<ドイツ政府は日本政府よりも誠実だ!>原発周辺で小児白血病増大=閉鎖前倒しも−独【時事通信】(どこへ行く、日本。)
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/403.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 12 月 10 日 22:05:25: KbIx4LOvH6Ccw

http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10059556842.html から転載。

2007-12-10 21:21:06
gataro-cloneの投稿

<ドイツ政府は日本政府よりも誠実だ!>原発周辺で小児白血病増大=閉鎖前倒しも−独【時事通信】
テーマ:健康問題

時事通信社が配信した下記ニュースを読めば、ドイツ連邦政府は少なくとも日本政府よりも核の危険性について誠実に対応し、国民を危険から守ろうとしていることがよく判る。そこで小生、 gataro は声を大にしてこう叫びたい。

電力各社の役員たちよ!もし原発が本当に安全なものと確信しているのなら、なぜ安全性を証明するために諸君らは、原発近くに居を構えないのか。それほど安全な原子力発電所ならば、何も辺鄙で税収を得る産業に恵まれない地域にばかり原発を建設しなくてもよいではないか。君らを中心に原発城下都市を堂々と築き上げてはどうなんだ。

原発安全を日頃お題目のように唱えている政府関係者たちよ!本当に国民に原発安全を啓蒙したいのなら、なぜ自分の子弟、孫を原発周辺に住まわせ、身をもって安全を証明しようとしないのだ。そんなことはできないだろう。安全だなんて思っているはずがないからな!

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http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007121000429 から転載。

2007/12/10-14:36
原発周辺で小児白血病増大=閉鎖前倒しも−独(時事通信)

 【ベルリン10日時事】ドイツ連邦放射線保護庁が9日までに公表した調査結果によると、原子力発電所の近くに住む子供ほど白血病を発病する危険が高いことが分かった。同庁は、原発と発病の因果関係については明言しておらず、ガブリエル環境相はさらに詳しく調査する意向を示した。ドイツでは2021年ごろまでにすべての原発が閉鎖される予定だが、今回の調査結果を受けて脱原発の前倒し論も出ている。

 同庁によれば、1980−2003年に16カ所の原発から5キロ圏内の住民を調査したところ、5歳未満の子供37人が白血病を発病した。統計上の平均値は17人で、発病の確率は2倍以上。居住地が原因として考え得るとしている。


中国、2030年までに原発100基超を建設へ = 読売新聞
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/164.html
投稿者 ダイナモ 日時 2007 年 5 月 27 日 15:56:58: mY9T/8MdR98ug

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070527i101.htm

 【北京=寺村暁人】中国政府が、原子力発電所による国内の発電容量(能力)を、2030年までに現在の15〜20倍に増強する目標を立てていることが26日、明らかになった。

 中国の建設省が北京で開いたエネルギー戦略フォーラムの講演で、中国の電力関連学会の関係者が公表した。

 中国では現在、原発10基で800万キロ・ワットの発電能力がある。関係者によると、中国のエネルギー政策を担当する国家発展改革委員会が、これを2030年までに1億2000万〜1億6000万キロ・ワットに増強する内部目標を設けているという。中国は2020年までに4000万キロ・ワットにする目標を公表していたが、これを大幅に加速させる。

 今後20年余りの間に100万キロ・ワット級原発を百数十基建設する計算で、実現すれば、世界最大の原発大国となる。中国が大量の原発建設の目標を立てたことで、原発燃料であるウランの国際的な争奪戦は一段と激しくなる恐れもある。

 中国は年間10%前後の高成長が続き、エネルギー消費の急拡大が今後も続くとみられる。現在主流の石炭火力発電による環境悪化も深刻化しているため、エネルギー供給に占める原子力の比重を高める必要があると判断したと見られる。

 中国は昨年、オーストラリア政府との間で軍事転用しないことを条件に、ウランの輸入で合意するなど活発な資源外交を展開。ウランの戦略備蓄も開始するなど、原発の大増設に備えて国を挙げてウラン資源の確保に乗り出している。

 ウランの指標価格を公表している米Uxコンサルティングによると、ウラン1ポンド(約454グラム)のスポット価格は5月21日現在125ドルとなっており、00年12月の7・1ドルから6年余りで約18倍に値上がりしている。中国の「原子力シフト」で、ウランの国際市況に一段の上昇圧力がかかる可能性も出てきた。


戦後原発も増えて、癌死亡も増えた(僕と核)より
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/163.html
投稿者 tanbo 日時 2007 年 5 月 25 日 03:58:22: .WPV82c58ZnIw


http://www.e22.com/atom/page08.htm

「僕と核」・上
 

8. スターングラス博士インタビュー

アーネスト・J・スターングラス博士 (Dr. Ernest J. Sternglass)
1923年、ベルリン産まれ。
14才の時に家族とアメリカへ移住。若き頃に、既に世界的権威だったアインシュタインと議論を交わし、科学の志を新たにする。1960年から1967年は、ウェスティングハウス社の研究室でアポロ月面科学ステーションプログラムの局長を努める傍ら、アメリカの大気圏核実験に反対するようになる。彼が国会で発表した研究の成果は、ケネディ大統領が'63年にまとめた部分的核実験条約(PTBT)の締結に大きく貢献した。(ケネディはその僅か三ヶ月後に暗殺されてしまう)70年代に入って、今度はそれまで安全だと信じていた原子力発電所の危険も公に問うようになる。'81年に出版した「Secret Fallout: Low-level Radiation from Hiroshima to Three Mile Island」(邦題:赤ん坊を襲う放射能)は、低レベル放射線研究の代表的な本となった。1983年よりピッツバーグ医大、放射線医学名誉教授を努める。過去にスタンフォード大学、インディアナ大学、フランスのアンリ・ポアンカレ大学、ジョージ・ワシントン大学、コーネル大学で放射線医学と物理学の教壇に立つ。 1995年より、Radiation and Public Health Project (放射能と公共健康プロジェクト)局長。
(photo by Leuren Moret, Februray 2006, Japan)


ここで、スターングラス博士にお話をお聞きしたいと思います。彼は、原子力の本場アメリカで、60年代から、核実験や原子力発電による低レベル放射能の影響を訴えて続けて来た、数少ない科学者の一人です。2006年の二月には念願だった来日を果たし、青森県の六ヶ所村も訪ねています。

こんにちは、今日はよろしくお願いします。

S博士「まずはじめに、日本には55基もの原子炉が運転しているのを知ってるよね。」

、、、はい。

S博士「それに、ほとんどが海岸沿いの国土の2割程度の面積に人口が集中していて、原発も割と近くに配置されている。だから、日本政府が2003年度に発行した、過去100年の日本人の死因の推移を見たとき、あまり驚かなかった。」

と言いますと。

S博士「日本では、戦後の50年で、がんの死亡がずっと増え続けている。1900年台の前半は、がんはそこまで存在しなかった。日本に原爆が落とされて、アメリカ製の原子力発電所が導入されてから、一気に増え始めたのだ。今でも日本にある原発の八割がアメリカ製だ。」

はい。

S 博士「そして、本場のアメリカで分かって来たことが、原子力発電所というのは、公に発表されているよりも、ずっと大量の放射性物質を放出しているということだ。大半は、細かい分子になった、核の分裂によって産まれる物質で、大気や海に放出されている。核分裂生成物というやつだ。」

はい。これが、自然放射線と混同されると、訳分からなくなりますね。

S 博士「その通りだ、そもそも自然放射線というのは、海抜0メートル付近では、0.8 から1mSV(ミリシーベルト)が普通であって、それ以上はラドンなどごく特定の地域しか関係のないものや、0.15mSVほどのカリウムなどを大げさに数えている場合が多い。しかも、ほとんどの自然放射線が外部被ばくを起こすガンマ線で、体の中の特定な器官に蓄積して内部被ばくを起こすものじゃない。ストロンチウム90やヨウ素131などの放射性物質は、体の中に入り込むのと、それと同じ量を地面にばらまいたのでは、威力が全然違うのだ。」

分かります。

S 博士「ヨウ素131は、ほとんどが一週間の半減期だが、これは首にある甲状腺に集中する。甲状腺というのは、体全体の新陳代謝をコントロールしていて、多くの器官が甲状腺のホルモンによって動いている。だから甲状腺が壊れると、大人だと、甲状腺に異常が生じたり、がんになることがある。また、ストロンチウム90は骨に集中する。これはカルシウムと似ているためで、カルシウムは、骨をつくったり、神経の伝達にも欠かせない。要するに、脳みその働き、考える力に貢献している。よって、ストロンチウム90が引き起こす問題というのは、あまり知られていないのが、カルシウムと同じように骨だけじゃなく、脳にも入り込んで、神経にダメージを与えるため、特に脳の発達に支障をきたすようになる。」

赤ちゃんですね。

S博士「赤ちゃんもそうだし、お母さんのお腹の中いる胎児のときからだ。それに、脳みそは10代まで発達し続ける。だからそこに問題が生じると、普通の読み書き、理解する力、計算する力、全体的に影響を受けてしまう訳だ。健康な脳みそをつくる過程でだよ。」

母親は知っておくべき情報ですね。

S 博士「これは、本当に伝えなければいけないことだ。繰り返すが、ストロンチウム90やヨウ素131は自然には存在しないもので、ウランやプルトニウムが核分裂を起こしたときのみ、産まれるのだ。原子炉の中で起きていることは、原爆の核分裂が起こす環境破壊と同じなのだ。つまり、核実験などが広めた汚染を、原子力発電所がそのまま引き継いだに過ぎないのだ。」

なるほど。

S 博士「これは数年前にJournal of American Medical Associationで発表されたばかりなんだが、妊婦が歯科医でX線を数回受けただけでも、散ったX線が、ヨウ素131のように甲状腺に影響を与えて、それが早産につながる確率が数割高くなることが分かった。こうした未熟児は、現在の医学ではほとんどを救うことができるのだが、X線のせいですでに脳の発達に影響が出てしまっている。それが思考力や、集中力の欠如に表れる。脳の発達に支障をもった未熟児は、自閉症になる可能性も出てくるのだ。」

このように器官に集中する放射性物質は、どのようにダメージを与えているんですか?

S 博士「ヨウ素131の場合、ガンマ線というのは、X線と一緒で、とても強いエネルギーを持った光を出す。そして、ベータ線は電子なんだが、数ミリしか飛ばなくても、臓器に埋め込まれると周りの細胞を破壊する訳だ。変異を起こしたり、遺伝子を傷つけてしまう。そして、フリーラジカルが産まれる。フリーラジカルとは、マイナスの力を帯びた酸素分子で、寿命も一瞬なんだが、これがプラスを帯びた細胞の粘膜に引き寄せられて、穴を空けてしまうので、大変なことだ。これらのことは、60年代の後半から70年代にかけて分かったことで、原子力発電を始めたずっと後の話だよ。」

はい。

S 博士「初めての原発が1942年のシカゴだったから、そのおよそ30年後に分かったことだよ。もう一つ興味深い発見だったのは、X線などの強くて短い刺激がつくる多くのフリーラジカルは、実はお互いとぶつかり合って、そこまでダメージを引き起こせないんだ。これを、私は『混んだナイトクラブ効果』と呼んでいる。分かるだろう、狭い空間に人が入りすぎて、身動きが取れないのだ。これで分かったことが、X線などが与える、自然放射線の一年分に値する1mSVほどの一度の衝撃は、思ったほど効果がなく、同じ量を一週間、一ヶ月の間に分けて微量を受けた方が、細胞あたりのフリーラジカルが少ないために、ずっと大きなダメージを与えるのだ。」

そうなんですか。

S博士「このことは、衝撃だった。つまり、X線や原子爆弾のように、集中された強い放射線よりも、永続的な低レベルの放射線の方が、ダメージは100倍から1000倍も大きいことが分かったのだよ。」

なるほど。

S 博士「我々はヒロシマやナガサキで集めたデータを信じきってしまったのだ。原爆は、主にガンマ線と中性子線を一瞬で放出したから、本当に強くて大量のエネルギーを放出した。ましてや、その頃はフォールアウト(『死の灰』と訳される)のことも良く分かっていなかった。要するに、長期的な低レベル放射能の影響を、今日でも、完全に間違って計算しているのだ。2003年にイギリスのクリス・バズビー (Chris Busby) 氏らが、ヨーロッパのECRR機構(European Commission on Radiation Risk) に頼まれて、原子力発電所のリスクについて過去50年の様々な論文やケースを完全に洗い直したところ、同じ結論にたどり着いたのだ。我々は、低レベルの内部被ばくによる影響を、少なくとも100倍から1000倍、過小評価して見積もっているのだ。」

はい。

S 博士「もう一つ言いたいのが、ストロンチウム90は骨に入って、強い電子を放出する。骨髄では赤血球と白血球もつくられているから、ここで異常が起きると、白血病を起こす。また、白血球というのは、体のありとあらゆる病源と戦っているから、白血球がちゃんとつくられないと、これは大都市で警察のストを起こすと犯罪率が一気に高くなるようなものだ。分かるね。ストロンチウム90が白血球を壊せば、体中にがんが起きても止めることができない。ストロンチウム 89の半減期は50日で、ストロンチウム90の半減期は28年だから、体に蓄積されていくものだ。」

そうですか。

S 博士「さきほどの低レベルの放射能の話に戻るが、人々が間違いを犯した原因のひとつに、放射線によるがんの治療による。これは動物実験で、一週間おきに集中した放射線をあてれば、健全な細胞は元に戻るということから、放射量を細かく分ければ、体には影響が少ないと信じられていたのだ。ところが、内部被ばくの場合は、少ない量でも常に体の中にある訳だから、慢性被ばくと言っても良い。これが何十年間と蓄積されると、ストロンチウム90のように白血球が壊されていけば、肺炎やさまざまな感染が起き易く、免疫力が激しく低下することに繋がるのだよ。」

では、質問を変えます。
原子力発電所は、すべての排出物をモニタして、環境もモニタして、すべては安全だと言います。何がいけないのでしょうか?

S 博士「何回も言うが、0.1〜0.2mSVほどのX線の影響と、核分裂生成物を比べて、影響を少なく見積もりすぎているから、誤った安全の基準を適用しているところが間違っている。2005年に発行されたUS Academyの論文には、『どんな微量の放射能でも、必ず何らかのダメージを与えている。無害ということなどない』と書かれているくらいだ。一時期、『微量なら健康に良い』と信じられていたのもまったくの間違いで、『一定値以下なら安全』と信じられていたことも、間違いだった。これはようやく最近、世界中で発表されている論文で認められてきたことだ。更に、1000倍もダメージを少なく見積もってものだから、0.1mSVだったものが、実質的には 100mSVと同じダメージを加えているのだ。」

これらの核融合生成物は、化学的にフィルタすることってできるんですか?

S 博士「完全には無理だ。中空糸フィルタやイオン交換樹脂など、どんなにテクノロジーが進化しようと、完璧なフィルタなど存在しない。例えば、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンなどの希ガスは、化学的にフィルタすることはできない。トリチウムなども水分と同じような性質なので、なかなかフィルタできない。モニタリングは、結局、役割を果たしていないのだ。自然界はストロンチウム90やヨウ素131をつくらないから、自然放射能と比べるのはおかしい。更に、X線などは刺激が短か過ぎる。だから、安全だと思っていた放出量が、実はそうではなかったということだ。」

それでも、核実験からの残量放射能が減って来ていて、今では食物に含まれている値も示していますが。

S 博士「良いかい。基本的に原子力発電所が自ら検出して発表しているデータはそこまで信用しない方が良い。電力の生産があがるほど、放射性物質の排出はぜったいに免れられないのだ。それに、原子力発電所がどのくらい排出しているかを心配したり論議するよりも、人間にどのくらい入って来ているのかを検出する方がずっと早いのだ。私たちの90年代の研究で分かったことは、アメリカで原子力発電所の近くに住んでいる子供たちの乳歯から検出されたストロンチウム90 は、かつての核実験の時代と同じくらい高くなってきているということだ。これは原子力発電所が放射性物質を出し続けている確固たる証拠だ。このプロジェクトもアメリカの政府がデータを公表しなくなったために、独自で始めたのだ。ストロンチウム90の値は、すでに胎内で蓄積されていることが分かることと、ストロンチウム以外の放射性物質も入って来ていることを裏付けるから大事な訳だ。これらはすべて、いわゆる通常の運転で起きていることだよ。」

それは日本にも言えることですか。

S 博士「繰り返すが、日本の八割はアメリカ製の原子力発電所であるからして、まず間違いないだろう。原子力発電所の放射性ガスや放射性物質の粒子は、日本の美しい山脈に降り注ぎ、それがきれいな湧き水に混入して、田んぼや畑、飲み水に入って行ってしまうのだよ。風がどっちに吹いていようが関係なく、これがいちばん起こりうる被ばくの方法で、私はこれが日本でがんが急増している要因のひとつだと考えている。ちなみに、ロレン・モレーが日本で集めた乳歯のサンプルからもストロンチウム90が充分なレベル検出されている。これはどこで産まれたか、どこで育ったかによって大きく異なるし、もっと大規模な研究が必要だが、アメリカと同じような状況であると予想される。小児がんを主に、健康な発育が妨げられる確率が数割は高くなるということだ。もちろん、放射性物質による害は成人にもあてはまることだ。」

そうなんですか。

S 博士「ついでに、もう一つ重大な話をしよう。ストロンチウム90から出来るのが、イットリウム90だ。これは骨じゃなくて、すい臓に集中する。すい臓というのは、糖尿をおさえるホルモン、インスリンを分泌しているから、ここに異常が出ると糖尿病になる。世界中で、糖尿病が急増しているのは知ってるね。日本は、すでに人口の割合から言えば、アメリカの二倍もいる。そのアメリカだって、イギリスより率が高いのだ。日本では、戦後から現在にかけて、すい臓がんが 12倍にもふくれあがっている。50年代の終わりにドイツの動物実験で発見されたのが、ストロンチウム90が電子を放出してイットリウム90になると、骨から肺、心臓、生殖器などに移動するのだが、すい臓に最も高い集中見られたのだ。インスリンがうまく生産されないようになって、血糖値が上がってしまうのだ。今までは放射能が糖尿病と繋がっているなんてまったく認知されていないのだ。これで分かっただろう、国際放射線防護委員会(ICRP)は、当初、放射能の影響として、特定のがんと奇形児くらいしか認めなかったのだ。未熟児、乳児の死亡や、肺、心臓、すい臓、これらの部位への影響はすべて無視されてきたのだ。」

はい。

S 博士「民間エネルギーの最初の原子力発電所は、ピッツバーグに57年に、私が15年間勤めたWestinghouse社によって建てられた。私たちは、汚い石炭の発電所よりも、安くて、きれいなエネルギーだと思っていた。微量の放射性物質が逃げても、大したことないと思っていたのだが、それは大間違いだった。これと同じ原子炉が、今でも日本でたくさん稼働している。70年代にカナダのエイブラム・ペトカウ (Abram Petkau) 博士が発見した、低レベル放射能によるフリーラジカルの影響を、未だに反映できていないのだ。フリーラジカルの性質を分かっていなかったのと、放射線量と人体への影響が比例的な関係だと勘違いしていたのだ。低レベルで起きる様々なことは、ヒロシマとナガサキの生存者を調べただけでは、まったく予期できなかったのは当然のことだ。」

はい。

S 博士「だから、原爆の生存者や、X線のデータによって計算された国際的な許容量はまったく間違っている。これは、原子力発電所が大規模に建てられるようになって、何十年も後に分かったことだが、誰もその過ちを認めることが出来ずに、今日まで来てしまった。その理由の一つとして、すでにウラン鉱山に巨額の投資がされてしまっていたことがあるだろう。だから、ウランの利益を受けている人たちは、過ちを認めないどころか、それを絶対に隠したいのだ。ウランは核分裂以外には役割がないから、それがただの粉末のゴミになることを本気で危惧しているのだ。世界中の政府や企業、イギリスの皇室などが所有しているウランは、原子力発電所が他の燃料で動くようになったら困るのだ。」

日本企業もかなり先行投資していますよね。他の燃料と言いますと?

S 博士「天然ガスだ。天然ガス発電に切り替えれば、なんと、設備投資の7〜8割は無駄にならない。天然ガスはあと数十年は持つと言われているから、その間に自然エネルギーを開発すれば良いのだ。コロラド州のフォート・セイント・ブレイン (Fort St. Vrain) は、すでにこの成功例だ。原子炉だけを閉じて、天然ガス用のボイラーを横につくって、タービンの建物など、ほかのものはそっくりそのまま使えたのだ。そう、原子力はお湯を沸かしているだけだからね。原子炉の中の水も放射能を持っているために、配管が錆びて出てくる鉄、マンガン、コバルトなどにも中性子がぶつかって、普通の元素まで放射性になって大気に飛び出てしまうのだよ。これが体内にも必要な物質の場合、放射性の鉄分だって血液に入ってしまう訳だ。」

原子炉を解体しただけで、その付近は大丈夫なんですか?

