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大方等大集月蔵経『法滅尽品』

大乗仏教では、「三時説」による終末論を唱えた。これは、釈迦牟尼が入滅した以降の歴史を正法・像法・末法の三期に区切ったものである。現代は末法の時代ということで、最も詳しく書き残しているのが、『大方等大集月蔵経』というお経の中の「法滅尽品」である。

「東西南北の国王が互いに戦争をし、侵略を行う。人民・僧侶を殺戮し、女は犯し、町は焼き払い、寺院を壊し、寺宝を盗む」

「虚空中に大音声が響き渡り、大地が震える。すべてのものが揺れ動き、その様子は水に広がる輪のようである。城壁は砕けて落下し、家屋はことごとく折れ、へし曲がる。樹木の根も実も折れ尽きる」

「やっと手に入れた食べ物も毒を含むようで、味もなければ栄養もない。悪疾が次から次へと流行する」

「太陽と月は光を失い、星の位置が変わる。白い虹が太陽を貫く凶兆があると、大地は振動し、水は涸れ、不時の暴風が起こる」

「農作物は成熟せず、打ち続く日照りで、わずかばかりの水溜まりも干上がり、土地はひび割れる。餓死者はあとを絶たないが、偽政者は権力争いに終結して、互いに傷つけあい、損ねあうことしかしない」

「人は求道のためにではなく、生活のために出家する。僧となって以降は、ひたすら名利を追い求め、学問修行はせず、経より娯楽の雑書を好み、戒律を捨てて女性と戯れ、衣服を着飾り、名利のためには俗塵にまみれた営業も厭わない・・・」

「法が滅しようとするとき、五逆の罪を犯す者が多く現れ、世が濁り、魔道が興り、盛んになるだろう」

「悪魔が僧侶となり、仏道を乱し、破壊するだろう。魔僧は俗人の服を着て、袈裟も五色のものを好んで着るようになるだろう」

「下男が比丘となり、下女が比丘尼となるから、道徳もあるはずはない。これらの人は淫乱で、男や女の区別をしないだろう。半月ごとの布薩の日に、戒経・戒本の読じゅをいやいやながら行い、怠けて聴こうとしないだろう。経典を習わず、たとえ読める人がいたとしても、その字句の意味を知らないだろう」

「役人は道理に適わない税を取り立てようとする。このため人々は反乱を起こし、その機に乗じて利を得ようとする。悪人は海中の砂のごとく多く、善人は非常に少なく、ひとりかふたりしかいなくなるだろう」

「法が滅しようとするとき、女人は精進し、男子は怠けて仏の教えを用いず、目に僧侶を見ること、糞土を見るがごとくで、信心などはまったくないだろう」

「世界がなくなろうとする直前に日月が短くなるだろう。このため、四十歳で頭が白くなる。男子は長生きしても六十歳だが、女子の寿命は長く、七,八,九十歳、あるいは百歳になるだろう」

「法が滅尽しようとするその時、諸々の天は涙を流し、悲しむだろう。雨が降らないため、五穀は実らない。病気が流行し、死する者は多く、人々は苦しむだろう」

「大水がにわかに起こり、終わる事がないだろう。世の人々は仏法を信じないため、この世は永遠にあると考えるだろう。富める者、賤しい者を問わず、すべての者が水に溺れ、漂い、魚などに食べられてしまうだろう」

「時に、菩薩・びゃく支・阿羅漢(三乗)は、多くの魔僧に追い立てられ、仏教の集まりにもあずかれない、このため、三乗は山の中に福徳の地を求め、そこで自分たちだけで法を守り、それを喜びとするだろう。この人々の寿命は延び、諸々の天が守護するだろう」

「一方、月光菩薩が世に現れ、五十二年間、仏法を興すであろう」

「首顎厳経や般舟三昧経が人々を教化し、やがて滅し去るだろう。次いで十二部経が現れるが、次第に滅し、その文字さえ見る事ができなくなるだろう」

「法が滅するときは、たとえてみれば油燈の油がなくなるときに、炎が一瞬明るく燃え上がるようなものである。これから後は説くことができない」


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