サール効果発電機、設計・製造の手順

 この報告書の目的は、John R.R.Searl氏による1946年〜1956年の間に実行された、実験的研究を再現することである。それは幾何学、使用する物質、及びサール効果発電機(SEG)の製造手順に及ぶ。

 ここで示される情報は、著者(S. Gunnar Sandberg)とサール氏との間で交わされた個人的なやりとりを元にしているものではあるが、この内容は将来の研究による変更そして/または更新されるかも知れない、たたき台として考えられるべきである。


ジャイロ・セル

 SEGは、ジャイロ・セル(GC)と呼ばれる基本的な可動ユニットから成り、電気を発電するためのコイルや機械的な力を変換するためのシャフトが組み合わされている。そのGCは、また、高電圧源として使う事ができる。GCに関する他の、そして重要な性能は、その浮揚する能力である。

 GCは、環状のリング群と円筒形の永久磁石から成る全くの電気モーターとして考えることができる。

 図1は、プレートと呼ばれる一つの静止した環状の磁石と、ランナーと呼ばれる複数の運動する円筒形の磁石から成るGCの一番簡単な基本を示している。

 作動時、それぞれのランナーは、その軸を中心に自転し、プレートの周囲を一回転【公転】する時に同時に、ランナーの表面【円筒の曲面部分】の点Pが、図2の破線で示すようないくつものサイクロイド曲線を描く。

 計測によって、プレートとランナーの間に放射状に電位差が発生する事が明らかになった。図1に示したように、プレートは正に帯電し、ランナーは負に帯電する。

 原理的な事を言えば、ランナーは電磁気的な力によってプレートと対になって【一体となって】いるので、GCを保つためのいかなる機械的拘束【部品】も必要ではない。しかしながら、装置が発生するトルクを変換する為、シャフトとケースは、使用されるに違いない。さらに、その発電機が骨組の中に取り付けられる時には、ランナー群が骨組または他のパーツに接触するのを防ぐために、ランナー群はプレートの高さよりも短い長さに作るべきである。

 作動中には、電磁気的な相互作用と遠心力によって間隙が作られ、プレートとランナー群の間には機械的な接触と電気的な接触が発生しない故に、摩擦は最小限の値になっている。

 実験が明らかにした所によると、ランナーの数が増えるにつれて出力も増加し、そして、プレートの外径Dp とランナーの直径Dr の比率が正の整数12より大きいかまたは等しい時にスムーズで安定した動作を実現する【事が分った】。すなわち、

       Dp/Dr = N ≧ 12 (N=12,13,14,…)      (式1)

 実験が更に示したものは、図1に示したような隣り合ったランナー間のギャップδr は、一つのランナーの直径Dr であるべきだという事である。

 もっと複雑なジャイロ・セル【GC】としては、基本形に対してさらにプレート群とランナー群を追加し得る。図3に描かれてるのは、3プレートのGCであり、A,BそしてCという3つのセクションから成る。それぞれのセクションは一つのプレートと対応するランナー群から成る。

 実験で明らかになった所によれば、安定したスムーズな動作の為には、全てのセクション【の総重量】が等しい重さであるべき事である。すなわち、

       WA =WB =WC                 (2)

ここで、

       WA = セクションAの重さ
       WB = セクションBの重さ
そして   WC = セクションCの重さ


磁場の形態

 DCとACを組み合わせた磁化プロセスによって、各々の磁石【ランナー】は図4に示すような複数のN極またはS極が並んだ2つのトラックという形で、独特の磁極パターンが記録される。

 磁場の計測によって明らかになったのは、その【トラック上の】磁極は、直径が約1ミリメートルで、【トラック上に】均一に分布している。また、磁極の濃度δは単位長さ当りの【トラック上の】磁極総数Nであり、円周長πDで割った値は、この発電機特有の定数になるようである。

   δ=(Np/πDp)=(Nr/πDr)=定数         (3)

 ここで、Np はプレート上の一つのトラックにある磁極の総数であり、Nr は、ランナー上の一つのトラックにある磁極の総数である。

 さらに、2つの磁極トラック間の距離dT は全てのランナーとプレートに於て等しいに違いなく、それは同じGCの一部である。

 磁極トラックは自動的に整流作用をもたらし、回転モーメントを造り出す。正確にはそれはどのように造り出されるのか分ってはおらず、さらなる研究努力が求められる。同様に、エネルギー源についても現時点では分っていない。さらなる研究が必要なのは出力、スピード、幾何学そして材質の濃度や電磁気的な性能等の材料のパラメーター群の間の正確な数学的関係についてである。


磁性体

 初期の実験で使われた磁石は、米国から輸入された、鉄を含んだ2つの種類の磁性体粉から作られた。これらの磁石の一つは未だに存在しており、既に分析されて以下のような元素が含まれている事が分った。

1.アルミニウム      (Al)
2.シリコン        (Si)
3.イオウ         (S)
4.チタン         (Ti)
5.ネオジウム       (Nd)
6.鉄           (Fe)

 その分光写真は図5に示した。


誘導コイル

 もしSEGを電力施設として使うならば、複数の誘導コイルをGCに適用する。そのコイル群は軟鉄(スウェーデン製の鉄)またはμフェライト(ミュー金属)で作られたコアを持つC形のコイルである。巻線回数と使われるワイヤーの太さは、応用【実験】例に基づいたものである。図6にその基本形を示す。