S 博士「そうだ。その証拠にコロラド州は、あらゆるがん、小児がんの率が全米でいちばん低いのだ。解体すれば、新しい核分裂や放射性ガスを止めれば、燃料自体は、まだ残っているが隔離することはできる。それが素晴らしい点だ。もちろん、完全に廃棄するにはたいへんなコストがかかるよ。これはもっと大変な問題だ。だから、原子力産業は、古くなった発電所を解体する巨額のコストを考えていなくて、将来のコストを少なく見積もりすぎているのが、大問題だ。でも、運転を止めることさえすれば、せめて新しい放射性ガスが発生することは抑えられるのだからね。」

環境的には、それがいちばん良い訳ですね。

S 博士「とりあえずは、だ。その代わり、何万年、何億年と放射能を持つ核廃棄物をどうするのかを、まだ誰も解決できていない。何故かというと、長い時間が経つと、地下に埋めようが、山に埋めようが、放射線が缶から漏れ始めることが分かっているからだ。缶が空気中のバクテリアに侵されて行くからだ。そうすれば、今度は地下水が汚染される。」

はい。

S 博士「環境的な問題はそれにとどまらない。日本のロッカショで起きようとしていることは、全国の55基分の廃棄物を集めるから、どうがんばっても大量の放射性物質を大気と海に捨てることになるだろう。そうすれば魚も死ぬし、近辺の入江に生息する貝や生物が放射性物質を吸い込んで、人間と同じように免疫力が低下して行って、死んでしまうのだ。60年代に核実験が盛んに行われていた時期も、北大西洋では、魚が激減して、核実験が終わったあと、一気に元に戻った。決して乱獲のせいなどではなかったのだ。このことは、今でも世界中の原子力発電所の近くで起きている。クジラやイルカも、川に流した放射性物質によって、みんな影響されているのだ。」

何度も言いますが、それでも原子力発電所は、海への放出をフィルタして、ちゃんとモニタしていると言いますが。

S 博士「だから、そんなフィルタがあれば、固形の廃棄物の心配だけで済むから嬉しいよ。でも現実的には、一部の放射性物質しか取り除けないことは、実績で分かっているのだ。しかも、事故や人為的ミスの可能性も計算にいれてなくても、この状況だ。過去には放出しなくて済んだ放射性物質も、大量にあった訳だ。スリーマイル、チェルノブイリ、これらは、世界中に多大なるインパクトを与えたのだ。我々はチェルノブイリが起きた翌年のアメリカでも、統計データとEPA によるストロンチウム、ヨウ素、セシウムの測定量から、数万人規模で過剰な死者が出たと考えている。」

そうなんですか。

S 博士「特に日本の場合は、地震国だということを忘れては行けない。日本の面積にあれだけの原子炉が集中していることと、ロッカショの再処理工場の最大の問題点は、さきほど言ったように全国の燃料棒を集めてプールにいれていることだ。これらは、本当に強い、本当に高レベルの廃棄物で、なんかの拍子に、このプールの冷却水にもしものことがあったら、大惨事では済まないことになるだろう。」

、、、質問を変えます。
なぜ、人間はそのような強い放射性物質を扱うことになったのでしょうか?

S 博士「まず、自然の中で人間が経験してきた放射性物質は、カリウム40だけだ。これは体内に入っても、骨など、どこにも集中しないし、放射線量はストロンチウム90より多くても、体に蓄積もされないから、割とかんたんに体から抜けて行くのだ。地球ができたときに、ウランやたくさんの放射性物質ができたが、どれもストロンチウム90のようにカルシウムに化けて、核分裂生成物が体内に蓄積されるようなことはなかった。一部のアフリカの地下の鉱山の例外をのぞいて、核分裂の連鎖反応は自然ではぜったい起きないのだ。」
(註:20億年前に西アフリカにあるガボンのウラン鉱山で自然核分裂があったとされる)

はい。

S 博士「例えば、普通の水の中にある水素は、宇宙線の影響でトリチウムになることがある。トリチウムも、特定の部位で濃縮されない。人間は、自然放射線の中で進化してきたが、これらも体に蓄積はされなかったし、フリーラジカルを長い期間にわたって体内に取り込むこともなかったのだ。海の中に微量に存在するウランも同じことだ。1938年に人間が核分裂を発見してから、すべてが変わってしまったのだ。」

分かりました。
では、日本は島国ですから、海の汚染についてもう少し詳しく教えてください。

S 博士「海を守ることは、とても大事なトピックだ。我々が予測できなかったエピソードをもう一つ、教えてあげよう。昔、科学肥料が海に流れ込んで、藻が異常発生すると、魚貝類の酸素を奪ってしまうと疑われていた。その結果、酸欠になった魚や貝が死んでしまう訳だ。ミシシッピ川が流れ込むメキシコ湾で藻が大量発生したときは、窒素、つまり酸化窒素を含む化学肥料が原因だと思われていた。でも最近、新たに分かったことは、キセノンやクリプトンなどの放射性ガスのエネルギーが、大気の酸素と窒素を反応させて、酸化窒素をつくることが分かったのだ。雨が海に運んでくる土砂が化学肥料と同じ役割を果たして、間接的に魚の酸素を奪ってしまうのだよ。この容量で、原子力発電所は、酸化窒素だけでなく、酸素原子が三つくっついたオゾンもつくっている。つまり、原子力発電所が藻の激増に繋がっていることも、誰も予想できなかったことの一例だ。」

そうですね。

S 博士「だから、発電所が出す液体廃棄物は、始めは誰もが海は広いし、とても深いので、人間社会にはまったく影響がないと計算していた。しかし、先ほどから言っているように、微量だから大丈夫ということは決して有り得ない。また、Busby氏らの発見が論文で細かく発表されたように、海に放出した放射性物質は、必ず波に乗って浜に返ってくる。イギリス、ウェールズ、スコットランドの原子力発電所付近の砂浜でも、このことが確認されたのだ。日本でもきっと同じことが起きているだろう。海水で薄まると期待していた放射性物質が、波に運ばれて返って来て、それが雨にも混ざって、また土の中にも入ってくるのだ。」

それでも、魚からは放射性物質が検出されてないと言われますが。

S 博士「だから、まずそれは安全値がニ、三桁ずれたままだからだよ。もちろん遠洋の魚の方が、放射線を受ける量が少ないし、日本は遠洋漁業が多いから、まだ安全な方かもしれない。それでも、50年前の安全基準が残っていることが問題だ。たいていのガイガー・カウンターは分かり易いガンマ線を計っているだけで、アルファ線やベータ線のことは計れないので、これにはもっと複雑な機械が必要なのだ。」

そうなんですか。

S 博士「ガイガー・カウンターは、砂浜にたまったガンマ線を読むことはできるが、魚のアルファ線やベータ線などの正確に計るには、魚の肉や骨をとって、化学的に調べる必要がある。これには大変な技術と計算力が必要になるのだよ。化学的に分離させた液体を、放射線検出用のシンチレーション計数管に通すのだから。つまり、骨にたまるストロンチウム90のように、いちばん強力で、いちばん厄介な放射性物質ほど、かんたんな計器では探知できないのだ。」

はあ。

S博士「分かったかい?原子力発電所ができてから30年後に、ペトカウ氏が発表して初めて分かったことがあったように、知らなかったことが多過ぎたのだ。ひとつの細胞が放射線を受けると、周りの細胞が影響を受ける『隣人効果 (Neighboring Effect) 』のことも知らなかったし、いろいろなことだよ。我々は、世界を壊してしまうような原子爆弾をつくってしまった償いとして、原子力発電を急ぎすぎたのだ。」

どういうことですか?

S 博士「核分裂が発見されたとき、多くの物理学者は大学の研究室を出て、マンハッタン・プロジェクトに参加した。当時はヒットラーが世界的な脅威だったからだ。ドイツに原爆を渡してはいけない、と。同じことがイギリス、フランス、ロシアでも起きた。そのうちに、スターリンが出て来て、今度は冷戦が始まって、多くの物理学者は核戦争を避けるためにと、核爆弾の開発に一生を捧げたのだよ。と同時に、そんな軍事目的に利用されただけで死ぬのは良心が耐えられなかったのだろう、アイゼンハワー大統領が提唱した『平和な核利用』のアイディアに皆が飛びついたんだ。アイゼンハワーは、『クリーンな原子力』をつくる原子力発電所を世界中に売り込もうと躍起になって、物理学者はそれを喜んでその手助けをした。ヒロシマとナガサキで起きたことや、人類を滅亡させる核兵器をつくってしまったことへの罪悪感のためにね。」

とても興味深いです。
でも彼らは、放射能の影響を予知できなかったのですか?

S 博士「そのときは、本当に経験とデータが少なかった。いろいろな不幸が重なって、今の状況をつくってしまったのだよ。多くの人は、核爆弾がないと不安でしょうがなかった。私の孫みたいに、お気に入りの布団がないと眠れないのと一緒でね。共産主義が世界を食い尽くしてまうのを止めるには、核爆弾が必要だと本気で思ってたのだ。これが核の軍拡の原因であり、それに乗っかって、アイゼンハワーがきれいなエネルギー政策と称して原子力を勧めたものだから、誰もが信じきってしまった。日本の場合は、国民がたいへん丁寧できれい好きだから、モクモクと汚い煙が出る発電所と違って原子力は魅力的だったに違いない。」

では、これだけの知識が今あって、それを知っている専門家も世界中にいると思うんですけど、根本的なところで変えて行けると思いますか?

S 博士「これが実は難しいのだ。何故かと言うと、大学の研究室などのリサーチのほとんどは、政府の補助金で成り立っているからだ。その政府が、原子力発電はクリーンだと信じ切っていたものだから、今になって過ちを認めたくないのだ。例えば最近でも、コネチカット州の原子力発電所で問題があったのが分かっているにも関わらず、微量だから問題ない、と繰り返すだけだ。EPA(米環境庁)も、原子力産業を守ろうと、必死になっているのだ。石炭による発電が産むスモッグや水銀と違って、クリーンなエネルギーだと言う、昔の謳い文句そのままだ。でも水銀では、爆弾はつくれない。分かるかい。」

それは、今だと強く言われてますよね。二酸化炭素を排出しないから良いんだと。

S博士「それはいつの時代も言われてることだが、でも、本当は、ウラン鉱山の採掘、ウランの運搬、ウランの濃縮、多くのエネルギーを使って、石炭を使ってウランも濃縮すれば、世界のCO2排出量は、原子力発電所を増やすことで解決できないことは、誰の目にも明らかだ。その上に、今知られているウランの埋蔵量もたった数十年でなくなってしまうことを、誰も気にとめていないようだ。現在では、石炭が排出するガスを地中に送り返して岩に変えることによって、CO2の排出を防ぐ方法も出て来ているのだ。」

石炭が見直されてるのは聞いたことあります。

S 博士「その他にも海洋エネルギーや、地熱エネルギー、風力、太陽、沢山方法はあるし、水素だけでもさまざまな活用法がある。これを原子力産業がひた隠しにしているのだ。ウランに莫大な投資している人たちが、新しい発電方法の浸透を防いでいるばかりか、健康への害も隠している。私が何十年も経験して来たことだが、体質的にモラルを忘れた産業だと言わざるを得ない。」

一般の人へのメッセージとして、自分の健康を守るには何をおすすめしますか?

S 博士「アメリカでは記録を公表することも止めてしまったので忘れられてしまっているのだが、原子力発電所付近の農場がつくった牛乳は、まず飲まない方が良いだろう。また飲み水は、逆浸透装置を使えば、ほとんどの重い放射性物質はフィルタすることができる。本当は行政がやれば良いことなのだが、コストが高過ぎるのだ。」

それでは、今日はここまでにします。ありがとうございました!

S博士「ありがとう。ほかに質問があれば、何でもきいてくれ。」
   
 
 
スターングラス博士のまとめ
http://www.e22.com/atom/page09.htm

日本人に何が起きているのか?
http://www.e22.com/atom/page10.htm


ドイツ 新たな研究が完成「原子力発電は安くもなく、気候にも配慮していない」 2007.04.24
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/156.html
投稿者 Kotetu 日時 2007 年 5 月 10 日 06:49:30: yWKbgBUfNLcrc

発表日 | 2007.04.24    情報源 | ドイツ サブカテゴリ | 環境一般 >> 調査/研究

ドイツ 新たな研究が完成「原子力発電は安くもなく、気候にも配慮していない」

 ドイツ連邦環境省の委託を受け、エコ研究所は、あらゆる発電方式について、それぞれ温室効果ガス排出総量を算出する研究を行った。概要は以下のとおり。
●ドイツの原子力発電所は、キロワット時あたりCO2を31〜61g排出する(ウランの生産地によって異なる)。一方、風力発電のCO2排出量は23g、水力は39gと少ない。太陽光発電については89gと若干多い。
●電力需要と熱需要を考慮すると、石油暖房と原子力発電の組み合わせではCO2排出量は772g、分散型ガスコジェンレーションでは747g。また、バイオマス分散型コジェネレーションでは228gにとどまる。
●発電コストは、新しい原子力発電所については平均的な金額だが、風力発電はこれを上回る。もっとも、外部費用は加算されておらず、放射性廃棄物の費用は全く加算されていない。
 研究結果に関して、ガブリエル環境大臣は、「原子力発電は安く、CO2を排出しないという神話は一掃すべきだ。原子力発電は、気候保護対策の選択肢とはならない」とコメントした。【ドイツ連邦環境省】 記事に含まれる環境用語

http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=&oversea=1&serial=15941


(能登半島)地震 原発建設時の想定上回る【NHKニュース】
http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/141.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 3 月 27 日 18:05:10: KbIx4LOvH6Ccw

http://www.nhk.or.jp/news/2007/03/27/d20070327000005.html から転載。

地震 原発建設時の想定上回る

能登半島地震は志賀原発からわずか18キロの場所で発生し、地震の規模を示すマグニチュードは6.9と推定されています。

北陸電力によりますと、志賀原発1号機を作るときの耐震性の評価では、今回の震源付近で起きると想定した地震の規模は、4本の活断層から最大でマグニチュード6.6で、今回の6.9はこの想定を上回っていました。

これについて、原発の耐震に詳しい東北大学の大竹政和名誉教授は「原発で実際に観測された揺れは設計基準を下回っていたが、原発のすぐ近くで想定外の地震が起きた以上、この地震について詳しく調べて、しっかりと安全性を確認すべきだ」と指摘しています。

原発の耐震性をめぐっては、去年9月に25年ぶりに耐震指針が見直されたことを受けて、各電力会社が活断層などの再評価を進めています。北陸電力では、今回の地震が起きた海域の活断層などについて詳しく調べることにしています。


<隠蔽されていた原発推進やらせ質問>「会社員」実はメーカー社長/原発タウンミーティングでも「やらせ」(しんぶん赤旗)
http://www.asyura2.com/0505/genpatu3/msg/520.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 12 月 22 日 12:07:20: KbIx4LOvH6Ccw

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-12-22/2006122202_02_0.html から転載。

2006年12月22日(金)「しんぶん赤旗」

「会社員」実はメーカー社長
原発タウンミーティングでも「やらせ」
吉井議員が追及

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(写真省略)質問する吉井英勝議員=21日、衆院内閣委

 政府の調査報告で問題なしとされた原子力タウンミーティングでも、身分を隠した原発推進側の発言が大勢を占め、露骨な世論誘導が行われていた―日本共産党の吉井英勝議員は二十一日の衆院内閣委員会でこうした事実を示し、タウンミーティングについてさらなる調査と全容の解明を求めました。

 吉井氏がとりあげたのは二〇〇三年八月三十一日に福井市で開かれた「原子力との共生タウンミーティング」です。地元財界がつくる「福井県環境・エネルギー懇話会」と政府の共催でした。

 吉井氏は「最初に発言した人物は会社員と名乗っているが、高速炉エンジニアリングという原発メーカーの社長だ」と暴露。ほかの発言者も一人をのぞき原発推進・賛成ばかりで、共催団体メンバーの経営団体役員だと明らかにしました。

 内閣府の山本信一郎大臣官房官房長は「(発言者が)どういう経歴か関知していない」と無責任な答弁に終始しました。

 吉井氏は「一回一千万円の税金を使った大規模な世論誘導というべきもの。国民の世論を聞くという看板と実態はまったく違った」と批判し、「共催団体による発言依頼や参加依頼も含めて抜本的な調査のやり直しをすべきだ」と迫り、資料の公開を求めました。


原発劣化ウラン  低レベル放射能が世界中に拡散している  【米科学者 ローレン・モレさんに聞く】
http://www.asyura2.com/0505/genpatu3/msg/516.html
投稿者 愚民党 日時 2006 年 12 月 14 日 12:39:47: ogcGl0q1DMbpk

http://www.bund.org/interview/20061205-1.htm

原発劣化ウラン

低レベル放射能が世界中に拡散している

米科学者 ローレン・モレさんに聞く

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ローレン・モレ
  (Leuren Moret)

 米国の地質学者。国際的な放射能汚染の専門家。カリフォルニア州バークレー市の環境委員。1980年代にローレンス・リバモア核兵器研究所でヤッカマウンテン高レベル核廃棄物貯蔵所プロジェクトに参加。1991年プロジェクトとリバモア研究所の科学的不正を内部告発し話題を呼んだ。
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 各国政府や原子力を推進する側の関係者は、放射能は微量であれば人間に影響はないと主張する。しかし一方、微量でも健康に影響があると指摘する研究者が増えている。そのひとりである放射能汚染の専門家ローレン・モレさんに聞いた。

劣化ウランのナノ微粒子が世界中に拡散

――この間の劣化ウラン研究で明らかになったことはありますか。

★私は大気圏内の浮遊塵の動態を4年間研究してきました。その結果、核実験や原発によって放出された放射能の塵が、世界中に拡散していると確信しました。

 米国はアメリカ西海岸のネバダ核実験場で1000回以上の核実験をしました。フランスはサハラ砂漠で、中国はゴビ砂漠で核実験をしました。この3箇所の核実験場で発生する砂嵐には放射性物質が大量に含まれており、それが世界中にばらまかれてきたのです。

 近年は劣化ウラン兵器の放射能塵が加わりました。劣化ウラン兵器は使用時に燃焼してガス化します。金属はガス化すると微粒子になるのですが、劣化ウランの場合は高温で燃焼するのでほとんどがナノ微粒子になります。ナノ微粒子は粒子径(直径)が1から100ナノメートル(ナノメートルは10億分の1メートル)程度のものを指します。ウイルスと同じないしはそれよりさらに小さいものです。ナノ微粒子となった劣化ウランは浮遊して世界中に拡散します。

 このように私は劣化ウランによる放射能の塵が世界中に拡散していると主張してきました。しかし裏付けとなる計測データは何もありませんでした。各国政府は大気中の放射性物質の濃度を計測しているにも関わらず、それを公表せずに隠してきたからです。けれども計測データが今年の3月、イギリスで明らかとなりました。

 イギリスにクリス・バズビー博士という科学者がいます。独立系の科学者ですが、イギリス政府の低レベル放射能の委員会やEUの低レベル放射能の委員会に所属しており信頼できる科学者です。そのバズビー博士が、情報公開法によってイギリスの核兵器工場の放射線モニターのデータを公開させたのです。


図1 大気中ウラン濃度測定値(イギリス・オールダーマストン核兵器工場) 図1はその核兵器工場の計測データです。1998年から2003年までのウランの計測値ですが非常に高い値を示している部分があります。2001年のアフガニスタンのトラボラ攻撃の時と、2003年3月のイラク戦争開戦時です。

 劣化ウランのナノ微粒子はアフガニスタンやイラクから、7日から9日間でイギリスに到達します。計測値のピークは劣化ウラン兵器の使用状況とぴったり一致します。

 トラボラ攻撃の際には放射能の濃度は1000ナノベクレルに到達しています。核兵器工場は原発と同じように放射能漏れをチェックしており、1000ナノベクレルを超えたら政府に報告しなければいけない義務があります。本来ならば警戒しなければいけない値ですが、イラク戦争開戦時にはその2倍の濃度になっています。

 バズビーさんの計算によると、モニタリングしているところから130キロ内に住んでいる人は、2週間で230万個の劣化ウラン粒子を吸い込んだことになります。1個の粒子だけでガンを起こせるのですから、その影響の大きさが分かると思います。

 日本では1991年以降にガンの死亡率が急激に上昇しています。これは劣化ウラン兵器による放射能の影響と考えられます。劣化ウラン弾による放射能の拡散は、高度3000メートル程度の範囲内で起き、2ヶ月ほどでほとんどが地上に落ちます。中東で使用された劣化ウラン弾の放射能は、砂嵐などで世界中に拡散したのです。

放射能がすい臓に蓄積増加する糖尿病

――劣化ウランなどの低レベル放射能は人体にどんな影響を与えているのですか。

★クリス・バズビー博士を含めた多くの科学者の研究によって、核爆発よりも低レベル放射能のゆっくりとした曝露の方が、生命にとってはダメージが大きいことが分かってきました。最近、注目されているのは糖尿病との関連です。

 糖尿病は典型的な生活習慣病とされ、発症が増加したのは食べ物の変化のせいだとされています。しかし実は放射能の影響が非常に大きいのです。

 核分裂生成物のひとつにイットリウム90がありますが、これが体内に入るとすい臓に集中します。すい臓は糖尿をおさえるホルモン・インスリンを分泌しており、この機能が被曝することで異常をきたすのです。2ヶ月の被曝で糖尿病になることは、すでに動物実験で確認されています。

 専門家は糖尿病と放射能との関連性については1980年代から知っていましたが、データを公開しませんでした。私は糖尿病の発症率を地域ごとにマッピングしました。結果、糖尿病の発症地域と放射性降下物の分布地域とがぴったり一致したのです。


図2 糖尿病発症数および原発稼働率(アメリカ・イリノイ州) 糖尿病の地域別発症率を見ると北アメリカ大陸、旧ソ連地域、日本、オーストラリア、南アフリカあたりが高くなっています。これらの地域では核実験、原発、劣化ウランの影響が大きいと考えられます。アメリカでは特にメキシコ湾岸地域が異常に高くなっていますが、これは中東で使用した劣化ウランの影響だと考えられます。

 アメリカの糖尿病は1980年から90年には18%上昇しました。2000年までを見ると137%の上昇です。特に96年から97年に飛躍的に増えています。アメリカ全体でも、ニューヨークでも同様の結果が現れています。糖尿病が上昇した時期は、クリントン大統領がイラクで絨毯爆撃をした時と重なります。

