「CO2をエタノールに変える方法」が偶然発見される:米大学という記事を読みました。オークリッジ米国立研究所で、二酸化炭素を常温でエタノールに変える方法が「偶然」見つかったそうです。炭素、銅、窒素で作った触媒を使用し、電圧をかけて複雑な化学反応を起こすことで、燃焼過程を本質的に逆転させたそうです。産生率は63%だそうです。このプロセスを利用すれば、風力発電や太陽光発電で余った電気を液体燃料として保管できるかもしれないとのこと。(202304100457)


空気と電気だけで稼働する夢のプラズマジェットエンジンが完成!
(初期型のボーイング747のエンジンより強い)

圧縮した空気にマイクロ波を照射することで空気をプラズマ化し、噴出させます。このプラズマジェットエンジンは、既存の化石燃料を使う航空機のエンジンと同等以上の推力を発することが分かっているそうです。【註:つまり、化石燃料を使わない!】(202005081615)



1トン近くのペットボトルを10時間で分解してリサイクルを可能にする酵素が開発される

フランスの大手プラスチックメーカーであるカルビオスは、2012年に堆肥から発見された10万種類の微生物を調査。そこから発見された酵素を、PETの分解経路の研究データを基に変異させ、「PETを短時間で分解し、さらにリサイクル可能にする新しい酵素」を新しく開発したと発表しました。

PETを分解するためにはある程度溶解する必要がありますが、従来の酵素はおよそ65℃という温度で活性を失ってしまうという問題がありました。しかし、カルビオスの開発した酵素は72℃で安定した活性を見せ、PETを急速に分解することができたとのこと。研究チームは、この新しい酵素は1トンのペットボトルの90%が10時間以内に分解可能で、さらに分解後の物質からペットボトルを再生産することに成功したと報告しています。(202004091826)



 BenjaminFulford氏(06/05/2010「カナダ人の読者からのメール」)のブログに載ってましたが、原油で汚染された海の上に微生物パウダーを振り掛ければ、海を救うことが出来る動画が紹介されました。
http://www.youtube.com/watch?v=8VfypUzx1tI(201006052044)



 下記でも少し触れましたが、「CO2の工業利用」の可能性が高まってきました。2010年01月14日(木)の日刊工業新聞の第24面に載っていますのは、東洋大学バイオ・ナノエレクトロニクス研究センターが「CO2が臨界状態下でニッケル原子と共に自己成長集積してファイバー化する技術」を開発したそうです。このファイバーに電子線を照射するとニッケル原子が中に入ったタマネギ状の「カーボンオニオン」になるそうです。この粒子は磁性ナノ粒子として活用できるそうです。ニッケル原子が炭素原子に取り囲まれているので、酸素原子を寄せ付けず酸化や燃焼が抑えられる為、高い磁化能力を持つようになるそうです。EVモーター等に使う磁性材料は輸入して取り寄せないと大量に使えないためにどうしても高価になってしまいますが、その使用量を抑えられるかも知れませんね。(201001161920)

世界初、CO2を食べて育つUCDI水素菌により、脱石油100%の「CO2ポリエチレン」生産が実現へ (202006071354)



地球温暖化の真の原因

図1 気温の変化とCO2濃度の変化の対応.CO2は気温の上昇より遅れて変化していることがわかる 阿修羅発言で知ったのですが、「CO2温暖化脅威説は世紀の暴論」というページがありありました。よく読むと、左図にあるように、「CO2は気温の上昇より遅れて変化している」とのこと。温暖化の真の原因ではなかったのですね。
二酸化炭素の溶解度の温度効果 左図のように、海水(の表面)温度が低いとCO2は海水に溶け込みやすい。逆に海水温度が高くなると溶け難くなるのがその主要因だそうです。だから最初に気温が高くなり、次にCO2が溶け難くなって増える訳ですね。では、温暖化の主たる要因は何か?
 それは大気汚染だそうです。重要な事項は「入力としての太陽光の受光状態」、「出力としての宇宙への放熱状態」、そして「地球に存在する物質循環」の3点だそうです。最後の(黒い)大気汚染物質による自然な大気圏熱循環の妨害が「人間活動による温暖化」の主たる現象と考えていいと分ります。
『 黒い汚染物質が対流圏に放出される場合は,深刻な影響を受ける.太陽光はこの汚染物質に吸収されてその高度の大気を加熱する.そして,地表に到達する太陽光は減少する.その結果,上が加熱され,下が減熱されることになるので,大気の循環は阻害され,地表は熱平衡に近づく.また,大気循環が滞るため,風が吹かず,水があっても蒸発しない.地球の持つ空冷と水冷の機能を損なうことになる.これは温暖化というよりも,熱地獄である.』
 従って、我々がすべき対策はCO2対策よりも、「高空大気汚染物質による、場違いな高度での太陽光線から熱への変換を防ぐこと」=「大気圏の自然な熱循環を阻害しないこと」に力を注ぐべきであると分りました。(200801032211)

温度変化曲線はいつもCO2濃度の変化を若干先を行っていた』(200801272109)

 ジュセリーノ預言にもあるように、次のような黒い雲を招来しない為にも大気汚染対策は緊急の課題であります。(200801040003)

黒い雲1(IEで正常表示されます)
黒い雲2(IEで正常表示されます)
黒い雲3?(IEで正常表示されます)

【→阿修羅発言 ←アメリカペンタゴンの 海軍部所属の研究機関が異常気象の原因は熱圏崩壊であると2004年に断定していたそうです。(201011031124)】
るいネット←フィンランドと日本の研究チームが地球温暖化の主な原因が、宇宙からの高エネルギー粒子(銀河宇宙線)が雲量を増加させ地球に日傘効果をもたらしているためであることをつき止めました。(202003242042)】=FBで知りました。



CO2を再び燃料に戻せる

 米国エネルギー省のサンディーア国立研究所は燃焼過程を完全に逆転させる反応炉を作ったそうです。地球は内燃機関の排出するCO2で一杯です(特に飛行機が大きい)。太古の地球が地下に溜め込んだ太陽エネルギー=石油をどんどん使っているからです。しかし、BUT、排出したCO2と水があれば、太陽エネルギーを使って再度、燃料化することができるそうです。CO2をCOにして、COとHを正しく結合させて燃料化できるようになるそうです。大気中に溢れかえっているCO2を再び燃料に戻せる訳です!!⇒元記事 (Thanks 12/26/07 of keelynet.com) (200801020623)⇒その後の展開へ(201305011140)


廃棄物を電磁波(マイクロ波)で燃料化

 タイヤ、プラスチックなどの廃棄物を、周波数を最適化したマイクロ波を当てることで分解して、燃料に出来る液体や気体を作れるそうです。⇒元記事 (Thanks Sunday, December 30, 2007 of freeenergynews.com) (200801020556)



固体バイオマスから直接燃焼ガスを発生

貴金属ロジウムを含む触媒がセルロース(白い粒)から水素と一酸化炭素を発生中 ミネソタ大学の研究者達は、おがくず等、固体バイオマス廃棄物から直接に燃焼ガスを得る触媒を開発したそうです。700〜800℃に熱した多孔質の触媒(貴金属ロジウムを含む)に、おがくず、草などバイオマス廃棄物が触れると70ミリセカンドで気化してガス(水素と一酸化炭素)が発生する。ラニー・シュミット教授によると合成ガスを得るための他の方法より10倍速いそうです。複雑な過程が要らないので従来よりも総合的なCO2削減量が大きくなります。(200708132321)

(Thanks keelynet.com 08/13/07) (200708132346)



可視光の光触媒の効率が10倍に

 日刊工業新聞、2007.07.10(火)第22面にありましたが、北海道大学触媒化学研究センターの大谷文章教授、安部竜准教授らが開発されましたそうです。可視光領域の光触媒は紫外線の弱い蛍光灯の光でも強い反応を起こすことができる。粒径100nm程度の酸化タングステン微粒子表面に粒径5nm程度の白金微粒子10〜20個が表面上に分散している。(200707112113)



ユーカリの木は有望

 2007.06.26(火)の「WBS」のトレタマ・コーナー(担当:松丸さん)で、王子製紙が食べ物周辺に使える抗菌剤の開発に成功したというニュースを放映してました。いつも紙のパルプ材として使っているユーカリ(紙の70%以上はユーカリが原料[古紙を除く])の木の「葉から抽出した液体」が、「3000種類もの植物を試した結果、一番抗菌効果があった」という結論に至りました。これは食品添加物なので口に入っても問題がない。で、次がポイントなのですが、ユーカリの木は杉やヒノキなどの約10倍の成長スピードがあるそうですから、CO2の吸収源【植物の生長期間はCO2を吸収して[=Cを取り入れてO2を吐き出して]大きくなる】として使った上に、や食品周りの除菌剤も作れてしまう、1石3鳥の木だったんですね。ユーリカ!ある木、です!(^^; (200706272206)



高層オゾン層の蘇生方法の考察

地表付近でO3を増やすと危ない


 要は『オゾン層の再生』に的を絞ればいい訳です。オゾン層がどのようにして発生するのかはWikiにありました。すなわち、大気中の酸素濃度を上げれば、太陽エネルギー(波長242nm以下の紫外線)も強まっている昨今、オゾンも生成され易いわけです。『そうか!酸素を沢山排出すればいいんだ!』でも、酸素(気体)の比重が大きいのでは話になりませんので、ネットで調べました。

水素の比重0.07
窒素の比重0.97
一酸化炭素の比重0.97
空気の比重1.00(空気が基準ですから1.00)
酸素の比重1.11
二酸化炭素の比重1.53
オゾンの比重約1.8
フロンの比重3.7

 地表に生育する植物が生長するときに取り入れる二酸化炭素の比重が重いというのは、自然はうまく出来ているもんです。しかし、よく言われる「エアコンなどに使われているフロンガスの塩素【塩素原子一つでオゾン分子10万個を破壊する】がオゾン層を破壊する」というのはフロンの比重から言っても観測データから言っても有り得ないそうです。実際には「航空機燃料や打ち上げロケット燃料に入っている塩素系の着色料」によって塩素が撒き散らされているそうです。なるほど、じゃあ、航空機燃料の対策は取れそうですね。隠蔽されている塩素源が分ったのですから(私が(^^; )。
海面すれすれを飛ぶ航空機、中国の大学が開発 (200707112256)】
【電動モーターによるプロペラ飛行機に回帰しよう!!!⇒() (200707282250)】
 各気体によって比重が違うと言っても、比重が近い場合は、層にならずに混ざり合っているのが近視眼的には事実ですね。酸素は比重1.11ですから、巨視的に見るならば、例えば地表何Kmまで濃度が濃いとか、そんなイメージを持つことが出来そうです。自然状態では空気中の酸素O2がオゾンO3の層を作るのですから、基本的に酸素を増やせばいいと分ります。酸素の比重の問題も無いでしょうね。つまり、

酸素を増やせば解決へ向かう!

と分りました。では、酸素を増やすにはどうしたらいいのでしょうか。水を電気分解したり、光触媒と紫外線で分解したりすることがすぐに思い浮かびますが、それでは貴重な水を消費してしまいます。水が水素と酸素になると、宇宙空間に逃げ易くなります。故に、長期的に考えると地球を火星のような干からびた惑星にしたくないので、水は水のままにして地球環境の中を循環していてもらいたいわけです。それで、当ファイルの過去記事を思い出して見てみたら、「CO2を酸素と炭素に分解する方法」があるじゃないですか。CO2からO2が得られれば一挙両得ですね。得られたCは最近流行のカーボンファイバーとかカーボンナノチューブとか人工ダイヤとかフラーレンとか色々と使えるでしょうね。ただ、この方法は、もう少し大量に速く分解できないかなとも思います。(200706202324)

 他にも、マイクロ波によるCO2分解方法や、プラズマによるCO2分解方法大気圧放電を用いた二酸化炭素の分解および再資源化や、γ線による二酸化炭素の分解があるようです。(200706210002)
【勿論、基本は植物や樹木が“生長する時期”にCO2を吸収するので、どんどん植樹し「Cを取り入れてO2を吐き出させる」ことが出来ます。(200707030147)】
【また、全世界で協力してジェット推進式の航空機を削減し、プロペラ機だけのスローな世界を皆で「我慢すればいい」という提案もしてみました。(200710121951)】
【→阿修羅発言 ←『二酸化炭素削減の新たな方程式 = nikkeiBPnet』(200710171211)】
温暖化を促進するガス、メタンを食べる微生物発見 (Thanks 11/26/07 keelynet.com) (200711281615)
温暖化の全体像(200801130019)


 但し、地表近くでオゾンO3の濃度が上昇すると、植物の成長を阻害すると同時に、温室効果を高めてしまうのだそうです。keely.netの2007.07.30(月)の記事からのリンクにありました。気をつけよう。くわばら、くわばら。記事によるとこの発見は英国の3つの研究グループ「the Met Office」「the University of Exeter」「the Centre for Ecology & Hydrology」によるそうです。(200707302330)


レアメタル回収用途に酵母菌を使う=低コスト

 日刊工業新聞、2007.04.13(金)第01面にありましたが、京都大学大学院の植田充美教授、黒田浩一助教授らが、「酵母菌という安全の確認されている菌」の表面に吸着用途の特殊なタンパク質ができるように酵母菌の遺伝子を組み替え、モリブデン酸イオン(レアメタルのモリブデンは廃液など水中ではモリブデン酸イオン)と高い結合能力を持つタンパク質(ModE)を細胞内に生成させ、次に、ModEを「細胞表面に移動する性質を持ったタンパク質」と結合させて表面に浮き上がらせることでモリブデン酸イオン吸着能を実現した。モリブデン以外のレアメタルも他のタンパク質を生成させることで実現できるそうです。レアメタルは半導体産業には不可欠であるため、高価であり、排水などからの安価な回収が望まれている。(200706152217)

皆でオゾン(O3)を排出促進しましょう!