組み立て手順

 図7に示したブロックタイアグラムでは、製造プロセスの主な段階が記されている。

第1段階  磁性体材料と接着剤

 未来の研究に於ては最初の実験で使われたものよりも、より安価でもっと効果的な材質に関する、他の磁気的法則が明らかになることはありそうなことである。それと他のタイプの【磁性体粉末の】接着剤が【SEGの】パフォーマンスを向上させることもありそうなことである。

第2段階  計量

 一般的に、効果的な磁石を作る為に、鉄を含む磁性体粉末の中の各元素が正しい分量含まれている事が決定的なことである。それだからこそ提案できることは、違うタイプの粉末を混ぜ合せた時に軽量となるようなある比率が「存在する」のであり、それは「最良の」磁石を作り出すだろう。

 現在のところは、しかしながら、サール氏による過去の実験群で使用された粉末の、この重量比は分らない。新しい磁性体材料群と効率的な発電機幾何学を一緒にした領域における研究の努力は有利なものであるだろう。

 一般的に、使われた接着剤の総量は、磁石としての質量密度が最大となるよう、出来るだけ少量であるべきである。しかしながら、サール効果発電の可動部分に関わる接着剤の可能性を排除してはならない。例えば、接着剤の誘電体としての能力は、SEG内で生じている電磁気的相互作用の中での何等かの作用を持っているかも知れない。もしそうならば、その時は、接着剤の分量を増やす事も有効かも知れない。

第3段階  混合

 混合は重要なプロセスであり、それは最終生産物の均質性と信頼性を決定する。均質な混合の一つとしては、混合室内での乱雑な空気流を使って実現し得る。

 実験によって分った事は、もし同一の発電機で使う全ての磁石群が、同じ工程で【均質に】作られたものだったとき、改良された動作が実現された。

第4段階  鋳造

 鋳造プロセスの間、その混合−鉄を含む磁性体粉末と、熱可塑性の接着剤を含む−は圧縮され、同時に加熱されて訂正される。図8には「blinds」を作るための道具が描かれている。「blinds」とは一つの、磁化されていないランナーまたはプレート(プレートの一部)のことである。大きなプレート(Dp >30cm)を製造する時は、一体成形するよりもむしろ、断片を作【って組合せ】る事が必要だろう。

 以下に示す数字は、サール効果に対する鋳造プロセスの影響に関する正確なデータ群が用意できない為に、単に参考として考えられるべきものである。

1.圧力:200〜400 bars
2.温度:150゜C〜200゜C
3.圧縮時間:≧20分

 圧縮を止める前に、冷やさなければならない。

第5段階  機械加工

 このプロセスは計量及び鋳造プロセスが正しく実行されたならば、抜かして構わない。しかしながら、ランナーとプレートのシリンダー表面の研磨は必要な事かも知れない。

第6段階  検査

 寸法の微調整と表面仕上げ。

第7段階  磁化

 ランナーとプレートはDC【磁】場とAC【磁】場を組み合わせた場を1回だけオン−オフするサイクルによって一つ一つ磁化される。図9は磁化回路を示す。

 オートマティック・コントロール・スイッチ(ACS)の機能は、DC電流idcとAC電流iacを同時的に時間t=tonの間だけONにするものであり、その瞬間の起磁力(MMF:MAGNETOMOTIVE FORCE)の総計値は常に正である。すなわち、

  MMF=idc1 + iac2 ≧ 0

 ここでN1 はDC巻線の巻き数で、N2 はAC巻線の巻き数である。

 図10は時間の関数としての総MMF【起磁力】を示す

 磁化コイルは、重い銅のワイヤーが約200回巻いてあるDC巻線【コイル】と、裸の銅線がDC巻線の上から約10回巻いてあるAC巻線【コイル】とから成る。図11はコイルの断面図とその寸法を示す。

推薦するパラメーター値:

直流idc=150〜180 A
交流iac=0.1〜0.2 A
周波数f=1〜3  MHz

第8段階  検査

 ここでの目的は、部品の存在と、磁極トラック間の距離が正しいかどうかの確認である。計測については、対照の磁石と磁束密度計で行なえる。

第9段階  組み立て

 組み立ての手順は目的による。機械的作動ユニットとして使うならば、磁石は骨組の内部に取り付けられるだろうし、回転軸に適合させるだろう。電力施設として使うならば、誘導コイルを骨組に適合させるだろう。


このファイルは、以下のホームページにも載っています。

http://www.borderlands.de/energy.searl.php3?Section=gravity#3
http://www.starwon.com.au/~rayd/searl.htm
http://www.geocities.com/Area51/3066/SEARL.HTM


 プレートは回転せず、固定されているそうです。

「ANTIGRAVITY:The Dream Made Reality」のp26より。 John A. Thomas Jr.著
(「ANTIGRAVITY」はD.I.S.C.Companyで入手できます)

John A. Thomas Jr.(Q):今私は古いニューズレターを見ています。そこにはその飛翔体に関し、内側のリング(プレート)だけが固定されていると書いてあります。

John R.R.Searl(A):いいえ、それは記者の記述が間違っていたか、または彼が間違って理解していたかである。3つのプレートの全ては固定されている。それらは構造の一部である。その発電機に関して2つの機構があり、何でも構わない、あなたが作った発電機それ自体と、その中のガスやら電気やら何でもいい。一つの固定された部分がその場ともなり、それはまたはローターでもあり、そして片や運動する磁場である。もしくは、静磁場と回転する導体などである。(要するに、固定された部分と流動的な空間的部分に単に別れているという説明で、プレートは機体の一部として固定されているのだとサール氏本人が述べています)(200001220437)


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