 2006年6月11日のアメリカン・ニュース・トゥデイという医学関係者向けの新聞記事は、今後20年間でアメリカ人の糖尿病患者が今の3000万人から2億3000万人に増加すると言っています。アメリカの総人口は3億人ですから、とんでもない数字です。糖尿病の増大はアメリカだけでなく、世界中でも同じように起こるはずです。劣化ウランの塵は世界中に拡散するからです。

 私は今年の3月、日本の厚生労働省の人口動態統計を入手して、糖尿病による死亡率の数字をグラフにしてみました。グラフにすると核実験時や劣化ウラン兵器の使用時における上昇がはっきりと分かりました。

 私は友人に言いました。「こんなことは誰も言っていないし、信じられないかもしれないが、糖尿病の世界的な流行は放射能と関係しているとしか思えない」。友人はコンピュータに糖尿病と放射能とを入れて検索しました。その結果、250万もヒットしたのです。私は、科学者が放射能と糖尿病の関連性を知っていたはずだと考えて研究を始めました。広島の原爆投下後、日本でも糖尿病が大変増えていますから、専門家は放射能と糖尿病の関係を知っていたはずです。

 研究していくとマンハッタン・プロジェクトを実施したローレンス・バークレイ研究所の1963年の内部レポートが、糖尿病と放射能との関連について報告していることが分かりました。糖尿病にかかっている人の血液中の放射性物質を研究していたのです。

 この報告を出した研究者を私は知っていましたので、彼の友人を経由して聞いてみました。しかしその研究者は「レポートのことは忘れた。もうコピーもなくした。覚えていない」ということでした。

 今、ヨーロッパでも糖尿病は大変増加しています。チェルノブイリからの放射能の影響もあるでしょうが、原発と劣化ウラン兵器の汚染もあるのです。その結果、糖尿病が増加し、医療費が増え、財政は破綻に瀕しています。ヨーロッパ議会の決議案では「糖尿病を防ぐためにもっと健康的なライフ・スタイルに変えましょう」「あなたが悪いのよ。食べるものが悪いからよ」と言っています。しかし本当の理由は食生活ではないのです。

DUと原発が人類をむしばむ

――原発と劣化ウランは非常に深刻な影響を与えているということですね。

★既に地球では2つの秘密の核戦争が始まっているのです。ひとつは原発、もうひとつは劣化ウラン兵器です。

 劣化ウラン兵器は1943年にマンハッタン計画の中で開発されました。枯れ葉剤も原爆も同時期に開発されました。その時アメリカの科学者は劣化ウランと枯れ葉剤はひどすぎる兵器だと考えました。でも原爆はまだいいと考えたのです。私も劣化ウランは原爆よりも悪いと思います。かつて私と一緒に核開発に携わった元同僚も同じことを言っていました。

 核兵器は上空の高いところで一瞬にして爆発し、放射能は大気圏に広がりながら徐々に減衰していきます。しかし原発や劣化ウラン兵器から放出される低レベル放射能は、その影響が長期間に渡って続きます。

 原発からは、毎日新たな核分裂生成物が出てきます。いってみれば毎日、隣で原爆が爆発しているようなものです。原発はゆっくりとした核兵器です。原発が6ヶ月稼動すれば、広島に落とされた原爆と同じ量の放射能が放出されます。

 低レベル放射能は脳をダメにし、体の機能を損ないます。遺伝子を傷つけ、それが次の世代に受け継がれていきます。ガンも増えます。

 原発の放出する低レベル放射能は日本社会を破壊しています。今の日本では不妊率が非常に高く、健康な赤ちゃんが産まれなくなっています。低体重児もたいへん多い。低体重児は健康に成長できない場合が多いのです。原発は経済面や生産性への影響も含めて、日本という国土を汚染しています。

 今後六ヶ所村の核燃料再処理施設がフル稼働すれば、日本に新たな365基の原発を作ったのと同じだけの放射能が出ます。日本での放射能汚染はさらに広がります。

 このような危険な原発を日本に作ることを誰が了解したのでしょうか。中曽根元首相が若い時に了解したという話があります。しかし私は、政府の人たちが知らない陰の動きがあると考えます。諜報機関と彼らが一緒に働いているのではないでしょうか。これは自分の国を裏切っている行為にほかなりません。

 原発・劣化ウランという2つの核戦争の背後にはロンドン・マネー・パワーがあります。ロンドン・マネー・パワーとはロンドンを中心に活動する大富豪の銀行家たちです。彼等は表舞台には絶対に出ないのですが、一番利益を得ている人たちです。

 ロンドン・マネー・パワーにとって、日本が中国・韓国・インドと緊密に協力して経済圏を築くことは大変な脅威です。それを防ぐために日本に原発を作って、日本人をだめにしてしまおうとしているのです。

 私は「中東の戦場から英国の空気で計測される劣化ウラン」という記事をインターネットに掲載していますが、その記事には「クイーンズ・デス・スター」というタイトルをつけています(http://www.mindfully.org/Nucs/2006/DU-Europe-Moret26feb06.htm)。クイーンというのはエリザベス女王です。デス・スター(死の星)というのは、エリザベス女王を中心とするロイヤル・ファミリーが世界のほとんどのウラン鉱山を所有していることを意味します。このウラン鉱山を経営しているのはロスチャイルドです。

 ロンドン・マネー・パワーの意向に添って、ブッシュとチェイニーがインド、中国、韓国、日本に一生懸命原発を売り込んでいます。オーストラリアのジョン・ハワード首相はウランを売り込んでいます。

 一方、劣化ウランは中東で使用されています。現在はイラクとアフガニスタンです。イラクとアフガニスタンを中心に劣化ウランの影響が強く出る1000キロの円を描くと、2つの円が重なるところにイランとロシアの産油地帯があります。このようにして石油を狙ったもう一つの核戦争が始まっているのです。

日本は脱原発を真剣に考えたら良いのでは

――日本では北朝鮮の核実験を契機に、核武装の議論も出ていますが。

★1968年のワシントン・ポストの記事は、「日本は原爆の製造能力を持っている」と書いています。核兵器開発計画の研究は大阪大学で秘密にやっています。安倍政権がその成果をみなさんに紹介するでしょう。北朝鮮の核実験は問題ではありません。恐喝しているだけです。

 今、日本にとって必要なことは、第一に既存の原発を天然ガス発電所に変えることです。タービンなどの施設はそのまま利用して、熱源を原子力から天然ガスに変えるだけでいいのです。非常に簡単で非常に安価です。

 第二にすべての町や村が、自分達で自身の電力会社を持つことです。岩手県葛巻町ではすべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなっています。人口8000人の小さな自治体ですが、バイオマス、太陽光、風力によって町が消費する電力の1・8倍をつくり、余剰分を販売しています。こうしたことが非常に重要です。

(インタビューの際、通訳をきくちゆみさんにお願いしました)


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http://www.bund.org/interview/20061205-1.htm

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米物理学者が、 プルサーマル計画について「安全上の問題がある」と指摘(佐賀新聞)
http://www.asyura2.com/0505/genpatu3/msg/353.html
投稿者 シジミ 日時 2006 年 2 月 24 日 21:50:11: eWn45SEFYZ1R.

http://www.saga-s.co.jp/

核管理や原子力事故の影響を研究する米国の物理学者、エドウィン・ライマン博士が23日、県庁を訪れ、玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)のプルサーマル計画について「安全上の問題がある」と指摘。県に再考を求めた。

 核拡散防止に取り組むライマン博士は、青森県六ケ所村での使用済み核燃料再処理工場稼働を止めようと来日。招請したからつ環境ネットワークや県平和運動センターのメンバーらと訪問した。計画に関し「事故の可能性を高め、被害も大きくする恐れがある」と指摘した論文を提出。「県が同意すれば危険なプルトニウムを増やすことになり、世界の核バランスも不安定になる」と訴えた。同行した2団体は「県の安全見解が誤りだという指摘であり、検討し直すべき」と要求。石倉敏則県くらし環境本部副本部長は「新たな知見が出れば検討する方針であり、精査して回答する」と答えた。ライマン博士は県議会も訪ね、慎重な審議を要請した。



02月24日

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1枚の写真が指し示すアメリカ「ITER」撤退の真相・立花隆(日経BP)
http://www.asyura2.com/0505/genpatu3/msg/217.html
投稿者 シジミ 日時 2005 年 7 月 06 日 21:42:48: eWn45SEFYZ1R.

NIFのターゲットチェンバー完成を祝う式典
(ローレンス・リバモア研究所より)


http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050704_iter2/
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050704_iter2/index1.html
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050704_iter2/index2.html
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050704_iter2/index3.html
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050704_iter2/index4.html


2005年7月4日

ここにある1枚の写真は、ついこの間までITER計画を中心的に引っぱってきたアメリカがなぜ99年に突然降りてしまったのか、その背景を示している。

日々大変貌する核融合研究の最前線

いま核融合研究の世界は、とんでもない大変貌をきたしているところなのだが、文藝春秋に書いた私の記事を読まなかった人たちには、このたびのITER日本誘致の失敗が本当のところ何に起因していたのか、いまだによくわからないはずである。

本当の理由がわからないと、どれほどバカげたことが信じられてしまうか、その典型のような記事がしばらく前の東奥日報にでていた。

日本にITERが誘致された場合、その建設予定地として筆頭にあげられていたのは青森県の「むつ小川原地区」だった。そのため、青森県は県知事以下の全関係者が「県ITER誘致推進会議」で誘致活動をこの何年か繰り広げてきた。この推進会議の特別顧問になったのが森茂・元日本原子力研究所副理事長で、この人が次のような過激な表現で、国際交渉に当たっている文部科学省に奮起を促した。

森氏は国内の核融合研究の先駆者の一人で、現在は六ケ所村にある環境科学技術研究所の顧問。文科省幹部の講演後に発言を求めた森氏は、フランス大統領が誘致に自信を示す発言を繰り返していることが我慢ならない様子で「日本が一流国になるのを抑えようというのが彼らの一貫した外交政策。日本が科学技術でトップに立つのを何とか阻止しようとしている」と強調。

原研時代に日米の共同研究で核融合の中心的研究を米国に奪われた逸話も紹介し、「もしフランスに建設されるなら、まさか凱旋門を爆破するわけにはいかないから、凱旋門で焼身自殺でもしてやろうか、というぐらいの気持ちでいる。誘致には日本のステータス(国際的地位)がかかっている、という意識で交渉担当者は頑張ってほしい」と、げきを飛ばした。

いかに地元に迎合するためとはいえ、これほどバカげた意見を公衆の面前で堂々開陳する先生がいるとは、驚きである。

こういうバカげた意見に惑わされぬように、先の文春の記事(文藝春秋2005年3月号「「日本の敗北 核融合と公共事業」)のエッセンス部分を、次に引用しておく。(引用にあたっては、よりわかりやすくするため補注的加筆をかなり加え、図面もふやした)

この引用にいたる前の部分で、ITERのような巨大トカマク装置の開発にここでさらに数千億円を注ぎこむ前に、クリアにしておくべき研究課題がたくさんあるのではないかということを詳しく論じてきている。以下はその議論のつづきである。

なぜアメリカはトカマクを捨てたか

こういうことをいうのは、いま核融合の世界が大変動をきたしはじめているのに、日本の核融合関係者(研究者も官僚もメディアも)の主流が、井の中のカワズ状態にあって、そのような状況変化を知らないか、知っても直視しようとしないからである。しかし、もういやでもそれを直視せざるを得ない状況が目の前にきている。

何をいいたいのかというと、かつて、常に核融合研究の先端を切って走っていたアメリカが、トカマクを捨てたということである。トカマクを捨てたというより、ITERを捨てたということである。

もともと国際プロジェクトとしてITERを開発するという話は、85年の米ソ首脳会談からはじまった。当然のことながら、計画の初期は、日米欧露の共同プロジェクトで、アメリカが中心にいた。

92年からはじまった設計活動においても、はじめはアメリカが中心だった。それが六年つづいて、最初の設計図ができたところで、突然アメリカが計画から降りてしまったのである(99年)。

最重要国が消えてしまったので、このプロジェクトはあやうく瓦解しかけた。関係者はみな呆然としてしまったが、やがて気を取り直し、残った日欧露を中心に、計画を大幅にスケールダウンした上で(建設費1兆円→5000億円。半径8.1メートル→6.2メートル。出力1.5ギガワット→0.5ギガワット。燃焼時間1000秒→400秒)プロジェクトを再開したのが、いまのITER計画である。

その後、アメリカは四年後の2003年になってITER計画に復帰した。一時はアメリカが降りたことでガックリきていた日本の関係者は、アメリカの復帰ではしゃぎまわったが、実はアメリカの戻り方は本気ではない。現実問題として、ITERのための特別の予算はほとんどついていない。アメリカにはまだ沢山のトカマク研究者がおり、ITERのために走り回っている関係者も多数いることはいるものの、本気で政府資金をドンと投じるとか、かつてのようにITER建設を中心的に引っぱろうとするといったことはまるでしていないのである。

アメリカはいったいどうしてしまったのか。核融合の研究を捨てたのかというと、そうではない。研究の中心的な方向を、トカマクなどの磁気閉じこめ方式から、慣性核融合方式に切り換えたのである。慣性核融合とは何かというと、核融合には二つの方式があって、太陽を模す方式と水爆を模す方式といえる。後者が、慣性核融合である。

このあたりこのまま読んでわかる方は、次のページまで飛んで読みつづけてくださればいいが、このくだりの意味がよくわからないという方は、以下に示す、この同じ論文の少し前のくだりをまず読んでいただくとよい。

核融合そのものは、ある条件をととのえれば、必ず起せることが1920年代からわかっている。核融合はそもそも自然界では日常的に起きている。太陽を燃やしつづけているのは核融合エネルギーだし、あらゆる星の輝きも核融合だ。だから、太陽と同じような条件(超高温、超高圧)を与えれば、必ず人工的な核融合を起すことができる。それを爆弾という形でなしとげたのが水爆だ。水爆は、原爆を爆発させて、それがもたらす超高温、超高圧で核融合の火を点けている。

おとなしい形で核融合エネルギーを取りだせたら、これを発電に利用できるという考えは、原理的には1920年代から提唱されていたが、1952年の水爆実験成功以後、それが現実の研究対象になりはじめた。

当時、原爆をゆっくり燃やす原子力発電がすでに現実化していたから、水爆をゆっくり燃やす核融合発電の発想が生まれるのも当然だった(以下、「核融合」の一語を「核融合発電」の意味にも使う)。

核融合(発電)成功のカギは、原爆以外のマッチで核融合に火を点けることと、これを持続的にゆっくり燃焼させることだ。「持続的にゆっくり」とは、核融合現象を暴走させることなく、途中で火を消すこともなく、完全に人為的なコントロール下におくことだ。

二つの核融合方式

前述のように、核融合の基本的な考え方に二種類ある。一つは太陽を模して核融合を起させる考え、もうひとつは水爆を模して核融合を起させる考えだ。

核融合というのは、いずれにしても、物質のプラズマ状態で起きる。物質はすべて、太陽のような超高温、超高圧下に置かれるとプラズマになってしまう。プラズマというのは、原子から電子がはぎとられ、裸になった原子核が激しくとびまわっている状態をいう。そういう状態でプラズマの密度が高まり、原子核と原子核が接近すると、トンネル現象が起きて、必ず一定の確率で核融合が起きる。核融合というのは、裸の原子核と裸の原子核の間で素粒子の組み換えが起きて別の原子核となる(そのとき前の原子核の内部にためこまれていた膨大なエネルギーが放出される)ことをいう。

以下、原文に戻って、核融合の、水爆を模す方式である慣性核融合の説明をつづける。

慣性核融合は、具体的にいうと、きわめて小さい(米粒よりずっと小さい)水爆を作り、それに強烈なレーザー光線をあてて爆発させて核融合を起すという方式で、別名レーザー核融合ともいう。

この方式を考えだしたのは、水爆の父といわれたエドワード・テラー博士である。テラーは、水爆を作った後、水爆と同じ核融合反応を人間の完全コントロール下で起せば発電できると考えて、核融合発電のアイデアを得た。しかし、 「磁力線でプラズマを閉じこめようとするのは、ゴムバンドでゼリーをつなぎ止めようとするようなものだ」

と考え、磁気閉じ込め路線に未来はないと判断した。その代り、微小な水爆を高頻度で爆発させる慣性核融合方式が有利として、その研究に走った。

慣性核融合方式の研究を中心的にになってきたのは、水爆を作った核兵器研究所、ローレンス・リバモア研究所(テラーが所長だった)である。ここでは、パワーレーザーを多数ならべて、一点に集中させ、そのパワーで核融合を起させる研究が進められてきた。

慣性核融合は、極小とはいえ、水爆を撃って爆発させるわけだから、本質的には水爆実験と同じであり、その実際のプロセスも実験結果も軍事機密扱いされ、外部の人間にはほとんどうかがい知ることができなかった。しかし、着々研究は進み、炉として点火寸前のところまできていたのである。

それだけ研究が進んだのも、現実の水爆の地下核実験を利用して、慣性核融合のためのターゲット(ペレット状の極小水爆)を実験場に多数の測定器とともにならべておいて、ターゲットはどのような構造がいちばんいいか、核融合を起すエネルギーはどう注ぎ込めばいいかといったことを実験で逐一調べ上げたからだといわれている。

同時に本物の水爆の爆発過程も詳細に調べられ、そのデータから、水爆の爆発過程を完全に計算機の中で再現できるシミュレーション・コードを開発した。それを慣性核融合の研究にも利用できるようにしたことが、研究に長足の進歩をとげさせた(水爆実験を何回も繰り返すのと同じ結果が得られるようになった)。

シミュレーション実験でアメリカは点火が確実にできることを確信した。アメリカは、92年に最後の地下核実験を行い、それでシミュレーション・コードの正しさを最終確認した。それ以後アメリカは、水爆を実際に爆発させることなく、爆発寸前で実験を止める臨界前核実験しか行っていない。

それはそこで止めても、後はコンピュータシミュレーションで完全にフォローできる体制ができたからである。それを機にアメリカは一切の核実験を禁止する包括的核実験禁止条約を世界中の国に結ばせる(96年調印)方向に政策を転換した。

それまでアメリカは包括的核実験禁止条約に断固として反対してきた。自分たちの手を縛られたくなかったからだ。核兵器の世界でも絶えず技術革新があり、新しい核兵器を開発したら、実験が欠かせないと考えていたからだ。

しかし、自分たちが完全なシミュレーション・コードを開発したら、自分たちはそれで実験を継続し、他の国を包括的核実験禁止条約で実験できないように縛ってしまえばよい。そうすれば、アメリカが核の秘密を独占できるからである。

同じ頃、アメリカは同じシミュレーション・コードを利用して慣性核融合の点火に確信が持てたので、約2500億円を投じて(その後かなりの追加予算あり)、「国立点火施設」(NIF)という設備を、ローレンス・リバモア研究所の中に作った。

ここで核融合に人類初の点火をするぞという決意と自信がその名前にあらわれている。これが1993年で、最後の核実験の翌年である。

NIFは点火目前

国立点火施設(NIF)とはどのような施設なのか。その全容は巨大なもので、20キロジュールという大型のパワーレーザーを192本もならべて、それをターゲットチェンバーに導き、その中でターゲットを次から次に爆発させていくという設備だ。

冒頭の写真は、そのターゲットチェンバーが完成したのを祝う記念写真で、国家の要人がズラリとならんでいる。この穴の一つひとつにパワーレーザーが入りこんでいく。この記念式典が行われたのが99年。アメリカが突然ITER計画から降りることを表明した年である。日本の関係者が、アメリカが降りた理由がわからず、みなただ呆然としていた時期に、裏側ではこういうことが進行していたのである。

(この項、次回に続く)




立花 隆

評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。

著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌—香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。

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中国電力が原発建設を予定する山口県上関町の祝島の住民が六ヶ所村をレポート
http://www.asyura2.com/0403/genpatu2/msg/165.html
投稿者 処方箋 日時 2004 年 4 月 05 日 01:41:58:lkpL4Fj8ypCy2

空耳板に掲載:

六ヶ所村レポート【祝島ホームページ】山口県熊毛郡上関町祝島の住民の訪問記
http://www.asyura2.com/0403/bd34/msg/781.html

島民レポート曰く:

「原発の補助金でいくら町が裕福になっても、上関町民が幸せになれるという保証はどこにもないのである。
 むしろ、住民同士の亀裂という点で、もう15年間も大きな不幸を町民に強いてきているのである。
 
 さらに、これからの町おこし、島おこしを考えると、原発の存在はデメリットばかりで、例えば農産物や水産物を売りだそうとしても、「原発」のイメージを払拭することは並大抵の努力ではできない。
 何より、そこに住む人たちは、「原発の海」で獲れた魚を食べ続けなければならないのである。
 
 現在では通信ネットワークの発達によって、田舎にいても才能さえあれば十分に仕事がやっていける時代になっているので、何も原発などという厄介者を誘致しなくても、若者の雇用確保や町おこしの道はいろいろと考えられる。」

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三菱重工、原子炉や加速器不要、元素変換技術開発へ―有害物質無害化など用途【日経産業新聞】常圧、70℃の条件下で
http://www.asyura2.com/0403/genpatu2/msg/153.html
投稿者 エイドリアン 日時 2004 年 3 月 31 日 11:34:48:SoCnfA7pPD5s2