 以前、直接に地球を冷却するという観点から放射冷却という手段を述べましたが、下記にも加筆しました通り、「オゾン層の修復」という観点から、一つの製品を御紹介します。日刊工業新聞、2007.06.13(水)第04面にありましたが、ジー・イー・メディカル(前橋市、小林治重社長、027-210-8166)が、自動車室内の除菌・脱臭用途のオゾン発生器『GS-02』を2007.06.27(水)に\94,500で発売するそうです。住宅向けの製品は発売中です。なるべく多くの人が室内を除菌してついでにオゾンをばら撒いてくれれば、上空へ登ってオゾン層修復効果が期待できるのでは? でも、ポール・ソロモン・リーディングで予言されているジョン・ペヌエルは、スモッグを回収して空気を浄化すると同時にオゾン層を修復する=オゾンを大量発生する装置を開発するそうです【 この動画の39m12sからの作戦5は、ジョン・ペヌエルの装置に近いかも知れない。動画の装置はCO2回収機ですが、これをスモッグ回収“樹”にしたらいいと思う。空気清浄樹というのもありましたね 】 から、電気で火花放電をパチパチするんでしょうね。そうだ、毎年、夏の花火の代わりに人々が火花放電をパチパチしてくれるとオゾンが発生して「良い!」と思いますヨ。オゾンは布団などを太陽光に当てて干すと表面に紫外線が当たって生成され、布団表面を同時に消毒しますあの匂いです。でも、空気中のオゾン気体の濃度が一定程度以上になると血中に呼吸により毒素を生じるという事実も知っておいて下さい(⇒オゾン濃度測定器)。(200706160200)
オゾン発生装置の設計・製造 (日刊工業新聞、2007.06.19(火)第27面より)(200706200028)

 と思ったら、オゾンの比重は空気の1.8倍だそうで、上空には昇って行きませんね(^^;。せっかくオゾンを作っても床や地面の上に漂ってその内崩壊して酸素になるだけでした。オゾンが上空で“常時”大量に生成されるような機能を持たせた飛行船を太陽電池で動かして自由に気流に任せて「どこでもオゾン生成」させていれば、その内、紫外線も弱まって発熱が緩和されて行くと思います。飛行船を大量に作って飛ばさないといけないですね。(200706201849)
(酸素を沢山発生させれば良い事に気づきました⇒上記へ)



工場廃液や土壌中の重金属イオン吸脱着剤(ゲル)開発

 日刊工業新聞、2007.06.12(火)第13面にありましたが、高分子ゲルを使う有害な重金属除去技術を、近畿大学産業理工学部の西田哲明准教授と九州大学大学院の原一広教授が確立したそうです。工場廃液や土壌中の重金属イオンをゲルによって吸着した後、ゲルの水分を蒸発させることで重金属を回収できるので、再利用することが出来る。ゲルだけを使って処理できる為、高額な廃液処分費が浮くので環境に優しい。同ゲルは化学糊などの市販の試薬にカルボキシル基やスルホン酸基などを含む特殊な試薬を固定化したものだそうです。それを使い、ニッケルやカドミウムなどの有害重金属を繰り返し吸脱着することができる。具体的には、工場などの廃液に同ゲルを混入するだけ。ゲルは廃液中で重金属を回収し、沈殿して水と分離する。沈殿したゲルを回収してそれを乾燥させれば、重金属を「ほぼ100%取り出せる」(原一広教授の言)そうです。ゲルに調合する試薬の割合を変えることで回収する金属イオンや油脂(油脂も吸着できる)の種類をコントロールできる。
 これを使って中国などの河川・湖沼(現状)に沈殿する重金属イオン(+と-の両方に対応)を回収できる(他にも沢山あります)。日本でも、メッキ工場などの有害重金属汚泥は脱水処理をしてから多くは埋め立て処分場へ搬送して埋め立てられているが、同ゲルはこれらのコストをほとんどゼロにする。
 ゲルは北九州TLO(北九州産業学術推進機構)から特許出願済みだそうです。(200706122349)



植物の葉や茎からRITE菌でエタノール

 日刊工業新聞、2007.06.07(木)第01面にありましたが、埼玉県和光市の本田技術研究所でRITE菌(地球環境産業技術研究機構:京都府木津川市)を用いて植物の実(実は食用にしましょう)ではなく、圧倒的に多量の葉や茎などのセルロース系の部分からエタノールを高効率で生産できるパイロットプラントが稼動を始めるそうです。セルロースの部分は加水加圧でセルロースとヘミセルロースを取り出し、それらを糖化酵素で糖化し、RITE菌で糖を分解してアルコールを得る。RITE菌は従来の酵母菌に比べて、なんと、10倍の生産性があるそうです。

 熱を利用して直接にアルコールを得る方法もありました。(→動画一覧へ)(200706072327)



CO2を低コストに分解

 日刊工業新聞、2007.01.05(金)第22面にありましたが、東洋大学バイオ・ナノエレクトロニクス研究センターの前川透教授のグループが、室温(31℃)でCO2に紫外線レーザー(波長266nm)を1平方mmあたり0.3ミリワットの強さで5000秒照射した場合に分解できたそうです。31℃はCO2の「液体⇔気体」の相変化を起こす臨界温度であり、臨界圧力は73.9気圧。臨界点ではCO2分子の塊(クラスター)が形成され、クラスターより短い波長の紫外線レーザーのエネルギーがCO2クラスターに作用するので、酸素と炭素が分離される。この方法だとCO2を低コストで分解できる。地中や海中に閉じ込める方法を採らなくてもよい。分解後、炭素は炭素(カーボン)として色々な用途がある。(200701062151)

異常発生しているエチゼンクラゲの有効利用法

 日刊工業新聞、2007.01.05(金)第22面にありましたが、福井県立大学食品化学研究室の吉中礼二教授らのグループが、病気診断に使う糖たんぱく質の一種である「レクチン」が、50Kgの小型クラゲ一匹からでも450万円相当の試薬を生めることが分ったそうです。レクチンはがんや白血病などの診断や研究用として、医療や化学分野で使われる。大豆からだと3,000円/1mgで、カブトガニから作ると43,000円/1mgとなってしまうそうです。それぞれの生物ごとに微妙に構造が違っているが、クラゲの場合も試薬としての可能性が期待できるという。(200701062158)


連続的に汚泥を石油に変換

 日刊工業新聞、2006.09.28(木)第33面にありましたが、下水処理場の排水汚泥を有用石油系物質に転換することに成功したそうです。今までは、下記にあるように、HD-1という細菌が石油を作り出すことは知っていましたが、排水汚泥からアセトンを作り出すというのは、一石二鳥のやり方ですね。北海道大学の増田隆夫教授らが、酸化ジルコニウムを担持した酸化鉄触媒で、ある条件下で連続的にアセトンが生成できることを実験的に確かめました。(200910012045)
Making Gasoline from Bacteria (Thanks freeenergynews.com) (200708040002)


 

赤外線の放射冷却で地球を冷やせる

 今(200510090124)、録画でモーニング娘。のCMで「熱っつい地球を冷ますんだ!」と言ってて、「どうしたら冷えるかなぁ」と思ったら最近、登録した動画と結びつきが出来ました(^^;。この放射冷却という現象を使って、「宇宙から霊ならぬ冷を呼び寄せる」または「地上の熱を赤外線にして宇宙へ逃がす」ことで結構冷えると思います。でも、放射冷却は常時起こっている筈なので、雲が増えたためか、あるいは太陽の活発化等によって熱の収支にアンバランスが起きていると判りますね(→阿修羅発言 (200701102315))。故に、ヒートアイランドを起こしている都会などの熱を一定の場所に集めて雲の無い晩に、夜空に向けて逃がしてやれば、自然な熱放射に比べてかなりの熱を逃がせるだろうと思います。(200510090128)
(→阿修羅発言 (200703051925))

【PDFファイル:温暖化の原因は太陽活動の活発化.pdf】(200801032252)

 ジュセリーノ氏(彼の日付指定預言一覧表へ)によれば、地球温暖化の主な要因は、「オゾンホールから降り注ぐ大量の紫外線」にあるそうです。そのオゾンホールはなんと、今年2007年に拡大するのだそうです(「ムー」2007年06月号、P96)。この紫外線という点については、ダイノ・クラスペドンとコンタクトした機長も述べていたし、ポール・ソロモンものべていました(たま出版「ヒーリング・コンシャスネス」P114)。


 環境ホルモン検出感度15倍に。
日刊工業新聞、2004.09.02(木)第25面

 ケナフ製自動車部品増産へ。
日刊工業新聞、2004.09.03(金)第04面

 茨城県土浦市がマイクロバブルによる公園排水の浄化。
日刊工業新聞、2004.09.03(金)第15面

 何度でもリサイクルできるゴム原料。もうタイヤを燃やしたりチップ化しなくてもよい。
日刊工業新聞、2004.09.09(木)第01面

 小型風力発電装置の最大出力74%アップ。
日刊工業新聞、2004.09.16(木)第01面


 各種の土壌浄化。
日刊工業新聞、2004.09.24(金)第28面

 日本では2003年02月に土壌汚染対策法が施行された為、建設業界で環境浄化技術を活発に競っております。浄化された土地は地価が上昇します。記事中にあった技術として、以下のものを挙げておきます。

土壌汚染物質


 ヒマワリとカラシナを使って土壌から鉛を吸い上げる[長期工法]。(米エーデンスペースシステムズ社+フジタ)
[米エーデンスペースシステムズ社は、チェルノブイリ原発周辺のストロンチウム、セシウム浄化など多くの実績がある]

ヒ素
 シダを使って土壌から吸い上げる[長期工法]。(米エーデンスペースシステムズ社+フジタ)
ヒ素を蓄積するしくみに光をあてる
致死性のあるヒ素を土壌から吸い上げるシダ

カドミウム
 ハクサンハタザオを使って土壌から吸い上げる[長期工法]。(農業工業研究所+名古屋大学大学院の竹中千里教授)下記記事より

ダイオキシン(不完全燃焼する時に発生する):
 土壌や水底の泥に蓄積した分:処理装置を現場に持ち込み処理できるオンサイト型のものがあり、除去率は99.998%です(名称:TATT工法)。処理装置内部に窒素を充填し、600℃前後で水底泥や土壌を加熱して除去する。処理装置内は低圧なので、粉塵が外部に漏れることもない。(竹中工務店+竹中土木+東亜建設工業+安藤建設など)

ダイオキシンを室温で1分以内に分解するハイブリッドSR法
ダイオキシンを強力に分解する白色腐朽菌

有機塩素化合物や油類(分解できる):
 土壌に過酸化水素水と鉄塩を注入し、土壌を原位置のまま移動せずに処理できる。掘削処理に比べてコストは1/2〜1/4に低減でき、2〜3ヶ月で処理できる。(フェントン法を活用した原位置化学的酸化法)(清水建設がオランダのインシチュー・テクニーケンから導入)
 土壌中の微生物を活性化させて汚染物質を分解する。(バイオスクリーン工法)(清水建設がオランダのインシチュー・テクニーケンから導入)

トリクロロエチレン(TCE)
 TCEを分解する微生物(トヨタの発見)を使う。微生物を活発にする土壌改良剤と当微生物を混ぜた土壌を積み上げておくと1日で浄化完了。従来比で浄化コストは3割の削減。期間も従来は1〜4週間かかった。(大林組+トヨタ自動車)

水汚染物質

ダイオキシン、殺虫剤や除草剤成分(アルキン、アルコール・エーテル、アルカン、塩化アルカン類など)、揮発性有機化合物 (VOC)
 水中で光触媒(二酸化チタン)に紫外線を照射すると、高い酸化力を持つヒドロキシラジカルを発生し、汚染物質を分解する。(カナダのピュリフィックス社の技術を東急建設が導入)

地下水を揚水しない浄化法
酸化物による揮発性有機化合物の浄化

油類:(ガソリンスタンドの地下タンクなどから漏出することもある)
 井戸を掘って界面活性剤の洗浄液を地下水中に注入し、原位置のまま土壌の汚れを含めて洗い、揚水井戸で洗浄後の汚水を汲み上げてそれを地上の施設で浄化してから清浄水を戻す。この工法は従来工法よりも3割安価で、期間も半分以下で実施できる。(米オクラホマ州のサーベック社からフジタが導入)


竹墨で水質を浄化し、アマモを増加させて魚を増加させる。

 「可視光」で高活性の光触媒(酸化チタン)。
日刊工業新聞、2004.10.15(金)第29面

 多孔質石灰による汚泥吸着凝固システム。
日刊工業新聞、2004.10.22(金)第13面

 ヘドロで干潟再生。
日刊工業新聞、2004.10.27(水)第25面

 英北部で潮力発電。
日刊工業新聞、2004.11.08(月)第10面

 東京ガスのヒートポンプのお勧め。
日刊工業新聞、2005.03.30(水)第08面
(200504092046)

 炭酸カルシウム化多孔質体を装着した海域環境改善構造物
日刊工業新聞、2004.08.25(水)第23面

 原油に汚染された鳥を現場で安全に素早く洗浄できる
日刊工業新聞、2002.10.14(月)第04面

 湖沼のヘドロ堆積を防ぐ為に湖底に酸素を送り続ける装置
日刊工業新聞、2003.01.20(月)第05面
水環境攪拌装置

 慶応大学理工学部の益田重明教授と小尾晋之介助教授は、中空の円筒を水面に浮かべ、自然発生する波によって上下させて、その動きによって出来る「渦環」を湖底に送り込み、酸素の自然攪拌をさせて微生物の息を吹き返してヘドロの堆積を防ぐことを提案されています。酸素が豊富な水が「渦環」によって湖底に到達する。薬剤も混ぜて送ることが出来る。(200711241801)

 ゴミと一緒に燃やしてダイオキシン発生抑制
日刊工業新聞、2003.02.21(金)第01面以前にもありました。(200408131531)

 ダイオキシンを分解するタンパク質を持った微生物研究で環境改善を目指す
日刊工業新聞、2003.04.22(火)第05面

 重金属汚染土壌を植物で浄化
日刊工業新聞、2004.03.11(木)第11面

 水に超音波を当てると水自身も分解し、光触媒と同様、活性酸素が大量発生し、水に溶けにくいものも溶ける
日刊工業新聞、2004.03.17(水)第25面

 ヒートアイランド対策用植物、チガヤに高い断熱効果(緑化層を薄く出来る)
日刊工業新聞、2004.04.08(木)第13面

 家畜糞尿を微生物おがくずトイレを活用し、効率処理
日刊工業新聞、2004.04.08(木)第19面

 独自のモーター制御により、回転子の位置センサー(頻故障原因)不要、変速機不要になった、しかも高効率、部品いらず安価EV
日刊工業新聞、2004.04.09(金)第25面


 魚の産卵や稚魚の育成や外的から身を隠す場となる湖や海の魚のゆりかご「あまも(水深1〜3mの浅瀬に群生する海草類)」の発芽率従来3%だったものを50%にまで高めることに成功しました(鹿島建設+北里大学水産学部)。

 SEA-HELP工法:海底のヘドロに団粒化剤と固化剤を投入して混ぜると水中で固化し、内部に自然に出来る隙間がアマモの成長、保水、通気を助ける(東洋建設)。

 湖水中に竹炭入りのかごを投入したところ、着床した微生物の数が5ヶ月で300万個以上に増え、陸域にハマエンドウなど12種類の植物を植えておいたらヒガンバナなど92種類以上の植物が生育するまでに増加し、土壌も塩化物や窒素が半減した。(全て自然エネルギーのみ=要するに放置して置くだけ)。(静岡県の浜名湖での水質浄化の実証試験時、三井住友建設の実績)
日刊工業新聞、2004.05.14(金)第15面

 太陽光発電して水を電気分解し、燃料水素を
日刊工業新聞、2004.05.21(金)第01面

 簡単に屋上緑化(ヒートアイランド対策)
日刊工業新聞、2004.06.30(水)第17面

 蛍光灯の消費電力を40%も削減
日刊工業新聞、2004.06.30(水)第17面

 木材を亜臨界水処理してエタノールを得る
日刊工業新聞、2004.07.19(月)第12面

 可視光応答型光触媒
日刊工業新聞、2004.07.26(月)第21面

 超微細オゾン気泡発生装置でオゾンを長時間、水中に滞留させ、水質浄化
日刊工業新聞、2004.07.27(火)第25面 [水について]のマイクロバブルも参照のこと。
(200408132119)

赤外線反射塗料によるヒートアイランド現象緩和

(→動画一覧へ)(200407262236)

