YouTUBEを見ると分かりますように、Bedini Motorのフリエネ実現が頻出しています。Adams Motorとか名前は色々あれども、どれも同じ原理・現象を使っているのではないかと思います(個々に詳しく調べたわけではありませんが)。フリエネが続出しているBedini Motorは[発電について]でも少し触れましたが、既に販売されています。ただ、完成品と言えるような、しっかりした完成品を買おうとすると数十万円という金額になって来ます。複数のサイトでこの販売サイトを紹介したりしている内、この金額がネックになっている可能性に気づいてきました。それで、当ファイルでは、原理について考察しようと思います。そうすれば、日本で安価に作れるようになるだろうと思うからです。

 自由回転するローターの外周部に磁石を一つ取り付けます。(ローター回転軸を中心にして)磁石から180度反対側の外周付近に磁性体を置きます。すると、そのローター磁石が引き付けられてローターは180度回転し、磁性体の近くまで来ますが、慣性によって今度は磁性体の前を通り過ぎて離れます。そして再び磁性体に引かれて逆向きに回転し…という振動を繰り返して停止します。

 この場合に、ローター磁石が磁性体に最も近づいた時に磁性体の「透磁率」を変化させて小さくしたらどうなるでしょうか? その時は、ローター磁石は慣性で磁性体から離れて行き、180度反対側のスタート地点を越えて、回転が継続するわけです。なぜなら、磁性体の「磁石を引き付ける力」が弱るからです。

 実は、コイルのコアに使う磁性体は、コイルに電流を流してやるとその瞬間だけは強い磁石となります。その瞬間だけは、磁性体は、外部磁場に感応する余裕がありません=透磁率が小さくなるのです。この要素がアンバランスを作り出してフリエネを実現している大本と考えられます。

 ローター磁石と外部磁性体が最も接近した瞬間に、外部磁性体に巻いたトーラスコイル(ローター磁石をコイル電流によって引き付けたり反発したりしないから)にパルス電流を与えてみましょう。すると、最も引き付けあう力が強い瞬間だけ外部磁性体(この場合、トーラス・コア)はローター磁石を引き付けなく(力が弱く)なります。また、コイルにパルス電流を流すと、うまい具合に、その電力は逆起電力として回収できるのです。つまり、パルス電流を与えることでローター磁石の回転を継続すると同時に、使った電力のほとんどを回収できるわけです。多分、次の動画は透磁率のコントロールについて誰かが発想したものでしょう。トロイダルコイルをローターの外部の周辺部にセットしたモーターの実験をしています。「トーラスコイルを使って再接近時にパルスを与える事によって回転を継続する」という説明をしている動画がYouTUBEにあったのですが、今はいくら探しても見つからないので、次の単純に回転しているだけの動画を載せます。
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トロイダルコイルは外部の磁場と理論的に干渉しません。トロイダルコイルにパルスを与える目的はただ一つです。つまり、ローター磁石が最も近づいた瞬間にパルスを与えてトーラス・コアの透磁率を変化させ、磁石が遠ざかる=回転が継続するのを助けるためです。Bedini MotorやEMAモーターは電気回路に目を奪われがちですが、ここらへんに真実があるように思います。

 (詳しく徹底的に調べたわけではありませんが)EMAモーターもAdamsモーターもBediniモーターも**モーターも透磁率のコントロールによって超効率を実現しているのではないのかな…。

 EMAモーターの発明者のGrayは、どうもこの点(透磁率のコントロール)には気づいていなかった節がありますね。彼自身、電気の教育を受けていないと言っていたと思いました。しかし、Bediniは電気回路を設計したり等、そこらへんは自由自在ですね。それで彼がEMAモーターを探求する内に透磁率に思い至ったのかも知れません。彼が実現したモーター(Bedini Motor)はシンプルな構造で主張していますから。(201104132207)


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