三菱重工業は少ないエネルギーで元素の種類を変える技術の開発に着手した。元素変換には原子炉や加速器を用いるなど膨大なエネルギーが必要とされてきたが、常圧、セ氏七十度の条件下で元素の変換を確認。放射性廃棄物の無害化や新エネルギーなど幅広い用途に利用できる可能性が広がるとみて、国内外の研究機関との連携にも力を入れる。
 パラジウム金属膜の表面にセシウムを付着させ、その膜に重水素を透過させたところ、セシウムがプラセオジウムに変わった。約五十回の実験で元素変換を確認した。
 プラセオジウムは希少物質の一つで、「外部から混入したり、実験機の成分が溶け出した可能性などはない」(同社先端技術研究センターの岩村康弘主席研究員)としている。
 ストロンチウムという物質がモリブデンに変わる現象も確認済み。同社は確認した現象に関するデータ収集を二〇〇〇年から続けてきたが、このほどリチウムやカーボンなど他の物質にも対象を広げて確認作業を開始した。元素が変わる仕組みを解明し、変換技術の開発につなげる。
 同社は元素変換が自由にできるようになれば、有害物質の無害化や新エネルギーとしての活用などで事業化の道が開けるとみている。
 使用済み核燃料を再処理した後に残る高レベル放射性廃棄物には二百万年以上にわたり放射線を出し続ける物質が含まれる。核燃料サイクル開発機構は加速器で高速中性子を照射して廃棄物を消滅処理する技術を検討しているが、コストが高すぎて採算が合わない。元素変換技術が実用化できればこの問題を解決できる可能性がある。
 化石燃料に代わる新たなエネルギー源としての利用にもつながる。二・五センチメートル四方のパラジウム金属板を使ってセシウムをプラセオジウムに変えた実験では、元素変換時に二・二ミリワットのエネルギーを発していた。一原子あたりのエネルギー量は原子炉の四分の一という高水準で「うまく制御できれば新たな発電システムとしても使える」(岩村主席研究員)。
 同社は二〇〇二年に論文を発表。米国防総省系研究機関のNRL、イタリアでは国立核物理研究所、日本でも東大、阪大などがこの発見を重視し、再現実験に取りかかっている。
【図・写真】三菱重工業の元素変換実験装置

[3月29日]

http://job.nikkei.co.jp/contents/news/inews/nt21auto010/008.html

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「都合の悪い事実隠した」原告が国の文書提出 青森・核燃訴訟 [河北新報]
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/280.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 11 日 15:55:39:dfhdU2/i2Qkk2

 青森県六ケ所村に建設中の使用済み核燃料再処理工場の事業許可取り消しを市民グループが国に求めた行政訴訟の口頭弁論が10日、青森地裁であり、原告団は再処理工場の安全審査のため国が使用したとされる文書を提出した。戦闘機墜落の想定で、秒速150メートルとされた落下速度が、最大340メートルに達する恐れがあるとする内容で、原告側は「再処理工場が崩壊する可能性がある」と指摘した。

 文書には、「ほかの原子力施設での安全評価にも影響を与える」「立地点(六ケ所村)の適合性がクローズアップされ、社会問題化する」などとして、国側が衝突速度の設定を変更しなかったと書かれてあるという。

 原告団の核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団(代表・浅石紘爾弁護士)の準備書面などによると、国はこれまで戦闘機が墜落する速度を秒速150メートルと設定。必要な壁や天井の厚さを1.2メートル程度(最大1.8メートル)として防護設計するよう求めていた。

 しかし問題の文書は、戦闘機が訓練区域の上限高度の7000メートルから墜落した場合などには、秒速215―340メートルで衝突する可能性を指摘。秒速215メートルでも1.7―1.9メートルの厚さが必要な計算になるとした。

 原告団は、秒速150メートルを超える速度で戦闘機が衝突した場合、建物が崩壊すると主張。「政治的な理由で本来検討すべきことがされず事業者に都合の悪い事実を隠すよう画策した」と訴えた。

 弁論後、会見した経済産業省原子力安全・保安院の山田尚義訟務室長は「文書は事業者(日本原燃)から提出された物だが、安全審査で使ったかは確認できない。内容を検討し、必要に応じて反論していく」とし、文書の証拠採用に同意した。
 文書は、別の訴訟の中で原告団が見つけた。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040211-00000005-khk-toh

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「東海地震による影響をすべてわかっているかのようにいう中電[ストップ浜岡日々の記録]
http://www.asyura2.com/0311/jisin10/msg/374.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 25 日 19:39:27:dfhdU2/i2Qkk2

■1月22日(木)
18日放送のNHKスペシャル、貴重な好番組でした。厚い堆積層でろ過された長周期の地震波が、なかなか減衰しない長時間の揺れをもたらし、それに同調する固有周期を持つ超高層のビルが、地表では震度ゼロにもかかわらず、頭頂部が共振して大揺れに揺れたという実話。

十勝沖地震による石油タンク火災の解明もこの長周期地震波によるとの明快な指摘でした。入倉氏をはじめ、地震、土木、建築などの良心的な専門家が多数登場したのもたのもしく感じました。これから大都市はどうなるのでしょう。
原発に直接関係するかは別として、「何もわかっていない」「地震は起きてみなければわからない」という多数の地震学者の証言にもかかわらず、東海地震による影響をすべてわかっているかのようにいう中電に、空恐ろしさを感じていました。この新事実も、なんら知られていないところで超高層ビル が続々と建てられてきたことを明らかにしました。今でもまだ、認知されていないのです。(SEA)

http://www.stop-hamaoka.com/nikki/0308.html

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通販生活・春号に「浜岡原発(4機)は即刻、運転中止すべきではありませんか?」の記事が![ストップ浜岡]
http://www.asyura2.com/0311/jisin10/msg/373.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 25 日 19:30:45:dfhdU2/i2Qkk2

発行部数120万部を超える「通販生活」No.217 2004【春号】 暮らしのページ【通販生活の疑問】に浜岡特集記事が掲載されました!


中部電力と原子力安全・保安院への質問状

 浜岡原発(4機)は即刻、運転中止すべきではありませんか? 
取材・文●椎名 玲(ジャーナリスト)


椎名玲さんが、石橋克彦神戸大教授などに取材して疑問点を提示し、中部電力と経済産業省 原子力安全・保安院に質問をぶつけ、回答を掲載しています。

定価180円と安く、またこのような志のある会社を支持する意味でも、ゼヒお買い求めください。できたら「通販生活」の中の商品も購入されると尚良しです!

http://www.stop-hamaoka.com/news/seikatsu/seikatsu.html

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「人工の太陽」 :国際熱核融合実験炉(ITER)の誘致問題と、自衛隊イラク派兵との闇のつながり
http://www.asyura2.com/0401/bd33/msg/367.html
投稿者 【公安情報ESPIO!転載】 日時 2004 年 1 月 24 日 09:24:31:Q8KaVjqN7Bcn.

●(((((((((((((((((((((( ESPIO! ))))))))))))))))))))))●
==========================================================
■「人工の太陽」             Vol.266 01/23/03
==========================================================
●HP(登録・解除) http://www.emaga.com/info/xp010617.html


1.イラク派兵の経済的利益
 つい最近JMMを見ていたら、「自衛隊のイラク派遣で日本が得
られる『経済的利益』というと、どういうことが考えられるでしょ
うか」という質問が提起されていた(No.254)。

 http://ryumurakami.jmm.co.jp/recent.html

 一体、日本政府がどういう具体的計算を行い、あるいは行ってい
ないのか、実態は定かでないが、新聞報道を見る限りでも、三菱商
事がイラク国営石油公社と原油輸出の契約を結んだり、西部のガス
田開発に乗り出したり、NECがイラク国内携帯電話基地局設備の
一部を受注したり、さまざまなビジネスが形になり始めていること
は分かる。

<参考>イラクにおける携帯電話サービス開始を伝えるPRIの報

 http://www.theworld.org/therest/index.shtml
 http://www.theworld.org/content/01132.wma

 そんな中、自衛隊派兵という対米協力との関係で、筆者が興味を
持っているのは、国際熱核融合実験炉(ITER)の誘致問題であ
る。
 一見、何の関連もなさそうなのだが、少なくとも結果的には、二
つの問題がリンクしていると考えたほうが、むしろ自然なのである。


2.対米協力とITER誘致
 「AERA」1月19日号(<「ブッシュ復讐説」蔓延の仏 リ
ビアもITERもいやがらせ?>)もこうした切り口で、誘致問題
に触れているのだが、すでに昨年12月、たとえば次のBBC記事
は、地の文で「米国がフランスという選択肢に反対してきたのは、
フランスが米国のイラク侵攻に反対してきたからである」と直裁な
評価を加えている。

 http://news.bbc.co.uk/1/hi/sci/tech/3336701.stm

<参考>同趣旨の報道
 http://www.spiegel.de/wissenschaft/mensch/0,1518,279499,00.html

 どういうことかと言うと、実験炉の誘致場所が昨年暮れには選定
されるはずだったのが、結論が先送りされ、フランスを推すロシア
・中国と、日本を推すアメリカ・韓国との間で、熾烈な綱引きが行
われているわけだ。

<参考>平林博・駐仏大使の意見記事
 http://www.lemonde.fr/web/recherche_articleweb/1,13-0,36-350044,0.html?query=ITER&query2=&booleen=et&num_page=1&auteur=&dans=dansarticle&periode=1&ordre=pertinence&G_NBARCHIVES=806357&nbpages=1&artparpage=10&nb_art=1
 イラク戦をめぐる対応と誘致問題を結びつけるフランス国内の論
調に反論している。

 当面、巨額の建設費を負担することになるとしても、誘致の成功
が研究の主導権獲得に繋がることは容易に想像できる。直接の経済
的な波及効果ばかりでない。あくまで「いずれ核融合炉の建設・稼
働に成功する」という前提の上での話だが、将来的に化石燃料やウ
ランが枯渇することも考えれば、実験炉誘致がまさに「国益」を左
右する問題であることが分かるだろう。
 次のような報道を見ても、対米協力と誘致が無関係であるという
ほうが難しい。

<参考>米エネルギー長官の発言
熱核融合実験炉 日本誘致を支持 米長官公式表明
2004.01.10 東京新聞朝刊
 来日中のエーブラハム・米エネルギー長官は九日、東京・大手町
の経団連会館で講演し、日本の六ケ所村(青森県)と、欧州連合(
EU)の統一候補であるフランスのカダラッシュが争っている国際
熱核融合実験炉(ITER)の誘致で、日本を支持する考えを公式
に表明した。
 同長官は、米中枢同時テロやイラク戦争など日本が米国を常に支
持してきたことに感謝を示した上で、ITERでも「米国は日本へ
の立地を強力に支持している」と述べた。

 そのアメリカは、98年にITERから離脱しているが、どうい
うわけか2003年1月に復帰している。

 http://www.heise.de/tp/deutsch/html/result.xhtml?url=/tp/deutsch/special/zen/16379/1.html&words=ITER

 もちろん、以上の報道だけから、誘致のためだけに自衛隊の派遣
を決断したなどと乱暴な主張をするつもりはない。派遣したからと
言って思うような結果が得られるとも限らない(逆に中国、ロシア
、フランス、さらには韓国が反発を強めることも考えられる)。
 ただし、おそらく複数ある判断要素の一つには上っていたものと
推測される、ということを言いたいのである。

3.核融合反応のしくみ
 ところで太陽が46億年も輝き続けられているのは、その内部で
水素が核融合反応を起こしているからである。
 核融合とは何か?
 『核兵器のしくみ』(講談社現代新書)を参考にまとめると、次
の通りである(第6章参照。山田克哉氏には他に『原子爆弾』(講
談社ブルーバックス)等の著書がある)。

 http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1497006

 すなわち、水素ガスが極めて高温になると、電子が水素原子核(
陽子)から分離し、バラバラの状態になる(プラズマ)。陽子はプ
ラスの電荷を持っているため、互いに接近しても、クーロン力が働
いて斥け合う。しかし、さらにプラズマの温度が上昇して、陽子同
士がある至近距離以上に接近すると、核力がクーロン力を上回って
、陽子と陽子が結びつく。

<参考>核力
 http://www.kobe-np.co.jp/nie/rika/rika94.htm

 この時、一方の陽子は中性子に変わり(!)、陽電子とニュート
リノが創成される(!!)。陽子と中性子は安定して結びつく(重
陽子=重水素の原子核)。これらの粒子はそれぞれ運動エネルギー
を持っているので、粒子全部の運動エネルギーを足し合わせると、
大きなエネルギーとなって、熱が生まれる。
 この熱はプラズマガスの温度を上昇させるのに費やした熱よりも
さらに大きいので、発電に利用できる可能性がある(熱で蒸気を作
ってタービンを回す発電の原理自体は、火力・原子力発電と同じ)。
 しかし、地上で陽子(Proton)と陽子を核融合反応(P−P反応
)を起こすのは技術的に極めて難しい。一方、重陽子(重水素の核
=Deuteron)、三重陽子(三重水素(トリチウム)の核=Triton)
を利用して核融合反応を起こすことは不可能ではない。
 次の3つの反応がある。

ア.D−D反応
 重陽子(pn)+重陽子(pn)→三重陽子(pnn)+陽子(p)

イ.もう一つのD−D反応
 重陽子(pn)+重陽子(pn)→ヘリウム3(ppn)+中性子(n)

ウ.D−T反応
 重陽子(pn)+三重陽子(pnn)→ヘリウム(ppnn)+中性子(n)

 生まれるエネルギーの量は、それぞれ順に 4.0、3.27、17.6メガ
電子ボルトになる。最後の 17.6メガ電子ボルトのうち、14.06メガ
電子ボルトが中性子によって運ばれる。
 だから発電という観点から言えば、ウの反応が最も有利だという
ことになる。実際、ITERの実験炉で扱うのはD−T反応である。
 以上のとおり、である。
 したがって、核融合炉を実現するためには、まず超高温のプラズ
マ状態を作り(日本は核融合実験装置JT−60が5億2000万
度という超高温を実現している。ちなみに太陽の表面温度は約60
00度、中心温度は1500万度)、そのままでは炉が解けてしま
うので、プラズマを強力な磁場の中に閉じこめて断熱し(その方法
の一つがトカマク型装置である)、その上、高いエネルギーを持っ
て飛び出してくる中性子を効率よくブランケットと呼ばれる分厚い
壁で吸収して、熱を取り出さなければならない(『新・核融合への
挑戦』)。

 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062574047/249-2468345-4541905

4.小柴氏の反対要請
 上記『新・核融合への挑戦』によれば、核融合反応は核分裂反応
のような連鎖反応ではないので臨界事故が原理的に起こらないのだ
という。プラズマはごく少量でも不純物があると冷えてしまうので
、もし何かが起きて壁の数ミリグラムの極小破片がプラズマに混入
したり、空気が数cc混入するだけでプラズマの温度が下がり、核
融合反応が自動的に止まる(同書210ないし215頁)。
 しかし、驚くべきことに、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊
東大名誉教授は、「ITERが新しいクリーンなエネルギーの開発
につながると考えたら大間違い」などとして誘致に反対しているの
だ。

 http://www.mainichi.co.jp/news/article/200303/18m/130.html
 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2002/1009/nto1009_10.html
 http://www.ne.jp/asahi/n/kinoko/noITER.html

 『核兵器のしくみ』によると、中性子のスピードが大きいと、生
物の細胞を構成する陽子にぶつかって、これを跳ねとばす。跳ねと
ばされた陽子はプラスの電荷を持っているので、他の原子と電気的
に活発に作用する。その結果、細胞の構成が変化してガン化する恐
れが高い。中性子線そのものが放射線である。
 一方、原子核が中性子を吸収し、中性子過剰となると、中性子を
減らして安定しようとする。この時、中性子が陽子に変わり(!)
、電子と反ニュートリノが創成される(!!)。これを中性子のベ
ータ崩壊という。中性子がベータ崩壊すると、電子(ベータ粒子)
が放出される。ベータ線という放射線である。ベータ粒子は生物の
細胞を形成している原子と電気的に反応し、これをイオン化するの
で、やはり細胞がガン化する可能性が高い。
 原子核がベータ崩壊した直後にガンマ線という高いエネルギーの
電磁波を出すこともあるが、ガンマ線も人体の細胞に作用して、染
色体を侵すことがある(同書73ないし95頁)。
 小柴氏の指摘に対して、原子力委員会の核融合専門部会がどんな
対応を取っているのかと思って、aec.jst.go.jp を「小柴」「核融
合」というキーワードでサイト内検索してみた。
 すると、次のような資料が見つかった。

 http://www.google.co.jp/search?as_q=%E5%B0%8F%E6%9F%B4%E3%80%80%E6%A0%B8%E8%9E%8D%E5%90%88&num=10&hl=ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&as_epq=&as_oq=&as_eq=&lr=&as_ft=i&as_filetype=&as_qdr=all&as_occt=any&as_dt=i&as_sitesearch=aec.jst.go.jp

 この内、2001年2月26日付けの「ITER計画検討会まと
め」には、意外にも次のような記述がある。

http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/senmon/old/iter01/siryo/siryo15/siryo2.pdf
 ◎ 朝日新聞の小柴論文に関連するが、壁の放射線損傷が深刻だ
と言う認識がプラズマ物理の人には無かった。学会などでの炉工学
とプラズマ物理などとの情報交換が必要。この問題は高βにすれば
解決する。
 ◎ 小柴論文についてはその後サンケイ新聞、朝日新聞で反論し
ている。小柴氏は事実誤認による主張を繰り返している。

 「壁の放射線損傷が深刻だと言う認識がプラズマ物理の人には無
かった」などとあっさり言われては困ってしまうのだが・・・。
 上記文書に言う「反論」のうち一つは「核融合炉の安全性確保は
可能 香山晃(論壇)」(2001年2月2日付朝日新聞朝刊記事
)を指しているものと思われる。
 香山氏は京都大学エネルギー理工学研究所教授で、

 http://www.iae.kyoto-u.ac.jp/iaen_j/members.html

まさに中性子の安全な処理に関わるフェライト鋼の開発等を行って
いたことが窺える。

 http://133.3.13.33/publications/rr199707imr/rr970701.htm
 http://www.google.co.jp/search?q=cache:iCXWx6GBTggJ:www.iae.kyoto-u.ac.jp/press/AR/AR-97/CW_OO.html+%E9%A6%99%E5%B1%B1%E6%99%83%E3%80%80%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88&hl=ja&ie=UTF-8
 http://www.google.co.jp/search?q=cache:lOl5FapwoWEJ:www.utnl.jp/utnl-w/0006/b_p9715.html+%E9%A6%99%E5%B1%B1%E6%99%83%E3%80%80%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88&hl=ja&ie=UTF-8

 ちなみに、小柴氏のノーベル賞受賞は2002年10月である。
 ノーベル賞受賞者の発言が常に正しいという保証はないが、世間
的には絶大な権威があるわけだから、一体いずれが正しいのか、徹
底的に討議して明らかにしてほしいものである。
 また、「核融合研究開発基本問題検討会(第4回)議事録」は次
のように記している。

http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/senmon/kakuyugo2/siryo/kaihatsu05/siryo32.pdf
【岸本委員】 最後の方で、核融合のブランケットとか材料とか廃
棄物のことでいろいろご指摘をいただいたのですが、ご指摘の内容
というのは大体我々が持っている問題意識とそんなに相違してない
ので、どこまでやれてるかというのは必ずしも十分でないかもわか
りませんけれども、大体ご指摘いただいた方向の問題意識は持って
いると思っております。特に、材料については、小柴先生のご指摘
もあるのですけれども、燃焼プラズマの前にもっと材料をやるのか
、材料はともかく燃焼プラズマの後でやるのかとか、いろいろな議
論は当然やっている側でもあるのですけれども、ひとまずはある程
度もちそうな材料としてフェライト鋼というのが一応念頭にあって
、それがある程度使えると思うと、とりあえずはとにかく燃焼プラ
ズマで燃料が燃えるんだと、制御できるんだというところまでいこ
うというのが一つのコンセンサスで、その見通しをしつつ材料をち
ゃんと確認していこうと考えています。

 トリチウムの処理やフェライト鋼の使用については、一応、上記
『新・核融合への挑戦』でも言及がある(212ないし214頁)。
 なお、限られた科学予算をめぐって、小柴氏の推すニュートリノ
実験施設建設計画とITERが、少なくとも当座、バッティングす
る関係にあることも、念頭に入れておいたほうがいいかもしれない。

 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-11-17/01_05f.html
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-11-18/01_03.html

<参考>高エネルギー加速器研究機構
 http://www.kek.jp/newskek/2003/janfeb/k2k-3.html
 http://www.kek.jp/press/2002/k2k.html

 次の記事によれば、ITER推進派の間にも微妙な温度差がある
ことが窺われ、現実には科学研究も“政治”と無縁ではあり得ない
のである。

 http://www.ibaraki-np.co.jp/contents/news/2002/feature/iter/

5.「人工太陽」への道のり
 さて、問題の候補地は本年2月に選定される見通しである。
 日本政府は思惑通りに実験炉の誘致に成功するのか?
 誘致に成功したとして、21世紀中に商業核融合炉を稼働させる
ことができるかどうか、無論筆者には分からない。
 “iter”はラテン語で「道」を意味するのだという。

 http://www.arts.cuhk.edu.hk/Lexis/Latin/

 「人工の太陽」を手中にするまでの道のりは未だ遠く険しいに違
いない。
 果たしてプロメテウスは天上の火を人類にもたらしてくれるのだ
ろうか?

