩のもたらしたものがなにかわかるだろう。狂人は街に、不具者はいたるところに、病院は満員で、墓地もいっぱい、肉貯蔵所は空っぽで、何百万人もが戦争で死に、孤児はあふれ、町は荒廃し、平野は汚染され、水は毒を含み、大衆はテロ化し、伝染病は広がり、神を罵しり、悲しみと絶望をもたらすであろう。地上に人々は苦悶し、天では宇宙の法則がくつがえる。

 人類は、自らをプレス用のボタンで破壊するだろう。その時、大きな危険が人類をおびやかすだろう。光のきらめく一瞬の後に、炎の雲が地上の全生命を消しえるであろう。なんとなれば、ロケットが他の大陸に行くために、純水素の存在する高所に上がるだろう。このロケットの先端に水素爆弾があろう。大気の上層では核反応は異なる法則に従う。磁場は弱くて、原爆は起爆しやすい。臨界質量および臨界距離は同じではない。上層の莫大な量の純水素と全地球が、燃え立つ地獄となろう。重水素のみを使用する原爆でさえも、一様な媒質がこれらの層を、確実にヘリウムへと変えるであろう。万事は終わりである。たぶん、除々に終わるよりはましであろう。[・・・]

 原爆テストが続けば、いつの日か戦争が起こり、放射能の増加をもたらすであろう。地球の科学者に、もう15年間も原子爆発を続けさせれば、その狂気の結果が判るであろう。その時では遅すぎる。だれでも電離層の最上層における20発の水爆の効果を計算し得れば、この愚行を終止さすべく、山の頂上から叫びたくなるであろう。

 そのように定まれば、われわれ自身地球を空にし、その価値ある人々を地球から移転させる。われわれは、何千台という円盤を持ち、一台で数千人を運べる。しかし、この地獄からだれを救うかを告げられる時、高位者からの決定がない限り、介入することはできない。正しき者を見捨てさせまい。というのは、見えざる眼がこの小さい惑星を注視していて、だれが悪意なく行動するかを充分に知っているからである。

 さらに、高位者から地球を破壊すべきであると決定されたなら、この決定の知恵を信じて、ちゅうちょなく命令を実行するであろう。

 彼らにたずねたりはしないであろう。神の意志を実行するために、自分の息子をアブラハムが犠牲にしたように、われわれもするだろう。またたくまにこの惑星を消すことができようし、地表の生物を消してしまえよう。

 私は手段を有しているし、どのように使うべきかも知っている。科学があと一世紀進歩して、地球がたいへんに大きい破壊力を開発し得れば、われわれの力がどんなに大きいか判るだろう。地球人が数学の知識を得ていなかった時代にも、宇宙エネルギーを推力として惑星間飛行をしていたのである。」

・クラスペドン:「しかし、これは起こり得るのですか? われわれを破壊することを、だれかが命令できるのですか?」

・機長:「できる。人類の愚行が太陽系の安定を脅かして、他の惑星の生命を破壊することは正しくない。新しい太陽の進入は、地球の水素のカバーの爆発より危険が少なかろう。

 もし、その爆発が起これば幾つかの有人惑星の大破壊をもたらすだろう。力の不平衡は、急速に起これば多くの惑星にとって致命的である。その時、たった一つの防止策がある。地球は不毛となる。しかし、そんな大事な決定をする立場に私はいないし、いかなる惑星の住民もまたしかりである。[・・・]」』

[次に、この第二の太陽について別の資料より引用する。「シャンバラ」ユニバース出版社 アンドルー・トマス著 \1,300]

『「邪悪な力がその頂点を極め、天秤が憎悪や無知や不徳の重みで一方にかたむくとき、そのときこそシャンバラはディヤン・チョーハン(宇宙と惑星の超越的存在)を呼び、木星のかなたなる天体を動かして、それを光り輝かすよう要求するでしょう。そこから放射される新たなエネルギーは地球上の全生物のありかたを変えてしまうでしょう。」とラマ僧は言った。