簡単にダイオキシン除去

 日刊工業新聞2004.03.30(火)号の第37面に載ってましたが、名古屋大学難処理人工物研究センターの伊藤秀章教授らは、電子レンジとしても少ない250W出力程度のマイクロ波の照射により生成されるプラズマを利用し、焼却灰中のダイオキシン類を数十分で分解、無害化することに成功したそうです。この方式はベンゼン環を壊すので、脱塩素化した時に起こるハロゲン化物の再合成が起きないとのことです。活性炭でダイオキシンを吸着していた時、その活性炭を無害化するのに使うことも出来るそうです。装置もランニングコストも非常に低価格で効果が大きそうですね。
 マイクロ波出力=250Wで、焼却飛灰1gを処理するとき、5分でダイオキシン類の完全分解(確認済み)となったそうです。100Wの時は、酸素:窒素の比が4:6の気体組成の時、最大の分解効率となったそうです。(200404012351)

(→NTTが世界最短波長の紫外線LEDを開発,ダイオキシンの分解などに利用へ) (200607142217)


指定環境ホルモン(ノニルフェノール)をカボンバ(水生植物)で除去

 日刊工業新聞2002.10.25(金)号(何面か不明)に載ってましたが、神奈川工科大学工学部の齋藤貴教授らが、水生植物のスクリュー・バリスネリ、カボンバ、アナカリス、アンブリア、マリモの5種類を使い、ノニルフェノールを11[mg]溶かした1[l]の水溶液にこれらの水生植物を5[g]ずつ浸し、除去効果を調べたら、カボンバの除去効果が一番高く、1時間半で80%、半日後には95.6%を除去できたそうです。(200310292234)

排ガスのすすを抑制する環状カーボネートを安全・安価に

 日刊工業新聞2002.09.02(月)号の第5面に載ってましたが、静岡大学の佐古猛教授らはディーゼル車燃料に混ぜると不完全燃焼を防ぎ、廃ガス中すすを抑制する環状カーボネート(の一種のプロピレンカーボネート)を、超臨界状態のCO2、及び、触媒として臭化リチウムを用いて、従来比1/3の生産コストで合成する技術を開発したそうです。副生物はほとんどないそうです。現状は環状エーテルに毒性の高いホスゲンと有機溶媒を用いて合成するそうです。また、プロピレンカーボネート1Kg合成で、従来より0.3Kg以上のCO2削減効果があるそうです。

吸水性コンクリートで熱を発散

 日刊工業新聞2002.09.03(木)号の第5面に載ってましたが、東京都立大学大学院工学研究科の橘高きつたか義典教授の研究室で、ヒートアイランド現象の緩和に役立つ、吸水性樹脂を含ませたセルラーコンクリートの研究をしているそうです。温度上昇が今の処、80%程度に抑えられるそうです。

水性ガス化燃焼装置

 日刊工業新聞2002.09.03(木)号の第28面に載ってましたが、コスモオール(東京都中央区、宮口ニ美雄社長、03-3660-1761)のオーシンエンジニアリング(東京都墨田区、菅原明社長、03-5610-3266)は、水と灯油を混合して水素を発生、燃焼させることで、二酸化炭素やNOxの発生を抑えられるガスバーナー「水性ガス化燃焼装置」を共同開発したそうです。セラミックスを編みこんだフィルターに水を通し、遠赤外線効果によって水分子の集合(クラスター)を小さくして、それを特殊なノズルで霧状にして5μmの大きさに分離し、そこに水と灯油を4:6の割合で混合して水素を発生させて燃焼すると、安定的に1200℃の高温燃焼が可能となり、CO2とNOxの発生も抑えられるそうです。(同時抑制が温暖化対策に求められる

完全なホウ素回収

 日刊工業新聞2002.09.04(水)号の第16面に載ってましたが、富士化水工業(東京都品川区、井門紀一社長、03-3445-1717)は、ホウ素を完全処理できる排水処理装置を開発したそうです。一度、イオン交換吸着法で除去した後の再生溶液中の残留ホウ素も独自開発した吸着反応剤を用いることで、取り出せるそうです。以前はホウ素への規制は京都、滋賀などだけであったが、今は全国的にホウ素排出に対する規制が強化されている。

浄水用の網状構造体

 浄水には、1986年からデンマークで生活用水や農業用水の浄化に使われている浮体構造物手法がある。日刊工業新聞2002.09.06(金)号の第15面に載ってましたが、アイン(岐阜県本巣郡穂積町、西堀貞夫社長、058-327-9931)は、廃プラスチックを原料とした中空の管を網のように編みこんで隙間構造のブロック状にしたものを水に浮かべておくことで、ヨシやマコモなどの植物を群生させ、その植物の根が水質汚染の原因である窒素やリンを栄養分として吸収し、浄水することができる。この網状構造物に鉄製ネジを埋め込み、外周をコンクリートブロックで固めて海に沈めると、昆布などの海藻類を育成させることも出来る。現在の海底は泥や赤土で覆われ、海藻類が呼吸できないが、網状構造体があると、その中にある無数の空間が呼吸をし易い空間となる。また、鉄製ネジが海藻類に必要な鉄イオンを提供し、海藻類の着床率も向上するそうです。現在、北海道・標茶しべちゃ町の町営牧場のふん尿が流れ込む調整池や、その汚水が流れ込んでいた釧路沿岸の太平洋の藻場の再生も始めているそうです。また、千葉や沖縄でも湖や海の浄化に取り組んできたそうです。(200209142035)

水だけを使った、空気中のウイルス除去装置

(→動画一覧へ

地中熱利用ヒートポンプ

 地表から3m以深の地下水は1年を通じてほぼ同じ10 〜15 ℃で一定であるのを利用して、夏は冷房に、冬は暖房や融雪、給湯に利用できるそうです。(→地中熱利用促進懇談会)(200208312302)

コケによるヒートアイランド対策

 日刊工業新聞2002.07.16(火)号の第39面に載ってましたが、モスキャッチシステム山形(山形市、山本正幸社長、023-642-2202)が、都市のヒートアイランド現象対策として、コケによる緑化製品を販売しているそうです。コケは、乾燥しても生き延び、水を与えると再生する。スナゴケには自重の20倍の水を保つ能力がある。コケ類にはCO2の吸収、炭素固定化作用がある。都心のビルの壁面をコケむしてもらうと、今よりは暑くないんじゃなかろうか。

電力不要の海水淡水化技術

 日刊工業新聞2002.08.07(水)号の第5面に載ってましたが、オーエスユー(大阪府大東市、山田修社長[大阪産業大学教授]、072-875-1594)が、太陽エネルギーによる自然蒸発法によって、海水の淡水化技術を高めたそうです。従来は、トルコで1m2当たりの海水から6.7リットル/日が最高だったが、それを大幅に上回る1m2当たり35リットル/日の真水を得られるそうです。独自開発の多孔質セラミックの毛細管現象によって海水の蒸発能力を高めたそうです。他にも方式があるが、自然蒸発法は、エネルギー・コストがゼロである点、優れている。(200208082327)

水・油・固形物から熱変性なしで油分抽出(原油回収等)

 日刊工業新聞2002.07.25(木)号の第23面に載ってましたが、環境ベンチャーのイーアンドイー・アドバンストテクノロジー(東京都渋谷区、岸義勝社長、03-5791-8251)が開発した「オイル・エクストラクター」を使うと水と油と固体を分離することが出来るそうです。サイクロン内に過熱蒸気を超音速で噴射する途中にオイルスラッジ(水+油+固形物[砂など])を入れたタンクからの出口があり、オイルスラッジは瞬時に水分と油分が気化し、固形物はサイクロン下部に溜まって行く。気化時間が短く、熱変性が生じないために、A重油相当の高品質オイルを回収できるそうです。含油率6%程度のオイルサンドでも、採算に合う回収が行えるそうです。原油流出事故後の砂浜の重油も回収できる。さらには、カナダ・アルバータ州には、人類が過去に使用した量に匹敵する原油が染み込んだオイルサンドが眠っているのだそうですね。(200207270045)

10倍の検知能力で分析時間は1/3(環境ホルモン)

日刊工業新聞2002.05.31(金)号の第5面に載ってましたが、東京大学農学生命科学研究科の大久保明教授、同高額研究科の北森武彦教授、神奈川科学アカデミーは共同で、マイクロチップを使った高感度の内分泌攪乱かくらん物質(環境ホルモン)の分析に成功し、従来のエライザ法に比べ、定量限界が1桁向上し、分析時間は1/3になったそうです。これで、個体の重量が0.1gのイボニシの個々の含有量が分かるようになったそうです。

形状記憶ポリマーを用いたネジ

 日刊工業新聞2002.06.27(木)号の第12面に載ってましたが、三菱重工業が、家電製品や携帯電話などの解体が容易に行えるようになる、形状記憶ポリマーを用いたネジを開発したそうです。ネジ山が消えるようにする温度を40℃〜120℃までの範囲で設定できるそうです。これでリサイクル用解体も容易になりますね。

環境ホルモンを浄化する水草

 日刊工業新聞2002.06.28(金)号の第5面に載ってましたが、神奈川工科大学の齋藤貴教授が、水草のオオカナダモ(アナカリス)などが内分泌攪乱物質(環境ホルモン)のフタル酸エステルを浄化できることを確認したそうです。実際の環境の濃度の1万倍の高濃度汚染水に対して、その含有量を24時間で3割減少させるそうです。ただ、構造の似ているフタル酸ジエチルでは効果が薄かったそうです。ビスフェノールAはマツモで減少できる事も確認しているそうです。今後、減少のメカニズムを解明して行くそうです。(200207140023)

 6/23(日)のメトロポリタン・テレビの文字放送で流れてましたが、福岡の和白干潟を国の鳥獣保護区に指定したそうですね。なんとなく、良かったね。(20020625)

 

酸素を使うだけの土壌改良

 日刊工業新聞2002.05.22(水)号の第15面に載ってましたが、オプテック(東京都江東区、佐藤英哉社長、03-3637-7222)は、活性酸素の一種である一重項酸素というのを用いて土壌改良ビジネスを始めるそうです。大学教授などと共同で、触媒としてのシリカゲルに特殊な増感色素を付着させて、PCBなどの有害物質を無害化するそうです。酸素を使うだけなので、安全性が高く、土壌浄化した後も、植物は死なない。(200205240012)

重金属イオンを繰り返し吸脱着できる高分子ゲル

 日刊工業新聞2002.05.14(火)号の第1面に載ってましたが、東京電機大学工学部環境物質化学科の鈴木隆之助教授は、水溶液中の鉛や亜鉛などの重金属イオンを繰り返し吸脱着できる高分子ゲルを開発したそうです。重金属イオンを含んだ水溶液にこのゲルを暗所で添加すると、ゲルはその色を青→黄と変化しつつ重金属イオンを吸着する。そこに可視光を当てると黄→白と変化しつつ、重金属イオンは脱離するそうです。「光異性化した状態で、重金属イオンと錯形成ができるユニット」と「親水性を持たせたフッ化炭素のユニット」の両面を併せ持つ・・・のだそうです。

超高機能プラスチックの環境に優しい新合成法

 日刊工業新聞2002.05.15(水)号の第5面に載ってましたが、日生化学工業所(大阪市、酒井康夫社長、06-6394-2171)と岐阜大学工学部の杉義弘教授が、溶媒に溶け、しかも高耐熱性のプラスチック「ポリアリレート」の、環境に優しい新合成法を開発したそうです。融点は400℃で、溶媒に溶け、透明で高強度、低誘電率(静電気を帯び難い)という優れた特徴がある。製造段階での廃棄物も、途中で使うルイス酸触媒を変える(従来:塩化亜鉛を使っていたが、今回:希土類金属トリフラートにした)事で、大幅抑制した(1/12)そうです。高耐熱性のプラスチックとして使われているエポキシ樹脂などは溶媒に溶けないし、繊維強化プラスチックは強度は強いが、切断が難しく、これらは埋めたて廃棄となっているそうです。ポリアリレートならば、溶媒に溶かしてリサイクル可能となる。これは大きいんじゃなかろうか。環境を配慮した高強度・高耐熱・透明・低誘電率プラスチックが出て来ることは大きいですね。(200205162359)

水ガス燃焼時の高温はCO2,NOxを発生せず

 日刊工業新聞2002.04.11(木)号、第1面に載ってましたが、日韓のベンチャー企業【エム・シー・エルエンジニアリング(岐阜県羽島市、山田修社長、058-391-9093)と、韓国E&E】が共同で、二酸化炭素と窒素酸化物の発生がほぼゼロという大型のゴミ焼却施設を開発したそうです。使う燃料は水ガス(ブラウンガス)で、大量に電気分解して発生させられるようになったのがポイントだそうです。水ガスを使い、1600℃程度の熱で焼却灰を溶融するため、CO2もNOxも「ほとんど」発生しない。飛灰処理量1日10トンの実証設備を岐阜県羽島市の焼却炉に併設し、10〜90日間の実証運転に入っているそうです。

コケによるヒートアイランド対策

 日刊工業新聞2002.04.11(木)号、第29面に載ってましたが、西栄建設(新潟県三島郡越路町、西脇正志社長、0258-22-2011)が、コケを植えた平板「モスアート」の販売を始めたそうです。これはベンチャー企業の国際総合研究所(新潟市、佐藤章太社長、025-233-3830)が開発した商品で、国土交通省・黒崎維持出張所が国道8号線の中央分離帯の雑草防止用として使っているそうです。通常のコンクリート平板より60%軽く、雨だけで充分育ち、夏でも枯れる心配はないそうです。都市のヒートアイランド現象抑止に役立ちそうですね。

石炭火力発電設備の高発電効率化

 日刊工業新聞2002.04.12(金)号、第1面に載ってましたが、石川島播磨重工業が、石炭火力発電設備から出る石炭ガスをMCFC(溶融炭酸塩型燃料電池[高温動作のタイプ])で使って更に発電して発電効率を上げると共に、CO2も15%削減されるようになるそうです。更に、出てきたCO2は液化して回収できるそうです。

運転コストを削減するゼリー状蓄熱剤

 日刊工業新聞2002.04.17(水)号、第17面に載ってましたが、大阪ガスと日本触媒は共同で、大型ビル空調システムなどの運転コストを約15%削減できる、ゼリー状の蓄熱剤を開発したそうです。直系5〜30マイクロメートルのアクリル系の微粒子の中に、蓄熱物質であるパラフィンを閉じ込めたもの。微粒子はゼリーのように柔らかく、ポンプの圧力が加わっても壊れ難い。水の中に重量比で15%混ぜて使うと、ポンプの動力比を約15%削減できるそうです。比重も水に極めて近いために、システムを長期間停止しても、水と分離する事が無いそうです。

放線菌がPCBを分解

 日刊工業新聞2002.04.17(水)号、第1面に載ってましたが、油やPCBで汚染された土壌の浄化技術競争が活発化しているそうです。注目したのは、前沢工業の技術で、九州の個人が所有していたコンポスト処理用の放線菌(?)を使って土壌を浄化すると、実験室段階では、5000ppmあったものが、1ヶ月で油やPCBがほぼ0濃度になったそうです。
【→阿修羅発言 ←『微生物が地下水浄化 名大グループ、世界初の技術(中日新聞)』(200801211449)】