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%83%86%E3%82%A6%E3%82%B9

<参考>Y!ニュース−国際熱核融合実験炉
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/iter/

<参考>ITER
 http://www.iter.org/

<参考>研究機関
・文部科学省核融合科学研究所
 http://www.nifs.ac.jp/index-j.html
・日本原子力研究所那珂研究所
 http://www.naka.jaeri.go.jp/
・大阪大学レーザー核融合研究センター
 http://www.ile.osaka-u.ac.jp/
・京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻核エネルギー物理工学
研究グループ
 http://p-grp.nucleng.kyoto-u.ac.jp/fusion/

<参考>「サイト共同評価のためのサイト提案書」
 http://www.naka.jaeri.go.jp/mext/TranslationFinal.pdf

<参考>ITERサイト候補地の青森県上北郡六ヶ所村尾駮(おぶ
ち)字弥栄平(いやさかだいら)
 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2002/0820/nto0820_18.html
 http://www.mapion.co.jp/c/f?grp=all&uc=1&scl=3000000&icon=mark_loc%2C%2C%2C%2C%2C&coco=40%2F57%2F14.904%2C141%2F18%2F57.856&el=141%2F18%2F57.856&pnf=1&size=500%2C500&sfn=all_maps_00&nl=40%2F57%2F14.904&

<参考>自民党「エネルギー基本政策に関する中間報告」
 http://www.jimin.jp/jimin/saishin03/pdf/seisaku-007.pdf

<参考>原子力資料情報室「核融合の問題点」
 http://cnic.jp/news/topics/iter/files/fusion.pdf

<参考>人民日報記事
 http://english.peopledaily.com.cn/200310/16/eng20031016_126174.shtml

<参考>中国科学院プラズマ物理研究所
 http://202.127.204.25/ENGLISH/index-one.htm

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原子力委―存在が問われている(朝日新聞・社説)
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/236.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 24 日 19:27:35:eWn45SEFYZ1R.

http://www.asahi.com/paper/editorial.html

日本の原子力政策を決める最高機関である原子力委員会の委員5人のうち委員長ら4人が交代した。曲がり角にある原子力のあり方を変えられるかどうか。新委員会はまさに存在を問われている。

 原子力政策は現実から離れる一方だ。政府の長期エネルギー需給見通しは原発について、いつも過大な数字を掲げてきた。それが根幹にあるため、エネルギー政策全体をゆがめる結果となってきた。

 現在の計画は「2010年までに9〜12基の原発を増設する」という内容だが、これも実現は不可能だ。昨年12月に関西、中部、北陸の3電力が共同で計画していた珠洲原発(石川県)と、東北電力の巻原発(新潟県)の建設が撤回されるなど、原発の増設は難しくなっている。

 その背景には反対運動だけでなく、電力需要の伸び悩みなど経営側の事情もある。電力の自由化と燃料電池など分散型エネルギー技術が急速に進むなかでは、原発に必要な巨額の投資はリスクが大きい。

 二酸化炭素を出さない原発は温暖化の防止に貢献する。しかし、現実ばなれした新設数を掲げ続けることは、むしろほかの温暖化対策やエネルギー源を多様化させる政策を弱めてしまいかねない。

 いま必要なのは、現実を見つめ、日本の原子力を国民の多くが納得する規模と内容に着地させることだ。

 なかでも緊急の課題は、核燃料サイクル政策の見直しだ。

 「原発の使用済み燃料をすべて再処理してプルトニウムを取り出し、高速増殖炉で使う」という現在のサイクル計画は、約40年前の政策が基本になっている。

 しかし、高速増殖炉は全く実現の見通しがたたない。それまでのつなぎとされるプルサーマル計画もコストが高いうえ、地元の反対などでなかなか始まらない。

 原子力委は、サイクルを含め原子力政策について各方面の意見を聴く会を近く始めるという。電力業界や地元の利害などを調整し、社会全体が同意できる道を探ってもらいたい。

 原子力政策が変わらない一因は、計画を立てる仕組みにもある。長期エネルギー需給見通しは総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)がつくり、原子力の規模も決める。それを横目に見ながら原子力委が原子力の長期計画をつくる。どちらが主かわからない二本立てなので、大胆な変更が難しく対症療法ばかりになる。

 だが、今年は需給見通しを改め、原子力長期計画の改定作業を始める年だ。縦割りを超え、全体を見て合理的な原子力政策に変える好機である。

 そのためには、総合資源エネルギー調査会も原子力委員会も変わらなければならない。そうでなければ、総合的なエネルギー政策を考える新たな場を検討しなければならない。

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【チェルノブイリの少年たち】運命の金曜日
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/232.html
投稿者 エンセン 日時 2004 年 1 月 24 日 19:03:34:ieVyGVASbNhvI


1986年4月25日深夜、巨大な爆発音がウクライナの闇に轟いた。チェルノブイリ原子力発電所で重大な事故が発生したのだ。何万人もの人々が住み慣れた街を強制避難させられていった。体じゅうを放射能に蝕まれた彼らはどんな運命を辿るのか?
今なお世界中で影響が残るあの原発事故の被害を、避難の途中バラバラにされていったある家族をモデルに描く迫真のドキュメント・ノベル。

【チェルノブイリの少年たち】


運命の金曜日


「ああ、神様、どうか助けてください……」

ドドーンという巨大な爆発音が、ウクライナの闇に轟いた。
1986年4月26日、といっても人間の感覚のなかでは、実際にはまだ25日の金曜日、夜12時を回っていくばもない、夜中の1時23分からはじまった出来事である。
時刻をこれほど正確に記しておくのは、これが人類にとって異様な事件で、後日に想像を絶する大惨事に発展したからである。その時には、地上の誰ひとりとして、この事態の深刻さに気づかなかった。
わずかにこれを目撃した土地の人びとは、いきなり恐怖の底に突き落とされ、暗がりのなかで釘づけになった。鬼気に取り憑かれ、目の前で激しく立ち昇り、真っ赤な影を、つややかな黒い夜空に浮かびあがらせていた。
四角張って何の変哲もないコンクリートの建物だったが、いまは炎が揺らぐたびに影が踊り、全体が一羽の巨大な鳥のように動いて見えた。ちょうど中心部から大空に伸びている煙突が鳥の首のように細く、その左右にある建造物が翼のように張り出していた。
まだ15歳にしかならないイワン少年が、この光景を一部始終、まだ何も起こらない静寂の夜景から、そこへいきなりパチパチと火花が散るように火の粉が舞いあがる瞬間まで、完全に目撃していた。イワンは翌朝、土曜日にはカリーナと学校で会い、手紙を渡そうか渡すまいかと迷っているところだった。
ベッドから見を起こし、カーテンを開いて、高層アパートの4階から何気なく遠望していた瞬間、ほんの目と鼻の先に見えるチェルノブイリ原子力発電所が、意表をついてイワンの目のなかに飛び込んできた。砕け散ったコンクリートの破片がいくつも空に舞い、同時に火炎が夜空をまばゆく照らし出したときには、少年は何も感じていなかった。オモチャのようであり、幻想でもあるような一景が、不意にパッと踊っただけだった。
しかし、次の瞬間、ドドーンという大音響とともに窓ガラスが激しく音を立てて振動し、やがて地鳴りのように高層アパートが揺れたときには、イワンの手先が細かく震えた。体のなかが凍りついたように冷たくなり、父親の顔を思い浮かべながら、彼はまだ叫ぼうとしなかった。彫刻のように動けないまま、イワンはたちまち第2の爆発を目にした。
今度は火の柱が空高くまっすぐ昇ってゆき、大きな塊も吹き上げられた。じっと目を凝らすと、その塊がゆっくりと建物のところに落下してゆき、屋根を破壊したようだった。
おそろしいことが起こったのだ。
少年の両手は胸のまえで固く握り合わされ、思わず唇からささやくような言葉が漏れた。
「ああ、神様、どうか助けてください……神様、これが嘘でありますように……お願いです。僕たちは死んでしまう……殺さないで、まだ殺さないでください」
こう言い終えてから5秒もたたないうちに、不思議な音響が少年の耳に流れ込んできた。自分の住んでいる高層アパートのあちこちで、爆発音に気づいた人びとが夢からさめ、起き立って窓を開くと、大火災が目に飛び込んできた。誰もが甲高い悲鳴をあげていた。
その声がイワンの恐怖心を一気に爆発させた。
──本当だ。嘘じゃない。爆発しちまったんだ。もう駄目だ。何もかも終りだ。みんな叫んでるぞ。俺は全部見てたんだ──
こう胸のなかでつぶやいた時、部屋の扉が勢いよく開かれた。
「イワン」と言ったきり、母親は口をつぐんで、そこに立っていた。
「燃えてるよ、お母さん。どんどん火事が大きくなっていくよ!ねえ」
相変わらず外を見やっているイワンの両眼から、涙がぽたぽたと枕に落ちはじめ、唇がげじげじのようになったかと思うと、彼はいきなりベッドから飛び出し、床に膝をついて坐りこんでしまった。肩が大きく呼吸をしていた。
これに応えてやれるような出来事であれば、母親のターニャはどれほど心が救われただろう。
少年は拳を握りしめながら立ちあがると振り返り、いよいよ高まってゆくアパートのなかの騒ぎを耳にしながら、今度は母親の顔を見つめた。薄暗がりのなかで蒼白になったきり、ターニャは身動きひとつしなかった。その姿はこれから家族にふりかかってくる災難を見透かしたかのように、イワンの目に心細いものに見えた。
しかしふたりは、それほど長く視線を合わせ、意味深い言葉を交わしていることができなかった。
「電話が通じない」と、荒々しく野太い声を出しながら、父親のアンドレーがふたりの間に入ってきた。「イネッサを起こして、逃げる用意をしよう。さあ、ターニャ、子供たちを助けたくないのか」
すでに廊下を走るやかましい足音が、アパートじゅうに響いていた。何人かの男たちは家財道具を両腕いっぱいにかかえて階段をおりてゆき、自分の車まで運んでゆこうとしていた。
窓から直視できるチェルノブイリ原子力発電所は、ますます火勢を強めている様子で、目を向けるたびに、炎全体の高さが1メートル、また1メートルと上空に大きな円弧を描きながら力を広げている。
「これが」と、ターニャはようやく口を開いた。「私たちの信じてきた世界一安全な発電所だったのね」
烈しい怒気がこもった最後の言葉だった。
根拠のないことではない。夫のアンドレーから、絶えずそう聞かされ、実際、つい昨日まで、事実がそれを実証してきた。誰もがそこに信を置いていた。これほどおそろしい落とし穴があると、アパートの住人の誰が予測できただろう。
一体、それがなぜ爆発したのだ。
あの発電所とは、何ものだったのか。
ここプリピアーチの町は、世界一の原子力基地をめざしていたし、その日が訪れるのにあと2年のプラン、という急速な発展を遂げてきた。アパートの住人は、みな誇り高い発電所の職員家族だった。なかでもアンドレー・セーロフはこの発電所の古参組で、一点の曇りもない自信を抱いて、設計から運転作業のすみずみに至るまで監督してきた男だ。
彼は、物事を冷たく観察し、疑い深かった。自分自身に絶えず疑いを抱き、最悪の事態が百パーセント起こらないと保証できるまで、すべての指示に確認を怠らなかった。しかし、すでに今夜は、妻のひと言が彼の全人格を否定してしまい、それに反論することもできない。
現に、“アンドレーの発電所”は燃えているのだ!


決死の覚悟

イワンは父親の顔に目を向けようとしなかった。アンドレーが手渡そうとしたバスタオルを、床に叩きつけた。
「こんなものを頭に巻いたって、助かりゃしないよ」
「いや、車まで行く途中で、ずいぶん違う。いいから、巻いてくれ。まだ死ぬと決まったわけじゃない。生きられるんだ。約束する」
その言葉に気を取り直したターニャは、床に落ちたバスタオルを急いで拾いあげると、息子の手に握らせた。それから彼女は、窓の外に一瞥を投げかけると、正体もなく寝入っている下の娘のベッドに走った。
イネッサは、まだようやく11歳の誕生日を迎えたばかりだった。娘を抱き上げようとした瞬間、拡声器から流れる陰にこもった声で、アパートの住民に退避を呼びかける警告が、窓の外から聞こえた。
批難の準備を急ぐように……荷物を最小限にとどめるように……消防隊が消火作業を続けているので不安を抱かないように……子供を先に逃がすように……子供たちには薬を配るので、ただちに飲ませるように……窓を完全に閉めておくように……
次々と耳に飛びこんでくる言葉は、いたずらに恐怖心をあおらないよう注意深く選んで語られていたが、いよいよ底知れぬ現実がそこまで来ている緊迫した状況を伝え、3人の胸を鋭い剣のように貫いた。
やさしく起こされたイネッサは、日頃から体は弱かったが、気は強かった。父と母ばかりか、兄までが夜中に起きているのをいぶかしく思いながら3人の顔を順に見やったが、ただ事ではない様子を相手の目から読み取った。
急いで事情を教えられると、少女は早口に
「どこに逃げるの」と尋ね返した。
「遠くだ」と、アンドレーの口から勢いよく言葉がついて出た。「ともかく、できるだけ遠くに逃げるんだ。いいか、離れられるだけ町から離れろ。いいな、3人ともだ」
ターニャはその言い回しを耳にした途端、膝がくずれおちそうになった。
「あなたは、ねえ、あなたは逃げないの」
「俺は」と言って、夫は視線を下に落としながらターニャの両肩に手をかけた。「しばらく残って様子を見る。大丈夫だ。俺は、責任者のひとりだ。逃げれば、卑怯な男にされちまう。違う。俺には責任がある。それより、早く水筒に水を入れろ。それから食べ物と着替えを早く用意してやれ。イワンとイネッサ、いいか、何があってもお父さんのことを覚えてろよ。そうすればかならずまた会える。はっきり言っておくが、お前たちは遠くに連れていかれるだろう。それがいい。できるだけ遠くの町へいけるように頭を使うんだ。ターニャ、君もだ」
これは普通の火災ではなかった。原子炉が爆発し、容易なことでは燃えないはずの黒鉛が燃えているのだ。冷静な原子物理学者が分析すれば、「すでに爆発したのだから、もう水をかけてはいけない。そこに水を注げば、内部の核反応にふたたび火をつける」と忠告したかも知れない。しかし現場に駆けつけた消防士には、ただの火災でしかなかった。
火の手は、爆発した4号炉から隣の3号炉まで広がろうとし、さらに危険な状態になる可能性が高かった。消防士は文字通り決死の覚悟で建物のなかへ突進してゆき、あるいは至近距離まで近づいて放水を続けた。延焼を食いとめる作業に全精力が注がれていたのである。
一方で、爆発した4号炉の火勢はとどまるところを知らず、内部から煮え立つ金属が上空へ噴出して、アンドレーが窓から俯瞰する限り、ほとんど絶望的な事態を迎えていた。
もくもくと煙をあげる通常の火災と違って、火の煙突が一本の直立した円柱となってどこまでも上へ伸びていく様は、それがどれほど激しい上昇気流であるかを物語っていた。
イワンの目は、夜景を眺めやっている父親の背中が、力なく丸まっているのに気づいた。かつて一度も見たことのない痛々しい姿勢だった。
「お父さん、一緒に逃げて!」と思わずイワンは叫んだ。「もう終りだよ。こんな所に残ってたって、何にもなりゃしない。みんな逃げるし、残ってれば死ぬんだ。死ぬんだよ。僕らと、もう会えなくてもいいのか」
振り返ったアンドレーは、一瞬、放心したような顔つきをしていた。
イネッサが烈しく泣き出して、父親の膝にとりすがった。
「僕はどこにもいかない。お父さんと一緒に死ぬよ」と、イワンが鋭く言葉を継いだ。
「バカを言うな。やめてくれ。何のために生きてきたんだ。お前たちさえ逃げてくれれば、お父さんは幸せだ。ほかには何もいらない。それに、まだあきらめてない」
アパートの各世帯を走り、扉を叩き回ってきた発電所の職員が、セーロフ一家の部屋まで来たのはその時だった。
「セーロフさん、お子さんを下にやってください。薬を配ってから、バスに乗る手続きをしています」
「子供だけですか。あの、妻は」
「まだ大人についての指示は受けていません」と、連絡係は言い捨てて、隣の部屋に走って行った。
これで家族が離ればなれになり、一生涯会えなくなるという不安が、4人の胸のなかにふくらんだ。
どっと押し寄せてくる感情が、ターニャの胸を押し潰しそうになった。
しかしアンドレーは、一家4人が車で逃げる途中で当局に捕まったり、たとえうまく逃げても、避難先に当てがないことなどを思いめぐらした。やがて、子供ふたりに噛んで含めるように再会の可能性を説いてから、一階でおこなわれている手続きを急がせた。
もうすでに、階下には子供たちの長い行列が伸び、幼い赤子を抱いた若い母親がそれに劣らず大勢つめかけているのを、イワンとイネッサの兄妹は見た。軍人が語気荒く人びとに命令を下し、それに対して、必死の形相の母親たちも負けていなかった。このような生きるか死ぬかの瀬戸際にあれば、人間は黙って他人に服従などしないものだ。古参組のセーロフ一家と違って、若い住民たちのパニック状態は収拾のつかないものになっていた。
ところが子供たちを、いつ、どこへ、どのようにして連れてゆくか、軍人たちにもまだはっきりした計画はなかった。家族が互いに連絡する手段も決められていないこの状態では、子供を当局の手に預けてしまうことが、若い母親に大きな動揺を生んでいた。
破局的な大事故らしいという言葉が、行列に並んでいるイワンの耳に流れこんできた。
ことに気懸かりになったのは、原子炉の底が完全に抜けてしまい、その下にある貯水プールに灼熱の燃料が溶け落ち、やがて隣の3号炉も吹き飛ぶのではないかという噂だった。誰かが決死隊としてプールの水を抜いてこなければならない。果たして誰がゆくか。母親たちにとっては、自分の夫だけは志願して欲しくないが、逆に誰か勇気ある者が一刻も早く突入して欲しいというのが本心だ。
独身の男がいいだろう、という意見が大勢を占めていた。しかし、百パーセントの確率で死ぬと分っている決死隊を志願するには、このような場合、それだけの動機がいる。自分の子供を助けたいという感情が、最も純粋で、最も公算の高いものだ。そのため、多くの妻たちが夫の無謀な行動をおそれていた。
薬を飲み、名前を登録して自分の部屋まで戻ったイワンとイネッサは、父母と最後の時間を過ごしながら待機していた。
一睡もしていない疲れから、イワンは口を利かなくなっていた。それでも彼は、眠ろうはしなかった。

どれほどの時間が経っただろう。
ウクライナの草原に日が昇りはじめた。昨日までは、朝鳥の声がそちこちに立ちはじめる時刻だったが、なぜか自然の物音はいっさい聞こえなかった。
人びとは昨夜の悪夢を忘れようとした。夜明け直前の濃紺の空に、一気に光が届けば、病人でさえ気分が晴れるものだ。だが、彼らが目にしたのは、チェルノブイリ原子力発電所が朝日に長く尾を引きながら影を見せ、一向に止むことのない激しい火柱を立てているおそろしい光景だった。
それまで闇夜に浮かび、昼をあざむくように明るく一帯を照らし出していた幻のような火災現場ではなく、今こそ細部まで目にはっきりと認められる輪郭を持ち、哀れにも屋根が吹きとばされたまま炎に包まれている建物が、依然としてそこに燃えさかっていた。
朝の訪れが、プリピアーチの人びとにさらに冷酷な現実を教えはじめた。
これから何が起こるか。
深夜のパニックのあとに、底知れぬ不安が襲いかかってきた。
アパートの住人は、ほとんど誰も避難していなかった。夜明けを期して、ひとまず近隣地区へ全員が脱出せよ、という指示が伝えられると、それぞれ応急の工夫をこらして全身をいろいろな服装で守った男たちが、アパートから足早に走り出して自分の自動車を取りに行った。どうやら、バスの準備はまだ遅れているらしい。そのため家族はまだ離ればなれにならずにすみ、あちこちで安堵の声が漏れた。
いっせいにエンジンの音が町じゅうに響き渡ると、自家用車の群がアパートの前に整然と列をつくり、家族を乗せはじめた。
アンドレー・セーロフは自分の赤い車まで走った。それを見たとき、予想していた以上に屋根と窓ガラスに灰がふりかかって、霜が降ったようにこびりついていた。風の加減で、そのあたりに特に灰が降ったようだ。彼は丹念に白い汚れをふき取ってから、体の外側にかぶってきた即製のビニール服を、頭のてっぺんから足の先まで、皮を一枚むくように脱ぎ捨てた。それから一瞬の間も置かずに車のなかへすべりこむと、初めて大きな息をした。
口のなかが不快な感触を持ち、歯と歯が触れるたびに自分の体ではないような印象を受けた。
エンジンをかけてから、走り出す前にアンドレーはそっとドアを開いて地面に目を落とした。さきほどそこに転がっていた鳥の死骸が、気懸かりになったからだ。案の定、それはまだ消え入らんばかりの呼吸を続けている、生きた鳥だったのである。
この鳥が飛び回っていた空気のなかへイワンとイネッサが踏み出せば、何が起こるだろう。この鳥は、たった今、空から落ちてきたばかりなのだ。もしや、すでにイワンとイネッサは、という考えがアンドレーの脳裏に走った。
アンドレーはアパートまで車を走らせると、出口に待機している家族3人に、口と鼻をしっかりマフラーで覆うよう合図を与え、急いで車に乗りこませた。しかし、出発できなかった。
これから先は、軍用トラックに先導されて、ひとまず風上に向かって南下する予定だという。
一刻も早くこの土地を脱出しなければならないと知っているアンドレーは、押し黙ったまま不機嫌な表情でトラックの出発を待ち続けた。実際、自家用車を持たない人が全員トラックに乗ってしまうまでには、このさき何時間もかかるのではないかと感じられるほど、ゆっくりしたものだった。やがてバスが到着しはじめると、幌つきトラックよりバスのほうが気密性が高いため、ほとんどの人がバスへと乗り換えはじめた。そこでまたかなりの時間を食った。
しかし、アンドレーが感じたほど長くはなく、アパートの住人はきわめて敏速に行動していた。
その車の行列が、やがて大移動をはじめた。
ちょうど葬送の列のように、数珠つなぎとなった自動車の列は、プリピアーチの町をあとにした。