 「この宇宙的な大事変はいつ起こるのでしょうか。」

 「新しい光は今世紀の終わりにみえてきます。しかし、その接近はさらにさきになるでしょう。」[・・・]

インドの聖典「ヴィシュヌ・プラーナ」によれば、われわれの時代の終末は、次のようであるという。「人類は、カリ・ユガ(闇の時代)において不断に衰弱し、ついに絶滅の危機に瀕する。カリ・ユガの終末が迫ったとき、神の化身、カルキ・アヴァタールが八つの超能力を賦与されて、地上に降臨する。彼は地上に正義を再興する。日と月とティシュヤ、そして木星がひとつの宿にあるとき、クリタ・ユガ(光の時代)がもどってくる。」

 東洋学者によれば、ティシュヤとは、かに座の星のひとつをいう。[機長は第2の太陽がカニ座の方向からやって来ると言っている。]

 [更に、1882年マハトマ・モリヤ師はシネット氏への手紙の中で、木星のかなたにある「ラジャ・サン」について言及している。]

 「木星のすぐうしろに、ラジャ・サン(王の星)があります。それはまだ誰も見たことがない星です。もし倍率が一万倍の望遠鏡を使えば、あるいはそれが見えてくるところを捉えられるかもしれません。それでもなお、惑星の明るさにさまたげられて、ひろがりのない微小点としか映らないでしょう。しかし、この天体の本来の大きさは木星の何千倍もあるのです。このところ科学の世界をにぎわしている木星の大気の激しい動き、そしてまたその赤い斑点は、ひとつにはその移動によって起こったものですが、またひとつにはあのラジャ・サンの影響によって起こったものなのです。この天体は今は極めて微小ですがその主要構成物質である金属は膨脹しながらしだいに気体に変わりつつあるのです。」』

[以上、今世紀末について重要と思われるところを抜粋しました。太陽と人間の関係についてはかつての「UFOと宇宙」誌にプロジェクトXという不老不死についての研究報告があります。それは太陽光線を吸収することで生命活動を昂進させるという技術についての実験研究をしているのですが、その実験の過程で、内分泌腺は太陽光線の吸収と何等かのかかわりをもっていることを偶然発見している。従って、新しい太陽がこの太陽系に進入してくることはこの太陽系の全生物の意識に大きな変化をもたらすということは容易に考えられる。その太陽はあと数十年後に[たぶん20年後位。]かに座の方向からやってくるという。ブラジルのクラスペドンとコンタクトした例の機長[とはいっても彼等は機長という観念を持っていない。あくまでも、これはクラスペドンが彼を"機長"とみなすことをなんら制限しないと、許可したというだけである。]の言葉によれば、新しい太陽が進入すると地球は小惑星帯に移動するらしい。ここには、かつては一つの惑星があり、その惑星[マルデクという名であったそうである。]は今日の地球のように危険なエネルギーをもてあそんでいるうちに爆発してしまったという話があり、地球人はそこの星の人々の生れ変りだという。地球が元の軌道に戻るというのは興味深い。

 さらに、機長によれば、全ての生物が死滅した後、どのように生物が再生されるかという質問に対して、神が復活を行うと言っている。つまり、魂が、地球のエクトプラズムに作用して生き物を造ると言う。]

『[・・・]このような超物理現象が普通である〈降霊術の会〉では、魂が変動的霊媒のエクトプラズムを操作して、エクトプラズムから生物に可視の肉体を形成する。その組織は実体であり、その活動は制御できる。個人の有するすべての組織をこれは持つ。[・・・・・]アダムは地球の塵、すなわちエクトプラズムから造られた。古代の種族は進化の全エネルギーを使い尽くし、新種族を造り出す天の力の介在となったはずである。このことは、イブの場合に大変にはっきりと描写してある。

 神は、アダムを深い眠りに落として、彼をエクトプラズムの媒体として用いて、これからイブを造った。彼女は、たしかにアダムの分身であり、女性はアダムの肋骨から造られたと述べた聖書の描述者は正しい。[・・・・・]