温帯森林よりもCO2を20倍早く吸収する藻類開発

 日刊工業新聞2002.05.01(水)号、第1面に載ってましたが、ヤマハ発動機がゲノム(全遺伝情報)研究分野に参入するそうです。同社はこれまで国内外の大学や公的研究機関と共同で、CO2を、温帯森林よりも10倍超の速さで固定化できるバイオリアクターを開発しているそうですが、目標の20倍に到達するために、有用藻類のゲノムを解読し、CO2の固定化に関わる遺伝子を特定し、CO2固定化能力を飛躍的に高めた新品種の藻類を作り出すのだそうです。それを小型・高機能化し、車載できるようにするそうです。(200205032225)

 

水底ヘドロを改質するタブレット

 日刊工業新聞2002.04.05(金)号、第14面に載ってましたが、日本ミクニヤ(東京都港区、召古裕士社長、03-3503-3928)と米山化学工業(大阪市北区、水木直英社長、06-6363-0824)が共同で、ヘドロからのリンの溶出を抑える硝酸カルシウムの錠剤を商品化したそうです。プールに投げ込むカルキのように掌に乗る大きさのタブレット状で、船上から投下するだけで底質の改善(ヘドロ中の鉄と結びついて不溶性のリン酸第二鉄に変わる)になるそうです。投下して半年程度でなくなる即効性タイプと2〜3年有効な遅効性タイプの2種類のタブレットがあるそうです。湖沼や諫早湾の赤潮の発生抑止に威力を発揮しそうですね。(200204082332)

可視光で機能する光触媒

 日刊工業新聞2002.01.21(月)号の第9面に載ってましたが、オーエスユー(大阪府大東市中垣内3-1-1、山田修社長[大阪産業大学教授]、072-875-1594)が、可視光領域でも機能する酸化チタン光触媒(TiO2)を開発したそうです。大気中で炭化チタン(TiC)を燃焼合成(3000℃近い高温発熱反応で化合物を製作すること)させると表面に酸化チタンの皮膜が形成されると同時に酸化チタンの酸素が一部、窒素に置換され、3000℃から500℃まで急激に温度が下がると窒素が残存することで酸化チタンの結晶構造が変化し、可視光でも光触媒反応が起きるようになったそうです。

超臨界メタノールでバイオマス液体燃料生成

 日刊工業新聞2002.01.23(水)号の第7面に載ってましたが、京都大学エネルギー科学研究科の坂志朗教授は超臨界メタノール(240℃以上、かつ、約8メガパスカル以上)を使って、木材系の生物資源(バイオマス)を約20分で液体状態にできたそうです。古紙の場合は約10分あれば超臨界メタノールに溶けるそうです。メタノール自身は、藁やおがくずから製造する手法が確立されつつあるので、それと組み合わせれば100%バイオマス液体燃料を作れることになるそうです。

重量比で最高の水素貯蔵媒体

 日刊工業新聞2002.03.12(火)号の第7面に載ってましたが、水素の貯蔵・輸送媒体として「液体有機ハイドライト」が注目されてるそうです。飽和炭化水素であるシクロヘキサンとデカリンは水素をそれぞれ3分子、5分子放出する化学反応により、芳香族炭化水素であるベンゼンとナフタレンにそれぞれ変わる。以上の逆の反応として、今度は水素と結びつくので水素貯蔵媒体となる。水素吸蔵合金の場合、吸蔵合金の重量の3%程度しか水素を吸蔵できない。カーボンナノチューブは固体でかさばり、高価である。ボンベなどに詰めて使ってても水素は徐々に揮発するし、事故の時の危険性が増大する。液体有機ハイドライトの場合は、従来の同じ距離を走るガソリンと比べて20〜50%の重量増だけなので現実的である。
 また、北海道大学触媒化学研究センターの市川勝教授は、250〜380℃の白金系触媒にデカリンなどを霧状に吹き付けると水素が高速発生するというリアクターを開発したそうです。

常温常圧下の発砲スチロールリサイクル

 日刊工業新聞2002.03.15(金)号の第30面に載ってましたが、鹿児島県工業技術センター(鹿児島県隼人町、水元弘二所長)と鹿児島大学、産業技術総合研究所など3機関と5社【スタイロジャパン(鹿児島市、真辺久治社長)、南日汽缶工業(鹿児島市)、フジヤマ(鹿児島市)、アステックコーポレーション(名古屋市中区)、三井化学エンジニアリング(東京都中央区)】が、使用済み発砲スチロールを「常温常圧で」再び発砲スチロールにリサイクルする技術を確立したそうです。常温常圧で再生するのは初の技術だそうです。特許出願中。内容は、使用済み発砲スチロールに減容剤を混ぜてゲル状にし、ここから減容剤を取り出して発泡剤に浸すと、減容剤があった部分に発泡剤が入り込んで発砲ビーズになるという原理だそうです。

放射線による水分解

 日刊工業新聞2002.03.26(火)号の第6面に載ってましたが、電力中央研究所は放射線の中に含まれるγガンマー線を、水中に置いた酸化チタン、セリウム、ジルコニウム、アルミニウムなどに当てる事で、水を水素と酸素に分解できることを確認したそうです。これら水中触媒を多層化し、γ線を照射することで効率化させられる。現在のエネルギー変換効率は数%だそうです。(200203272310)

 日刊工業新聞2001.10.31(水)号の第1面に載ってましたが、近畿大学農学部の重岡成教授が遺伝子組み換え技術によって、ラン藻独自の酵素遺伝子を導入し、タバコの光合成能力を24%引き上げることに成功したそうです。タバコは全体的に1.5〜3倍大きくなった。人口増加による食料増産の為と、二酸化炭素の排出量削減ニーズを同時に満たす為に使うことが出来る技術である。植物の光合成能力を担うカルビンサイクルという酵素の輪があるそうで、どの植物にも共通して弱い部分が2箇所あるそうで、そこに地球上に最初に発生した光合成藻類のラン藻から該当酵素をサンプルとしてのタバコに導入したら、光合成能力が向上した。他の植物でも使える技術。

簡単かつ高度浄水法

 日刊工業新聞2001.11.19(月)号の第14面に載ってましたが、日立造船が微生物を含ませた活性炭と浸漬濾過膜を積層させた「膜浄水システム」を開発したそうです。クリプトスポリジウムやジアルジアなどの病原性微生物を確実に除去できるそうです。大阪府摂津市の三島浄水場で実証試験を行い、高度処理水の水質を安定して得られることを確認したそうです。従来の浄水場では多くの工程を経て浄水していたが、このシステムのためには汚水の沈殿池があれば、「膜浄水システム」を通して高度浄水が得られるようになるそうです。(200101312321)

毒性のない船底塗料

 日刊工業新聞2001.12.25(火)号の第3面に載ってましたが、ナスカ(福岡市中央区舞鶴1-3-16、後藤晃社長、092-722-3800)が、国際海事機関(IMO)が2003年から使用禁止が決まっている有機スズ系の船底塗料に代わる、特殊セラミックス配合の船底塗料「オーシャンフロンティア」を1月から販売するそうです。大型鋼船用は20Kg缶\72,000で、繊維強化プラスチック船用は4Kg缶\17,000だそうです。毒性や環境ホルモンの心配がない。特殊セラミックスから発生するマイナスイオンが海洋生物の海草や貝類などの付着を防止する。すでに米国海軍やEUの造船、海洋構造物業界から引き合いがあるそうです。今までは、従来の船底塗料によって海洋環境が随分と変化したと見なされている。(200201310115)

軽トラックに積める熱水土壌浄化装置

 日刊工業新聞2001.12.17(月)号の第19面の広告に載ってましたが、明伸興産(知県豊田市衣ヶ原3-20、鬼頭伸夫社長、0565-31-6564)が、灯油を燃料とした、発熱量30万キロカロリーのパルスエンジン(吸気孔には自動開閉バルブがあり、プラグ点火後は自己燃焼により、爆発→排気→吸気を繰り返すので(?)排出ガスがクリーンで熱効率も90%以上)を軽トラックに積み、[80リットル/分]の熱水を土壌に散布し、臭化メチルなどによる汚染土壌の浄化装置を完成したそうで、散水用の牽引装置とセットで約350万円だそうです。(200201110006)

優秀マイナスイオン空気清浄器

 日刊工業新聞2001.11.28(水)号の第2面の広告に載ってましたが、豊田実業株式会社(〒867-0068 熊本県水俣市浜松町5-15、0966-63-2270)が、レナード効果によりマイナス・イオンを作る空気清浄器「レナードエア」を販売してます。

脱水汚泥燃焼発電によるエネルギー自給

 日刊工業新聞2001.11.30(金)号の第6面に載ってましたが、土木研究所は、脱水後の汚泥を燃料として使って発電する事によって得られた電力で汚泥処理用のシステムの一部に使う、エネルギー自給型システムを産官協力によって5年後に実用化の予定だそうです。

海底に太陽光を導入する浄化法

 日刊工業新聞2001.12.04(火)号の第6面に載ってましたが、高知大学農学部水族環境学研究室の深見公雄教授らは、光ファイバーと有用細菌を組み合わせて海底環境を浄化する手法を開発したそうです。海底に酸素の乏しい夏季には光ファイバーで自然光を海底に導き、植物プランクトンの光合成を促進させ、一方、酸素が充分に存在する冬季には好冷細菌(冷たい環境下で、有機物の高い分解能力を持つ)を導入し、浄化するもの。実際に高知県裏ノ内湾で実験し、自浄能力を促進する事を確認したそうです。諫早湾の堤防内側の富栄養化した汚泥(海流が遅くなると、当然、汚泥も堆積し易くなるのでしょう)などの除去に貢献できそうですね。(200201060026)

一石二鳥(防白アリ、防炎)の塗料

 日刊工業新聞2001.10.19(金)号の第20面に載ってましたが、佐武(福島県福島市鳥谷野字岩田35-1、024-545-7312)というベンチャー企業が、米国ノーチャー社から輸入して販売している防炎剤「NFP」というのがあり、これをハケで塗布するだけで、住宅や貴重な文化財などを火災から防ぐと同時に、白アリにも効果があり、一石二鳥だそうです。人体にも無害だそうです。(200111092308)

地下水を揚水しない浄化法

 日刊工業新聞、2001年09月26日(水)号の第23面にありましたが、ドリコ(東京都中央区銀座4-9-13、中里秀介社長、03-3542-3131)が、揮発性有機化合物(トリクロロエチレンなど)に汚染された地下水を揚水することなく原位置で浄化する「ハイドロエアリフト」の販売を開始するそうです。
 小型の井戸を掘り、その井戸の中心軸と同軸に筒をより深くまで差し込む。この筒には側面に穴が空いており、更に筒の中心軸と同軸に空気の通る管が通してあり、この管に地上から空気を吹き込むと、地下水で満ちた管と筒の内側を気泡が上昇する。同時に深部の地下水が井戸の内側へと揚水されて筒側面から出てくる。これを微生物を使って分解したり、汚染地下水をこのようにして井戸内で曝気(揮発性なので、井戸水を空気にさらされるように循環してる内に除去されるということかな)して当該地域の地下水を浄化する。既に環境省の支援を受けて千葉県八千代市内で10月から実証試験に着手するそうです。(200110260003)

 日刊工業新聞、2001年09月05日(水)号の第1面にありましたが、出光石化が耐熱性(連続使用温度170℃〜200℃)や耐薬品性に優れ、リサイクル可能なPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)事業に本格参入するそうです。従来コスト高を是正でき、競争力を高めた。

生分解性プラスチックのリサイクル方法

 日刊工業新聞、2001年09月05日(水)号の第9面にありましたが、慶応大学理工学部の松村秀一教授が生分解性プラスチック(ポリマー)を、リサイクルの為に前段階(?)のモノマーに戻す簡単な条件を見つけたそうです。原理は、生分解性プラスチックが水の存在している環境下で、加水分解酵素リパーゼという酵素によって分解が起き、逆に水が存在しないと逆反応で生分解性プラスチックに戻るという点に着目した。

・ポリカプロラクトン:含水トルエン中で同酵素が70℃、6時間でポリマーをモノマーに。(軽く減圧するとプラスチックに戻る)
・ポリトリメチレンカーボネート:アセトニトリル溶液中で同酵素が70℃、24時間(収率75%)(100℃の温度でプラスチックに戻る)
(他にも、ポリ3-ヒドロキシ酪酸(PHB)、脂肪族ポリカーボネートも対象にした)
 省エネルギーで環境不可の小さいケミカルリサイクル法となりそうだそうです。現在は生分解性プラはコンポスト化が主流なのをリサイクルもできるようになりそう。

国内初の生ゴミバイオガス燃料電池発電

 日刊工業新聞、2001年09月05日(水)号の第19面にありましたが、国内初の「生ゴミバイオガス燃料電池発電施設」が神戸に完成し、9/10(月)に試運転をしたそうです(環境省主導)。2,400KW/日。建設費用約4億8000万円。

CO2で生分解性プラスチックを作れる

 日刊工業新聞、2001年09月06日(水)号にありましたが、産業技術総合研究所九州センターの機能集積マイクロ化研究グループが、二酸化炭素を使って生分解性プラスチックの原料となる乳酸を合成することに成功したそうです。従来よりも高効率、低コスト、高速だそうです。環境意識の高いヨーロッパの研究者に現在、注目されてるそうです。(200109292305)

水に超音波を照射してオキシフル発生

 日刊工業新聞、2001年08月21日(火)号の第6面にありましたが、東京理科大学理工学部の阿部正彦教授と酒井秀樹講師らが、水に200KHz程度の周波数の超音波を照射すると過酸化水素(オキシフル:H2O2)が発生する事を見出したそうです。これも洗剤要らずの洗濯への道でしょうね。(200108222153)

光化学スモッグに強い遺伝子組み替え植物

 日刊工業新聞、2001年07月23日(月)号の環境ページにありましたが、国立環境研究所は光化学スモッグに強い遺伝子組み替え植物(タバコ)を開発したそうです。窒素酸化物(NOx)の光化学反応で生じたオゾンが植物ホルモンのエチレンを生成させ、植物に悪影響を及ぼすそうです。それでエチレン精製酵素の遺伝子をアンチセンス法で働かなくしたら、エチレン発生は1/3に抑制された(タバコの葉)そうです。今後は、幹線道路沿いに植える街路樹や被害を受け易い作物に取り組むそうです。

鉄鋼材料表面の潤滑性能を自己形成する条件

 日刊工業新聞、2001年07月23日(月)号の第2面にありましたが、経済産業省が鋼材表面の潤滑性能を自己形成する鉄鋼材料の開発を促進するそうです。タービンやモーターの軸受け部分、駆動部分の発熱抑制=地球温暖化防止がターゲット。材料の使用状況や潤滑剤の性能・状態などの潤滑環境に合わせて金属表面の元素が調整されて摩擦が最も少なくなるように自己調整するというもの。こうした機能は鉄をベースにニッケル、クロム、ケイ素などを加えることで発現する事が知られているそうです。