────────────────────────────────────────

以上は、チェルノブイリの少年たち、という広瀬隆の本からです。
古い本なのですが、買っていて読まずにいたものを最近読んで、面白い内容だったので、投稿します。
長いので10回に分けて投稿します。
暇つぶしにでもしながら読んでみてください。(エンセン)

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原発増設目標の見直し、経産省が「合同会議」で示す [読売新聞]
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/218.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 22 日 16:53:26:Mo7ApAlflbQ6s


 経済産業省は21日、2030年度までの中長期的な視点で国のエネルギー・環境政策を検討するため、産業構造審議会(経産相の諮問機関)と総合資源エネルギー調査会(同)の合同会議の初会合を開いた。

 この中で、経産省は、2001年に策定された現在の長期エネルギー需給見通しで「2001―10年度までに10から13基」としている原子力発電所の増設目標を見直す方針を示した。昨年12月に東北電力が巻原発(新潟県)の建設計画を撤回するなど目標達成は困難で、政府もこうした現状を踏まえ、今後のエネルギー・環境政策に反映させる方針だ。夏をめどに中間とりまとめを行う。

 長期的にエネルギー需要の減少が見込まれる中、原発のあり方や新エネルギーの活用などが今後の議論の焦点となりそうだ。

 経産省は、地球温暖化対策を含めた環境問題を産構審で、2030年までの長期エネルギー需給見通しの策定を総合資源エネルギー調査会でそれぞれ始めている。合同会議は、これまでばらばらに進められてきたエネルギー・環境・産業の各政策に整合性を持たせ、「大所高所に立った意見を述べてもらう」(経産省)狙いがある。

(2004/1/22/01:20 読売新聞 無断転載禁止)

http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20040121ib23.htm

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核燃料サイクル研究会を立ち上げた。(ごまめの歯ぎしり ・河野太郎の国会日記1)
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/207.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 17 日 09:59:25:eWn45SEFYZ1R.

http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000006653

ごまめの歯ぎしり メールマガジン版
  河野太郎の国会日記
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☆「河野太郎の国会攻略本」増刷!お近くの本屋さんに配本中です☆
☆ご感想をお待ちしています。                ☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1月10日で四十一歳になりました。
と、同時に三日間、高熱でぶっ倒れておりました。
大事な会がいくつもあったのに、失礼しました。
で、本来ならば週末の三部作になるはずだったメールです。


核燃料サイクル研究会を立ち上げた。

六ヶ所村に使用済み核燃料の再処理工場が造られ、この工場の稼働が
迫っている。
問題は、この工場の稼働が本当に必要なのかという議論が極めていい
加減に行われてきたことだ。
単純に言うと、この工場の稼働を稼働させることなく凍結すれば国民
負担は4兆円で済むところを、ひとたび工場を稼働させると(つまり
核で工場が汚染されることになると)国民負担は十数兆円にふくれあ
がる。
ここでそういう計画だからと議論無しに稼働を強行すれば、年金とグ
リーンピアのようなことになる(つまり負担が顕在化した時に、なん
であのときにそんな馬鹿なことを止めなかったのか、と)。

再処理工場とは、ウランを原発で燃やした時に出てくる使用済み核燃
料からプルトニウムを取り出す工場だ。
本来、プルトニウムを取り出して高速増殖炉で燃やす予定だったのが、
95年のもんじゅの事故で高速増殖炉の実現が極めて難しくなり、
プルトニウムを燃やすことができなくなった。
通産省はあわてて高速増殖炉に代わり、プルサーマルという敗戦処理
技術(あまりメリットがない)を位置づけたが、これも計画通り進ま
ない。
ところが再処理だけはヨーロッパに委託したり、東海村で始めたりと
先行してしまった。その結果、六ヶ所村の新工場を稼働させる前でも
プルトニウムがどんどん貯まり、いまや国内に38トンもある。IA
EAの査察費用のかなりの部分が日本のプルトニウムのために使われ
ている。日本国内にあるはずのプルトニウム量と実際の量の誤差(M
UFという)が200kgもある。
プルトニウムは、ウランの何万倍もの発ガン性を持つ極めて危険な物
質であり、わずか5kgで核爆弾ができてしまうため警備が大変で、
さらにコストも非常に高いというデメリットがある。
六ヶ所村の再処理工場を稼働させると、さらにこのプルトニウムが貯
まっていく。

六ヶ所村の工場本体は当初計画で8000億円のはずだったのが、建
ててみたら三兆円もかかった。
しかもステンレスの溶接という確立された技術を使ったところにひび
割れが発生するという問題が起きている。
六ヶ所村の工場ではジルコニウムとステンレスの配管を異材継ぎ手と
いう新しい技術でつないでいるところが何万カ所だか何十万カ所だか
ある。動燃の東海村の再処理工場も当初の稼働率は無茶苦茶低かった
ことを考えると、六ヶ所村の工場の稼働がスムーズにいくとは思えな
い。

再処理した時の総費用は11兆円と言われているが、これも発表の半
年前には16兆円と言われていた。
11兆円という数字は、通産省がでっちあげた原発の発電コストであ
る5.9円よりも高すぎず(高すぎれば再処理を止めろと言われる)、
ある程度高く(ある程度費用がかかることにしないと電力会社に国が
補助を出せない)という観点から創られた数字なのだ。
だから、国民負担がいくらになるかやってみなければわからないとい
うのが現実なのだ。

2005年といわれる再処理工場の稼働開始を凍結し、再処理が本当
に必要なのか、コストがいくらかかるのか、ということを検証し、き
ちんと合理的に議論してから結論を出すべきだというのが我々の主張
だ。
============================================================
■編集:河野太郎
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S.A.ジャクソン+岡本行夫+秋元勇巳 [原子力文化2004年1月号座談会]【イラクに原発建設したいのでは?】
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/204.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 16 日 14:15:25:dfhdU2/i2Qkk2


日本原子力文化振興財団理事長  秋元勇巳(あきもと・ゆうみ)

1929年 東京都生まれ
54年に三菱金属鉱業(株)に入社、鉛製錬法の開発に従事
その後、原子燃料製造の研究を手がけ58年からカリフォルニア大学ローレンス・バークレー放射線研究所に留学シーボーグ博士に師事。
帰国後、シリコン、電子材料などの研究開発にも携わった三菱マテリアル(株)会長を経て、現在、相談役を務めている


アメリカ原子力規制委員会元委員長 S.A.ジャクソン氏(Shirley Ann Jackson)

アメリカ・ワシントンDC生まれ
マサチューセッツ工科大学(MIT)で理論物理学の博士号取得後
AT&Tベル研究所、ラドガーズ大学物理学教授
NRC委員長などを経て現在、レンセラー工科大学学長
MITで博士号を取得した初のアフリカ系アメリカ人女性でもある


外交評論家 岡本行夫氏(おかもと・ゆきお)

1945年 神奈川県生まれ
一橋大学経済学部卒業後、
外務省に入省
北米局安全保障課長、
北米第一課長を歴任
91年外務省を退任後
外交評論家として、
国際問題に幅広く活躍
橋本政権の首相補佐官も務め、
現在は小泉首相の補佐官を務めている

柏崎刈羽原子力発電所はうまく運用されている施設だ
秋元 新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原子力発電所をご覧になって、印象はいかがでしたか。
ジャクソン 柏崎刈羽への訪問は2回目です。最初は、アメリカの原子力規制委員会(NRC)の委員長のときに訪問したんですが、当時、6号機が出力のテストをしていました。その折、まだ7号機の原子炉圧力容器に燃料が入ってなく、顔を入れて中をのぞくことができ、ユニークな体験ができました。
 あの発電所は、非常に効率が良く清潔で、うまく運用されている施設だ、と思っています。
秋元 岡本さんは首相補佐官として、このところイラクに、何度もおいでになってますね。
岡本 イラクのいろいろなところを回りまして、エネルギーが人々の生活にどれだけ大きな影響を及ぼしているかを、如実に感じます。
 今、イラク国内が不安定化していますのも、結局、基本的な社会基盤が弱く、最も重要な電気がこないことが、最大の問題なんです。
 電気がこないと、クーラーが使えなくて、酷暑に耐えなければいけない、夜も明かりが灯らないといったことだけではなくて、例えば農業にも電気が必要です。
 イラクは水が豊かな国です。チグリス川、ユーフラテス川という二つの偉大な川の水が国中に水路で農村地帯まで入っていまして、たくさんの湖があり、とてもきれいなところです。
 ところが、その水を畑に入れるのにもモーターが要るわけです。そのモーターが電気がないので、動かない。ですから種も蒔けないし、収穫も期待できない。
 例えばもう一つ、電気がこないために下水の処理ができず、町中に汚水が溢れ、それがまた人々の不安を誘っているというようなこともある。
秋元 大変ですね。
岡本 それから、文明社会では、技術は段階を追って発展していく。ですから、どこかでそれが切断された、壊れたといっても直すことが容易ですが、イラクでは全くそうではない。
 イラクの経済の困窮は、今度の戦争で受けた被害ではなくて、13年間の国連の制裁の下で経済が停滞していったためです。
 大きな発電所やいろいろな工場も見に行きました。そういった施設は、13年間何の部品も入手できませんでしたから、壊れると、壊れてない別のラインの部品を持ってきて、それをどんどん食ってしまいます。ですから、工場に四本ラインがあっても、結局一本のラインしか動いてない。電球を一つ替えるのでも、「20年も前に生産された電球は今はもうつくってない」という状況です。
 発電施設自体の修復が、非常に時間がかかるところまで劣化しています。日本から大型のディーゼル発電機を持っていって、病院や工場に電気を送ればいいんですが、日本をはじめ先進国は電力網が整備されています。ですから小型の発電機しかつくってない。イラクが必要な据え付け型の発電機は我々には不要です。そうすると支援ができない。
 イラクのような13年間、段階的な進歩がないところを、今いきなり直そうと思っても、いかに難しいかということです。
 エネルギーが国家のあり方、社会の状況を、規定してしまうくらい重要なことを、つくづく思い知らされます。
「確率論的リスク評価」という手法で改革を行なった
秋元 日本でも昨年夏、首都圏で停電があるかないかで、大騒ぎをしました。幸い冷夏で、心配されたようなことはなかったんですが、ニューヨークでは大停電が起こり、またイタリアでも国中が停電になりました。文明の進んだ国であればあるほど、電気を安定供給していくことがいかに大事かを思い知らされた事件だった、と思います。
ジャクソン アメリカでは、夏に大停電が起きて、5000万人のアメリカ人が影響を受けてしまったんです。東海岸だけではなくて、中西部までそれが及んでしまいました。送電線の損傷までに至ったわけですが、そのあおりで原子力発電所はアメリカ国内では9か所、カナダでは3か所停止せざるを得なくなりました。しかし、安全に停止して早く再スタートができました。
 アメリカの原子力発電の設備利用率は、一昨年などを見ても90%以上ですので、非常に信頼できると思います。
秋元 ジャクソン博士は1990年代にアメリカの原子力規制委員会の委員長をお務めになり、原子力施設の安全や規制のあり方について大胆な改革をなさいました。
 いまアメリカの原子力の設備利用率は90%を超えます。これは規制改革のおかげである、と思っているんですが。
ジャクソン 私が取り組んだ改革は、長年の原子力の歴史、60年代以降の歴史から学んだ教訓が基礎になっていますが、歴史的に見ると、スリーマイルアイランドやウクライナのチェルノブイリ事故後に非常に多くの新しい規制が現れたわけです。その多くが原子力に批判的な風潮に流されたもので、そのために原子力産業は経済的な面で、非常に大きな影響を受けました。
 1995、NRCの委員長に就任後に、まず「確率論的リスク評価」という手法を使用して改革を行なったんです。
 これはトラブルがどんな過程を経て炉心損傷のような大事故に至るかという確率を踏まえ、システムや機器の重要度を算出して、これを施設の設計から構成、そして運用等に適用していく手法です。
 この手法は、運転にも実際に適用することができ、安全性に関わる意思決定においても非常に重要である、と思いました。
秋元 ジャクソン博士の改革が、本当にすばらしいと思うことが少なくとも二つあるんです。
 一つは、世の中では、規制と生産は相反することのように思われています。規制を強化することで、生産の効率がある程度犠牲になるのは当然、というような形に理解をされる場合が今まで非常に多かったと思うんです。
 しかし、博士の改革は、むしろ規制を本当に合理的で強力なものにすれば、安全も生産効率も同時に向上することを実証して下さったのです。
 それからもう一つは、規制の手法を変えるときにいろいろな反対があったと思うんです。一つの価値観を変えるということは本当に大変なことですね。それを立派にやり遂げられた。
 岡本さんは、以前、外務省に勤めていらっしゃって、湾岸戦争のときにどうやって湾岸戦争に協力するか、ということで、非常にご苦労なさったと伺ってますが。
岡本 日本が海外に自衛隊を派遣するにしても他のことにしても、リスクはゼロではありません。しかし、日本では、常に100%安全だ、ということを追求するわけです。
 つまり、確率の問題としても、99.99%大丈夫だから、ということを日本の社会が受け入れるだけの成熟性が、まだないんです。
 ジャクソン博士の改革のすばらしいことは、「合理的なリスクをみんなで受け入れようじゃないか」ということを人々に説得してきた点にあると思います。

原子力の安全性では開かれた話し合いを持つことが重要だ
秋元 我々は日常、リスクにさらされて生活をしているわけです。
 ですから、新しい技術によって日常さらされているリスクがことさらに増大することさえなければ、それが社会に与える利益を重視して進めていく価値がある、と思ってます。
 しかし、どうしても新しい技術についてはマイナスの面ばかりが目につき、社会は理屈ではある程度納得しても安心はしてくれない。安心してもらうためにまた大変な努力を払う、という悪循環が起こっている。
 我々が今の社会の中で生活していくためにどれだけのリスクを受け入れていくか、それに対して我々が受ける利益はこれである、という国民にみんなきちっと納得をしてもらうことが必要だと思うんです。
ジャクソン リスクを社会が受け入れるというのは、そのリスクを受けたことによって、何を得られるかということによる、と思います。
 原子力の安全性については、開かれた話し合いを持つことが非常に重要になります。話し合いによって、リスクをとることによりどういう利益が得られるのか、理解が促進されると思います。
秋元 一般との議論を非常に重要視してお進めになった、と伺っていますが。
ジャクソン 原子力規制委員会(NRC)では、円卓会議のようなものを主催して、反対派、原子力産業の代表、またその他の人々も参加をして、すべての問題に関わる人たちから同時に意見を出してもらう、という機会を設けたわけです。
 リスクの枠組みを用いたことによって、我々全部がその問題について共通のアプローチをすることができた、と感じました。そして、規制当局、我々NRCがリスクと安全性という重要ポイントに焦点を当てている、ということを人々に理解してもらいました。
 その結果、反対派も「NRCがしっかりと仕事をしている」という信頼をもち、原子力産業界にも「NRCが単に批判的もしくは負荷だけを与えるような考え方をもっているのではない。安全性に焦点を置いている」と感じていただけました。
 また、議会のメンバーも説得することができたわけです。その結果、アメリカの原子力産業全体の向上につながりました。でも、ご推察のように簡単ではありませんでした。
秋元 全く対立する意見の中から共通項を引っ張り出して、一つの方向にそろえていくという仕事は大変なことだと思うんですが、その元には提案された安全管理手法の合理性が非常に優れているということ、それから、それに対するジャクソンさんの大変な信念があったからだ、と思います。

http://www.jaero.or.jp/data/publish/bunka/taidan/2003/200401.html

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高速増殖炉懇談会の設置について

平成9年1月31日
原子力委員会決定

1.目的

 原子力政策円卓会議における議論等を踏まえ、「もんじゅ」の扱いを含めた将来の高速増殖炉開発の在り方について幅広い審議を行い、国民各界各層の意見を政策に的確に反映させるため、高速増殖炉懇談会(以下、「懇談会」という。)を設置する。


2.審議事項

(1) 「もんじゅ」の扱いを含めた将来の高速増殖炉開発の在り方について
(2) その他


3.構成員

 別紙のとおりとする。


4.その他
(1) 懇談会は、必要に応じ、懇談会構成員以外の者からの意見も聞くものとす
  る。
(2) その他、懇談会に関し必要な事項は、座長が懇談会に諮って定める。


(別紙)  高速増殖炉懇談会構成員


秋元 勇巳    三菱マテリアル(株)取締役社長

植草  益    東京大学経済学部教授

内山 洋司    (財)電力中央研究所経済社会研究所上席研究員

大宅 映子    ジャーナリスト

岡本 行夫    外交評論家

木村尚三郎    東京大学名誉教授

河野 光雄    内外情報研究会会長

小林  巌    フリージャーナリスト

近藤 駿介    東京大学工学部教授

住田 裕子    弁護士

鷲見 禎彦    関西電力(株)取締役副社長

竹内佐和子    長銀総合研究所主任研究員

中野不二男    ノンフィクション作家

西澤 潤一    東北大学名誉教授(元総長)

松浦祥次郎    日本原子力研究所副理事長

吉岡  斉    九州大学大学院比較社会文化研究課教授
http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/about/announce/siryo01.htm

岡本行夫三菱マテリアル社外取締役
http://www.mmc.co.jp/japanese/ir/financial/annual2001_j.pdf
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★関連
湾岸戦争の宿願を叶えた岡本行夫ら [噂の真相2月号]
青木幹雄参議院議員と岡本行夫内閣補佐官の光と影

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脱原発への大きな課題 伴 英幸 [日本ジャーナリスト会議]
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/203.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 13 日 06:00:33:dfhdU2/i2Qkk2

(2004.1.11)
アイゼンハワー大統領の「アトムズ・フォア・ピース」提案の3ヶ月後、日本は最初の原子炉予算2億3500万円を通した。50年前の話である。科学振興追加予算として突如国会提案した中曽根康弘は、原子力の自主研究開発を主張していた学術会議に対して、「札束で頬をひっぱたいた」つもりだったらしい。数年の後には戦前の財閥を中心とする原子力5グループが形成されて「だいたいひと口原子力に乗らなきゃという時代」(『原子力開発の30年』原子力産業会議)が出来上った。
珠洲原発が白紙へ
 『原子力王国の黄昏』(伊原辰郎著 日本評論社)が出版されたのは1984年のことで、すでにその頃には開発の勢いが衰えてきていたといえよう。現在52基(4574万kW)が16の発電所で稼働しているが、最盛期の計画では、原発で1億kWの発電能力が目指されていた。計画通りに建設がすすまなかったのは、原発建設に対する強い反対運動があったからだ。いまもなお原発建設を止め続けている地域は22ヶ所におよぶ。
 1994年には豊北原発計画(中国電力)が撤回され、96年には巻原発計画(東北電力)が住民投票で拒否され、2000年には中部電力が芦浜原発計画を白紙撤回した。地元の30年にわたる猛反対を見て、当時の北川三重県知事が撤回を求めたことが断念につながった。同県海山町での住民投票(01年11月)は原発推進派から出されたが、結果は原発の拒否だった。03年12月には珠洲原発計画(関西電力、中部電力、北陸電力)が事実上断念された。報道によれば「電力自由化や需要低迷を受け、難航する計画を3社相乗りで続けるリスクが高すぎると判断」(11月27日、朝日新聞朝刊)したためである。地元での反対に加え、電力自由化の流れが新規立地断念に影響したと考えると、建設計画が公表されている原発の10基以上が、これから断念されていく可能性が強くなった。
再処理ウラン試験入りを止める
 経済産業省の諮問機関で原発のバックエンドコストの検討が行なわれている(本誌4―6ページ記事参照=略)。しかし、コストの検討は再処理の検討にはつながっていない。明らかに合理性がないことがわかっているにもかかわらず、建設中の六ヶ所再処理工場は、次の段階であるウラン試験に突入しようとしている。燃料貯蔵プールの不正溶接とその後の処理で計画は遅れているとしても、ウラン試験に入れば施設は放射能で汚染される。そうなると後戻りすることがさらに困難となる。早春に大きな山場が来るだろう。ウラン試験に入らせないことが、03年に引き続き04年の最大の課題のひとつである。
もんじゅを廃炉へ
 先のコスト小委ではプルサーマルが想定されているのみである。高速増殖炉開発は電力会社の取り組みではないわけだ。03年8月に原子力委員会が発表した「核燃料サイクルについて」では、プルトニウム利用「2段階論」が展開されていて、当面はプルサーマルの実現が課題だとした。それと符合しているようにも見える。
 他方、文部科学省や核燃料サイクル開発機構などは、ナトリウム漏れ対策を施す改造工事に向けて動いてきた。とくに7月以降の動きがめまぐるしかった。国は名古屋高裁で破れ最高裁へ上告受理の申し立てをしたが、この間の動きは、むしろ、力でねじ伏せようとしているものだ。福井県が設置した「もんじゅ安全性調査検討専門委員会」は、国や核燃機構の説明を聞いただけの調査で、改造工事を安全としてゴーサインを出した。もんじゅ廃炉を求める運動は04 年の改造工事入り阻止が焦点となって動く。そのためにも高裁判決の内容を広めて、廃炉運動を盛り上げる年としたい。
予断を許さないプルサーマル計画
 東電が計画したプルサーマルは事前了解取り消しで白紙に戻っている。他方、関電の方は不正が行なわれた燃料をイギリスへ送り返し、今度はフランスのコジェマ社と燃料製造契約を締結すると発表している。05年の実施をめざすという。プルサーマル問題が再燃してきた。再処理〜プルサーマル〜高速増殖炉という核燃料サイクル計画の矛盾がいよいよ煮詰まってきている。政策転換の正念場を迎えている。
避けられない応力腐食割れ
 維持基準は90年代後半から準備されてきていたが、東電の損傷隠し事件を利用して、ドサクサ紛れに法制化された。今もなお、SUS3 16配管には適用できないでいる。亀裂の測定精度や亀裂の進み具合の不確定さなどに課題が残っているからだ。SUS316材は応力腐食割れを解決してくれるはずの材料だった。それに亀裂が多数発生していた。しかも発生までの時間が予想外に早いようだ。沸騰水型炉では再循環配管の多くに使われており、取替え工事が行なわれている。
 維持基準導入が議論されているとき、アメリカでは導入することで稼働率が90%に上がったなどと宣伝されていたが、稼働率の上昇は定期検査間隔の延長によると言うべきだ。アメリカに見習って原発を色分けし、事故・トラブルの少ない原発には定期検査の項目を減らしたり、検査間隔を延ばそうという案が出てきている。
 これに原発の老朽問題が重なってくる。稼働から30年を経過した原発は04年現在で7基であるが、2010年になると20基に達する。そもそも定期検査で見る部分はほんの一部である。チェックしない部材に老朽化がおこるのだからトラブルは増える。
圧力抑制プールのゴミ問題
 さらにつけ加えると、圧力抑制プールがゴミ箱化していた。東電や中国電力などで、ここに電動グラインダ、レンチ、靴、ビデオテープ、布類などなどが捨てられていた。東電だけでもその数は1000点を超えている。管理が正常に行なわれていたなら決して起きないことである。東電の管理能力の欠如あるいは下請けとの馴れ合いが明白になった出来事である。上記3つの要因を重ね合わせると、これらによって深刻な事故の危険は増えているといえる。
 このような状況の中で、福島、新潟、福井の三県知事が連名で、原子力安全・保安院の分離独立と核燃料サイクルの見直しを提言したことは非常に大きな意味を持つ。東電損傷隠し事件以来、佐藤栄佐久福島県知事は機会あるごとに原子力安全・保安院の独立を主張してきた。にもかかわらず対応が遅れていることに対して、提言という形で再度突きつけたのである。維持基準の本格的導入と絡んで、この問題が今年の大きな焦点のひとつとなるだろう。
廃炉時代を迎えるスソ切り基準つくり
 老朽化の先には廃炉が待っている。原研・動力試験炉JPDRに続いて、東海1号炉とふげんが廃炉となった。2010年には敦賀1号炉、福島第一1号炉が廃炉となるだろう。東海1号炉の解体が始まる前に、放射性廃棄物のスソ切りを法制化しようと国は動いている。そうなれば、住居のコンクリートや食卓のスプーンが原発廃棄物の再利用品という時代がやってくる。再利用のためのスソ切り問題に切り込んでいくことが求められている。
脱原発の道筋を!
 原発の老朽化―廃炉、そして、廃炉・解体の後に新設するまでに 15〜20年を要することをあわせて考えると、近い将来に原発による発電能力が少なくとも現状の4分の1に下がる。最初の原子力予算導入から50年、いよいよ脱原発の道筋を議論する時期に来ている。当室は『市民のエネルギーシナリオ2050―将来の望ましいエネルギー構造』(勝田忠広、2003)をまとめたが、省エネ努力と省エネ技術開発そして新エネの導入という方向性が、脱原発へ向かう上で一番重要なことだ。