 ”なぜ私についてくるのですか。ついてきてはいけません。私の円盤は今、すぐ近くにいます。それに、あなたにとっても、私がその中へ入ってゆくのを見ているのは面白くはないでしょう。気が動転してしまうでしょう。つねに別れの瞬間は来るものです。私が円盤の中に入るところをあなたはもう見ようとはしないでしょう。神があなたとともに在られますように。”

 彼は、角を曲がって見えなくなった。どんなにしてもついて行きたい衝動にかられたが、こんなにも友情を示した人に対して悪いと心にいい聞かせた。』

[この復活、再生については前出のポール・ソロモンのリーディング(185)、(307)で少し触れているようだ。

 また、かつて、円盤事件が相次いでいたが、その時期にメキシコかどこかで、地面から、目が異様に大きく、宇宙人の頭部ようなものが家の裏にある森の中に生えていて、それをひっこぬいて車につんで、証拠として持っていった。異臭がした。という記事があった。これも、エクトプラズムから出来たと説明ができる。

 最後に、松原照子という方の予言の中から重要な部分を抜粋する。「宇宙からの大予言」現代書林 松原照子著 ¥820より。

 彼女は、彼女自身も知らない、ブラヴァツキー夫人とコンタクトをし、ブラヴァツキーは彼女に「地球を救うのです」と使命を伝えた。「使命」というのは、実は彼女は小さい時から、ブラヴァツキーに大切に育まれてきた(とブラヴァツキーが言った)ので、霊的存在が日常的に見えるようになっているからである。現在、ブラヴァツキー夫人の霊団が彼女に地球の近未来の映像を見せ、今までも警告してきた。残念なことに、これらは実現して来てしまった。彼女の見える未来のヴィジョンの中から大切な所を箇条書きにする。日本人に直に関係する部分のみとする。詳しくは「宇宙からの大予言」の御一読を。]

『そのときから不思議な" 感" というものを世界でいちばん多くもてる細胞として、地球本体は、この日本にその力を多く持つ人間を置いたのです。』(P55)

『[・・・]ごく近日中に、恐怖の第1弾が起き、関東地方の人びとは身体で知るでしょう。(P64)[・・・]

[・・・]海底の山やまの深く下のあたりを、稲妻が日本列島へ向けて走り始めます。

 伊豆半島からやや知より、駿河湾を通り鷹山を越え、富士山を横目に山梨へ入り、八ケ岳をまたぎ、白馬岳から黒部川(または糸井川、はっきりと見えにくい)を抜け、富山湾に至る線が見えます。  地震が起きる少し前、海は高くなり、石廊崎の斜め左に遊覧船のような白い船(P a r a d i c e の文字が見える)があります。船は陸よりも高く、そのままの高さで、温泉街の白い建物に向けて動き始めます。その日は晴れていますが、日中の日差しではなく、午後の2時から5時の間と思えます。温泉街のバックの山やまは緑が濃く、紅葉でも冬の景色でもありません。[・・・](P66)

 第1弾が来たあと、知から東京あたりまでの水を被りやすい一帯に住んでいる人びとは、二、三日のうちに、高所に逃げてください。第3弾の津波は、高さ80メートル以上、120メートル以内(日本におけるいままでの最高は89メートル)と思われますので。それ以上の高所へ避難してください。海岸べりに、人がまとまって打ち上げられる光景が見えます。それも1万や2万ではありません(私だけでなく、多くの超能力者の方がたが、津波の夢をみています)。また、東京は水を被るというより、地下から水が湧き出て、水面がどんどん高くなっていくような光景です。

 そのあと、日本列島切断が起きます。伊豆半島から日本海へ向けて亀裂が走り、断層ができます。

 この今世紀最大の恐怖の予兆として、伊豆の山やまが紅葉しない、貝の移動(アサリの漁場でアサリが獲れなくなるなど)、富士五湖周辺の二つの湖の水位が下がるのが見えます。断層の近くの地域の住人は、山の相の変化に気づくはずです(すでに気づいている人も多くいるはずです)。