カビが人体に巣食う分子機構の解明

 日刊工業新聞、2001年07月24日(火)号の第6面にありましたが、ホワイトヘッド生物医学研究所のM.ローレンツ博士とG・フィンク博士は、カンジダアルビカンスや他の酵母が細胞内で生存できるようにする分子機構を突き止めたそうです。カンジダアルビカンスが細胞内に入り込んで命に関わる全身性の感染症を引き起こすことがあるそうです。両博士はカンジダに近い仲間であるビール酵母を使い、酵母が細胞内で生きられるのは、グリオキシル酸回路という別の代謝系にスイッチを切り替えるからだということを見出したそうです。この代謝系はホ乳類細胞では使われていないので、全身性酵母感染症の治療薬の標的にできるそうです。この代謝回路は結核菌など他の病原菌にも利用されており、他にもかなりありそうだとのこと。
 この「カンジダ」ってカビの一種じゃなかった? 確か歯槽膿漏もカビの薬剤使用によって治ってしまうそうですが(以前、車のラジオで聞こえてきた)、水虫などカビが体内に入り込んで居座っている状況(多分全身性)が改善される可能性があるのかな?(200108162337)

洗剤不要の洗濯機

 2001.06.22(金)の「WBS」で、洗剤を使わない三洋電機の新洗濯機が紹介されてました。水を電気分解(これは通常の水の電気分解)させることで、水のラジカル度を増して洗浄力をアップさせるもののようです。

超電導磁石を使った環境ホルモンの回収

 日刊工業新聞、2001年06月29日(金)号の第7面にありましたが、物質・材料研究機構はいわて産業振興センターと共同で、超電導磁石を使った環境ホルモンの除去回収技術を開発したそうです。約60種類の環境ホルモンが疎水性(親水性の逆)である点を利用する。磁性粒子の表面を化学処理し、疎水性の環境ホルモンに出会った時に吸着し易くし、その粉末を湖水などにばら撒いて吸着させてから超伝導磁石で回収することで環境ホルモンも一緒に回収する。それら磁性体粉末は有機溶剤に入れると吸着していた環境ホルモンを手放すので、粉末を再利用できる。実験室での実験では、1回の処理でビスフェノールA濃度は1/10に減少したそうです。

電流を流して土壌浄化

 日刊工業新聞、2001年07月03日(火)号の第17面にありましたが、栗田工業がドイツのベンチャー企業から導入した電気化学分解法によってトリクロロエチレンなどの有害有機物を分解する試験に着手するそうです。汚染土壌を挟み込むように挿入した電極に電流を流すことで土壌粒子をラジカル状態にし、酸化力を強めて、有機物を二酸化炭素などに分解するそうです。この処理法は薬品(過マンガン酸カリウム)を使った酸化分解法や金属鉄の還元力を使った鉄粉法などの技術よりも低コストの処理法となるそうです。
(→阿修羅発言

東京都がハゼ(東京湾)の住環境整備

 日刊工業新聞、2001年07月13日(金)号の第34面にありましたが、東京都が東京湾の有明北地区で、ハゼなどの生息環境を生み出すカニ護岸の造成をするそうです。来年1月から2004年までに1400mのカニの住処を作ってハゼのえさとするそうです。50万円/m になるそうです。同地区はハゼの宝庫と言われているそうです。

薬剤不要の電気パルス利用による汚水浄化

 日刊工業新聞、2001年07月16日(月)号の第16面にありましたが、活性炭や過酸化水素水などの薬剤を使ったものと比べ、ランニングコストが従来の1/10程度になる、電気パルスを使った難分解性有機物を分解する水浄化システム「パル触ック」を荏原(エバラ)実業が夏から販売を開始するそうです。排水中に特殊な触媒を入れ、電気パルスを印加する事によって触媒表面に強い酸化力を持つ水酸化ラジカルを発生させ、難分解性有機物を分解するそうです。微生物による処理も出来ない毒性の強い排水も処理できるそうです。2000.12〜2001.03に行われた実証試験では3ヶ月間の安全運転と環境基準をクリアしているそうです。

光触媒の親水性能によるヒートアイランド緩和

 日刊工業新聞、2001年07月17日(火)号の第15面にありましたが、新日本空調は東京大学先端科学技術研究センターなどと共同で、ビル外壁などに光触媒を塗布して、都市のヒートアイランド現象(熱が一つの都市地域に溜まる現象で、光化学スモッグが出来易くなる)を緩和させる「アーバンリバーシステム」の開発をして行くそうです。光触媒(酸化チタン)は光(特に紫外線)が当たると酸化力が強くなり、NOxなどを分解すると同時に親水性が高くなり、水をかけると表面が濡れたままになる。この性質を利用し、雨水を有効に使って、水の気化熱を使った森林と同様の自然な冷却効果を目指す。光触媒の酸化力によって水コケや細菌の繁殖も防止でき、ビルのセルフクリーニング作用が期待できる。技術研究は年内で終了し、2002年後半から事業化の予定だそうです。

交通量の60%削減と同等効果の遮音壁

 日刊工業新聞、2001年07月18日(水)号の第21面にありましたが、三菱重工業は国土交通省国土技術政策総合研究所と共同で、騒音量を減少できる道路用遮音壁「アクティブ・ソフト・エッジ(ASE)遮音壁」の実用化に成功したそうです。これは通常の道路遮音壁の上部に騒音を逆位相の音で打ち消す装置をつけることで4デシベル程度の減音(=交通量の60%削減と同等)が出来るそうです。通常の遮音壁の1.5〜2倍程度の価格。

硫黄化合物分解能4倍の光触媒

 日刊工業新聞、2001年07月19日(木)号の第19面にありましたが、ノリタケカンパニーリミテドが産業技術総合研究所と共同で光触媒の高機能化を達成したそうです。ニ酸化チタン表面に1ナノ〜7ナノ・メートル直径の銀粒子を光電着法で担持させ、従来は光触媒には難しかった硫黄化合物の除去性能を約4倍に高めたそうです。わずかな濃度で悪臭となる硫黄化合物のメチルメルカプタンなどを分解できるようになったそうです。(200107200003)

自動水質保全装置

 日刊工業新聞、2001年07月06日(金)号の第18面にありましたが、マサキ・エンヴェック(長崎市旭町26-23、真崎建次社長、095-862-3231)が、湾内など閉鎖性水域の浄化、水質保全を自動で行う「水すまし(商品名)」を扱ってるそうです。山口県荻市の見島ダムに2台が設置されてるそうです(共に交流電源式)。上下方向で水流を循環させる。ソーラー式と交流電源式の2種類がある。ランニングコストは5万円/年だそうです。(200107072303)

可視光での光触媒反応

 日刊工業新聞2001.06.15(金)号の第1面に載ってましたが、ルチル型酸化チタン(金紅石)に1ナノメートルの白金微粒子を分散させることで従来のアナターゼ型酸化チタンと同様の光触媒反応が可視光(蛍光灯の青色)で起こる事を突き止めたそうです。従来はアナターゼ型の酸化チタンにより、紫外光だけに反応して光触媒反応を起こしていた。
 白金微粒子が1.5ナノメートル以下になると光触媒反応が急に強くなるそうです。これは量子効果が発言するようになるためだそうです。つまり、白金微粒子には光を浴びた酸化チタンから出てきた電子が集中し、大量の電子が飛び出すようになり、光触媒反応が強化されることになったそうです。(200106172057)

「電気不要の」排ガス浄化触媒(高機能セラミック)

 日刊工業新聞、2001年05月22日(火)号の第7面にありましたが、第2期シナジーセラミックスプロジェクト(国家プロジェクト)の一環として、「電気供給不要の」排ガス浄化触媒(ヘキサアルミネート系触媒)開発の記事がありました。この触媒は原料としてアルミニウム、バリウム、ガリウム、遷移金属の溶けた水溶液を使い、ここにアンモニウム系化合物水溶液を加えることで原料金属を沈殿させ、そのようにして出来た混合粉末を500℃前後で予備加熱してから約1000℃で加熱を行うと、平面状の板状結晶が成長するそうです。この板状触媒に触れ合うようにして一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物から成る排気ガスを流せば、板状触媒が元素の組み合わせを変え、二酸化炭素、水、窒素、酸素というクリーンガスにするのだそうです。この触媒の優れた点は、溶液中の原料の元素を変えたり、混合比率を変化させることで、色々な種類の排気ガスに最適化できることで、また、高熱下で出来るため、耐熱安定性に優れており、触媒活性が劣化しないそうです。また、従来の触媒は過剰に生成される酸素イオンによる劣化の問題があったが、ヘキサアルミネート系の板状触媒で、酸化物イオン伝導セラミックス(酸素イオンが通過できる)を挟み込み、片面で排気ガス浄化の結果発生する酸素イオンはこのセラミックスを通過して反対側の触媒面に出てくるが、反対側に還元性ガスを流しておけば、酸素イオンと結びついて流して行ってくれる。酸素イオンの除去の為に従来は電気を流していたが、今回の触媒ではそれが不要となったそうです。(200105302245)

地球温暖化の真の抑制方法

 日刊工業新聞2001.05.04(金)の第2面に載ってましたが、海洋科学技術センターと宇宙開発事業団の共同研究チームが、窒素酸化物(NOx)の排出だけを削減すると、地球温暖化が加速されかねないという研究結果をまとめたそうです。NOxの排出を削減すると、逆に別の温室効果ガスのメタンが増加し、長期的には地球温暖化の促進となりそうだそうです。故に、大気汚染対策と地球温暖化防止を両立させるためには、NOxと一酸化炭素(CO)の排出を同時に削減する必要があるそうです。この結論は、全地球の放射・気象モデルと、光化学反応モデルを組み合わせた3次元化学輸送モデルを使って、50万トンのNOxと1000万トンのCOを同時に排出削減すれば、50年後でも温暖化防止効果が続くという結果を得たそうです。(200105050040)

従来の6倍の分解機能の光触媒

 日刊工業新聞2001.03.07(水)の第18面に載ってましたが、アンデス電気(八戸市大字市川町字長七谷地2-6-72、安田昭夫社長、0178-20-2811)は、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどを短時間に分解できる柱状結晶型の光触媒を開発したそうです。微細な表面積を拡大することで、従来の6倍の分解機能を持つようになったそうです。

ダイオキシンを強力に分解する白色腐朽菌

 日刊工業新聞2001.03.26(月)の第27面に載ってましたが、青森県産業技術開発センター(青森市大字八ツ役芦谷202-4、篠木藤敏所長、017-739-9656)は、共同研究でダイオキシンを強力に分解する微生物の分離に成功したそうです。白色腐朽菌(木が白色化して腐る時の菌)の一種で、これを使ってゴミ焼却場の飛灰で実験した結果、2週間で42%のダイオキシンを分解したそうです。3月に特許出願済み。従来は微生物によるダイオキシン分解で42%を分解するためには2ヶ月を要していたそうです。微生物分解のメリットは、廃棄物を出さず、運転のエネルギーが要らない点ですね。(200103312351)

水質と生態系を回復する植生浄化装置

 日刊工業新聞2001.03.26(月)の第5面の「私の主張」コーナーに載ってましたが、元々はNGOをやりたかったという、現、トップエコロジー社(連絡先が書いてないので、お問い合わせは日刊工業新聞社へ)の工藤鴻基社長の、諫早湾への提言が載ってました。同社では「ビオパーク」という商品を扱っており、これは植生浄化の一種で、植物を中心にその根の周囲にできるだけ生態系を発達させて水質を制御するという、「失われた自然を元に戻す仕組み」になるのだそうです。
 次に、諫早湾の現状(干潟消滅=浄化能力の喪失)を述べた上で、問題点は堤防を壊すかどうかではなく、「先ず水質と生態系の回復」だそうです。先ず食物連鎖の環を作り直す事が必要だそうです。社長は、何年も前からビオパークを造るように提案していたのだそうですが、採用されなかったのだそうです。もし採用されていれば、これまでの実績から、「4年以内に水中の窒素、リンなどの濃度を水質保全目標値以下にし(ということは、酸素濃度が増えるということなのかな?)、水底のヘドロを消滅させ、貝類(二枚貝等)が戻ってくる」そうです。堤防の建設が始まった時点で、既に、有明海の二枚貝は激減していのだが、二枚貝は水の透明度を高めつつ、海苔の肥料となる窒素・リンを水中に放出しているものだそうで、海苔の不作は二枚貝の激減と密接な関わりがありそうですね。その二枚貝の減少は水底質の悪化が原因とのこと。
 ビオパークによる「実績」では、霞ヶ浦の二枚貝の「ドブ貝」が絶滅寸前であったものを、ビオパークの設置以後、改善したそうです。それは、水中酸素濃度が高くなったのでしょう(私の意見)、水底ヘドロが消え、二枚貝生息可能域となり、さらに、ビオパークに発生する大量の動物プランクトンが二枚貝の食糧事情を改善したからなのだそうです。
 水底質の改善の典型としては、茨城県自然博物館のトンボ池があるそうで、設置から5ヶ月でヘドロが完全に消滅したそうです。この「ビオパーク」は、クレソン(という植物)を使っており、海水塩分濃度の1/3でも栽培可能だそうで(ということは、海水ならば当たり前に育つということ?)、水門を開けても閉めても調整池内を浄化するだろうとのこと。
 水門開放の 賛成:反対 が衝突している現在、閉めたまま「先ず水質と生態系の回復」を行ってから水門開放は勿論、堤防の撤去まで出来るのではなかろうか。政治家の方に言いたいのは、現地の人々は「堤防をいざ撤去するとなれば協力する」と言ってることですね。(200103300010)

致死性のあるヒ素を土壌から吸い上げるシダ

 日刊工業新聞2001.02.05(月)の第8面に載ってましたが、致死性のあるヒ素を土壌から除去する植物は今まで知られてなかったが、フロリダ大学のレナ・マア博士らは、大型のシダが効率よくヒ素を取り除き、蓄積することを発見したそうです。葉のヒ素濃度は最大で土中の200倍になるそうです。シダは丈夫で適応力があり、生育が早いので、有用性が高いそうです。

南極大陸の氷河の減り具合

 同誌同ページには、南極大陸の太平洋側の氷河が、過去7年間では、1.6m/年の割合で薄くなって来ているそうです。(200102052013)

石油の難分解成分を分解できる細菌類

 日刊工業新聞2001.01.31(水)の第1面に載ってましたが、日本大学生物資源科学部の中嶋睦安教授らと海洋バイオテクノロジー研究所(東京都文京区本郷1-28-10、王寺睦満社長、03-5684-6211)が、石油の難分解成分を分解できる細菌だけを抽出したそうです。この細菌郡が石油乳化作用を持つ多糖を分泌するので、海水中の他の細菌の分解活性を上げるという二次効果もあるそうです。従来の細菌分解では、低分子の炭化水素を対象としており、分子が大きかったり多環芳香族だったりすると分解できなかったそうです。今回、これが可能となる細菌類(ロドコッカス属細菌のムコイド型株)だけを分離できたそうです。技術移転の問い合わせ先は国際産業技術・ビジネス育成センター(03-5275-8397)だそうです。(200102040046)