(『原子力資料情報室通信』355号(2004.1.1)より転載)

http://www.jcj.gr.jp/forum.html#20040111

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経済産業省が原子力中心主義から脱却し、次世代エネルギーへと政策転換をしました!
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/197.html
投稿者 オリハル 日時 2004 年 1 月 11 日 01:09:05:3eVpHzO3Pti46

 日刊工業新聞2004.01.09(金)号の第1面に載ってました。ついに経済産業省がエネルギー政策を転換しました!従来の原子力中心主義を捨て、現実的になったそうです。というのは電力関係者や石油関係者ではなく、経済団体代表や政府の諮問会議メンバーなどを中心にして12人で合同会議(産業構造審議会+総合資源エネルギー調査会)を発足させて既成概念に縛られない具体的で自由な検討を行うそうですから。水素エネルギーは従来、「補完的役割」でしたが、今後は「重点開発」となるそうです。ただ「基幹」に位置づけるには未だ課題が多く、早い段階だそうです。ということは、ナノゲート・キャパシタ(jkakumei.htm#Capacitor)が基幹になる可能性も。

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米長官がITERの六ケ所誘致を支持 [東奥日報] 【エーブラハム米エネルギー長官】
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/196.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 10 日 02:18:52:dfhdU2/i2Qkk2

2004年1月9日(金)

 来日したエーブラハム米エネルギー長官は八日、都内で河村建夫文部科学相と会談し、国際熱核融合実験炉(ITER)建設地について、米政府として六ケ所村誘致支持を九日に公式に表明することを明らかにした。さらに同長官は、今週末に訪問する中国に対しても、六ケ所村支持を呼び掛ける考えを示した。

 昨年十二月に米国で開かれた閣僚級会合で中国は、欧州連合(EU)の建設候補地であるフランス・カダラッシュを支持している。

 エーブラハム長官は、中国政府に対し「日本への立地はアジア全域にとって重要であり、(ITER計画参加国の)中国、韓国にも有益である」との考えを伝える方針で、六ケ所村誘致へ強力な支援となる。

 文科省によると、会談で河村文科相は、米国の一貫した支持に謝意を伝えた。また九日に関係閣僚による会合を開き、誘致実現へ内閣の連携を強めることを説明した。

 エーブラハム長官は「(誘致へ)日本と手を携えていく」との決意を示した。同長官は九日、都内で開かれる日本経済団体連合会の会合に出席し、スピーチの中で六ケ所村支持を公式に打ち出す予定。

http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2004/0109/nto0109_8.html

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寺島実郎の発言 過剰な中東依存脱却のために日本は「原発技術立国」を目指せ 【三井物産のための寺島実郎発言】
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/195.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 09 日 11:56:53:dfhdU2/i2Qkk2

過剰な中東依存脱却のために日本は「原発技術立国」を目指せ

小学館『SAPIO』2003年6月25日号掲載SIMULATION REPORT記事
 

 この夏、首都圏を襲うといわれている電力危機。その呆れるほど脆弱な我が国の電力事情に追い討ちをかけるかのごとく、石油を取り巻く国際情勢が変わりつつある。石油自給率がほぼゼロである我が国において、もし、何らかのアクシデントによってその供給がストップしたら・・・・・・。中東依存率約90%の特異な状況にある日本。この、ライフラインの根幹であるエネルギーに対する危機管理の甘さは、日本の未来に暗い影を落とすことは否めない。今後の日本のエネルギー政策の歩むべき道を、寺島実郎氏に聞いた。

 日本のエネルギー安全保障を考える時、まず念頭に置いておかなければならない数字がある。それは、現在、日本が消費している石油の中東依存度が88%もの高率になっていることだ。
 トイレットペーパーの買い占め騒ぎなどが起った1973年の第一次石油ショックの時ですら、78%である。その後、供給源の多角化に努力し、60%台にまで下げたことがあったにもかかわらず、いつの間にか石油ショックのときより10ポイントも上昇してしまったのである。
 これは世界の先進国の中できわめて特異な状況である。
 たとえば、アメリカの場合、石油の中東依存度は約20%にすぎない。40%は自国で産出した石油でまかない、残りは北中南米から輸入している。あまり公に語られることがないために、「hidden agenda(隠された戦略)」と呼ばれているが、実はアメリカは、米州圏内でエネルギーを自給しようという明確なエネルギー戦略を持っているのである。
 湾岸戦争の頃、ペンタゴン(国防総省)の人と議論していると、「先月まで哨戒機に乗ってアラビア湾やホルムズ海峡の上を警戒していたが、下を通るタンカーは全て日章旗を掲げていた」と嫌味をいわれたものだ。それほど日本の中東依存度は高い。
 今回のイラク戦争後の石油管理を見ても明らかなように、アメリカ系の石油メジャーは中東に権益は持っているが、こと自国での消費に関していえば、アメリカはさほど中東には依存していない。かりに中東から物理的に一滴の石油も入らなくても困ることがないように、盤石の手当てを施しているのである。
 イギリスは北海油田という自前の供給ソースを持っている。フランス、ドイツは中東依存度が高いものの、現在、中央アジアで開発中の油田のパイプラインが全てヨーロッパに向けられていることが示すように、やはりエネルギーの安全保障に関して明確な戦略を持ち、リスク分散を図っている。
 日本だけがなぜ、戦略を欠き、中東依存度を高めてしまったのか。それは、この10年で進行した石油のコモディティ化(商品化)が原因だ。金融商品などと同じように、「石油ももはや、OPEC(石油輸出国機構)が価格カルテルを組み、消費国がIEA(国際エネルギー機関)のような仕組みを作ってそれに対抗するといった国際政治のパワーゲームの対象ではない。市場原理に基づいて売買される国際商品のひとつにすぎない」という時代潮流、これがコモディティ化ということだ。
 東西冷戦が終わり、90年代に入ると、このコモディティ化の流れに日本は巻き込まれ、少しでも安く石油を入手すればいいという考えに大きく傾いてしまった。
 油田を始めとするエネルギー開発プロジェクトは、実際にエネルギーが供給されるまでに少なくとも10年はかかり、その間数千億円もの先行投資を必要とする。そんな時間も金もかかる話は後回しにして、とにかく1セントでも安く石油を入手しようとすれば、現状では超大型タンカーを数珠つなぎにして中東から持ってくるのが一番いいというところに落ち着く。
 その結果、エネルギー安全保障の戦略がないがしろにされ、中東依存度88%という、異常な事態を招いたのである。
 これがいかに危うい状況であるかを認識しなければならない。
 私はこれまでIJPC(イラク・ジャパン・ケミカル・コンプレックスプロジェクト)を始めとする大型エネルギー開発プロジェクトに関わってきた。その経験からいえば、石油というのは、大国の思惑、陰謀が錯綜し、人の生き死にまでがかかった壮絶な国際政治の戦いの世界である。とても綺麗事で語れるものではない。
 しかも、ひとたび中東情勢が不安になれば、途端に日本の石油供給は危機にさらされ、しかもその危機に対して自力では何もできず、アメリカの軍事力に頼らざるを得ない。日本が石油を安定的に確保するのがいかに大変か、そして、いかにアメリカに急所を押さえられているかがわかるはずだ。

 原子力の平和利用技術でイニシアチブを発揮せよ
 では、この危うい状況から脱するためにはどうすればいいか。結論的に私の意見をいえば、過剰な中東依存から脱却し、日本の総合エネルギー安全保障を「絶妙なバランス」の上に成り立たせる戦略が必要である。
 もちろん、省エネルギーや、太陽熱、風力といった自然エネルギーの活用などに関し、日本は世界のどの国よりも高い技術を持つよう努力すべきだ。しかしながら、現在の経済活動レベル、生活レベルを維持しようとするならば、そうしたものでまかなえるエネルギーは、かりに血のにじむような努力をしたとしても、全 消費量の最大でも10%程度であろう。
 また、化石燃料のなかでも天然ガスへの依存度を少しずつ高め、逆に石油への依存度を少しずつ落としていくことも必要だ。だが、それでも「絶妙なバランス」には不十分である。
 となると、やはり原子力と正面から向き合わなければならない。現実にいま我々は、全エネルギーの15%から20%を、電力に限れば40%を原子力でまかなっている。その現実を冷静に見つめ、それを戦略的に位置付けるよう腹をくくるべきなのだ。
 断わっておくが、私は原子力の軍事利用、つまり核兵器の開発には反対であり、日本はあくまでも非核平和主義に徹すべきだという意見を持っている。だが、原子力の平和利用に関してだけは、日本は世界のどの国よりも技術と技術者の層が厚いという状態を作るべきだと考えている。
 一般的な原子力推進派の人はよく「原子力は環境に優しく、コストも安い」というが、私はそういう論理で原子力が大切だといっているわけではないし、そもそもその論理は間違っている。原子力は、確かにCO2汚染はもたらさないが、万が一チェルノブイリのような事故が起これば深刻な放射能汚染にさらされ、環境に優しいどころの話ではなくなるのは明らかだ。周辺住民との合意に10年も20年もかかって、ようやく発電所の建設に着手できる。しかも、稼動してからも、ひとたび事故が起これば運転を停止せざるを得ない――これではとてもコストが安いとはいえまい。
 にもかかわらず、私が原子力を推進するべきだと考える理由は、石油の過剰な中東依存から脱却するのにどうしても必要だからであり、なおかつ技術と技術者の層を厚くすることで、原子力の平和利用に関して世界の中で発言力を持ち、イニシアチブを握ることができるからだ。
 すでに原発を持っている、あるいはこれから開発しようとしているのは日本だけではない。つまり、原発事故が起る可能性は日本だけではなく、世界中の国にある。
 その時、日本に技術と技術者の蓄積がないのに、「運転を停止した方がいい」「安全性確保のためにはこうした方がいい」などと発言しても、技術レベルの低い国の発言に耳を傾けるほど世界は甘くない。
 反対に技術優位があれば、アジアの近隣諸国はもちろん、アメリカ、ヨーロッパに対しても発言権を確保し、原子力の平和利用に関して大きな国際貢献をすることができるのだ.
 そして、そのことを日本の総合エネルギー安全保障のひとつの中核にすべきなのである.
 いまの日本は輸出力で外資を稼ぎ、それを使って石油を始めとする化石燃料を大量に買っている。なにしろ1日あたり500万バレルもの石油を飲み込んでいる化け物のような生き物である。エネルギー資源の枯渇や環境問題が喧伝されているなかで、単に金をばらまき、大量に消費することが国際社会で果たしている日本の役割だとすれば、あまりに寂しいではないか。
 しかし、原子力の平和利用に関して技術優位性を確立すべき日本では、近年、その方向が逆に向かいつつある。原子力に対する、国民の不信感が高まり、若く優秀な技術者が浮足立っていて、情熱を持ち、人生をかけて研究に立ち向かうことができなくなっているのだ。
 現実に、東京大学大学院工学系研究科にある「原子力工学専攻」は、10年ほど前に「システム量子工学専攻」と名前を変えてしまった。学生が「原子力工学を専攻しています」と胸を張っていえる時代でなくなり、「原子力工学」と銘打っていては優秀な学生が集まらなくなってしまったのだ。これはきわめて憂うべき事態である.

 石油輸出国の決済通貨移行がエネルギー勢力地図を塗り替える
 最後に、イラク戦争後の石油をめぐる新しい国際情勢について述べておこう。
 イラクに対する国連制裁決議が解除されたことで、イラクが産出する石油をアメリカが主導して管理する仕組みができつつあるが、そのことは石油をめぐる国際情勢に大きな変動をもたらさざるを得ない。
 イラクは去年の実績で、日量350万バレルの石油を生産している。潜在的には日量600万バレルまで可能だといわれているが、かりに500万バレルまで増産されたとしよう。
 それによって得られる資金を復興や人道支援に使うとすれば、おそらく石油価格は急速に下落していくだろう。そのなかでイラクだけが突出して増産を続けたら、イラクはOPECの中で孤立し、脱退を余儀なくされる可能性も出てくる。もっともいえば、アメリカが離脱を促すのではないか―産油国の中には既にそうした疑心暗鬼が生まれているのである。アメリカに対するアラブ産油国の反発はますます表面化するだろう。
 すでにその反発は具体的な形を取って現われている。石油の決済通貨のドル離れ、である。イラク戦争後、石油売買をドルではなくユーロで決済する動きが急速に広まりつつあるのだ。
 これはエネルギーをめぐる国際情勢にとって重大である。
 湾岸戦争後、ドルは急騰したが、イラク戦争後、ドルは反対に急落しているのだ。あれだけアメリカが圧倒的な軍事力を見せつけ、戦争に勝利したにもかかわらず、である。世界の資産家のポートフォリオのバランスがドル一本かあらユーロの二本立てに移行しつつあることが低流にあるのだが、それに拍車をかけているのが石油の決済通貨のドル離れなのである。
 実は、その引き金を引いたのは、サダム・フセインだった。湾岸戦争後、イラクに対して経済制裁が下されるなか、1996年12月から国連の管理下で、人道物質の購入に限って石油の輸出を認めるという「石油・食料交換計画」が実施された。サダム・フセインは、2000年11月、その際の決済通貨をドルからユーロへと変えたのである。このことが、アメリカの怒りを買っていたのだ。
 OPECが産出する石油の45%が欧州に向かっているといわれるが、これがドル決済からユーロ決済へと変わればその意味は大きい。しかもそれは、アラブ産油国に限らず、プルタミナ油田を持つ世界最大のムスリム国家インドネシアにも波及している。
 石油価格の低落やイラク戦争におけるアメリカの圧倒的な勝利を見て、石油ショック以来30年ぶりに産油国から消費国へとイニシアチブが移ったと分析する人が多いが、話はそんなに単純ではない。
 実は産油国は決済通貨の変更という新たな手段によりイニシアチブの奪還を図っているのである。石油をめぐり、いま新たな戦いが始まっているのだ。だが、日本はそのことに気づいていない。これでは総合エネルギー安全保障などおぼつかないのは当然だ。
 今夏、首都圏に電力危機がやってくると見込まれている。東京電力の問題だけに終始せず、日本もまた、エネルギーをめぐる大きな国際潮流にさらされていることを認識し、そのなかでどういう総合戦略を持ち、どういう「絶妙なバランス」を追求する必要があるのかを議論すべきだ。 (談)
 
掲載論考・記事の無断転載を禁じます。
http://www.jri.or.jp/rijicyou/hatugen0307-3.htm
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シジミさんのご投稿を以下に再掲させて頂きます。
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調査報告/原子力発電所における秘密・日本の原発奴隷[EL MUNDO:スペインの新聞 2003.6.8]
http://www.asyura2.us/2us0310/bd30/msg/113.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 10 月 06 日 12:33:49:1VmSkkGasXps6

原子炉の内部。下請け労働者のグループが日本の原子炉内部で働く。彼らのうち何名かは原発奴隷である。彼らは、何らかの技術的知識が与えられることはなく、国際協定で認めら れた最大値の1万7000倍の放射線を浴びている/撮影:樋口健二


http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm


日本の企業は、原子力発電所の清掃のために生活困窮者を募っている。 多くが癌で亡くなっている。クロニカ〔本紙〕は、このとんでもないスキャンダルの主人公達から話を聞いた。

DAVID JIMENEZ 東京特派員
 福島第一原発には、常に、もう失うものを何も持たない者達のための仕事がある。松下さんが、東京公園で、住居としていた4つのダンボールの間で眠っていた時、二人の男が彼に近づき、その仕事の話を持ちかけた。特別な能力は何も必要なく、前回の工場労働者の仕事の倍額が支払われ、48時間で戻って来られる。2日後、この破産した元重役と、他10名のホームレスは、首都から北へ200kmに位置する発電所に運ばれ、清掃人として登録された。
 「何の清掃人だ?」誰かが尋ねた。監督が、特別な服を配り、円筒状の巨大な鉄の部屋に彼らを連れて行った。30度から50度の間で変化する内部の温度と、湿気のせいで、労働者達は、3分ごとに外へ息をしに出なければならなかった。放射線測定器は最大値をはるかに超えていたため、故障しているに違いないと彼らは考えた。一人、また一人と、男達は顔を覆っていたマスクを外した。「めがねのガラスが曇って、視界が悪かったんだ。時間内に仕事を終えないと、支払いはされないことになっていた」。53歳の松下さんは回想する。「仲間の一人が近づいてきて言ったんだ。俺達は原子炉の中にいるって」。
 この福島原発訪問の3年後、東京の新宿公園のホームレスたちに対して、黄ばんだ張り紙が、原子力発電所に行かないようにと警告を発している。“仕事を受けるな。殺されるぞ”。彼らの多くにとっては、この警告は遅すぎる。日本の原子力発電所における最も危険な仕事のために、下請け労働者、ホームレス、非行少年、放浪者や貧困者を募ることは、30年以上もの間、習慣的に行われてきた。そして、今日も続いている。慶応大学の物理学教授、藤田祐幸氏の調査によると、この間、700人から1000人の下請け労働者が亡くなり、さらに何千人もが癌にかかっている。