 もし第1弾が現実になってしまったなら、第3弾が来ないよう、願ってください。富士山爆発を三宅島に移動させたように、われわれの力で阻止し、先へ延ばして、できることなら被害の少ない地点へ移したいと思います。

□ 東京は生き残るか

 伊豆半島周辺だけが、恐怖地帯なのではありません。足摺岬方面では、いまのままでいくと、海岸を洗うようなことが起こるし、和歌山、三重両県をはさんで、道路が寸断されることが起きます(道路が、ちょうどカルメ焼のように見える。これは、何かの前兆か、山の噴火が先かとも思える)。

 まだまだ日本列島の恐怖地帯は見えます。九州方面、とくに南九州の地下マグマの活動はすさまじく、各家に家庭用酸素ボンベを置く必要があると思います。きれいな空気を体内に送り込まないと、大変な病気が南九州から日本列島を縦断していきます。[・・・]

 日本列島切断劇は、現在人間のもっている技術で、十分に修復可能ですが、伊豆半島、富士山周辺、白馬一帯の山やまの爆発の引き金となる可能性もあります。全国的に大被害をもたらしますが、東京は存在します。[・・・]』
                           (P64〜P72)

『[・・・]恐怖の男・安倍氏は、男に生まれながら男人形として、日本の名で世界を歩くでしょう。[・・・]その人こそ、わが国が「戦争」の言葉を身近に感じる流れを作る人物であり、操り人形です。[・・・]』(P86)

『[・・・]日本はテロのターゲットに入る。ターゲットの計画に入った。[・・・]』(P213)

『[・・・]これから書くことは、いままで以上に心にとどめておいてください。

 [・・・]1988年の8月、この日まで自分の生きていることをできるだけ自覚をして、われわれ地球の細胞を地球全体から殺さないために、天災だけは地上で起きないことを願ってください。[・・・]』(P229)

[この1988年8月に関連して、前に抜粋した、生まれながらにギャルポ・リンポチェである男の子の家庭に起こる、人肌文字(人の肌に文字が次々と現われ、最後に意味ある文章になるという現象の、この文字のこと)の予言を抜粋する。]

『 チカクナイブイジョウゾウシン  イマカラ1796日イナイ(1988年7月10日)ニチキュウジョウデノ カクジッケンオヨビ シゼンハカイ オ ヤメサセヌカギリ イジョウゾウシンハ フセゲナイ 』(1983.8.10)

[他に、この人肌文字の一部を抜粋する]

『テンクモリ ヤマキリサカレ クモカキアガリ チ イカリテ ヒオハナチ カナシミノ サケビ テンマデモ キコエン ヨノ タミノイノチ アリニシテアラズ』
                          (1984.7.9)

『聖ナル海 怒ルトキ ヒトスジノ ミズバシラ 天オツキ 黒キナミ カベトナリテ オロカナタミノミコムデ アロウ 』    (1984.9.21)

『アソ カナシミノ コエアゲリ 火ノ山トカシ ウナリトトモニ クチハテル タミ 山ノイシ シルヨシモナシ 
 カンガエズシテ ナニモウマレナイ ソレオ ワスレタトキ ソレハ チキュウノ シュウマツノトキデアル 』(1984.9.23)

『 コノママナラバ283年ゴニハ生 (8月13日) 命の生ケルチハ 4ワリヘリ 620年ゴチキュウジョウノ ゼン生物ハ シメツスル 』
                         (1984.8.12)

 最後に私の好きな言葉を記させていただきます。

『すべての赤ちゃんは、「神はまだ人類に絶望していない」というメッセージをもって 生まれて来る。』

(私はこの言葉が誰の言葉なのか認識が無かったのですが、2015.05.05(火)の「報道ステーション」で「インドの詩人」の言葉と紹介されていましたのでネット検索したらラビンドラナート・タゴールという人の言葉でした。(201505052346))






















































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