土壌微生物による大気浄化実験施設

 日刊工業新聞、2001年01月30日(火)号の第19面にありましたが、国土交通省が東京都と、首都高速道路公団と共同で「土壌(微生物)による大気浄化実験施設」工事に着手するそうです。日本最大規模だそうです。東京都板橋区の大和町交差点に実験施設を整備し、除去能力、耐久性、維持管理費などを検証するそうです。NO2を90%以上、NOXで70%以上、浮遊粒子状物質(SPM)もNO2と同程度の除去を目指すそうです。2001年度から実験を開始するそうです。(200101311618)

都市ガスからの高効率・小型の水素分離型改質器

 日刊工業新聞、2001年01月26日(金)号の第6面にありましたが、東京ガスと三菱重工業が都市ガスから純水素(燃料電池の燃料)を高効率・小型の水素分離型改質器を作ったそうです。水素吸蔵合金と組み合わせた水素製造能力は20ノルマルm3と、従来の5倍になったそうです。これは20kw発電に相当し、家庭用のみならず水素供給ステーションとしても実用化の段階に来てますね。従来、都市ガスなどを使う時は水蒸気を作用させて水素70%程度の改質ガスを使っていたが、これだと電池の電極を劣化させるなどの問題があるそうです。純水素だとこのような問題が無い。試験では30回の起動停止、1000時間の連続運転を行ったそうです。都市ガスは石油系の中では環境特性の点でメリットがあるそうです。(200101262229)

パルプと木材を行ったり来たり

 12/19(火)の「たけしの万物創世記スペシャル」でやってましたが、三重大学・生物資源学部の舩岡正光教授が、植物細胞(セルロース)同士を接着しているリグニンという高分子(植物はセルロース、ヘミセルロース、リグニンで出来ており、植物の30%を占めるそうです)を植物から取り出すことが出来たそうです。熱も圧力も加えないで炭水化物とリグニンを完全分離して取り出すことに世界で初めて成功したそうです。そのリグニンを溶かした溶液の中に紙(ファイバーモールド)を浸して数時間経つと、紙は硬い木の板(再生木材)になってしまう! そしてアセトンという溶剤の中に、その再生木材を入れると、リグニンが溶けだし、紙に戻ってしまう。つまり、新たに木を切らなくても古紙から木材を得られるし、逆に、再生木材の廃棄物はアセトンに浸せば、パルプが得られるのです。これは凄いですね。(200012200442)確か1/19(金)の「ニュース23」で筑紫キャスターの多事争論で「木は危険なくらいに(今の日本に)余ってる」という現状があるそうですね。(200101222212)

排ガス温度の急降下で結露させてダイオキシンを除去

 日刊工業新聞、2000年12月12日(火)号の第18面にありましたが、焼却炉の排ガス中のダイオキシンを、熱音響工学を利用して、排ガス温度の急降下を起こして結露させ、集塵装置で取り除き易くする煙突を考案したそうです(冷却しないと、気体のまま、外に出てしまう)。熱音響工学に「レイケ管方式」というのがあり、それは煙突の断面上に金網を張り、煙突の下部から熱を送り、金網が充分に熱くなったところで、下の炎を取り除くと、数秒後に音が鳴り始めるが、この音のエネルギーは熱エネルギーから転換したものである。このようにして煙突内の熱エネルギーを音エネルギーとして逃がして冷却する方式の煙突を開発したのはマルキ(福岡県大野城市御笠川5-10-10、北野善一社長、092-503-1123)で、富永昭筑波大学物理学系講師と共同で考案したそうです。知県瀬戸市の大東の焼却炉を借りて公的に行った試験では、熱源が850〜950℃の場合、煙突出口の温度が250〜280℃に下がったそうです(ダイオキシン濃度は037ng→0.086ng、煤が7mg→4.5mgに)。

一日分の汚物を2〜3時間で完全分解するトイレ

 また、同日同誌の第26面の広告にありましたが、株式会社サンバイオが、微生物を使って一日分の汚物を2〜3時間で完全分解消滅させ、臭いも消してしまう介護用or仮設用トイレを扱ってるそうです。100Vの家庭用コンセントが必要。山の中のトイレとかにも使えそうですね。手入れは、1年の間に、10〜15%の専用の木屑を追加するだけで、中身の交換等、一切不要だそうです。第7回中小企業先端技術展で九州通商産業賞を受賞したそうです。(200012130354)

熱硬化性樹脂(廃材)に光触媒作用

 日刊工業新聞、2000年12月08日(金)号の第18面にありましたが、鶴商(金沢市湊1-38、宮崎和夫社長、076-237-2501)が、電子部品などに使う熱硬化性樹脂の廃材のリサイクルについて研究していたところ、当樹脂を水に入れて光を当てると、水を酸素と水素に分解する触媒作用があることを発見したそうです。樹脂原料中の遷移元素に相当するものがあり、それによるものだそうです。色々な種類の熱硬化性樹脂を粉砕、混合し(同社の商品「キャタリーチップ」、\100〜\200/kgで、2001年3月から販売開始)、水の20%程度分の樹脂を投入し、光を当てると効率が良いそうです。PHを6〜8に保つと生物化学的酸素要求量(BOD)や化学的酸素要求量(COD)というものを下げるそうです。汚泥の沈降性も良くなるそうです。水中の生物環境も改善するのにも使えるようです。汚水浄化に使うなら、水温が20℃以上だと効果が大きいそうです。洗えば何回でも使える。(200012090542)

PCBの利用法

 日刊工業新聞、2000年10月23日(月)号第6面にありましたが、アメリカのOIL TECH INTERNATIONAL社がPCBを複数の化学剤を使って脱塩素を実現し、副生物として出てくる鉱物油はA重油に似ており、これは燃料として再利用できるそうです。(200010250316)

ビスフェノールAを素早く分解する土壌細菌

 日刊工業新聞、2000年10月17日(火)号第6面にありましたが、住友林業が環境ホルモンの一つとして問題視されているビスフェノールAを素早く分解する土壌細菌を発見したそうです。高濃度ビスフェノールAを水と二酸化炭素に分解するそうです。ビスフェノールA濃度が[100mg/1リットル]の模擬排水中のビスフェノールAを、3時間で分解したそうです。この細菌は分解時の副生成物濃度が増えても、それをも分解してしまうそうです。有害成分が混ざった排水中でも有機溶媒中でも24時間生存できる細菌だそうです。(200010190435)

焼却灰を溶融メタル化して重金属を再利用

 日刊工業新聞2000.09.06(火)第1面に載ってましたが、富士電機は、太平洋金属、ラサ商事、および子会社の富士電エンジと共同で、焼却灰の再資源システムを完成させたそうです。一般の溶融炉では灰をすべてスラグにしてしまっているが、このシステムでは直流の電気炉(電極部分は鉄鋼用電炉の電極を利用し、コストを抑える)で灰を溶かし、溶融メタルとし、比重差によって重金属類が底の部分に溜まるので、これを再生利用することもでき、上澄みの部分はそのまま冷やしてスラグとする(砂利や舗装材)。このスラグは重量比で、元の焼却灰のほぼ半分になり、これだけで環境基準値もクリアするそうです。この方式に関する試算では、最大で100t/日の焼却灰の処理が可能であり、これは大型のゴミ焼却場をも許容する能力だそうです。(200009060357)

ダイオキシン・各種環境ホルモンの分析システム(日立)

排水に電気パルスで酸化還元浄化

 日刊工業新聞2000.07.25(月)第21面に載ってましたが、荏原実業が汚水、排水を浄化する画期的な技術を開発(基本特許出願中)したそうです。(過酸化水素水反応槽に注入するフェントン法に比べて)ランニングコストが最大1/10、微生物を使う方法に対して汚泥発生量は最大1/20にもなるそうです。方法は、排水中に、特殊な触媒を混ぜ、そこに電気パルスを通電すると、排水が酸化還元され、過酸化水素水を生成し、これが更に強い酸化力を持つ水酸化ラジカルに変化するので、排水中の有機汚濁物質をCO2と水に分解させてしまうそうです。コーヒーを使った脱色実験では、色度4060度から、ほぼ透明の330度に変化したそうです。荏原実業は、年内にも「パル触ック」の名前で受注を開始予定だそうです。地下水の汚染地域や、産業排水や、畜産排水等の浄水に使えそうです。(200007250435)

プラズマによるダイオキシン分解

 日刊工業新聞2000.06.29(木)号の第6面に載ってましたが、富士通研究所(川崎市、佐藤繁社長)がファインセラミックスセンター(名古屋市、左波正一会長)と共同で従来の100倍以上の高い濃度のダイオキシンも分解できる技術を開発したそうです(既にフロン、窒素酸化物は開発したそうです)。ダイオキシンを含むガスを導入する筒の内部に白金電極を置き、そこで発生したプラズマがダイオキシン分子をバラバラにし、続いて白金が触媒として作用し、バラバラ原子を安定分子として結合させる。100マイクログラム/1m3の濃度のダイオキシンが99%以上分解され、毒性物質の副生も無い事が明らかになったそうです。この手法の特徴は、装置が小型に出来るため、事故などの現場に持ち運んで処理することも可能となる点だそうです。(200007010453)

酸化物による揮発性有機化合物の浄化

 日刊工業新聞2000.06.07(水)号の第18面に載ってましたが、栗田工業が有毒な揮発性有機化合物(トリクロロエチレンなど)に汚染された土壌や地下水を短期間で浄化する技術を開発したそうです(実証試験では、基準値の40倍のトリクロロエチレンが20日間で基準値以下に浄化できたそうです)。従来は、数年から数十年かかっていたものが、数ヶ月で浄化するそうです(約1/10)。酸化物を使って有機化合物を分解、無害化するそうです。家屋等はそのままで実行でき、コストも低いそうです(約半分)。アメリカの環境最大手のIT社(ペンシルバニア州)から基本技術を導入したそうです。過マンガン酸カリウムを土壌や地下水に注入し、有機化合物と反応させるというものだそうです。(200005080417)日刊工業新聞2001.05.02(水)の第10面に載ってましたが、上記の方法を使ってセイコーエプソンは2000年9月から、22事業所に適用し、3月末で14事業所については基準値以下になった事を確認し、安全確認終了宣言が済んでいるそうです。4月の調査で基準値以下となったケースもあるのだそうです。特に諏訪南事業所では、トリクロロエチレンが2000年度平均2.2mgだったのが4月調査で基準値約2倍の0.059mgと改善しており、テトラクロロエチレンは2000年度平均0.029mgだったものが不検出となったそうです。(200105082318)

ウメノキゴケによるプルトニウムの回収

 日刊工業新聞2000.05.13(金)号の第7面に載ってましたが、日本原子力研究所の環境科学研究部の研究グループがコケの一種の「ウメノキゴケ」(全世界に分布)がプルトニウムを多量に吸着する事を見出したそうです。重量の4.6%まで吸収するそうです。これを使えば、プルトニウムの汚染地帯を低コストで大量浄化の道が開けそうですね。チェルノブイリとかはどうなんだろう。(200005130429)

リチウムイオン電池の高効率リサイクル

 日刊工業新聞2000.05.12(木)号の第15面に載ってましたが、東芝が横浜市磯子区にリチウムイオン電池の高効率リサイクル・プラントを完成させたそうです。毎時10Kgの処理能力で、コバルトを99.8%で、炭酸リチウムを99.9%回収することができるそうです(日本初)。回収資源は電池へリサイクルし、コストも押さえて行くそうです。(200005120407)

ダイオキシンを室温で1分以内に分解するハイブリッドSR法

 日刊工業新聞2000.04.20(木)号の第19面に載ってましたが、国際創造化学研究所(福岡市南区清水3-8-27、樫原宏代表、092-551-2157)がダイオキシンを室温で1分以内に分解するハイブリッドSR法という、分子を活性化して反応し易くし、アルカリ性材料を使う方法を組み合わせた技術を開発したそうです。以前、テレビ朝日の「素敵な宇宙船地球号」という番組で、媛大学農学部・森林資源利用化学研究室の橘燦郎教授の研究を紹介してましたが、木の成分であるリグニンを分解して土を肥沃にするキノコ類の研究を紹介していました。リグニンはその構造がダイオキシンに似ている為に、キノコが自然環境の中でダイオキシンを分解している事実を確認しています。今回の国際創造化学研究所の発表は室温で1分以内で100%分解する技術です。発泡スチロールを溶解剤を開発したのもここだそうです。

生ゴミの塩害回避法

 同誌同面にありましたが、食料廃棄物の有機肥料化利用についての大きな問題点が浮上しました。生ゴミに含まれる「塩」が土壌に堆積して「塩害」を引き起こすそうです。農作物が病気にかかり易くなるそうです。日本は雨が多く、ある程度は流されて行くけれど、ビニールハウスのような密閉状態だと塩害が発生するそうです。生ゴミは微生物を使った装置で完全に消滅させたり、燃料電池で生ゴミ発電したりする事で、塩害は回避できるそうです。(200004210316)

電力架線なしの路面電車

 日刊工業新聞2000.04.12(水)号の第38面に載ってましたが、川崎商工会議所が燃料電池を搭載した低床型路面電車を川崎市の川崎区と幸区に導入することを提言しているそうです。架線なしの路面電車の復活ですね。(200004130312)

火力発電所からのCO2の79%削減法

 日刊工業新聞2000.03.17(金)号の第6面に載ってましたが、東北大学金属材料研究所の橋本功二教授らは、太陽電池で海水を電気分解して得た水素を使って、燃焼施設(火力発電所等)から回収した二酸化炭素(CO2)と結合させて「使い慣れた燃料であるメタン」を作って火力発電所(メタン専用)で使用することによって、二酸化炭素の排出量は79%削減できることが分かったそうです。メタンは都市ガスの90%を成す液化天然ガス(LNG)の主成分であり、使い慣れている為に、需要は大きいそうです。(200003190331)

芝生保護プレート発熱体を組み込んだ融雪システム

 日刊工業新聞2000.03.03(金)号の第18面に載ってましたが、ギアテック(大阪府東大阪市下小阪3-8-6、石川宏社長、06-6721-7747)が、樹脂を蜂の巣状に成形した従来の芝生保護プレート(駐車場などで芝生を、車などの大きな過重から保護する)に発熱体を組み込んだ融雪システムを作りました。大掛かりな工事が不要なので、コストが安い。(200003040324)

酸性土壌を酸性耐性菌で正常化

 日刊工業新聞2000.03.01(水)号の第24面に載ってましたが、住友建設は神奈川県環境科学センターと共同で、酸性化した土壌を酸性耐性菌という微生物で正常化する修復緑化工法を実用化したそうです。菌が成長するに従って放出するアンモニアが土壌の酸性を中和する。従来のように土を掘り返して入れ替えたりせず、おからを土壌に撒いておき、その上から微生物水をまくだけ。1平方メートルで200円〜400円で、コストも安い。ゴルフ場での実証試験でも、PHが3.89から4.60に上昇し、芝などの生育も他の地区より良く、季節が1巡りした後の再発芽も確かめられたそうです。(200003020355)

光触媒で環境ホルモンが分解されている

 日刊工業新聞1999.12.10(金)号の第7面に載ってましたが、酸化チタン光触媒を使って、環境を汚染している人工女性ホルモン物質(この場合、βエストラジオール)のホルモン活性が、40分間の紫外線照射で1/1000にまで低減したそうです(但し、250マイクログラム/ミリリットルの酸化チタン粉末の場合)。酸化チタンは紫外線を当てられると自動車の排気ガスのNOxを分解するので、車のトンネル内の照明ガラス部分に塗ったりして常に光が当るようにして利用されています。最近ではその反応が可視光でも大量に起こるようにできるそうです。(199912130726)