完全な秘密
 原発奴隷は、日本で最も良く守られている秘密の一つである。いくつかの国内最大企業と、おそるべきマフィア、やくざが拘わる慣行について知る人はほとんどいない。やくざは、電力会社のために労働者を探し、選抜し、契約することを請負っている。「やくざが原発親方となるケースが相当数あります。日当は約3万円が相場なのに、彼等がそのうちの2万円をピンハネしている。労働者は危険作業とピンハネの二重の差別に泣いている」と写真家樋口健二氏は説明する。彼は、30年間、日本の下請け労働者を調査し、写真で記録している。
 樋口氏と藤田教授は、下請け労働者が常に出入りする場所を何度も訪れて回り、彼らに危険を警告し、彼らの問題を裁判所に持ち込むよう促している。樋口氏はカメラによって―彼は当レポートの写真の撮影者である―、藤田氏は、彼の放射能研究によって、日本政府、エネルギーの多国籍企業、そして、人財募集網に挑んでいる。彼らの意図は、70年代に静かに始まり、原発が、その操業のために、生活困窮者との契約に完全に依存するに至るまで拡大した悪習にブレーキをかけることである。「日本は近代化の進んだ、日の昇る場所です。しかし、この人々にとっては地獄であるということも、世界は知るべきなのです。」と樋口氏は語る。
 日本は、第二次世界大戦後の廃墟の中から、世界で最も発達した先進技術社会へと移るにあたって、20世紀で最も目覚しい変革をとげた。その変化は、かなりの電力需要をもたらし、日本の国を、世界有数の原子力エネルギー依存国に変えた。
 常に7万人以上が、全国9電力の発電所と52の原子炉で働いている。発電所は、技術職には自社の従業員を雇用しているが、従業員の90%以上が、社会で最も恵まれない層に属する、一時雇用の、知識を持たない労働者である。下請け労働者は、最も危険な仕事のために別に分けられる。原子炉の清掃から、漏出が起きた時の汚染の除去、つまり、技術者が決して近づかない、そこでの修理の仕事まで。
 嶋橋伸之さんは、1994年に亡くなるまでの8年近くの間、そのような仕事に使われていた。その若者は横須賀の生まれで、高校を卒業して静岡浜岡原発での仕事をもちかけられた。「何年もの間、私には何も見えておらず、自分の息子がどこで働いているのか知りませんでした。今、あの子の死は殺人であると分かっています」。彼の母、美智子さんはそう嘆く。
 嶋橋夫妻は、伸之さんを消耗させ、2年の間病床で衰弱させ、耐え難い痛みの中で命を終えさせた、その血液と骨の癌の責任を、発電所に負わせるための労災認定の闘いに勝った、最初の家族である。彼は29歳で亡くなった。
 原子力産業における初期の悪習の発覚後も、貧困者の募集が止むことはなかった。誰の代行か分からない男達が、頻繁に、東京、横浜などの都市を巡って、働き口を提供して回る。そこに潜む危険を隠し、ホームレスたちを騙している。発電所は、少なくとも、毎年5000人の一時雇用労働者を必要としており、藤田教授は、少なくともその半分は下請け労働者であると考える。
 最近まで、日本の街では生活困窮者は珍しかった。今日、彼らを見かけないことはほとんどない。原発は余剰労働力を当てにしている。日本は、12年間経済不況の中にあり、何千人もの給与所得者を路上に送り出し、一人あたり所得において、世界3大富裕国の一つに位置付けたその経済的奇跡のモデルを疑わしいものにしている。多くの失業者が、家族を養えない屈辱に耐え兼ねて、毎年自ら命を絶つ3万人の一員となる。そうでない者はホームレスとなり、公園をさまよい、自分を捨てた社会の輪との接触を失う。

“原発ジプシー”
 原発で働くことを受け入れた労働者たちは、原発ジプシーとして知られるようになる。その名は、原発から原発へと、病気になるまで、さらにひどい場合、見捨てられて死ぬまで、仕事を求めて回る放浪生活を指している。「貧困者の契約は、政府の黙認があるからこそ可能になります」。人権に関する海外の賞の受賞者である樋口健二氏は嘆く。
 日本の当局は、一人の人間が一年に受けることが可能である放射線の量を50mSvと定めている。大部分の国が定めている、5年間で100 mSvの値を大きく超えている。理論上、原子力発電所を運営する会社は、最大値の放射線を浴びるまでホームレスを雇用し、その後、「彼らの健康のために」解雇し、ふたたび彼らを路上へ送り出す。現実は、その同じ労働者が、数日後、もしくは数ヵ月後、偽名でふたたび契約されている。そういうわけで、約10年間、雇用者の多くが、許容値の何百倍もの放射線にさらされている説明がつくのである。

長尾光明さんは、雇用先での仕事の際に撮られた写真をまだ持っている。写真では、彼は、常に着用するわけではなかった防護服を着ている。病気になる前、5年間働いた東電・福島第一原発で、汚染除去の作業を始める数分前にとった写真である。78歳、原発ジプシーの間で最も多い病気である骨の癌の克服に励んで5年を経た今、長尾さんは、原発を運営する会社と日本政府を訴えることに決めた。興味深いことに、彼は、契約されたホームレスの一人ではなく、監督として彼らを指揮する立場にあった。「大企業が拘わる仕事では、何も悪い事態が起こるはずはないと考えられてきました。しかし、これらの企業が、その威信を利用し、人々を騙し、人が毒される危険な仕事に人々を募っているのです」と長尾さんは痛烈に批判する。彼は、許容値を超える大量の放射線にさらされてきたため、歩行が困難となっている。
 30年以上の間、樋口健二氏は、何十人もの原発の犠牲者の話を聞き、彼らの病を記録してきた。彼らの多くが瀕死の状態で、死ぬ前に病床で衰弱していく様子を見てきた。おそらくそれ故、不幸な人々の苦しみを間近で見てきたが故に、調査員となった写真家は、間接的にホームレスと契約している多国籍企業の名を挙げることに労を感じないのだ。東京の自宅の事務所に座り、紙を取り出し、書き始める。「パナソニック、日立、東芝…」。

広島と長崎
 企業は、他の業者を通してホームレスと下請け契約をする。労働者の生まれや健康状態などを追跡する義務を企業が負わずにすむシステムの中で、それは行われている。日本で起こっている事態の最大の矛盾は、原子力を誤って用いた結果について世界中で最も良く知っている社会の中で、ほとんど何の抗議も受けずに、この悪習が生じているということである。1945年8月6日、アメリカ合衆国は、その時まで無名であった広島市に原子爆弾を投下し、一瞬にして5万人の命が失なわれた。さらに15万人が、翌5年間に、放射線が原因で亡くなった。数日後、長崎への第二の爆弾投下により、ヒロシマが繰り返された。
 あの原子爆弾の影響と、原発の下請け労働者が浴びた放射線に基づいて、ある研究が明らかにしたところによると、日本の原発に雇用された路上の労働者1万人につき17人は、“100%”癌で亡くなる可能性がある。さらに多くが、同じ運命をたどる“可能性が大いにあり”、さらに数百人が、癌にかかる可能性がある。70年代以来、30万人以上の一時雇用労働者が日本の原発に募られてきたことを考えると、藤田教授と樋口氏は同じ質問をせざるをえない。「何人の犠牲者がこの間亡くなっただろうか。どれだけの人が、抗議もできずに死に瀕しているだろうか。裕福な日本社会が消費するエネルギーが、貧困者の犠牲に依存しているということが、いつまで許されるのだろうか」。
 政府と企業は、誰も原発で働くことを義務付けてはおらず、また、どの雇用者も好きな時に立ち去ることができる、と確認することで、自己弁護をする。日本の労働省の広報官は、ついに次のように言った。「人々を放射線にさらす仕事があるが、電力供給を維持するには必要な仕事である」。
 ホームレスは、間違いなく、そのような仕事に就く覚悟ができている。原子炉の掃除や、放射能漏れが起こった地域の汚染除去の仕事をすれば、一日で、建築作業の日当の倍が支払われる。いずれにせよ、建築作業には、彼らの働き口はめったにない。大部分が、新しい職のおかげで、社会に復帰し、さらには家族のもとに帰ることを夢見る。一旦原発に入るとすぐ、数日後には使い捨てられる運命にあることに気づくのである。
 多くの犠牲者の証言によると、通常、危険地帯には放射線測定器を持って近づくが、測定器は常に監督によって操作されている。時には、大量の放射線を浴びたことを知られ、他の労働者に替えられることを怖れて、ホームレス自身がその状況を隠すことがあっても不思議ではない。「放射線量が高くても、働けなくなることを怖れて、誰も口を開かないよ」。斉藤さんはそう話す。彼は、「原発でいろんな仕事」をしたことを認める、東京、上野公園のホームレスの一人である。

原発で働く訓練と知識が欠如しているため、頻繁に事故が起きる。そのような事故は、従業員が適切な指導をうけていれば防げたであろう。「誰も気にしていないようです。彼らが選ばれたのは、もしある日仕事から戻らなくても、彼らのことを尋ねる人など誰もいないからなのです。」と樋口氏は言う。一時雇用者が、原発の医療施設や近くの病院に病気を相談すれば、医者は組織的に、患者が浴びた放射線量を隠し、“適性”の保証つきで患者を再び仕事に送り出す。絶望したホームレスたちは、昼はある原発で、夜は別の原発で働くようになる。
 この2年間、ほとんど常に藤田、樋口両氏のおかげで、病人の中には説明を求め始めた者達もいる。それは抗議ではないが、多くの者にとっての選択肢である。村居国雄さんと梅田隆介さん、何度も契約した末重病にかかった二人の原発奴隷は、雇用補助の会社を経営するヤクザのグループから、おそらく、殺すと脅されたために、それぞれの訴訟を取り下げざるをえなかった。

毎日の輸血
 大内久さんは、1999年、日本に警告を放った放射線漏れが起きた時、東海村原発の燃料処理施設にいた3人の労働者の一人である。その従業員は、許容値の1万7000倍の放射線を浴びた。毎日輸血をし、皮膚移植を行ったが、83日後に病院で亡くなった。
 労働省は、国内すべての施設について大規模な調査を行ったが、原発の責任者はその24時間前に警告を受けており、多くの施設は不正を隠すことが可能であった。そうであっても、国内17の原発のうち、検査を通ったのはたったの2つであった。残りについては、最大25の違反が検出された。その中には、労働者の知識不足、従業員を放射線にさらすことについての管理体制の欠如、法定最低限の医師による検査の不履行なども含まれた。その時からも、ホームレスの募集は続いている。
 松下さんと他10名のホームレスが連れて行かれた福島原発は、路上の労働者と契約する組織的方法について、何度も告発されている。慶応大学の藤田祐幸教授は、1999年、原発の責任者が、原子炉の一つを覆っていたシュラウドを交換するために、1000人を募集したことを確認している。福島原発での経験から3年後、松下さんは、「さらに2、3の仕事」を受けたことを認めている。その代わり、彼に残っていた唯一のものを失った。健康である。2、3ヶ月前から髪が抜け始めた。それから吐き気、それから、退廃的な病気の兆候が現れ始めた。「ゆっくりした死が待っているそうだ。」と彼は言う。


                         * * * * *
 この新聞は、インタビューを受けられた樋口健二氏より提供された。記事の訳内容の一部は、樋口氏によって訂正されている。なお、原文では、写真は全てカラーで掲載。
訳責:美浜の会

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熊野灘から掘削調査開始 期待のメタンハイドレート(共同通信) −”(経産省は)輸出も担う「資源大国」の実現も夢ではないと意気込んでいる”だって
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/194.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 08 日 20:55:00:eWn45SEFYZ1R.

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040108-00000211-kyodo-soci

経済産業省は8日、日本近海に埋蔵され、次世代のクリーンエネルギーと注目されているメタンハイドレートの本格的な掘削調査を18日から、熊野灘海域から東海沖で始めると発表した。
 同省は2016年度までの実用化を目指して研究中で、期待通りの量が発見され生産体制が確立できれば、エネルギーの国内自給はもちろん、輸出も担う「資源大国」の実現も夢ではないと意気込んでいる。
 調査は熊野灘海域を皮切りに約4カ月の予定。約100億円の予算を投入し、埋蔵量や分布状況を確認するとともに、実用実験に使用する標本を採取するのが狙いだ。
 掘削するのは事前の音波探査で集中地点があると分かった水深700−2000メートルの7海域16地点。作業船が海底に下ろしたドリルパイプで300−400メートル掘り、地層からメタンハイドレートを抜き取る。(共同通信)
[1月8日19時23分更新]

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点検に「外部の目」 独立行政法人が審査 中電浜岡原発 [静岡新聞] 【原子力安全基盤機構=天下り】
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/180.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 23 日 02:50:24:dfhdU2/i2Qkk2

(2003年12月21日朝刊)


点検に「外部の目」 独立行政法人が審査 中電浜岡原発

 原子力発電所に対する国の安全規制が十月から改定された。これまで電力会社に任されていた自主点検の在り方を見直し、原発推進の立場にある国とは別に、独立行政法人が検査を審査することになった。さらに、国への通報基準も明確化した。中部電力浜岡原発(小笠郡浜岡町)でも、来年二月までに予定される2号機の定期検査から新制度が適用される。東京電力のトラブル隠しから端を発した新たな取り組み。果たして原発の信頼回復につながるか。
 原発に対する検査はこれまで、経済産業省原子力安全・保安院による法律に基づく年一回の定期検査と、電力会社による自主点検に任されていた。

 国の定検の対象となっていたのは、原子炉圧力容器や蒸気タービンなどごく一部。昨年、全国の原発で相次いでひび割れが見つかった炉心隔壁(シュラウド)や再循環系配管などは定検の対象外だった。

 その弊害が表れたのが、昨年八月に発覚した東京電力のトラブル隠し。同電力の福島第一原発などで自主点検記録の改ざんが行われていた。浜岡原発でも1、3号機の再循環系配管で見つかったひび割れを国に報告していなかったとして、全基停止に陥る事態に発展した。いずれも、自主点検の位置付けのあいまいさが生んだといえる。

 新制度では、国の検査項目こそ減ったが、これまで自主点検の対象だったシュラウドや配管の検査を「定期事業者検査」として法定化し、独立行政法人原子力安全基盤機構が検査を審査することになった。自主点検に外部の目を導入したわけだ。

 ただ、電力会社を規制する基盤機構の職員に、電力会社社員が出向していることが明らかになるなど、基盤機構の独立性に疑問符を付ける意見もある。浜岡町原発問題を考える会の伊藤実代表はは「原発推進側の人が安全を確認するのでは、制度的に問題がある」と批判する。

 新制度に対する賛否はあるが、自主点検が法定化され、外部の目にさらされることは一定の評価ができる。原発の信頼回復に不可欠なのは、安全性と透明性の確保。始まったばかりの新制度に取りあえず期待したい。

http://www.shizushin.com/hotnews/genpatu01110801.html

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大学発ベンチャーフォーラム :比嘉教授EM菌でソ連の原子被爆病快復へ
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/162.html
投稿者 朝日昇 日時 2003 年 12 月 12 日 01:15:35:laCv3EEPfsYw.

12/11経済研究所主催で大学発ベンチャーフォーラム
が開催された。大学も新しい分野にも積極的に
挑戦するようだ キーマンにサトルのHPも紹介しました
無料会員も募集しています

  http://dnd.rieti.go.jp/

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戦争板へのリンク IAEAが育てた核の脅威
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/124.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2003 年 11 月 30 日 12:45:20:KqrEdYmDwf7cM

IAEAが育てた核の脅威
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/685.html

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アフリカで建設進む新型原子炉PBMRをめぐる論争(HOTWIRED)【こんな計画があるとは・・・】
http://www.asyura2.com/0311/genpatu1/msg/102.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 11 月 22 日 12:23:19:dfhdU2/i2Qkk2

2003年11月20日(木)

アフリカで建設進む新型原子炉PBMRをめぐる論争


 ケープタウン発――南アフリカ共和国という意外な場所で、原子力エネルギー技術における世界的な革命が始まるかもしれない。

 アフリカ大陸唯一の原子力発電所は、ケープタウンの北の荒涼とした海岸にある。しかし大陸南端のこの海岸では、南アの国営電力会社エスコム社が各国の企業と提携し――老朽化しつつある加圧水型原子炉(PWR)の近くに――世界初の商用『ペブルベッド・モジュール炉』(PBMR)を建設する計画を進めている。

 開発に関わる各社にとって、このPBMRの設計は、「アフリカからのルネッサンス」とでも呼ぶべき原子力エネルギーの復活を意味する。計画を進める企業で構成されるPBMRコンソーシアムのトム・フェレイラ氏によると、PBMRは従来の原子力発電所と比べて安全性が高く、汚染が少なく、小型で建設費用も安くなるという。実際に、計画を支持する人々は、「ウォークアウェイ・セーフ」[仮に運転員が持ち場を離れても安全が保たれる]という表現を使い、PBMRは設計上「メルトダウン(炉心溶融)が起こらない」と主張している。

 「PBMRでは、スリーマイル島やチェルノブイリでの事故に匹敵する事故が起こることは物理学的にあり得ない」と、フェレイラ氏は言う。

 しかし、懐疑的な人々にとってPBMRの建設計画は、危険なうえに費用がかかりすぎるとしてとっくの昔に却下されたエネルギー源へ無謀にも回帰しようとしているように感じられる。新しい原子炉の建設は、1986年に起きたチェルノブイリでの大事故の後に高まった反核・反原発の雰囲気の中で行き詰まっている。米国では1970年代以降、新しい原子炉の建設が途絶えており、環境保護派の多くはこの状態が維持されることを望んでいる。

 しかし南ア同様、米国をはじめとする各国ではエネルギー需要が増加を続けており、地球温暖化に対する懸念ともあいまって、原子力発電に対する態度が変わりつつある。フィンランドでは新しい原子炉を建設中だし、日本などアジア各国でも同様の動きが見られる。輸入石油に対する依存率をなんとか下げようとして、ブッシュ政権も原子力エネルギーの復活を訴えている。

 一方、南ア政府は、アパルトヘイトのもとで長い間貧しい暮らしを強いられてきた多くの人々に手ごろな価格のエネルギーを国内で供給するため、緊急の取り組みを行なっている。現在南アの電力の90%を供給している石炭は価格が安くて量も豊富だが、大気汚染も引き起こす。太陽光や風力といったリニューアブル・エネルギー(持続的利用可能エネルギー)には限界がある。水力発電も期待できない。少なくとも現時点で可能な選択肢としては原子力しか残らないのだ。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)原子力工学部のアンドルー・カダック教授によると、PBMRや次世代の原子力技術に対する関心の高まりは、世界規模で原子力が復活する前ぶれだという。「今やらなければならないことは、発電所を建設し、長所を人々に示すことだ」

 PBMRを支持する人々によると、この型の原子炉の大きな長所は、小型で構造が比較的単純であることだという。従来の原子力発電所の建設には少なくとも6年かかっていたのに対し、PBMRは2年で建設できる。また、一般的な1100メガワット規模の原子力発電所とは異なり、PBMRの設計は、地元の電力需要の変化に合わせて変更できる。中核となる165メガワット規模の発電所を建設した後で、さらに発電モジュールを追加できるのだ。

 従来の原子炉と同様に、PBMRも核分裂の連鎖反応で発生する熱を利用して、発電タービンを動かす。両システムの大きな違いは、炉心での濃縮ウランの保持方法と、発電機への熱の伝達方法にある。PBMRでは、これまでの燃料棒の代わりにテニスボール大の黒鉛の球(ペブル)が詰まっていて、それぞれのペブルには数千個の小さな二酸化ウランの粒が入っている。また、通常の炉のように蒸気ではなく、高温のヘリウムガスを利用してタービンを動かす。

 このような燃料保持方法では放射性物質がメルトダウンを起こすほどの高温にはならないため、PBMRは本質的に他のシステムよりも安全だ、とフェレイラ氏は語る。「従来の原子炉では、連鎖反応の暴走を防ぐために、たくさんの作業をする必要があった。PBMRでは[逆に]、連鎖反応を持続させるために多くの作業が必要だ」という。

 システムに異常が起こったときは、原子炉は自ら停止するだけだ、とフェレイラ氏は話す。この場合、熱は放散するが、放射能が漏れることはない。

 PBMRにはすでに成功実績がある。1960年代にドイツで電気出力15メガワットの実験炉が建設され、21年間故障なしで稼動を続けた。しかしドイツ政府はチェルノブイリの惨事の後、このプログラムを中止している。

 1993年にドイツの科学者が、消滅寸前だったこの計画をエスコム社に持ち込んだのがきっかけで、同社はこの技術を商用化するための取り組みを徐々に開始した。現在PBMRコンソーシアムは、10億ドルをかけた今回の計画により、南アがPBMRの利用において世界をリードすることを望んでいる。

 ただしPBMRは政府の承認をまだ受けていないうえ、ほかにも潜在的な障害が残っている。環境保護団体である『アースライフ・アフリカ』が提訴したため、最終的な承認段階に到達する前に、計画がつぶれかねない可能性もある。

 環境保護を訴える人々は、開発企業がPBMRの本質的な安全性を強調するあまり、従来の原子炉に要求されたような炉心格納容器や、入念に構築された緊急時の予備システムの必要がなくなるという点に、とくに警戒を強めている。理屈として、PBMRがPWRなどよりも少ない費用で建設できるというのは、このように構造を単純化できることが理由になっている。

 ワシントンの『核管理研究所(NCI)』で科学研究部門の責任者を務めるエドウィン・S・ライマン氏は、「重大な事故や破壊行為などの攻撃が、非常に高い確率でまずあり得ないと予測できる場合、そういった事態を想定した予防措置を施す正当な理由はなくなるかもしれない。だが、PBMRの場合は、不確実な部分がかなり多く残っている」と指摘する。

 それでもPBMRの第1号機が成功を収めた場合、PBMRコンソーシアムでは2010年までに1000億ドル規模の世界市場に対して新しい発電所の売り込みを開始したいと考えている。さらにフェレイラ氏によると、コンソーシアムでは、核反応によって生じる熱を利用して海水を脱塩し、水素を作って追加のエネルギー源にすることも目指しているという。PBMRコンソーシアムでは来年、米国の資金援助のもと、水素エネルギーの開発に取り組む予定だ。

 原子力エネルギー技術にかける南アの野心が現実になる可能性が限られていることは、フェレイラ氏も認めている。現段階では南アでの計画が最も進んでいるが、中国やマサチューセッツ工科大学でもPBMR技術への取り組みは進んでいるからだ。予測不可能な問題や計画の遅れが原因で、南アが世界の技術先進国と肩を並べるまたとないチャンスが失われるかもしれないと、フェレイラ氏は危惧する。

 「われわれがやる、やらないにかかわらず、ペブルベッド型原子炉は建設されるだろう。非常に多くの事柄がこの計画を支持する方向に向かっているので、実現しないなどということは、私にはほとんど想像もできないくらいだ」とフェレイラ氏は述べた。


[日本語版:平井眞弓/長谷 睦]
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http://news.goo.ne.jp/news/wired/it/20031120/20031120i05.html

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