水銀耐性鉄酸化細菌による土壌からの水銀回収法

 日刊工業新聞1999.10.26(火)号の第25面に載ってましたが、ハザマが水銀に汚染された土壌や水から微生物(水銀耐性鉄酸化細菌:二価鉄を含む酸性の環境下で水銀を気化する作用を持つ)を使って水銀を気化させて除去する技術を開発したそうです。土壌にはシートをかぶせ、気化した水銀を回収する。岡山大学と共同で特許の出願中。汚染土壌を焼いて水銀を回収する従来の方法よりも1/10程度のコストしかかからないそうです。水銀は最大で1時間当たり土壌中の40%の水銀を気化し、翌日(1日後)には現在の環境基準(0.005ppm)を下回った。全処理期間は準備を含め1〜6ヶ月。

石油を分解したり作り出したりする細菌HD-1

 それから、今日の教育テレビ00:50〜01:50の「ひとつの地球」という番組でHD-1という変った細菌を紹介してました。それは、ある場所で石油が地面から湧き出しているにも関わらず、その周辺地帯(木々や、小川など)が全く汚染されてない為に、その石油溜り周辺の土壌を持ち帰った所、発見された細菌です。これは石油を分解してしまうという細菌です。石油タンカー転覆等による海の汚染浄化などに使えるかも。それから、逆に、全く石油の存在しない環境下では、この細菌は自分で石油を作り出してしまいます。うまく使えば、人類は石油を無尽蔵に作り出して行けるかも知れませんね。でも、環境的な面を考慮すれば、やはり、CO2で育った雑草からメタノールを取り出して燃料として使った後、水とCO2になって循環して行くシステムがいいなと思いますけどね。(199910270408)

生分解性接着剤

 日刊工業新聞1999.10.22(金)号の第5面に載ってましたが、東洋プラスト(神奈川県海老名市本郷5031、林原仁社長、0462-38-3213)が生分解性接着剤(水溶性)「Lα(ラルファー)」を開発したそうです。紙、布などの吸水性素材であれば、10〜30秒で接着し、強度も強く、引っ張り試験では接着部よりも先に素材が破壊する。主成分は天然ゴムで、剥離も簡単にでき、着色も自在である。(199910230401)

廃プラスチック静電分離回収装置

 日刊工業新聞2000.04.18(火)の第21面に載ってましたが、日立造船が廃プラスチックを種類ごとに99%以上の高い効率で分離・回収するプラスチック静電分離装置を開発したそうです。プラスチックは2〜5ミリメートルの大きさに砕き、洗浄しておき、それらを静電帯電させ、電極に誘引して種類ごとに回収する。それが可能なのは、プラスチック毎に帯電特性が違うからだそうです。処理能力は、最大で、連続で毎時500Kg、1トン、3トンの3機種があるそうです。(200004190408)

人道的見地からの残飯処理法

 ホテルのレストランやファミリー・レストランから出る生ごみは、全てをたい肥化する前に、食べるのにも困っている人たちに無料で食事(残り物ですけど)として提供してからにしたらどうでしょうか。

近赤外線センサーによる廃プラスチックの高速分別装置

 それから、 日刊工業新聞、1999年07月29日(木)号の第19面の広告に載ってましたが、株式会社アポロメック(〒658-0053 神戸市東灘区住吉宮町5-10-18、078-811-3211)は、近赤外線センサーを用いたセンサーシステム(特許出願中)により、廃プラスチックの高速分別装置(最大300m/分のベルトコンベアー速度、総合処理能力は最大3t/時)を開発しました。分別対象のプラスチックは、

・塩化ビニール(PVC)
・ポリエチレンテレフタレート(PET)
・ポリエチレン(PE)
・ポリプロピレン(PP)
・ポリスチレン(PS)
・その他

の6種類を、99%以上の精度で分別する。(199907310345)

電力自給率100%の太陽光発電システム付き住宅

 日刊工業新聞、1999年07月27日(月)の第28面に載ってましたが、太陽光発電システムを使った、電力自給率100%の住宅をミサワホームと東日本ハウスが扱ってるそうです。太陽電池が発生する年間発電量は、一般家庭の年間電力使用料を上回る量があります。(199907270336)日刊工業新聞、1999年09月23日(木)の第8面に載ってましたが、積水化学工業が9/22日(水)に、太陽電池と太陽熱給湯システムを一体化したモジュール・システムの「光・熱複合ソーラーシステム」を開発し、10/09に発売されるユニット住宅にオプション搭載を始めるそうです。電気(自給率100%)だけでなく、熱も頂いてしまうシステムですね。3Kwの発電システム面積の時、1Kw相当の熱エネルギーを獲得できる。(199909260311)

ゴミの有料化を利権化してませんか?

 ゴミの有料化を検討するグループが、どこかに出来たそうですが、やはり、通信傍受の件と同じで、ゴミの有料化によって集まった資金を一手に握る「ほんの少数の人間」が、その「金額に心が動く」事がないようにすべきでしょう。通信傍受の時も検察官がプライバシーを不必要に侵害しないように立会人というアイデアが発生した筈です。ゴミの有料化はいいのですが、そのような点が気になりました。(199906150330)

もみ殻・わらを主原料としたエコロジー容器・食器

 日刊工業新聞、1999年06月03日(木)の第1面に載ってましたが、シャイン電子(大阪市西成区南開2-6-24、三原良平社長、06-6561-0223)は中国で大量に廃棄されていた、もみ殻・わらを主原料としたエコロジー容器・食器を作る合弁会社「中山科工健康食品会社」を設立し、6/7(月)よりエコロジー容器・食器の大量生産を開始するそうです。この食器は環境ホルモンが溶出する不安が無く、廃棄後は土に帰るもの。価格は従来の高価だったエコ容器とは違い、中国側から、もみ殻の処分を請われていた事もあり、安価な原料の安定確保ができたため、安くするのに成功したそうです。(199906060316)

ペットボトルの減容機

 日刊工業新聞、1999年02月25日(火)の第39面に明和工作所(広島県福山市千田町千田4123、菊田晴中社長、0849-55-2122)がペットボトルの減容機を開発した記事がありました。容積は1/3〜1/5に減容でき、800本/1時間の能力があり、家庭用電源を使い、価格は110万円。構造はシンプルでメンテは簡単だそうです。

 ダイオキシン関連は、もうここに載せる必要はないと思いますので、今後は特に載せません。現場の方や自治体の方には必要な情報が集まるでしょう。ここに載せていたのは、一般の方の不安感の解消や何かの行動につながればと思って載せていました。(199905280400)

ゴミの有料化することによる国民意識の変化

 今日の日テレの「ザ・ワイド」でやってましたが、ドイツではダイオキシン問題は既に過去のもののようです。ドイツでは国が法律を整備して、「家庭で出すゴミを有料にする」(ただ、日本は税金で計算すると一人当たりのゴミ回収に払っている金額はドイツよりも4倍近くの高額になってますが)ことによって、国民がなるべくゴミの出ない商品を買うようになり、そのため、それを作る企業なども無駄な包装をしない(例:歯ミガキは、チューブだけ。包装箱には入ってない)ようになりました。野菜なども裸のまま積んである所から、必要な分だけ量り売りです。日本のように一つ一つラップで包むようなことはしていません。また、企業の製造責任を法で決めたので、企業も無駄な事をしなくなりました。それに、ドイツでは、飲み物のビンやペットボトルは規格が統一されてて、どの企業も同じ形のボトルを使い、皆で再利用してます。一つのビン・ペットボトルは40〜50回繰り返して使えるそうです。(199905050309)

ダイオキシン分析装置の導入

 日刊工業新聞19990503(月)の第15面に載ってましたが、長崎県衛生公害研究所(長崎市滑石1-9-5、豊村敬郎所長、095-856-8613)は最新の設備を導入し、ダイオキシン濃度を0.1ピコグラムの精度で測定できるようになったそうです。ダイオキシン分析装置の導入は全国の自治体では7番目。九州では3番目だそうです。(199905040257)

廃ガスの黒煙を95%削減する装置

 日刊工業新聞19990430(金)の第12面に載ってましたが、川崎製作所(新潟県)が、ディーゼル車のマフラー先端に取り付けて、黒煙を95%削減できる「ジェット・バキューム・クリーン・システム」(\30,000)を発売したそうです。普通車に取り付ければ17〜18%の燃費削減になるそうです。販売はカワクリーン(新潟県三条市林町2-1-7、川崎重雄社長、0256-32-0999)で行うそうです。(199905020447)

 日刊工業新聞19990423(金)の第17面に載ってましたが、東京都八王子市の水銀に汚染された約25,000平方メートルの土壌約60,000立方メートルが日本バイエルアグロケム(東京都港区高輪4-10-18、ジョゼ・ヘスラー社長、03-3280-9892)によって完全浄化作業に入ったそうです。

高濃度オゾン水で野菜を洗浄・殺菌

 また、同日、同誌第39面には秋田クリーンフーズ(秋田県大館市二井田字前田野1-4-49、小倉隆夫社長、0186-45-1414)は高濃度オゾン水で野菜を洗浄・殺菌する無薬品のカット野菜工場が完成し、操業を開始したそうです。従来より2倍以上野菜が長持ちする。薬品は一切使わない。野菜にしても、使用後の水にしても、全てリサイクルする方式になっている。

環境ホルモンを出さない硬い食器

 日刊工業新聞19990422(木)に載ってましたが、北陸建工(富山県滑川市安田200-8、中川一勝社長、0764-75-6262)が天然石の粉末を1200度で焼いて発泡させ比重を下げ、エステルを主成分とした粘着材を重量比10〜15%混ぜて200度Cで食器に圧縮成形させた、環境ホルモンを出さない(日本食品分析センターの検査済)、従来と同価格、同重量、割れにくく、耐熱性に優れた食器を、今年5月から発売する。(199904270433)

爆発によるPCBの瞬時分解

 日刊工業新聞19990421(火)の第20面に載ってましたが、ダイオキシンやPCBなどの有害物質を通常の爆発物を使い、容器内の超高温(7000度程度)、超高圧(1000気圧)下で分解できるはずだと、カザフスタン国立科学物理研究センターディレクターのセルゲイ・センシン氏が来日し、主張されてるそうです。カザフスタンでの他の化学物質の分解実験では10キログラムの物質を瞬時に分解したそうです。問い合わせ:国際文化交流市民大学(042-580-0820)へ(199904210408)

ゴミ固形燃料(RDF)使用の省エネ型フラフバーン溶融炉

 日刊工業新聞19990412(月)の第16面に載ってましたが、日立造船が、ゴミ固形燃料(RDF)(主に事務所から出される紙、プラスチックなどのやわらかいフラフ)を使った省エネ型フラフバーン溶融炉の開発を終え、受注活動を開始したそうです。フラフ燃料でも石炭並みの熱量があり、約1500度まで温度を上げて、出てくる焼却灰を溶融し、1/20に減容する。ダイオキシンも規制値をクリア。

火力発電炉の漏れ熱の有効利用電熱発電

 日刊工業新聞19990412(月)の第20面に載ってましたが、TYK(名古屋)が、鉄とシリコンが主原料の熱発電素子をレンガに埋め込んだ小型発電モジュールを開発した。レンガの外側には放熱フィンがあり、そのレンガを炉の外壁に埋め込んで温度差発電ができるそうです。(199904130428)

CO2吸収率の良いケナフ

 4/11(日)のテレビ朝日23:15〜23:45にやってた「素敵な宇宙船地球号」の中でやってましたが、ケナフ(という名前の、二酸化炭素の吸収率の高い植物)を紙の原料にするためには、日本では巨大な倉庫と高額の運搬代金が必要で、現在の5倍程度の高額の紙となってしまうそうです。しかし、アメリカではケナフをパルプ源としてビジネスも軌道に乗り始めたところもありました。ケナフを高級紙として扱う事で実現した。ケナフ紙はリグニンという成分が少ないために、時間が経っても茶色に変色したりしにくいそうです。また、インクの載りが良いので、インク代が半分程度で済むそうです。それをビジネス化できたのは広大な農地を確保できたためだそうです。でも、日本でも、中国からケナフのパルプを輸入して製紙原料としている所もあります。中国は既に製紙原料の80%は非木材なのだそうです。ですので、日本の場合、中国からの輸入という方法がありそうでしたね。(199904120355)

ダイオキシン抑制法(各種)

 以下は日刊工業新聞19990330(火)の第36面に載ってましたものを箇条書きにしたものです。

・(株)山恵(〒438-0222 静岡県磐田郡竜洋町須恵新田1-3、0538-66-6208):既存の焼却炉に取り付けてダイオキシンの発生を防ぐ「コンバッション・フィルターシステム」は、900度C以上の高温多孔質セラミックフィルターで分解し、一挙に200度Cまで冷却し、ダイオキシンの規制値をクリア。

・(株)サツ川製作所(〒435-0022 浜松市鶴見町13-1、053-421-4802):完全燃焼を促進させる構造の焼却炉により、規制値をクリア。

・(株)エナジープロテクト(〒192-0011 東京都八王子市滝山町2-55、0426-96-7100):基本は溶鉱炉の技術。燃料無しに超高温(1200度C以上)にでき、そのため、灰には炭素分が全く無くなり、サイクロン内の煤塵を完全燃焼させられる。ダイオキシンの元となるベンゼン核を生成しないので、ダイオキシンを抑制する。残灰は平均3%程度となる。

・三重ホーロー(株)(桑名市星川1001、0594-31-3131):強制的に空気を送り込むことで完全燃焼をさせ、規制対象ではない小型の炉でさえ、規制値を大幅に下回る性能となった。

・(株)カネモト製作所(〒410-0872 沼津市小諏訪970、0559-23-2055):4つの燃焼技術(床、半ガス化、炉内炎回転[特許出願中]、強制送風)を組み合わせて燃焼させる「ファルコン21KSC−N」シリーズを発売。従来の単燃焼方式より燃焼効率が20%向上した。(199903310509)

大型炉と同じ規制値クリアの小型焼却炉

 日刊工業新聞19990326(木)の環境のページに載ってましたが、中島鉄工所(静岡県浜松市西ヶ崎町613-1、中島俊雄社長、053-434-3051)では、大型炉と同じ規制値を達成した小型焼却炉「NS−501湿式洗浄システム」(200Kg以下/h)を開発、販売している。価格は4000万円。(199903300440)

プラズマ熱によるゴミの溶融炉

 日刊工業新聞19990325(水)第18面に載ってましたが、日立金属は米ペンシルバニア州のウエスチングハウスと提携し、「プラズマ式シャフト炉」を開発し、6月から群馬県吉井町で実証試験を行うそうです。ゴミの溶融にプラズマ熱を使用し、安定的に炉の出口でダイオキシンを0.1ナノグラム以下に抑えるのが狙い。コスト的にも、他の次世代焼却炉との差はないそうです。スラグの品位も高くなるそうです。

 また、同誌同ページに、川崎重工業が秋田県矢島・鳥海清掃一部事務組合向けに高温ガスと空気の攪拌、混合を促す「平行流(2回流)」の原理を使い、ダイオキシンの発生を排ガス1m3当たり0.016ナノグラム未満を達成した新型炉(従来のストーカー炉を大きく改良したもの)を納入し、稼動したそうです。(199903250452)

光触媒を配合したセメントを路面に吹き付ける工法

 日刊工業新聞19990324(火)第19面に載ってましたが、フジタ、太平洋セメント、石原産業、フジタ道路(東京都中央区日本橋3-15-8、藤田昌嗣社長、03-3271-7968)の4社は光触媒(二酸化チタン)を配合したセメントを路面に吹き付けて自動車の排出する窒素酸化物(NOx)を路面で分解させられるようにする為の工法を開発した。\2,500/m2程度。従来の、ガードレールなどへの光触媒加工よりも効果が大きく、排気ガス中のNOxを約25%分解できるという。加えて、他の日の同新聞の記事で読みましたが、光触媒も従来、紫外線だけによって反応を起こしていたのを可視光線でも反応を起こせるように改良する方法が見付かったそうですから、効果はもっともっと上がって行くでしょうね。

湖のアオコの発生を防ぎ、湖水を浄化

 日刊工業新聞19990324(火)第34面には、(株)マリン技研(長崎市古町22番地、095-821-8549、東京事務所:台東区元浅草3-6-1、03-5828-5580)では、「アオコキラー」を1基80万円から各種、販売している(広告)。湖のアオコの発生を防ぎ、湖水を浄化する。水戸市の千波湖にはアオコキラーが10基浮いている。ジェット水流、超音波、オゾンによってアオコや水質汚濁の原因物質を酸化・分解する。

 ジェット水流による噴射衝撃による水質浄化装置(第57回注目発明に選定)は西日本株式会社(〒810-0004、福岡市中央区渡辺通1-1-1、092-781-1454)でも扱っている(同誌同ページ広告)。(199903240458)

石油系溶剤を使った廃発泡スチロールのリサイクルシステム

 日刊工業新聞、1999年03月18日(木)の第17面に載ってましたが、北関東スチロザウルス(栃木県足利市多田木町143、筑後喜与之社長、0284-91-1959)は石油系溶剤を使った廃発泡スチロールのリサイクルシステムを開発したそうです。溶剤を積んだ回収車が、発泡スチロールをその場で溶解・減容しながら回収する。回収車はプラントへそれを投入し、再び新しく溶剤を入れて回収に出る。プラントへ投入したスチロールの溶けた溶剤は、スチロール再生原料と元の溶剤に完全分離が可能のため、100%無駄なくリサイクルできるそうです。既に1月に県内の産業廃棄物処理業者の認定を受けたので、県内で回収をスタートしたそうです。\310/Kgで回収する。

一般住宅・店舗向けの氷蓄熱空調システム

 同日同誌の第24面に載ってましたが、大成建設は日本ピーマック(神奈川県厚木市飯山3150、粟生敏明社長、0462-50-7111)とアルファプライム・ジャパン(東京都港区西新橋1-22-5、西郷徹也社長、03-3500-5757)と共同で、一般住宅・店舗向けの氷蓄熱空調システムを開発したそうです。昼間の冷房用熱源として、安価な夜間電力によって熱源を夜中に作って置き、日中にそれを使用することで電力消費を少なくするもの。装置一式110万円。運用コストは年間\92,000減らせるので、普通のエアコンを導入した場合と比べると5年で元が取れるそうです。発売は今年の11月。(199903190420)

排ガスの過冷却によるダイオキシン回収後再燃焼処理

 日刊工業新聞、1999年03月11日(木)の第1面に載ってましたが、三菱重工業が、焼却炉の排ガスを飽和水蒸気点(露点)以下(約50度C)に過冷却し、その時に水蒸気が凝結する時に、ダイオキシンが水の粒子に付着して一緒に落下することで除去するという技術を実用化したそうです。80ナノグム/立方メートルの高濃度でも、規制値の0.1ナノグラム以下まで落とせる。そのようにして回収した水混じりダイオキシンは、炉に戻し、完全燃焼させる事で無害化する。

規制値を大幅に下回る小型焼却炉

 同日の同誌、第33面に、ユニークテープ(埼玉県大宮市東大宮6-15-4、鎌田伸也社長、048-685-9131)が、規制値を大幅に下回る小型焼却炉「ATYC−95」など3機種を発売したそうです。原理は、2,047個の自動制御ノズルが炉内へ空気を噴射して完全燃焼させるというもの。1時間当りの処理能力が95Kg、50Kg、30Kgの3タイプ。設置面積は8平方メートル以下。

当該企業からのメールにより、--- DELETED --- (200310200858)

気泡体パーライト(大きな浮力を持った油吸着材)

 日刊工業新聞、1999年03月09日(火)の第18面に載ってましたが、芙蓉パーライト(東京都中央区日本橋堀留町1-10-16、茂木英次社長、03-3666-7119)は、水に浮き、廃油や流出油だけを吸着できる、黒曜石を焼結加工した気泡体パーライトを原料にした色々なタイプ(マット状、粒状)の、大きな浮力を持った油吸着材を開発したそうです。従来と違うのは水を吸わないので、沈まず、焼却処理の困難も解消された。(199903101432)

葦原による汚染廃液浄化

 日刊工業新聞、1999年03月08日(月)の第3面に載ってましたが、イギリスのサセックス州にあるサザーン・ウォーター社が1.低コスト、2.簡単、3.高い効果、を目指した廃液浄化法の開発を進めているそうで、現在、汚染廃液を葦と砂礫を通して濾過して浄化している。砂礫の中の微生物が有機物や酸化アンモニア化合物などを分解する。サセックス東部のレッドゲート・ヒルには20箇所以上のこのような葦床が作られて使われているそうです。必要なのは、専用の葦植え装置だけで、用地さえ確保できれば葦を植えて完成。ランニングコストはほとんどゼロ。葦原が増えても景観上、特に問題がなく、かえって周囲と調和する。(199903091409)

煙突からゴミを投入して水分蒸発

 日刊工業新聞1999年03月04日(木)号の第16面に載ってましたが、システック(大阪市西成区玉出2-16-3、森口弥一郎社長、06-6654-2025)は、煙突をゴミ投入口と共用にすることで、排ガスの熱でゴミの水分を炉内到達までに1/5以下に減らして燃焼し易くし、燃料の節約になる(最大で7割減少)炉の技術(大阪府羽曳野市で実証設備が稼働中)に、新たに煙突と炉の間に乾燥用のキルンを設けて、さらに乾燥速度を2倍にさせる計画。ゴミを乾燥させた後の排ガスはバーナーを使い、1200度Cで二次燃焼させるのでダイオキシンを発生しない。この新しい炉は、価格が従来の半分になり、性能は4倍になる計画だそうです。

また、同紙同ページに、廃家電物の再生炉を大阪府堺市にある大阪府立大学で「高温還元溶融ミニ高炉」を開発したそうです。冷蔵庫や洗濯機などの廃家電製品を最初に中低温熱分解炉(PCM)に入れてここで450度Cまで徐々に加熱して分解させ、炭化物や金属、セラミックスなどを分離した後、今度は高温還元溶融炉(マルチスメルタ)に入れ、石炭などを添加して、2000度Cまでに加熱し、貴金属の金などを抽出する。このようにして回収した炭化物や金属類をどのように再利用するかが今後の課題だそうです。コストは低いとのこと。

 ついでに同ページにあったので載せときます。何か役に立つかも。ハイネット(山口県佐山4836-1、豊富英延社長、0839-89-3099)が、空缶を3万個/1時間の処理能力(これはアルミ缶の場合。破砕、減容し、無溶解でアルミ塊にする)を持つ、自動車1台分の面積で、高さ約4メートル程度の「空缶リサイクルプラント」を扱ってるそうです。(199903050404)

天然ガスを使い再燃焼させることでダイオキシン抑制

 日刊工業新聞、1999年02月26日(金)の第一面に載ってましたが、東京ガスは、一般廃棄物の焼却炉(ストーカー炉)で天然ガスを混ぜて再燃焼(リバーニング)を行う実証試験(東京都小平市)で、ダイオキシン発生量を0.41ナノグラムと、通常の焼却炉の2.7ナノグラムに比べて1/6以下に削減出来る事を確認したそうです。ダイオキシン除去用のバグフィルターなどを取り付けたり、活性炭を吹き込んだりすれば、ダイオキシンはほとんどゼロに近づけられる(と思いました)のですが、改造に難があるらしいのです。この天然ガスによるリバーニングをするための改造は比較的簡単なもので済むそうです。(199902280428)

燃焼時に高温(1700℃以上)なければならない

 お正月のNHKの21:30〜22:00にやってた「クローズアップ現代」でやってましたが、溶融炉であっても、炉内の温度が1700度以上でなければ、ゴミが溶融スラグ(溶岩みたいなドロドロのやつ→煉瓦や舗装材として使える)にならず、今までと同じに灰になってしまうそうですね。この1700度という温度を達成するには、ゴミにプラスチックが含まれていなければならないそうですが、今は分別が進んでいるので、通常の紙などのゴミでは1700度にはならず、高々1000度なのだそうです。まあ、細かい問題というのは、色々あるもんですね。(199901111221)

超臨界水によるPCB分解

 「超臨界水」というのがあります。水には固体、液体、気体の3種類がありますが、水を374度、220気圧以上にすると、「超臨界流体」となり、水のような大きな分子のまま、気体のように活発に動き回ります。そのため、なかなか分解しない物質の分子にぶつかって、その結合を切り離して元素に戻すことができます。米国のゼネラルアトミックスが超臨界水の酸化反応で特許を取得しているので、従来はオルガノ(株)(埼玉県戸田市川岸1-4-9、048-446-1392、オルガノ総合研究所)がライセンスを取得して超臨界水の営業を既に行っていたのですが、日刊工業新聞の1998.12.17(木)の第12面に石川島播磨工業が「可般式」の、亜臨界水から超臨界水までを作り出せる連続式パイロットプラント(1.2トン/日)を1999年初頭に完成する予定だと載ってました。
 超臨界水になると、反応が激しく、腐食性が高くなってしまうので、超臨界水にならない手前の亜臨界水の、高熱による反応を使うことにしたそうです。その実験の結果、ダイオキシンは亜臨界の300度でも、2分で脱塩素化を実現した。超臨界水にすると、ダイオキシンのベンゼン環まで破壊できることは知られている。PCBは亜臨界では95%を分解した。石川島播磨工業では、「バッジ式」と「連続式」の2方式の装置の開発予定だそうです。
 でも、やはり、腐食さえしなければ亜臨界水より超臨界水のほうが良かんべぇ(シロートの意見)。オルガノ頑張れ、可般式!
 また、同日の同新聞の第15面には神鋼パンテックが超臨界水事業に進出するために、神戸市西区の研究所内にパイロットプラントを建設するそうです。超臨界水技術を用いた有機廃水、下水汚泥処理、有害廃棄物処理装置などの開発に着手するそうです。同社は米エコウェストテクノロジー社と1997年に技術導入契約を結んでいる。

ゴミの炭化による処理装置でダイオキシン抑制

 また、同日の同新聞の同じく第15面には、ゴミを「焼却」ではなく「炭化」するごみ処理装置を開発した記事があった。炎を上げて燃やすからダイオキシンが出るのであって、それを避けるために、生ゴミを含む一般ゴミに高熱を加え続ける事によって徐々に炭化させる電気発熱方式の「炭ジョーズ」を、エフワン(福岡市中央区高砂1-24-26、西村修一社長、092-531-1560)が1999年から販売を開始するそうです。
 エネルギー源が電気なので、夜間無人運転も可能で、また、炉内に攪拌翼を持たず、機械的トラブルもなく、排水も一切なく、一回の処理時間も4〜5時間と、従来よりも「半減」した。ゴミは1/10〜1/80に減量される。なお、前処理用の破砕乾燥装置は別売りだそうです。

 そろそろ、個人で情報のフォローすらも追いつかなくなってきたかも知れない。これは嬉しい状況だと思います。

ダイオキシンの簡易分析法

 また、同日の同新聞の同じく第5面には、科学技術庁がダイオキシンの簡易分析法の確立に関する報告書を発表(16日)した記事があった。まとめると、

・高濃度試料に対しては、低分解能GC/MS法が良好
・免疫測定法は正確な分析は困難だがふるいにかける事は可能
・血液からのダイオキシン類を含む脂質抽出法4種類の内、硫安−エタノール−ヘキサンによるものが最も集率が高い。

この研究に参加した機関は、
・国立環境研究所
・中央水産研究所
・農業環境技術研究所
・国立医薬品食品衛生研究所
・中央労働災害防止協会
・東京農業大学

だそうです。(199812180503)

一緒に燃やすことでダイオキシンと重金属を同時に処理できる薬剤

 1998.12.15(火)の日刊工業新聞、第17面に載ってましたが、ミヨシ油脂(株)(〒124-0006、東京都葛飾区堀切4-66-1、三木敏行社長、03-3603-1111、創業明治40年)は、ゴミ焼却飛灰や土壌中のダイオキシンと重金属を同時に処理できる薬剤を開発し、欧米7ヶ国と韓国、台湾に特許出願したそうです。熱や光によって薬剤が触媒のように働き、ダイオキシンと重金属を99%以上、同時に処理することができる。1999年05月に発売予定。熱の場合は250〜400度Cが必要。350度の熱を1時間、常圧で加えた結果、5.5ナノグラムのダイオキシンが0.0046ナノグラムに分解され、重金属の鉛溶出濃度も9.1ミリグラム/リットルだったものが0.05ミリグラム/リットル以下という不検出レベルまでになった。光を使えば、常温処理も可能というデータもあるが、今後さらに技術的な検討を行うそうです。PCBなどの有機塩素化合物の分解も可能と見られているそうです。(199812170344)

水素燃焼による高温でダイオキシン汚染土壌浄化

 1998.12.04(金)の日刊工業新聞の第10面に載ってました。シャイン電子(大阪市西成区南開2-6-24、三原良平社長、06-561-0223)がダイオキシンで汚染された土壌を無害化するための、水素を使った環境処理装置を開発。1999.02に発売予定。ガソリンの3倍という水素エネルギーを利用し、汚染物質を溶融するシステム。汚染物質はセラミック状となり、約1/10に減溶し、排ガスは中和し無害化されるそうです。水素は水道水を原料として発生させる。この水素をセラミック製の溶融炉内で高温燃焼させ、汚染物質を溶融する方式。発生温度は3000度。プラズマ発生装置を併用すると6000度。発電機はディーゼルエンジンで駆動する。PCBを含むトランスやコンデンサーなどもガラス状に減溶される。(199812050514)

・水素発生機(1600〜3000リットル/時)が、300〜500万円
・溶融炉(100リットル)が、100万円

 9月下旬の日刊工業新聞に載ってましたが、環境管理センター(東京都八王子市)は10月から内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の受託分析事業を5億1200万円を投資して拡充したそうです。10月01日に環境ホルモン相談室(0426-50-7208)を開設するそうです。(199810060308)

島津環境ホルモン分析情報センターのホームページへ













































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